平成 4年 第3回定例会(9月) 平成四年
大分県議会定例会会議録(第二号) 第三回平成四年九月十六日(水曜日
) ----------------------------- 議事日程第二号 平成四年九月十六日 午前十時開議第一 一般質問及び質疑
----------------------------- 本日の会議に付した案件日程第一 一般質問及び質疑
----------------------------- 出席議員 四十六名 議長 相良補三郎 副議長 古手川茂樹 後藤国利 後藤利夫 馬場文人 安部省祐 佐藤 錬 阿部英仁 堀田庫士 中島和靖 川添由紀子 盛田智英 諌山秀夫 和田至誠 荒金信生 佐々木敏夫 麻生一三 岩尾憲雄 日野立明 古田き一郎 長尾庸夫 牧野浩朗 三浦良隆 佐藤佑一 安部紀昭 仲道俊哉 長田助勝 友岡春夫 壁村史郎 池田秀人 本多睦治 永吉 凱 首藤健次 堤 隆一 麻植敏秀 山田軍才 宮本憲一 椛田博隆 緒方喜代美 内田淳一 相良勝彦 浜田 博 木許 晃 古屋虔郎 柴田 明 重野安正 欠席議員 なし 欠員 一名
----------------------------- 出席した
県側関係者 知事 平松守彦 副知事 飯田志農夫 出納長 橋本 晃
教育委員長 秋月睦男 総務部長 帯刀将人 企画総室長 二宮正和 企業局長 千手章夫 教育長 宮本高志
警察本部長 岡部宏泰
福祉生活部長 首藤 忍
保健環境部長 内田賢一 商工労働 飯田益彦 観光部長 農政部長 池辺藤之
林業水産部長 小野和秀
土木建築部長 永石晏嗣
人事委員会 臼杵仲蔵 事務局長
監査事務局長 守田隆至
地方労働委員 上鶴聡明
会事務局長 総務部次長 魚返敬之 財政課長 橋本嘉一 秘書課長 外山邦夫
----------------------------- 午前十時五十分 開議
○相良補三郎議長 これより本日の会議を開きます。
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○相良補三郎議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第二号により行います。
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△日程第一 一般質問及び質疑
○相良補三郎議長 日程第一、第一〇六号議案から第一三八号議案までを一括議題とし、これより一般質問及び質疑にはいります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。 宮本憲一君。 〔
宮本議員登壇〕(拍手)
◆
宮本憲一議員 質問に先立ち、去る七月三十日急逝されました故
阿南結城議員のご冥福を心からお祈り申し上げます。阿南議員が亡くなられる前の日、新県立病院の竣工式の会場で、入院先の県病から出席していた私に、 「おい、どうだ。もういいか」、このように元気よく声をかけていただいたのにと思いますと、感慨無量の思いがあります。重ねて、ご冥福をお祈りいたします。 私ごとでありますけれども、本年四月末より大病を患い、手術加療をいたしました。八月末に無事退院をすることができました。その間、相良議長さんを初め議員の皆さん方、平松知事や執行部の皆さん方の心温まるお見舞いをいただき、心からお礼をこの場をかりて申し上げる次第でございます。おかげさまでこのように元気になり、生きて一般質問ができることになりましたので、感謝申し上げている次第でございます。 あわせて、新しく建設されました新県立病院にも十日間ほど入院さしていただきまして、その快適さを味わわせていただきましたので、あわせてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。 まず最初に、平松知事の県政執行の基本姿勢についてお尋ねをいたします。 知事は四期目のスタートに当たって、これから二十一世紀までの十年間は地域構築の時代ということで、それぞれの地域に活力ある
地域づくりをし、それぞれの地域で豊かな老後が送れるような施策を進めなければならないとして、思い切った予算、一三・七%という全国でもトップの伸び率の予算をつけたのであります。しかし、本年度は経済情勢の減速の影響の中で、九月
補正予算案では三年度十二月現計に対比して四・四%の伸びにとどまっており、逆に一段と厳しい予算となっています。このような情勢の中で四期目の任期半ばを迎える知事は、県政百年の大計のプログラムのもとに今年三月オープンした
マリンカルチャーセンターをトップに、新県立病院の竣工と続き、この後引き続き
大型プロジェクトが次々と着工されようとしているのであります。 現在建設中の共同庁舎を初め、今年中には県立図書館、
工業技術センター、コンベンションホールが総工費約六百億円で着工することになっております。さらに、これらの大型施設に続いて、平成六年以降、竹田市の
地方中核施設、アグリカルチャーパーク、
文化ホール、大分駅高架化、
スポーツ公園などの施設がメジロ押しに計画されています。これらの事業費が総額どのくらいになるのか、まだはっきりいたしませんが、相当の事業費になることが予想されます。 平成十年の
国民文化祭の
文化ホール、二〇〇二年の
ワールドカップ、二〇〇五年以降の二巡目国体と目標がはっきりしており、それまでに大分駅の高架化や駅周辺の再開発、
高速自動車道の整備なども完成しなければならないと考えられます。 このように考えてまいりますと、内外ともにますます厳しさを増していくことが予想されます経済情勢の中で、財政は大丈夫なのかという単純な疑問が生じてくるわけであります。もちろん、知事のことでありますから、その辺のことは十分考えられてのことと思いますが、二十一世紀を視点に置いて県政の基盤をここ数年の間にレールをしっかりと敷いておこうというふうに思えますが、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
大型プロジェクトの建設となると、ややもすれば県都中心となるきらいがありますが、知事も言われていますように均衡ある
地域づくり、活力ある
地域づくりのためにも、この際、平成六年度の竹田市の
地方中核施設づくりを初めとして、年次計画のもとに、各
ブロックごとにどんな中核施設をつくるのかプラン化してみてはどうかと思いますが、いかがなものでしょうか。それぞれの地域が夢と希望を持って特色のある
地域づくりに取り組めるのではないでしょうか、知事のご所見をお伺いいたします。 次に、冷え切っている景気の影響で県税収入の落ち込みが心配されています問題と
景気浮揚対策について、若干の質問をいたします。
バブル経済の崩壊によって日本経済の景気後退は地方にも大きく影響を及ぼしており、特に県税収入の面に端的にあらわれつつあります。本年度の七月末県税調定徴収状況によりますと、調定額は四月以降の累計で六百八億九千万円となっており、前年対比四・四五%のマイナスということになっています。 税目別に見てみますと、利子割県民税の三一・一三%の落ち込みが目立っているほか、県税収入の四割近くを占める法人税も、県民税が二〇・五八%、事業税が二一・一四%と大幅なマイナスを示しており、景気後退の影響が税収面でも深刻になっていることがうかがえるのであります。 平成三年度は一四・一%という全国一高い伸び率を示した県税収入も、本年度は景気後退をあらかじめある程度見込んで、平成三年度より五・八%ほど低い一千二十億円を予算化したのでありますが、予想以上の落ち込みで、最終的には十億から二十億円の税収不足を生ずるのではないかと危惧されていますが、今後の県税収入見込みについてどのように予測されておられるのか、まずお伺いいたします。 県は、平成四年度の予算執行に当たって、
県単独事業を含めた公共事業などの上半期の
契約目標率を七九・二%と決め、景気の刺激策を進めていますが、現時点で実情はどうなっているのか、お尋ねをいたします。 また、景気後退のしわ寄せは、どうしても
中小零細企業に集中してしまう傾向が強い。そのために県としても、県の発注する官公需のうち、
中小企業向け契約の金額割合を前年実績を上回るよう最大限の努力をする方針を確認しているようでありますが、どのようになっているのか。 また、
中小企業向け契約目標を達成するための措置として、
事業協同組合などに対する受注機会の増大、少額の契約には
随意契約制度を活用、中でも
分離分割発注の促進に強力に取り組むなどして市町村にも可能な限り努力を要請していますが、あわせて、この辺のところをお答えいただきたいと思います。 県内景気の浮揚策として今議会に百五十億九千万余円の
補正予算案を提案いたしておりますが、そのほとんどが土木事業であります。補助事業の
緊急砂防事業に約五十億円、道路などの単独事業に約七十億円を配分していますが、もちろんこれらの事業も緊急かつ重要なものであることは十分理解できますが、果たして景気浮揚にどのような効果があるのか、この点どのようにお考えなのか、あわせてお伺いをいたします。 次に、
大分臨海工業地帯六
号地C地区への
進出予定企業についてお伺いをいたします。 景気後退の波は国内企業の各分野に及んでいますが、
自動車業界も外圧と国内販売の不振によって、ついにトヨタが二期
連続大幅減益、
日産自動車は三月期決算で赤字に転落するなど、各メーカーとも不況は深刻度を一段と鮮明にしております。このような
自動車業界の厳しい状況の中で、平成五年着工予定の
日産自動車大分工場が、当然予測されたこととはいえ、ついに経営環境の悪化を理由に当分の間、延期する方針を決定したことが先日の新聞に報じられておりました。 鉄と石油、石油製品の素材型産業に、すそ野の広い
加工組み立て型の
自動車産業をプラスすることは、大分県の産業構造に一大転換をもたらす可能性が高いだけに、県民の期待も大きいものがありました。それだけに、産業界はもちろん、県民の失望もはかり知れないものがあるのは当然であります。それだけに
日産自動車の大分進出はどうなるのであろうか、果たして本当に来るのであろうかということが最大の関心事であります。知事のこれまでの経緯を踏まえての率直なご意見をお聞かせいただきたいと思います。 ところで、今、県民の思いは、延期といっても、具体的にいつごろまで延期するのであろうか、規模は当初の計画どおりであろうか。既にご存じのように県議会において昨年七月、造成工事に係る
工事請負契約の締結について、その議案を承認しており、現在、造成工事中であり、来年十月には売却、引き渡しされる予定でありますが、果たしてこれは実行される可能性があるのかどうか、この点いかがなものでありましょうか。 この際、六
号地C地区に進出予定の
株式会社日本触媒及び
昭和電工株式会社両社との接触で得た情報や最近の動きについても明らかにしていただきたいと思います。過去に三菱との間の例もあり、不安な点もありますので、この点、お答えをいただきたいと思います。
自動車関連の質問といたしまして、中津に進出予定の
ダイハツ工業についてお伺いをいたします。 新聞報道によりますと、収益悪化に伴い本格的な合理化に着手するとのことで、特に気になることは設備投資面での
合理化対策でありますが、新規工場の稼働を凍結するほか、車型や部品の種類を二、三割減らすなどの
経営赤字対策を講じていくようでありますが、この徹底した合理化が中津市への進出にどう影響するのか、不安材料であります。 既に中津市では、ダイハツの工場立地に必要な資料となります
環境影響調査が始まっていますし、さらに
ダイハツ工業本社は十二月をめどに操業計画を中津市に提出するとのことですが、この辺の事情を勘案してどのような感触を持っておられるのか、あわせてお尋ねをいたします。 次に、
県立病院跡地の利用についてであります。
県立病院跡地は、県都大分市の中心部に残された唯一まとまった県有地であり、その有効活用は各方面から期待されているところであります。 去る七月二十日には、中央の
学識経験者や
県民各界各層の代表からなる
県立病院跡地高度利用基本構想策定委員会から知事に対して報告書が提出されました。 報告書によりますと、
県病跡地利用には、自由時間都心の創造を基本理念として、大分県独自の
生活文化創造拠点づくり、大
規模集客拠点の創造による広がりのある
都市構造づくり、新しい世紀の始まりにふさわしい大分県の新しい
ランドマーク、
シンボルづくりの三つの視点から推進すべきであると指摘されております。 具体的な機能としては、大分県独自の
文化創造拠点や高水準の芸術、芸能の鑑賞機会の提供などを内容とする
文化創造機能、二番目には、自由時間をテーマとする情報やサービスの提供機能を集積する情報・
サービス機能、三番目には、自己実現と心と体の
リフレッシュをテーマとする諸機能を集積する自己実現・
リフレッシュ機能、四番目として、大
規模商業施設など都市の活性化に貢献する業種、業態の立地誘導などの商業・
にぎわい機能、五番目には、
多目的広場やアトリウムなど広場機能、そしてこれらの各機能を支える基盤として必要不可欠な、
公共駐車場の整備などを内容とするアクセス・
利用者利便機能が挙げられております。 各機能の施設構成につきましては、
文化創造機能には大ホール、中ホール、
多目的ホール、練習室など、情報・
サービス機能は
総合サービスセンター、
映像関連施設、ショールーム、
情報発信施設など、自己実現・
リフレッシュ機能はセミナー室、
オープンギャラリー、
屋内スポーツ施設など、商業・
にぎわい機能は大
規模商業施設、自由時間対応専門店、オフィスなど、広場機能は屋外広場、アトリウムなどが構想されております。 自由時間都心の創造をコンセプトにして、このように多くの機能と施設が提言されているわけでありますが、このことはとりもなおさず、県民の県病跡地の開発に対する期待の大きさを如実に示しているものと私は受けとめているところであります。 そこで、このような期待にどうこたえていくのか、お考えをお伺いいたしたいと思います。 報告書では、「多岐にわたる県民の要望、意見のすべてを
県立病院跡地だけで実現するのは困難であり、重点的、段階的な実施も必要となることが考えられる」と記されていますが、今後どのような基本方針のもとに開発を進めるのか、お伺いいたします。 また、既に新県立病院が開院した今、県病跡地の高度利用は一刻も早い着工が期待されるところであります。もちろん、提言の中には民間活力の導入によるものもあり、時期を特定することは難しいと思いますが、目標をいつに設定して開発を進めるのか、お尋ねをいたしたいと思います。 なお、県病跡地を再開発事業の始まるまでの間、竹町商店街などの利用者の駐車場にしてはという要請があったようでありますが、これに対してはどう対処されるのか、この点もあわせてお伺いいたします。 次に、構想策定の緒についたばかりの大分県
スポーツ公園と
ワールドカップ並びに生涯
スポーツ振興について、若干の質問をいたします。 近年の
国民体育大会の成績に見られるように、本県の
スポーツ水準は残念ながら、全体として低調の感を否めないのが実情であります。このため、平成元年五月、豊の
国スポーツ振興懇話会が発足し、二十一世紀を展望した大分県スポーツの振興と県民体力の向上、特に二巡目国体の開催を目指した、競技力の向上、施設の整備、さらには県民意識の高揚などを目的に検討が続けられてきました。折あたかも西暦二〇〇二年、日本での開催を目指して
ワールドカップ招致委員会が設立され、平松知事もその
招致理念策定・推進委員に就任するなど、大分県での開催実現の見通しも着々と整いつつある感がするのであります。 そこで、
国内開催候補地として、三、四万人収容のスタジアムの建設と日本開催が実現しない場合でも返還されない二億五千万円の
招致活動協力金を拠出しなければならないというような負担も背負うわけでありますが、いずれは二巡目国体のメーン会場を整備せねばなりませんので、ぜひこの際、
ワールドカップ開催まで建設すべきでありましょう。現在、そのために設けられました大分県
スポーツ公園基本構想検討委員会で十分検討が加えられていることと思いますが、
候補地選定の基準についてどう考えておられるのか、伺っておきたいと思います。 次に、二億五千万円の財源問題でありますが、どのようにして捻出されるのか、お考えをお尋ねいたします。 この際、私は一つの提言をいたしたいのでありますが、二巡目国体までの十年なり十数年間を大分県
スポーツ施設総合整備何年計画と銘打ち、県内の地域、市町村などの各段階ごとに施設整備に関する基本指針、主に施設の種類などでありますが、それと設置基準、人口比や面積比に応じた配置等をプラン化してはどうかと思うのであります。 大分市には
スポーツ公園という総合的な中心施設ができますが、一極集中に偏るのではなく、例えば国際大会にも通用するようなすばらしい
飛び込み場等も備えたところのプールを別府市にとか、あるいはまたバレーの強い中津市には
バレーコートで国際試合ができると、そしてまた宇佐市には国技にふさわしい相撲場など、それぞれの地域性に合った施設を中心に地域住民の愛好する
スポーツ施設を順次整備していったら、十数年後にはすばらしい
ミニスポーツ公園が各地域に誕生し、二巡目国体が全県下で開催することも可能になるとともに、県民の生涯スポーツの振興に大きく寄与するものと確信をいたしますが、ぜひともご検討をいただきたいと思います。この点もお考えをお伺いいたします。 最後に、
交通安全対策についてであります。 昨年の県下での交通事故による死亡者は、昭和五十年以来十五年間で最悪の百三十人を記録いたしました。こうした事態を打開するために県はいち早く、平松知事か委員長にハートフルおおいたプラン92
策定委員会が設置され、
交通安全対策の
抜本的見直しが進められ、去る八月二十七日、知事に対して
交通事故防止の提言がなされました。 一月に発足した
策定委員会は、精力的に
交通事故多発現場や
交通死亡事故現場の実態調査を行うとともに、委員会を開催し討議を重ねてこられ、短期間でこのような画期的な提言書をまとめられました。心から敬意を表するものであります。 この提言を受けられました知事も、緊急かつ効果的な提言から実現を図る、絵にかいたもちにはしない、と言明されています。 以下、関係の各部局に対してお尋ねをいたしますが、さしあたり、当面できることをどのように実行していかれるのか、重点的かつ具体的にお答えをいただきたいと思います。 提言の中で、学校での
交通安全教育が最も期待されるとしながら、現実には学級活動や学校行事などの特別活動を中心に実施されているものの、十分でないと指摘されておりますが、今後の対応についてお伺いをいたします。 交通安全に関する広報活動についても、イベントなどの参加者は中高年層の
レギュラーメンバーに限られ、一般県民、とりわけ若者の参加が極めて少ないのが実情であるとしていますが、具体的にはどのように取り組まれるのか、企画総室及び警察本部にお尋ねをいたします。
県民総ぐるみ運動の具体的な運動テーマの一つとして、
シートベルトの着用が取り上げられています。県警の話では、ことしの九月八日までの四輪車による
交通事故死亡者三十七人中二十九人が
シートベルトを着用しておらず死亡したそうでありますが、そのうち、
シートベルトを着用しておれば、少なくとも十一人の命は助かったであろうということであります。 最近、大分県は
シートベルトの着用率が、着用が義務づけられた当時から見ると著しく低下しているとのことですが、
県民総ぐるみ運動としてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。 また、県警は、
シートベルトを着用していないドライバーに対して
交通指導取り締まりを計画的、集中的に行うとありますが、具体的にどのように行うのか、お尋ねをいたします。 道路改良についても指摘がなされていますが、交差点付近の見通し、信号機、標識の位置、高さ、歩行者と自転車が共有する歩道などについても、市町村の協力を得て総点検を行うなど実態を把握し、
交通安全対策を講じる必要があると思いますが、この点についてもお答えをいただきたいと思います。 知事の言われた絵にかいたもちにしないためにも、これからの具体的な取り組みが大事でありますが、今後は
県総合交通対策局が事務局となって、各セクションとの横の連絡をとりながら提言の実現を推進していくとのことですが、決意のほどをお聞かせいただいて、私の質問のすべてを終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
○相良補三郎議長 ただいまの宮本憲一君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。 〔
平松知事登壇〕
◎
平松守彦知事 宮本議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 その前に、ご病気がめでたく全快されました。今後とも、ご自愛の上、県政の推進のためにご協力を賜ることをお願い申し上げる次第であります。 まず、県政の基本姿勢であります。 私は、議員も言われましたが、二十一世紀までの十年間を地域構築の時代と位置づけまして、質の高い県民生活を実現するための道路、街路、下水道など県民生活に直結する基礎的なインフラの整備とあわせまして、これからの大分県の発展の基盤となる、いわば県政百年の計とも言うべき
大型プロジェクトの着実な推進に向けて積極的な予算編成を行っているところでございます。 また、ご案内のように昨今の景気後退に歯どめをかける意味からも、国と歩調を合わせながら思い切った公共投資を積極的に拡大していく必要もあるわけでございます。 しかし、景気の停滞の中で県税収入の先行きも厳しいものがございますし、また国税収入を基礎とする
地方交付税も厳しい状態にあることも確実でございます。したがって、今後の経済動向を十分に注視し、税収動向を的確に把握いたしまして、これまでの経費の節約、事務事業の見直し、こういった一層の推進を図るほか国庫を多く持ってくる、国の予算を持ってくるということで
国庫補助制度の取り入れ、また起債に当たっても
地域総合整備事業債など交付税で償還が一部見られる有利な地方債を積極的に活用する、またこれまで鋭意蓄積してまいりました
県有施設整備基金などの各種の基金を機動的に活用する、こういったことで知恵を絞りまして財源の確保を図りますとともに、将来、財政負担を考慮いたしまして、緩急よろしきを得た事業量の平準化を考えながら事業を行っていく、また民間活力を活用する、こういったことで事業手法を検討し、あくまでも健全財政の枠組みの中でこの
大型プロジェクトの事業を円滑に実施してまいりたいと考えておるところであります。 こういった意味におきまして、ますますこれから
地方公共団体の財政基盤の充実が必要となってまいりますので、国に対しましても、
全国知事会や私が会長をいたしております
九州知事会を通じまして、国にも積極的に要望してまいりたいと考えているところであります。 次に、特色ある
地域づくりであります。 議員もご指摘されましたが、これから県政百年の計をなす
プロジェクトを展開するに当たっては、バランスのとれた
地域づくり、県土の均衡ある発展、これが一番大切でございます。地域構築の時代というのも、それぞれの地域におられる一人一人の方々が本当の豊かさが実感でき、安心して老後が送れる、このような地域をつくっていくのが私の県政の目標でございます。 既に平成二年に策定いたしました長期総合計画におきましても、例えば県北地域テクノポリスなどの五大
プロジェクト、県南マリノポリス、日田・玖珠のグリーンポリス、大野川上中流リバーポリス、また大分県新産都、こういったバランスのとれた地域
プロジェクトを行いますし、また、特に過疎地域におきましては蒲江町の
マリンカルチャーセンター、別府市のコンベンションホール、また山香町を中心としたアグリカルチャーパーク、また野津原を中心といたしました平成森林の森公園といったそれぞれの活性化施設をこれからとも積極的につくっていくわけでございますし、また一村一文化事業、こういったことも計画的に進めてまいりたいと考えております。 特に、四期の県政におきましては若者の定住と過疎からの脱却ということを目指して、あらゆる県政をこの面に集中いたしております。その後、その線に沿いまして、例えば豊後高田に大型の工業団地を造成する、また下毛郡におきまして山国町を中心とした過疎地域のアメニティタウン構想、こういったこともこれからの事業化を図ってまいりたい。このように考えまして、まずそれぞれの郡の中心となる地域を中心として、それを含めた広い圏域の中で活性化をつくってまいりたい、機能分担をさせながら圏域全体を活性化していきたいと、こう考えております。 その中核となる市町村におきまして新たに商業、文化、レジャー等のグレードの高い中核施設を進めていきたいということで、まず第一番目を竹田・直入地区をモデルとして、この基本構想、基本計画を策定をしているところでございますが、これと並行して、それぞれの十二ブロックにつきまして地域の特性や地元市町村の意向を総合的に勘案いたしまして、市町村と一体となりましてこれから計画的にそういった中核施設を整備していってまいりたいと、こう考えているところでございます。 また、国においても地方拠点都市整備法というのが施行されまして、これは都道府県知事によって地域を指定して、その中核都市を整備していこう、そしてその経済圏を広げていこうという法律でありますが、この指定につきましても、県といたしましてはなるべく広い地域を指定をいたしまして、それぞれの中心都市をこの法律に基づいて整備を図って大分市の一極集中にならないように、この地域の指定に当たりましても大分市以外の地域を地方拠点都市構想の圏域に選びたいと、このように考えているところでございます。 次に、
日産自動車の大分進出についてでございます。 今日、日本経済そのものも厳しゅうございますが、特に
自動車産業を取り巻く経営環境は、乗用車の国内販売不振等によってまことに厳しいものがあるわけでございます。しかし、
日産自動車の大分進出につきましては、平成三年の一月に立地を表明いたした際に会社側から、「大分進出は会社の長期的な展望に基づいて決定したものである。将来はエンジンの生産の主力工場とする」という構想が示されております。 その後、この計画の縮小等について新聞にも報道されましたので、私は八月二十五日に東京で、新しく社長になりました辻社長に直接お目にかかり、大分の進出について確認をいたしたのでございます。その際におきましても、この見直しについては特段の説明を受けているわけではございません。 したがって、現在のところ私は、この造成工事中の六
号地C地区の用地につきましては、予定どおり平成五年十月に引き渡しをいたすという方針に変わりないことを確認をいたしておるわけであります。また、これからは大分工場をエンジンの主力工場にするという方針についても確認をいたしておるところでございます。 なお、操業の開始の時期でございますが、当時、久米社長の、前社長の時代に平成七年以降と、このように伝えられたのでありますが、現在の
自動車産業を取り巻く状態、特に日産は赤字転落という事態もございますので、操業開始の問題については若干ずれることも懸念されますが、これにつきましてはまた景気が変わりますればまた計画の繰り上げということもあり得るわけで、要は景気次第であります。したがって、この点についても十分連絡をとりながら、できるだけ早い操業開始に向けて働きかけてまいる所存でございます。 その他のご質問につきましては担当部長より答弁を……。
○相良補三郎議長 帯刀総務部長。 〔帯刀総務部長登壇〕
◎帯刀将人総務部長 まず、県税の収入見込みについてお答えをいたします。 七月末現在の状況では、議員ご指摘のとおり、県税の大宗を占めます法人二税が景気の減速に伴い、証券、金融、製造業を初めといたしまして、ほぼ全業種にわたり前年を下回っております。 今後の県税収入の見込みにつきましては、現時点では的確な予測をお示しすることは困難でございますが、特に県民税の利子割につきましては、相次ぐ公定歩合の引き下げの影響によりまして予想以上の落ち込みとなっておりますことなどから、予算額の確保が厳しい状況にございます。 いずれにいたしましても、こうした状況を踏まえまして、今後の景気動向に注視をいたしてまいりますとともに、徴収の確保に一層の努力をしてまいる所存でございます。 次に、公共事業等の上半期の執行率についてでございますが、県といたしましては、去る三月三十一日の国の緊急経済対策に沿いまして、公共事業等の上半期の
契約目標率を国を上回ります七九・二%、国は七五・二でございますが、それを上回ります契約率を設定をいたしまして、積極的に事業の施行促進を図ってまいっておるところでございます。 七月末現在の執行率を申し上げますと、本県は五一・一%となっております。九州各県の平均が四六・二%でございますので、ただいまのところでは九州各県を上回り、九州の中ではトップの執行率となっております。
契約目標率の達成に向けまして順調に推移をいたしておるものと考えております。 以上でございます。
○相良補三郎議長 飯田商工労働観光部長。 〔飯田商工労働観光部長登壇〕
◎飯田益彦商工労働観光部長 まず、中小企業向けの官公需対策についてお答えいたします。 今年度の中小企業向け官公需契約につきましては、前年度の実績の八一・七%を上回るよう積極的な取り組みを進めているところであります。 具体的には、国、県を初め市町村等の関係機関によります官公需確保対策地方推進協議会を開催しまして、発注者側に、中小企業者に対する発注機会の増大について理解を求めますとともに、官公需の大宗を占めます工事の発注に当たりまして、中小企業者が容易に受注できますよう可能な限り
分離分割発注についてお願いをしているところであります。 本年度は特に市町村長に対しまして、
分離分割発注につきまして県として特段の要請をしたところであります。 さらに、県及び市町村の官公需発注計画を取りまとめましたものを中小企業団体中央会等を通じまして、中小企業者に対し情報提供するなどの対応を講じております。 今後とも、官公需の確保対策につきましては積極的に取り組んでまいりたいと、かように考えております。 次に、日本触媒、昭和電工及び
ダイハツ工業の進出についてであります。 昭和電工及び日本触媒につきましては、既に用地を売却いたしておりまして、現在、環境アセスメントの調査や立地に向けての諸手続を進めている段階であります。進出自体には変更はないものと考えております。 また、
ダイハツ工業につきましても、景気の低迷により厳しい経営環境にありますが、立地予定地は港湾と隣接する等の大変良好な立地条件を備えておりまして、同社における将来の主力工場と位置づけられていると聞いております。 現在、中津市とともに同社と協議しながら早期着工に向けた条件整備に努めているところでありまして、同社の進出計画につきましては変更はないものと理解しております。 以上でございます。
○相良補三郎議長 二宮企画総室長。 〔二宮企画総室長登壇〕
◎二宮正和企画総室長 まず、土木事業の景気浮揚効果についてお答え申し上げます。 土木事業等の公共投資は、直接的には労働力や建設資材等の需要を創出するだけでなく、民間整備投資や雇用者所得を通じまして個人消費支出を刺激する効果を有しており、景気対策上の有効な手段となっております。特に、本県の経済構造は全国平均と比べ公共事業のウエートが高くなっており、土木事業への投資が県経済に与えるインパクトは強いものがあるものと考えております。 そこで、国を上回る積極的な公共事業等の前倒し執行を図りますとともに、今回、普通建設事業を中心に百五十七億円に上る景気対策を講ずることとしたところでございます。 次に、
県病跡地利用の基本方針についてでございます。
県立病院跡地高度利用基本構想策定委員会から報告書が提出されましたことから、現在、
文化ホール等公共施設の内容や規模について詰めを急ぎますとともに、商業・
にぎわい機能の整備につきまして、民間活力を最大限活用できる事業手法を検討しているところでございます。 開発の基本方針としましては、第一に、質、デザイン、機能とも高水準の建築物とするとともに、県民文化創造の拠点や魅力あるにぎわいの場として全県的に利用され、開発の効果が広く県下に及ぶような施設として整備したいと考えております。 第二に、大
規模商業施設等民間活力に期待するものや大分市の協力が必要なものもありますので、県、大分市、民間による三者一体的な開発を進めたいと考えております。 第三は、現在は民間活力の導入が厳しい経済状況下にあることなどから、すべての施設の同時着工ということは困難であることも想定されますので、段階的な整備を行う必要もあろうかと考えております。 完成目標年度につきましては、まず
文化ホールは、平成十年の開催に向けて誘致活動を進めております
国民文化祭までに完成したいと考えております。 また、商業・
にぎわい機能等民間事業者が主体となって整備するものにつきましては、経済動向を踏まえながらできるだけ早期の実現を図ってまいりたいと考えております。 なお、開発に着手するまでの間の利用につきましては、地元商店街から要望が出されております駐車場の問題を含め、関係部局等とも十分協議しながら検討することにいたしております。 次に、
ワールドカップサッカーの招致活動負担金についてでございます。 この負担金は、
国内開催候補地に決定した自治体が、招致委員会の我が国への招致のために国内外で行う活動経費のうち、一定の額を負担するものでございます。 我が国への招致につきましては、招致委員会と国内開催地とが一体となった積極的な取り組みが大切でありまして、その経費について応分の負担は必要であろうかと存じます。 現在、十二月に予定されております
国内開催候補地決定に向けて積極的に取り組んでいるところでありまして、本県が開催候補地として決定されれば、招致活動負担金について招致委員会と十分協議を行うとともに、関係地元自治体との協力も得ながら、負担の方法等について具体的に検討をしてまいりたいと考えております。 次に、交通安全の広報についてでございます。 交通安全意識の高揚を目的とした交通安全広報は、モータリゼーション社会の中で全県民を対象とした広報でなければならないと考えております。とりわけ、若者と高齢者が本県の全死亡者事故の半数以上を占めております状況でありますので、特に若者を対象とした啓発が大事でありますが、実際にはなかなか若者の参加が少ないといったのが実情でございます。 今後は、ハートフルおおいたプランを踏まえまして、広範な県民の参加が得られるよう体験型や参加型のイベントを開催するなど、若者を含めた広範な県民の自主的な参加を促すように工夫した広報活動を展開してまいりたいと考えております。 次に、
シートベルトの着用運動についてでございます。 最近の死亡事故の事例を見ましても、自動車に乗車中に死亡した人が全体の半分以上を占めております。そのうち、
シートベルトを着用していた人はわずか四分の一にすぎないということから、この着用率を上げることが死亡事故の防止に大きな効果があるものと考えております。 このため、今年度の四季の交通安全運動や各種イベント等において
シートベルトの着用を最重点項目に掲げまして、関係機関、団体と緊密な連携のもとに地域を巻き込んだ強力な運動を展開しているところでございます。 今後とも、県民だれもが簡単に実施でき、しかも死を免れる上で効果の大きい
シートベルト着用運動を
県民総ぐるみ運動の重点テーマといたしまして、家庭、学校、職場及び地域の末端まで確実に浸透させるよう広報活動に新たな工夫を加え、粘り強く運動を展開してまいりたいと考えております。 最後に、提言の推進についてでございます。 交通事故の防止につきましては、県民一人一人が全力を挙げて取り組まなければならない緊急かつ重要な課題であります。ハートフルおおいたプラン92
策定委員会からの提言につきましては、早期に実施するもの、長期的な取り組みを要するものがございますが、これらを具体的な施策として順次実行に移すことが大切でありますので、
学識経験者や関係機関、団体の代表者からなるハートフルおおいたプラン推進委員会を早急に設置いたしまして、提言の具体化に向けて精力的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○相良補三郎議長 永石
土木建築部長。 〔永石
土木建築部長登壇〕
◎永石晏嗣
土木建築部長 スポーツ公園の
候補地選定基準についてお答えをいたします。 現在、大分県
スポーツ公園基本構想検討委員会において検討いただいております
候補地選定の基準といたしましては、面積的に百五十から二百ヘクタール程度の広がりがあること、県内外の利用者の利便性を配慮してアクセスが良好なこと、日常利用度が高いこと、ビッグイベント等の開催時の宿泊施設が便利なこと、さらには気象条件のよい、自然環境保全に対して適切な処置がなされることなどがあり、これらの諸条件を考慮して決定することとしております。 次に、道路改良についてであります。 ハートフルおおいたプラン92
策定委員会で提言をいただきました
交通安全対策及び道路改良につきましては、従前より中央分離帯や交差点での運転者の視野を妨げる樹木の早期剪定や、カーブ箇所の事故防止のため視線誘導標の設置、また交差点改良や追い越し車線の設置、さらには本年度の新規事業として、市街地での自転車歩行者道の段差解消事業等緊急を要する箇所から順次実施しているところであります。 今後とも、議員ご指摘の趣旨を踏まえ、交通安全施設等の点検を行うとともに、ハートフルおおいたプランの着実な推進に向けて努力してまいる所存であります。 以上であります。
○相良補三郎議長 宮本教育長。 〔宮本教育長登壇〕
◎宮本高志教育長 まず、
スポーツ施設総合整備計画についてお答えいたします。 現在、二十一世紀を展望した
スポーツ施設整備のあり方につきましては、平成元年度に国の保健体育審議会答申におきまして整備指針が示されておりますので、県下でもこれに基づき市町村ごとに整備が進められております。 また、二巡目国体のための
スポーツ施設の整備につきましては、地方分散型の開催を基調に考えておりまして、既に市町村の意向や施設整備計画等について調査をいたしたところであります。今後は、この調査結果を参考にしながら、現在策定を進めております大分県スポーツ推進計画の中で、
スポーツ公園を核とした県下の
スポーツ施設整備についての基本指針を示したいと考えております。 具体的な施設整備につきましては、この推進計画に基づき実施計画を策定し、地域
スポーツ振興の中核施設となるよう市町村に対しまして指導、助言をし、整備を進めてまいる所存であります。 次に、学校教育における
交通安全教育についてでございますが、これまでもよき交通社会人の育成を学校安全教育の最重点項目として取り上げ、学校教育活動全体を通して取り組んでおりますが、特に交通安全担当教員及び二輪車通学生を対象とした実技講習会の開催やビデオ等指導用器材の整備を進めております。 しかしながら、このたびハートフルおおいたプランにおいて高等学校に交通安全推進部会を設置することなどが提言されましたので、現在ある交通安全指導組織を充実し、発展的に改組するなど、学校での積極的な
交通安全教育に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 以上でございます。
○相良補三郎議長 岡部警察本部長。 〔岡部
警察本部長登壇〕
◎岡部宏泰
警察本部長 交通安全の広報活動についてお答えいたします。 警察本部の具体的取り組みについては、昨年に引き続き本年は、若者に人気のあるプロライダーの招致やラジオの生放送スタジオの設置、抽選会などを盛り込んだ体験型講習会、マナーアップ・ライディングおおいた92を開催し、約六百人の参加を得ることができました。 今後も、ハートフルおおいたプランを受けて、若者を初めとする交通安全に対する無関心層の自主参加が望める体験型講習会などで誘発を図っていきたいと考えております。 また、インパクトを与えるように事故の悲惨さを訴える広報やいや応なしにコミュニケートできるマスメディアを利用した広報活動により、無関心層に対し対応してまいりたいと考えております。 次に、
シートベルトの着用の取り締まりについてでありますが、
シートベルト着用義務違反に対しては、本年当初から取り締まり重点に指定するとともに、取り締まり強化月間を設定し、指導取り締まりに努めております。 このたび、ハートフルおおいたプランを受け、毎月二十日を
シートベルト着用指導強化デーに設定、高速道路や国道一〇号等主要七路線を
シートベルト着用指導強化路線に指定、さらにはこの九月に特別取り締まり週間を設定するなどして指導取り締まりを行っております。その結果、八月末の検挙数は約一万三千件で、前年比約二・五倍となっております。 今後とも、交通死亡事故を抑止するため、計画的、集中的な指導取り締まりを継続する所存であります。よろしくお願いします。
○相良補三郎議長 再質問はありませんか。--以上で宮本憲一君の質問に対する答弁は終わりました。 古田き一郎君。 〔古田議員登壇〕(拍手)
◆古田き一郎議員 平成四年第三回定例県議会に当たり一般質問の機会を得ましたので、県政の課題のうち、何点かに絞って知事並びに関係部・室長にお伺いをいたします。積極的なご答弁をお願いいたしたいと思います。 まず最初に、景気対策であります。 バブルの崩壊により我が国経済は現在、一向に立ち直りの気配を見せず、むしろ後退色を強めています。八月末の政府の月例経済報告によると、住宅建設は回復の動きが見られるものの、六月時点における家計の実質消費支出と全国百貨店販売額は前年同月比でそれぞれ三・二%減、四・〇%減と前年水準を下回るなど、個人消費はこのところ伸びの鈍化が続いております。また、設備投資は製造業令甲心に引き続き弱含みとなっております。 また、最近の県内経済情勢を見ても、日銀大分支店によると、百貨店、スーパー等大型小売店の売り上げが、夏物衣料や宝飾類等高額商品の売れ行き不振等から、前月に続き前年を下回っております。 一方、公共投資は、公共工事前倒し発注の効果もあり前年を大幅に上回ったものの、住宅着工は分譲の不振から前年を下回り、企業の設備投資についても依然、慎重な企業が多くなっております。 国においては、景気てこ入れのため、既に三月三十一日に緊急経済対策として公共事業の前倒し等を実施しておりますが、現在の厳しい経済状況がさらに進展し、これ以上、国民経済に悪影響を及ぼすことがないよう去る八月二十八日に、公共投資の拡大、中小企業対策、民間設備投資の促進等総額十兆七千億円に上る財政措置を中心とした総合経済対策を決定しました。 本県においては、既に国を上回る七九・二%の公共事業の前倒しを決定し、現在実施しておりますが、今回の国の総合経済対策を受けて、このたび地方単独事業を中心に総額百五十七億円の景気対策予算措置を決定したところであり、まことに時宜を得たものと高く評価するものであります。 そこでお伺いしますが、景気対策に対する県の基本方針と今回の補正予算の内容についてお示しを願いたいと思います。 また、国の総合経済対策の中では一般公共事業三兆四千億円の追加が示されていますが、今回の県の補正予算の中にはこれは含まれていないということであります。国の補正予算の見通しと今後の県の対応はどうなるのか、お伺いをいたします。 次に、オートポリスについてであります。 上津江村のオートポリスの経営母体である株式会社日本オートポリスの破産宣告が今月九日に東京地裁においてなされました。 オートポリスは、九州では初めての本格的なサーキットとして平成二年十月、地域活性化の起爆剤として多くの期待を担ってオープンしたものであります。しかし、その経営母体である株式会社日本オートポリスは、昨今の経済情勢の変化などもあって経営状態が悪化し、工事代金の不払いなどから本年六月に債権者による競売申し立て、七月には大口債権者であるハザマによる破産の申し立てがなされ、これに対して日本オートポリス側も和議の申請をするなど、経営をめぐる争いが続けられていたものであります。 このオートポリスは、来年の春にF1グランプリの開催が内定するなどの明るいニュースがあったばかりでもありますが、同社の破産により、このF1開催も微妙な情勢になってきたのではないかと危惧しております。私としましては、このサーキットは日本最大級の施設であり、地元上津江村はもちろん、大分県にとっても欠かせないものでありますので、これからも営業を存続し、来春のF1開催を期待するものであります。 去る十三日に同社の三宅破産管財人が来県し、現地の調査や関係者との協議などを行ったようでありますが、今後このオートポリスはどうなるのか、またF1グランプリの開催の実現の見通しはどうなのかについて所見を伺いたいと思います。 次に、交通体系整備についてお聞きいたします。 本県は、瀬戸内海を挟んで近畿及び瀬戸内海地方と直接結ばれていることから、海上交通における九州の東の玄関口として重要な位置を占めているのはご存じのとおりでございます。 県の総合交通体系整備の中で、本県経済社会の発展のためにはこの地理的優位性を積極的に生かし、陸海空にわたる交通体系を総合的、一体的に整備していかなければならないと述べておりますが、私もそのとおりだと思っております。交通体系整備が本県の経済を活性化させ、若者の定住促進が図られる大きな要因となっていることは、他県の例を見るまでもありません。そのためには、それらの交通網を生かす努力がなされなくてはいけませんが、今後は高速道路の整備とともに、一般道路の整備を急ぐ必要があります。 高齢化社会の到来とともに、本県では急激な過疎化の波が押し寄せ、大分市と幾つかの市町村を除く大半の市町村では、その進行は著しいものになっております。市町村の生命線とも言える道路を整備することで地域の活性化を図ろうとしても、多額の経費が必要であるため遅々として進まないのが現状であり、それが過疎化にストップがかからない一つの要因であるとも言えます。 私の住んでいる佐賀関町についても同様な状況にあり、国道一九七号線についても、佐賀関側の道路は幅員も狭く、カーブと坂の連続で、県内外の方々からも多くの指摘を受けているところでございます。特に、隣の愛媛県にフェリーで渡る運送関係者からは多くの不満を聞いており、トラック便の運転手の方々は大変ご苦労なされているようでございます。 それに引きかえ、愛媛県側は着実に道路改良が行われております。昔は、二度と行くなと言われる道路として運転者泣かせの道路であったのが、現在ではメロディーラインとして産業や観光に大きく貢献している現状でございます。 よく町のリーダーと会合などで話すときに、人口減少についての対策が自然に話題になり、現実に多くの試みを行ってきましたが、依然として人口減少に歯どめがかからない状態です。そして、行き着くところは道路整備を急ぐことであり、人や物が来やすい状況をつくることであるという結論に運するのであります。 また、そのことが地域産業の活性化や観光面に大きな作用を及ぼすだけでなく、大分市への通勤圏としての役割を十分担うこととなり、環状交通体系の整備による地域活性化を考えたいのであります。 当佐賀関町は、国道一九七号線、国道二一七号線、臼坂バイパスをつなぐ環状交通網であります。幸いにして本町は、大分県のみならず、九州の東の玄関口としての地理的優位性があり、その上、国道一九七号線は、先般の第二国土軸構想推進協議会の調査でも、四国と結ぶ起点として、四国、愛媛を経由して佐賀関町、大分市から熊本市へ至る中九州高規格道路の必要性が明記されたところであります。 県は八幹線道路、九州横断自動車道、東九州自動車道、北大道路、大分空港道路、北滝ロマン道路、県北テクノ道路、県南内陸道路、県南開発道路を重点的に整備することとしておりますが、図らずもタイミングよく本日の新聞に掲載されましたが、私は、佐賀関町から大分市を通り熊本市までの中九州横断道路を重点路線に上げていただきたいと思うのであります。 さらに、瀬戸内海を囲んだ地域である愛媛県、広島県、山口県、福岡県等の広域圏域の循環型交通体系の必要性は申すまでもありませんが、これらの一翼を担っている国道一九七号線の佐賀関側の整備が非常におくれているように思います。豊予海峡を挟んで両県の結びつきの必要性が叫ばれている昨今、早急な道路改良が必要と思われますが、執行部の考えをお伺いいたします。 もし現在の路線での拡幅や直線化が困難であれば、新しい路線を引くぐらいの気持ちで取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。 次に、遊漁対策についてでございます。 近年、労働時間の短縮に伴って国民の余暇時間が年々増大し、国民の余暇利用は多種多様化してきております。こうした国民の余暇利用ニーズに対応する一石二鳥の切り札として総合保養地域整備法、いわゆるリゾート法が制定され、地域活性化と余暇施設の提供をねらいとして、各地でマリノベーション、沖合人工島、マリンリゾート構想等、スケールの大きい総合的な海洋開発の動きが活発になっております。こうした動きは、
バブル経済の崩壊によりその勢いは衰えたとはいえ、依然として根強いものがあり、具体的にはモーターボート、ヨット、スキューバダイビング、ボードセーリング、水上オートバイ等、各種の海洋性レクリエーションが盛んになってきております。 とりわけ、安直に取り組まれる釣りなど遊漁の増加は顕著であり、これに並行して遊漁者を漁場に案内する遊漁船業者も増加していて、平成元年十月一日から施行された遊漁船業の適正化に関する法律による遊漁船業の届け出件数を見ると、平成四年三月末日現在、全国で三万七千七百五十九件、大分県でも八百二十九件の届け出がなされていると聞き及んでおります。 これらの遊漁船業者の九割強は漁業者が兼業していることから、遊漁の増加は沿岸漁業者にとっては新たな就業チャンスを生み出すものであり、漁村の活性化にも大きく寄与しているという重要な面をあわせ持っております。しかしながら、遊漁と漁業は同一の海面を利用して、同一の水産動植物を採捕の対象としているため、限られた漁場の利用をめぐって漁業者と遊漁者とのトラブルが避けられないという課題も有しております。このように遊漁が盛んになるにつれて、とりわけ魚種、量ともに豊富な本県沿岸海域では、漁場利用をめぐり漁業者と遊漁者との間でトラブルが多発する状況にあります。 さらに、我が国のプレジャーボートと称されるマイボートの保有そう数は、平成三年度末で約二十一万そうであり、昭和四十五年の八万そうから三倍に近いふえ方を示していますが、本県でも同様な傾向が見られます。こうしたボートのほとんどが漁場に出回るため、漁業者や遊漁船業者とプレジャーボート三者の間でトラブルが生じ、今後さらに増加するであろうと予想されることから、関係者の間で憂慮されているところであります。 このような状況下にあって、先日、新聞紙上をにぎわせた、イサキの好漁場をめぐっての遊漁者と佐賀関町漁協の自警船とのトラブルは、あの広い海面に目印がなく、海図上に一本の線で共同漁業権が区画されているため、遊漁船が漁場に侵入した、侵入しないとの対立が原因となり、感情的な対立にまでエスカレートしたものだと聞いております。 以前は土曜や日曜日の遊漁が主であったものが、最近では平日でも百そう以上の釣り船が入漁し、共同漁業権漁場の間近、あるいは漁業権域内で大量のまきえをして大量に釣り上げるといったことで資源枯渇のおそれが生じていることから、漁民は死活問題としているため、あのようなことになったものであります。 佐賀関周辺海域における一年間のまきえの量を私なりに試算してみますと、まきえの量は六百七十五トンに達する膨大な量になります。しかも、一人一人は少量でも多数の遊漁者になると、その大量のまきえは海域の汚染、ひいては漁場環境の悪化につながるとともに、まきえによる大量の漁獲となり、漁業資源への影響は極めて大であると思うのであります。まきえによる大量の漁獲が続けば、一村一品運動の海の代表品目となった関アジ、関サバの将来にも大きな暗い影を落とすものと憂慮するものであります。 私は、遊漁をめぐるトラブルの防止について、平成二年第四回定例議会において県当局の対策を尋ねておりますが、
林業水産部長から「漁業者とプレジャーボート使用者とのトラブルに対処するために、プレジャーボート等の実態調査について検討し、ルールの啓発に努める」という趣旨の答弁があり、その成果も上がっているものと考えているところでありますが、今回のトラブルについても、県は関係者を集め積極的に指導していると聞いております。 本県佐賀関周辺海域における資源管理漁業振興のために今後、まきえの禁止もしくは線引き等の規制について、並びに遊漁対策をどのように指導していく考えか、お尋ねをいたします。 次に、近年、住民生活に少なからぬ悪影響をもたらしていると思われる拡声機による騒音問題についてお伺いをいたします。 先般、竹田市で開催された日教組定期大会においては、この大会の開催が取りざたされ始めた六月下旬ごろから大会終了までの間、開催阻止を叫ぶ一部団体の街宣車が波状的に押しかけ、会場となった竹田市を初め、その中の一部ではありましたが、大分、別府両市内においても、拡声機の音量をいっぱいに上げての活発な街宣活動が行われました。 特に、反対派の活動が最大となった大会初日の九月一日には、全国各地から百七十台もの街宣車が会場周辺に押しかけ、狭い竹田市は喧騒の渦に包まれたことが新聞、テレビにも大きく報道されました。また、警察に対する騒音苦情や取り締まりを要望する市民の声も数多くあったと聞いております。 今回の日教組大会のみならず、近年、一部団体の行う街頭宣伝は、純粋な思想の普及宣伝にとどまらず、各種行事の妨害を初め企業や個人に対する糾弾を目的に街宣車を繰り出し、拡声機の音量を上げ、軍歌を流したり暴言を吐くなど、その騒音は目に余るものがあり、県民生活の平穏を著しく害しているケースが少なくありません。もとより、表現の自由は憲法の保障するところであり、尊重されなければなりませんが、これにも、公共の福祉という兼ね合いでは一定の限界があるはずです。 そこで、
警察本部長にお尋ねいたします。 警察は、県民生活の平穏を害するような一部団体の拡声機使用による街頭宣伝活動に対しどのような対応をしているのか。また、聞くところによると、他県では拡声機による暴騒音の規制に関し、条例を制定して取り締まりを行っているということでありますが、大分県ではこのような条例についてどう考えているのか。以上二点についてお伺いをいたします。 最後に、
交通安全対策についてお伺いをいたします。 県下の運転免許人口は、昭和五十七年には五十万三千人であったものが、平成三年には六十三万二千人と著しく増加しており、この数字は実に免許取得適齢人口の一・六人に一人が免許を所持していることになります。 また、自動車台数の推移を見ても、この十年間に四〇・三%も増加しており、このような状況下にあって昨年一年間の県下における交通事故による死亡者は百三十人にも上り、昭和五十二年以降、最悪の状態となっております。 知事はこの事態を憂慮され、早々とことし一月に92
交通事故防止対策委員会、いわゆるハートフルおおいたプラン92
策定委員会を設置し、みずから委員長としてこのたび百件を超える提言を受け、事故抑止のための施策として取りまとめられました。また知事は、この提言を受ければ、年度途中でも財源措置を講じたいと明言されておりましたが、早速、今議会に補正予算、警察分だけでも一億一千九百万円余の推進費を提出していただいております。知事のこの問題に取り組まれる決意のほどがうかがわれ、衷心より敬意を表する次第でございます。 この提言、「交通事故死者二けたを目指して」の内容は、
交通安全対策の各般にわたり、それぞれの項目ごとに具体的かつ十分に効果の期待できる提言がなされております。私も大分県交通安全協会の理事の一人として、微力ながら交通事故抑止のために努力してまいりましたし、今後とも一層頑張ってまいりたいと思っております。 これは、あくまでも提言であります。交通事故抑止という目標達成のためには、この提言を受けて県民挙げて総合的に、かつ着実に実施に移していくことが肝要でないかと思いますので、この観点からお尋ねをいたします。 先ほど宮本議員の質問と重複するところがありますので、それを避け、角度を変えて企画総室長、
警察本部長に二、三質問をいたします。 一番目が実施推進体制及び実施計画についてでございますが、提言の中にも、その具体化の監視及び助言のための委員会なりの設置希望が出されておりますが、実施の体制整備をどのようにされるのか。また、着実に総合的に推進するためには具体的な実施計画のようなものが必要と思われますが、どうお考えでしょうか。 二番目に、警察署の充実強化についてでございます。 交通事故抑止のためには、何と申しましても警察署の果たす役割は極めて大きなものでありますし、今後もさらに重要性を増すものと予想されます。 そこで、警察官の増員を含めた警察署の充実強化を早急に図る必要があると思いますが、どのように進めようとされているのか、お伺いをして、私のすべての質問を終わります。どうもご清聴ありがとうございました。(拍手)
○相良補三郎議長 暫時休憩いたします。 午後零時七分 休憩
----------------------------- 午後一時二十二分 再開
○古手川茂樹副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 古田き一郎君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。 〔
平松知事登壇〕
◎
平松守彦知事 古田議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 景気対策に対する基本方針等でございます。 県内経済情勢が調整から減速の局面を迎える中で、大分県といたしましては平成四年度当初予算の編成に当たりまして、公共事業の確保に加えまして
県単独事業の積極的な実施によりまして県内景気の下支えを行うことを最大の重点課題として編成をいたしたわけでございます。そしてまた、ご案内のように上半期の公共事業などの執行につきまして国を上回る七九・二%の前倒しの執行を決定いたしまして、先ほど総務部長からも答弁をいたしましたように、非常に高い実績を今上げているところでございます。 しかし、我が国の日本経済は、個人消費、設備投資を中心に引き続き停滞しております。また、株価、不動産価格の下落に伴いまして、実体経済への悪影響が懸念をされているところでございまして、これまでのような調整から金利引き下げによって自律反転して景気が上昇するといったような循環型不況ではなくて、まあいわば一種の土地不況、東京一極隼中型不況、土地の暴騰が起因となった含み資産による景気の拡大ということが実態でございますので、この回復についてはいろいろな対策を多角的にとる必要があろうかと思っておるわけでございます。 このため、国におきましては去る八月二十八日に、地方単独事業を含む公共投資の拡大、中小企業対策、民間設備投資の促進、こういったことを内容といたします総額十兆七千億円の財政措置を中心とする新たな総合経済対策を決定いたしたところであります。 本県といたしましては、この趣旨を踏まえまして、国の補正予算に先立ちまして約七十億円の
県単独事業の大幅な追加を中心といたしまして、
緊急砂防事業など公共事業及びゼロ県債を含めまして総額約百五十七億円の景気対策予算措置を講じることにしたわけでございまして、現在の議会で提案を申し上げたところでございます。
県単独事業の内容といたしましては、県単独道路改良事業、地方特定道路整備事業、小型合併処理浄化槽設置整備事業、交通安全施設整備事業--ハートフルプランに基づく事業の一部でございます、等本県の進めておる生活大県づくりに資する事業を中心に措置いたしたところでございます。 また、国の補正予算に伴いましての追加公共事業でございますが、現在、国会が始まりますれば、早い段階で国の補正予算が成立すると思いますが、この国の成立する予定の補正予算に連動いたしまして、できるだけ早期にこの国の予算を受け入れる県のまた補正予算措置を行いたいと、まあ二段構えに考えておるわけでございまして、今後とも県内景気の浮揚に向けて万全を期してまいる所存でございます。 その他のご質問につきましては、担当部長より答弁をいたさせます。
○古手川茂樹副議長 飯田商工労働観光部長。 〔飯田商工労働観光部長登壇〕
◎飯田益彦商工労働観光部長 オートポリスについてお答えいたします。 上津江村のオートポリスは、モータースポーツの最高峰と言われますF1グランプリなどの国際レースが開催できます、世界でもトップクラスのレーシング場を持ちますレジャー施設であります。 このたびの破産宣告によりまして、破産管財人としまして三宅省三氏が選任されまして、今月の十三日に同氏が来県されました。その際、知事及び上津江村長ともどもに、施設の存続並びにF1グランプリの開催など営業活動の継続を強く要請したところであります。同氏からは、来春を含めまして、F1グランプリの開催誘致につきまして全力を尽くすというような旨の表明がされたところであります。 県としましては今後とも、事態の推移を注視しながら施設の存続、F1グランプリの開催実現に向けまして関係方面に働きかけるなどの努力をしてまいりたいと、かように考えております。 以上でございます。
○古手川茂樹副議長 永石
土木建築部長。 〔永石
土木建築部長登壇〕
◎永石晏嗣
土木建築部長 交通体系整備についてお答えをいたします。 国道一九七号は、県都大分市と佐賀関町を連絡し、地域の産業経済活動等に重要な幹線道路でありますが、地形上、曲線区間も多く、また人家連檐の一部区間一では幅員も狭小となっております。 したがいまして、国道一九七号の整備計画としましては、東九州自動車道の宮河内インターチェンジから大分市細までの区間を大分外環状道路として整備を進めることにしており、そのうち宮河内から久土間を国道一九七号大分東バイパスとして平成三年度より着手したところであります。 また、佐賀関町では神崎地区でバイパス工事を継続実施しているところであります。今後は、その事業箇所の早期完成を図るとともに、残る区間の整備につきましても、バイパスを含めた改良計画を検討してまいりたいと考えておりますので、ご了承を願いたいと思います。 以上でございます。
○古手川茂樹副議長 小野
林業水産部長。 〔小野
林業水産部長登壇〕
◎小野和秀
林業水産部長 遊漁対策についてお答え申し上げます。 佐賀関周辺海域は本県でも有数な一本釣り漁場でありますので、従来から大分県漁場利用調整協議会の意見を踏まえ、海区漁業調整委員会の指示によります、一定の海面をまきえ釣り禁止や投錨釣り禁止区域として指定いたしまして、資源保護と漁場環境の保全を図っております。 しかしながら、最近、佐賀関漁協が管理しております共同漁業権周辺海域のイサキ漁をめぐり、議員ご指摘のようなトラブルが頻発しているために、県といたしましては現在、漁業者と遊漁関係者の間の協議の場を設け、積極的に調整と指導を行っているところでございまして、解決の糸口が見えたものと認識いたしております。 いずれにいたしましても、漁業者と遊漁者間の漁場をめぐる諸問題は、最終的には当事者間の相互理解により合意が得られることが最も好ましい解決策でありますので、今後も間断なく関係者による話し合いの促進を図るとともに、必要に応じて漁場利用協定締結の勧告等を行い、漁場の安定的な利用確保と漁業資源確保に積極的に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○古手川茂樹副議長 岡部警察本部長。 〔岡部
警察本部長登壇〕
◎岡部宏泰
警察本部長 一部団体の街頭宣伝活動に対する対応についてお答えいたします。 県民生活の平穏を害する、いわゆる右翼団体等の街頭宣伝活動に対しては現在、有効な取り締まり法規がなく、やむなく軽犯罪法を適用して規制に努めているのが現状であります。 ご存じのとおり、軽犯罪法は本来、日常生活における卑近な道徳律に違反する軽い罪を対象としていることから、その罰則は極めて軽く、刑事訴訟法の規定でも現行犯逮捕を制限されるなど、極めて不十分であると考えております。 次に、暴騒音規制条例についてお答えいたします。 ご指摘の拡声機による暴騒音の規制に関する条例は、これまで長崎県、熊本県及び佐賀県など十三県で既に制定されております。各県の条例は、警察官が、一定以上の騒音を出している街宣車等に停止命令を発し、または立入調査をすることができる旨規定しており、いわゆる右翼団体等の騒音取り締まりに対して実質的な効果を発揮しております。 先般の日教組大会における、いわゆる右翼団体の街宣車による騒音や、これまで見られた街頭宣伝活動の実態から警察本部としても条例の必要性を痛感していますので、現在、その制定に向けて準備を進めているところであります。 次に、警察署の充実強化についてでありますが、本年第一回定例会において警察官の増員に関する意見書の採択をしていただく等、警察官が不足していることについて既に議員各位にはご理解いただいているところであります。現在、警察庁に対し百名余の警察官の増員要求を行い、知事、県議会議長名での増員要請もしていただいておりますが、要求が直ちに実現することは厳しい状況にあります。 県警察本部としては、従来から事務の省力化や合理化を初め、本部はもとより警察署も含め組織、定員の見直しを図ってまいりました。今後も、高速道路要員の確保や増大する警察業務に対応するため、既存の組織からの必要人員の捻出を行わざるを得ません。
交通事故防止を初め犯罪の抑止に果たす警察署の役割は議員ご指摘のとおりでありますが、増員が実現しない場合は、警察署の統廃合や駐在所等、地域警察力の再配分を含めたさらなる組織の見直しが必要と考えています。 警察官の増員については国に対し引き続き粘り強く要望するとともに、一般職員を含めた組織、定数の弾力的運用や装備資器材の高度化により、警察署の充実強化に努めてまいる所存であります。 以上で終わります。
○古手川茂樹副議長 二宮企画総室長。 〔二宮企画総室長登壇〕
◎二宮正和企画総室長 ハートフルおおいたプランの実施体制等についてお答えいたします。 先ほど宮本議員にお答えしましたとおり、提言を具体的に実行するための推進組織として、
学識経験者や各種団体の代表者からなるハートフルおおいたプラン推進委員会をできる限り早期に設置することといたしております。この中で、関係機関、団体との密接な連携のもとに効果的な
交通安全教育のあり方、広報効果を高める効果的な方策、さらには
県民総ぐるみ運動のあり方、また交通安全施設、道路整備のあり方等につきまして具体的に検討するための部会を設置し、実施計画なども定めながら、効果的な推進を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○古手川茂樹副議長 再質問はありませんか。--以上で古田き一郎君の質問に対する答弁は終わりました。 内田淳一君。 〔内田議員登壇〕(拍手)
◆内田淳一議員 質問通告に基づきまして、質問を進めたいと思います。知事及び関係部長の明快なご答弁をいただきたいと思います。 なお、宮本議員の質問と一部重複をする部分もありますが、よろしくお願いを申し上げます。 まず、県都大分市のまちづくりにかかわってお尋ねいたします。 東京一極集中、福岡一極集中、そして県内では大分市への一極集中の傾向はとどまるところをしりません。そのため、県都大分市の人口も増加を続け、現在では四十一万人を超え、県内人口の三分の一を占めるに至っています。そして、近い将来の五十万都市も視野に入れつつあると考えています。 しかし、都市の発展は必然的に多くの課題を生み出してきます。上下水道問題、交通問題、住宅問題、各種施設の整備の問題等数え上げれば枚挙にいとまのない状況にあります。これら諸問題の解決は、大分市の主体的課題も多数ありますが、同時に大分県の顔、県都大分市であるだけに、すぐれて県政の課題でもあります。県都大分のまちづくりに県政がどうかかわっていくのかは極めて重要な問題であると私は考えています。 そうした観点に立って、以下、質問をいたします。 まず、
県立病院跡地問題について尋ねをいたします。 新県立病院への移転も無事終了し、去る八月二十一日より新病院での医療活動が開始されましたことはご同慶の至りであります。この間、大変なご苦労をされました関係者の皆さんに心から敬意を表するものであります。 さて、
県立病院跡地約二万平方メートルをいかに活用するかは、大分市のまちづくりに極めて重要な意義を持っていることは衆目の一致するところだと思います。この活用をめぐっては、
県立病院跡地高度利用基本構想策定委員会によって基本構想がまとめられ、去る七月二十日、知事のもとに提出をされました。それを見ますと、六つの機能区分に分けられ、それぞれの施設概要が提起をされています。そして、それらの整備及び運営の手法として、民間活力の導入による整備の促進、周辺地区を含めた段階的整備の推進、市街地再開発と
公共駐車場の整備等を提言する内容となっています。 この基本構想に私自身、一定の理解をいたしておりますが、この跡地利用がそれだけの単発的な作業に終わるのでなく、整備及び運営の手法に述べられているように、周辺地区を含めた可能な限り開発用地を拡大し、跡地との一体的な開発に意を注ぐべきだと考えるのであります。 大分市にとって、市街地の中でこれほどの公共用地の確保は今後考えられることではありません。それだけに十分な検討と慎重な対応を望むものであります。 また、大分市は四十万都市に成長しましたが、多くの人々から、大分の街には個性や特徴がない、歴史的な遺構もほとんど存在しないと言われます。私もそう思っています。大分市には、旅行者がそれを目標に訪ねてくるようなものはほとんどないと言っても過言ではありません。 今回の跡地利用の基本構想の中で、「本事業は、新しい大分県の
シンボルづくりであると同時に、これからの都市デザインのリーディング・
プロジェクトとしての役割も担っている。したがって、質、デザイン、機能とも高水準の建築物として実現される必要がある」と述べられています。私も、大分市の街の顔づくりの観点からも、この提言に大いに賛意を表するものであります。 そこで伺いますが、
県立病院跡地高度利用基本構想について、その日程的なものを含めてどのように具体化を進めようと考えているのか、さらに周辺地区整備及び駅周辺整備事業との連関性についてどのように考えているのか、伺います。 次に、二巡目国体に関連して伺います。 二巡目国体の大分開催は、平成十七年とも二十年とも言われています。早期開催に向けての関係者のご努力に敬意を表するところであります。 ところで、国体開催については、その前約十年間が会場施設整備等準備期間として必要だと聞いておりました。したがって、二巡目国体の主会場を中心とする
スポーツ公園構想も話題になり始めておりました。 ところが、ことしに至って急速にサッカーの
ワールドカップ大会の誘致問題と絡んで
スポーツ公園構想が浮上をしてまいりました。そして、七月には大分県
スポーツ公園基本構想検討委員会が設置され、遅くとも十一月ごろまでには会場候補地の選定の結論を出すという段階に至っていると聞いています。それへ向けて幾つかの候補地からの陳情がなされている現状にあることはご承知のとおりであります。そして、
ワールドカップ大会の招致につきましては、既に申し込み手続を終えたとのことであります。
ワールドカップ大会の招致について、私はこれに反対をするものではありませんが、私はこの一連の動きを見ながら、その速さに実は驚いています。いま少し県民のコンセンサスを得る努力があってもよかったのではないかと、こういうふうに思っておるところであります。 ところで、二巡目国体メーン会場、そして
ワールドカップ会場となるであろう
スポーツ公園についてお聞きをいたします。 聞くところによりますと、最低百五十ヘクタール以上は必要とするとのことであります。このメーン会場の施設の建設は県が中心になってなされるものと考えていますが、
スポーツ公園用地の取得についてはどのよりに考えているのでありましょうか、お尋ねをいたします。 次に、今後の大分市における県政課題の主要な事業の一つとして、大分駅周辺総合整備事業があります。この事業は、新都市拠点整備事業、土地区画整理事業、連続立体交差事業の三事業からなっておるわけですか、それぞれの事業の重要性は今さら述べるまでもありません。これら事業の具体化、すなわち着工は今日まで、九〇年代中ごろと言われてきましたが、それぞれの事業の今後の着工見通し、事業計画年数、事業予算はどのように見込まれているのか、お伺いをいたします。 そして、これら事業のうち、連続立体交差事業は、大分市内の交通渋滞解消のため、最も期待される事業であります。特に主要踏切の解消計画はどうなるのか、お尋ねいたします。 仄聞するところ、西大分駅貨物ヤードとの関係から、高架起点がかなり大分駅寄りになるのではと言われます。そのため、交通量の多い踏切の一つが解消できないのではないかと心配をされております。大分市のまちづくり百年の計としての事業実施ですから、後顧に憂いを残すことのないように取り組んでいただきますよう強く要望をいたしておきたいと思います。 以上、県都大分市のまちづくりの幾つかにかかわって私見を述べましたが、終わりに一つだけ、これらの事業財源について伺います。 これらの総事業費が一体どのくらいになるのか、まだはっきりはいたしませんが、恐らくどんなに低く見積もっても一千億や一千五百億の財源を必要とするのではないかと思うのであります。それを十数年という限られた事業年度の中で行おうとするわけですから、果たして実現可能なのかどうか、心配になるのは私だけではないと思うのであります。こりことについてどのようにお考えか、お尋ねをいたします。 次に、福祉行政について伺います。 平成二年、国は高齢者保健福祉推進十カ年戦略、いわゆるゴールドプランを策定し、今後約十年間の高齢有福祉施設やサービスの整備目標を示しました。これに伴い、大分県も平成三年、豊の国ゴールドプランをまとめました。そのポイントは、老後を自分の生まれ育った地域で送れることに置き、それに沿って施設やサービスの提供を進めるという内容であり、従来の施設中心の福祉から在宅福祉、地域福祉の拡充を目指そうというものであります。したがって、老人福祉法の改正も行われました。 こうした経過を踏まえて、以下、数点にわたって質問をいたします。 まず第一は、今後の福祉施設建設の動向であります。 当然のこととして、ゴールドプランには平成十二年を目途に各種施設、サービスの整備充実の目標が定められていますが、それぞれの整備目標に対し現状はどうなっているのか、その進捗状況についてお尋ねをいたします。 次に、福祉の充実を図る上でマンパワーの確保は極めて重要な柱であります。 計画によりますと、高齢者福祉にかかわって平成元年度末の千七百人に対し、約四倍のマンパワーの確保が必要とされています。さらに、十年間でのリタイア率が四分の一と想定すると、現行の従事者数の約五倍のマンパワーが必要になると指摘されています。 私は、福祉施設職員の社会的評価や勤務条件をそのままに、これほど膨大なマンパワーの確保は困難だと考えています。福祉施設を幾ら建設しても、それが機能するためには、そこで働く人々が自信と誇り、そして働く意欲を持つことが大事であります。そのためには、職員の社会的評価の向上、勤務条件の改善等がさらに進められなければならないと思うのであります。 ゴールドプランにはこのことがそれぞれわずか一行ずつしか記されていませんが、現行の福祉関係職員の社会的評価や勤務条件についてどのように認識をしているのか、伺います。 次に、施設職員の給与は措置費によって賄われています。しかし、調べてみますと、例えば特別養護老人ホーム職員の給料表は施設ごとに異なっているのが実態であります。当然、かなりの凹凸があるわけであります。厚生省の指導では公務員に準じて、とされていると聞いていますし、同一基準で措置費は各施設に支給されるのであります。私は、統一的な施設横並びの基準があるものと思っておりましたが、それは各施設の裁量に任せられているのが実態であります。このことについて統一給料表の作成等の行政指導はできないのか、伺います。 次に、社会福祉課の福祉監査担当者が各施設に対し年一回、二日程度の監査を行い、特に措置費の使い方等について監査をしているようですが、その結果は公表をされていないようであります。最近の監査における指摘事項、指摘件数等及びそれぞれの改善状況等についてお尋ねをいたします。 次に、ホームヘルパーの待遇についてはかなりの改善策が講じられているとお聞きをしていますが、一般的に施設職員の待遇改善についてどのように対応をしているのか、伺います。 福祉問題の最後に、在宅介護に関連してお尋ねをいたします。 今後の高齢者人口の増大に対し、在宅介護のウエートがますます大きくなることは必至であります。そのため、在宅介護者への負担軽減を図るべく種々のサービスが計画をされていますが、それらのサービスの実施主体は市町村になるわけであります。そうすれば、市町村の財政能力やその他で事業実施に格差を生ずることはないのかと危惧するものであります。このことについてどのように考えているのでしょうか。 次に、海洋レジャーについてお尋ねをいたします。 欧米先進国に比較をしますと、おくれているとはいえ、我が国もそれなりに労働時間の短縮が図られ、特に週休二日制の普及も進んでまいりました。余暇時代を迎え、余暇をいかに過ごし活用するかが、属人的な大きな課題となりつつあります。余暇の増加は当然、人々を山へ、海へ、生涯学習へ、スポーツへと、いろいろな方向へと向かわせています。それに対して行政はさまざまな対応をし、また対応を迫られていると私は思っています。 こうした状況認識に立って、以下、その一つの分野であります海洋レジャーについて所見を述べ、今後の行政の対応についてお伺いをいたします。 まず、いわゆるプレジャーボートと呼ばれています小型船舶の急速な増加であります。 今回の質問に当たり、その資料を求めましたところ、港湾課、河川課、漁政課の三課から関連資料をいただきましたが、およそ推測をするところ、県内に三千隻以上のプレジャーボートがあると思われます。そして、その増加傾向は今後も引き続くものと思われるのであります。このことは、海洋レジャーが県民の余暇活用法の中で大きな分野の一つであることを示しています。海洋県であります大分県としては当然のことだと私も思っています。 ところが、こうした海洋レジャーの分野に対する行政の対応が、皆無とは申しませんが、ほとんどなされていない実態にあると私は思うのであります。わずかに、港湾課において係留施設の建設等がなされている事実がある程度であります。 私は、海洋レジャーに関しては行政は完全に立ちおくれたと申し上げざるを得ないと思うのであります。それは国の施策がないということであり、運輸省や建設省の機関委任事務のもとに置かれている現状から、仕方のないことであったのかもしれません。しかし、こうした現状を踏まえるとき、そして今後の状況を推測するとき、このままでよいはずはないと思うのであります。 そこで質問をいたしますが、海洋レジャーの拡大、発展、すなわち県民の海へのレジャー志向に対して行政としてどのように考えているのか、その基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。 次に、海洋レジャーに関する行政窓口についてお尋ねをいたします。 先ほども述べましたが、今回この質問をするに当たり、港湾課、河川課、漁政課の担当者と話をしましたが、いずれの課も行政窓口としての機能や権限を有していないことがわかりました。漁政課は、漁業者の立場、漁業振興の立場に足を置くことは当然であります。港湾課は、物流の港湾整備を進めることが本務であります。河川課は、治水上の観点から、むしろ不法係留をなくすことに力点を置くことは、これまた当然であります。こうして見てみますと、海洋レジャーとしてのプレジャーボートの側に足場を置いた行政窓口は存在していないと言っても過言ではありません。 プレジャーボートの所有者たちは、それぞれ何人かで同好のグループをつくり、情報交換や親睦を図り、中には自発的に研修会を行っていますが、こうした人々の意見や要望を聞き、そして施策を進める窓口が存在しないことは、今日まではともかく、今後のことを考えれば、極めて不自然だと思うのであります。 また、船の増加は、海上や河川の安全航行の問題や漁業者とのトラブル、不法係留等の諸問題を引き起こすおそれがますます大きくなります。海のモラル確立の上からも、一定の秩序を維持するためにも、行政の一刻も早い対応が求められていると考えるのであります。この問題についてどのように考え、今後どのように対応しようとお考えでしょうか。 私は、行政窓口を設置して、そしてプレジャーボートの所有者の皆さんにも組織化を求め、いろいろな問題について協議をする道を開くことが一つの方策であると考えています。 最後に、可能な限りプレジャーボートにも市民権を与え、秩序ある海洋レジャーを推進する方向で今後の行政努力を進めてほしいと思いますし、引き続いて係留施設や駐車場の建設、海上交通安全標識の設置等に取り組んでいただぎますよう強く要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○古手川茂樹副議長 ただいまの内田淳一君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。 〔
平松知事登壇〕
◎
平松守彦知事 内田議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。
県立病院跡地の利用でございます。 私は、四期県政におきまして若者の定住と過疎からの脱却を目標に掲げておるわけでありますが、若者の定住につきましては、特に都市の魅力、大分市を含め、それぞれの郡の中心となる地方都市の魅力づくりというのが一つのかぎを握っていると考えておるところでございまして、特にまた県都である大分については、それにふさわしい魅力づくりを考えなければならないと常日ごろから考えているところでございます。 現在は、国際化、情報化ということを背景に都市の魅力が問われる都市間競争の時代と、こう言われておりまして、文化活動の拠点となる文化施設の整備や商業機能の強化など、県民が日常生活を楽しみ、自由時間を豊かに過ごす環境を整備することが大切であると考えております。 このためには、それぞれ広域的な生活圏の中核となる市町村におきまして、若者定住につながる魅力のある施設を整備する、大分市におきましても、県都にふさわしい都市づくりを進めるという必要があろうかと思います。その意味から
県立病院跡地は県都の顔として最適の条件を備えていると、私も議員と同じように考えておるところでございます。 このたびの
県立病院跡地高度利用基本構想策定委員会からは、自由時間都心の創造ということを基本理念に、
文化ホールなどの
文化創造機能、大
規模商業施設等の商業・
にぎわい機能の整備等を内容とする報告を受けたところでございます。 私は、大分市長にも申し上げておきましたが、この構想の三原則、第一原則は、この施設、つくった文化施設等は全県的な利用というものを考える、そしてまた開発効果が全県的に波及する、
文化ホールをつくれば、各市町村の
文化ホールなりとのネットワークを組んだような施設をつくっていく。第二原則は、大分県、大分市、民間、三者一体的にこれを開発していく、それぞれ応分な負担をしながら十分、民間資金も入れて考えていくということが第二原則。第三原則は、一遍にできませんから段階的な整備を図っていく、長期的な展望で整備を進めてまいりたい、じっくり構えて整備を進める。こういう原則を打ち出したのであります。 特に
文化ホールは、県民の多様な期待にこたえるグレードの高い施設として、平成十年に一応予定をされておる
国民文化祭までには完成したいと考えているところであります。 また、商業・
にぎわい機能につきましても、これは民間活力が主体となりますので、現在は大変な不況でございますが、この動向も踏まえながら、どういう形の商業機能がいいか、そういうものを、業種、業態の立地誘導を図ってまいりたい、このように考えて現在いろいろと工作を進めているところであります。 また、都市魅力やにぎわいの面的な広がり、議員の言われる、単発的なものではなくて面的な広がりをつくらなきゃいかぬということは全く同感でございまして、したがってその周辺地域の開発、また大分駅高架と関連する駅周辺総合整備事業と連動して実践する必要がございますが、幸いに大分市で県病跡地周辺を含む市街地再開発事業調査を本年度実施をいたしました。また、竹町の商店街ではアーケードの全面改装等活性化事業にも積極的に取り組んでおるところでございますので、これからは十分、大分市と二人三脚でいろいろ関連事業との整合を図りながら、また県民皆さんの声を聞きながら、この構想の具体化を進めてまいりたいと考えているところであります。 次に、
スポーツ公園用地の取得の問題でございます。 二十一世紀を展望した県の
スポーツ公園といたしまして、多くの県民の方の利用ができ、また国体等の各種競技大会も開催できる規模のものを考えておりまして、まず九州では宮崎県を上回る施設をつくりたいと考えております。したがいまして、面積も百五十ヘクタールから二百ヘクタールというのを一つの目安に考えております。つくるからには、二十一世紀まで耐え得る施設にしておきたいという考え方であります。 現在、大分県
スポーツ公園基本構想検討委員会において、大分、別府から候補地が提出をされておりますので、その候補地をもとに建設場所の絞り込みを行っておるわけでございまして、委員会の提言を受けて近々、決定をする予定でございます。 この
スポーツ公園決定にかかって、性急ではないかというご意見もございますが、特にこれは、ワールドサッカーの委員会の中央委員に私が任命されたのが昨年の十二月でございまして--中央委員の設立総会が昨年の六月に開かれまして、そして日本への誘致を正式に決定するというあわただしい中央の成り行き等もございまして、この大分県にワールドサッカーを誘致することについて民間の方々から大変熱心な要請もございましたので、このワールドサッカーを誘致するに基本条件である四万から五万人が収容できるスタジアムというものをつくるためにも、また将来の国体を展望して、両面にらみでこの
スポーツ公園をこさえていこうという考え方から今回の設置になったわけでございまして、その辺の事情につきましてはご了解を賜りたいと存ずる次第でございます。 次に、この
スポーツ公園でございますが、広域的な
スポーツ公園ということでございますので、基本的には県施行と考えております。しかしながら、都市計画事業による都市施設ということでございますから当然、用地取得を初め施設建設等については誘致した自治体、この施設を設置する自治体にも応分な負担が法律でも定められておりますので、両方で費用を連担しながら、誘致及び
スポーツ公園の施設整備を進めていくことになると思います。 次に、県都大分の顔づくりであります。
県病跡地利用や大分駅の高架に伴う周辺総合整備、また大分市も候補地の一つとなっております
スポーツ公園の整備、こういったことは、大分市にとどまらず、これからの大分県発展の基本となる重要な
プロジェクトでございます。 こういった
プロジェクトの総事業費がどのくらいになるかということでございますが、これは現在の基本構想を、高架に伴う基本構想の策定を大分市と一緒に進めておりますので、全部がつかめるところではございませんが、議員がご指摘のようにかなりの事業費に上ります。したがって、全体のこれから事業を遂行するに当たりましては、午前中、宮本議員にもお答えいたしましたように、
国庫補助制度、また起債の中でも交付税による償還が認められております
地域総合整備事業債等有利な地方債の積極的な利用など財源の確保を図りながら将来の財政負担を考慮して、健全財政の枠組みを崩さずに事業量をうまくバランスをとりながら、民間活力も活用し、大分市ともよく負担を考えながらやってまいりたいと思っておるところでございます。 ちなみに、議員もいろいろ私のところに参ります--大在の土地区画整理事業でございますが、昭和四十五年に構想が決まりまして、昭和四十八年に決定し、全部大在の区画整理が完成するのは平成九年ということでございますから、大体まあ二十二年間というスパンであります。 新産業都市について言いますと、昭和三十二年に大分・鶴崎臨海工業地帯の構想が発表され、新日本製鐵の一号高炉が火入れになったのが昭和四十七年、一期計画、二期計画の土地が全部、ほぼめどがつきました今年までを考えますと、大体三十年の歳月がたっておるわけでございます。 県病につきましては、昭和五十五年にこの意見書を出してもらいまして、昭和六十七年である平成四年に完成いたしましたから、十二年というスパンであります。 したがって、私が先ほど宮本議員にも申し上げましたように、それぞれの事業について緩急よろしきを得て、短期決戦のものと長期的な展望で逐次つくっていくものとそれぞれ分けながら健全財政の枠内でやりますので、決してご心配なことはありませんので、ご了承賜りたいと存じます。 以上です。
○古手川茂樹副議長 永石
土木建築部長。 〔永石
土木建築部長登壇〕
◎永石晏嗣
土木建築部長 大分駅周辺総合整備事業の着工見通し等についてお答えをいたします。 大分駅周辺総合整備事業については、平成三年度から県都大分市において調査を行っているところであります。したがいまして、これらの調査を踏まえ、今後は関係機関と調整を図りながら、九〇年代の中ごろには大分市が行う土地区画整理事業にまず着手し、引き続き連続立体交差事業にも着手できるよう努力をしてまいりたいと考えております。 また、事業費等につきましては、九州旅客鉄道株式会社等において基本設計、概略設計等の調査を実施中でありますので、この結果を踏まえて明らかにしてまいりたいと考えております。 次に、主要踏切の解消計画についてであります。 連続立体交差事業につきましては、平成三年度より基本調査を行い、本年度は基本設計等を行うことになっております。その中で高架区間についても調査検討中でございますので、これらの調査結果を踏まえて、主要踏切の解消についても努力してまいる所存であります。 以上であります。
○古手川茂樹副議長 首藤
福祉生活部長。 〔首藤
福祉生活部長登壇〕
◎首藤忍
福祉生活部長 福祉行政につきましてお答えいたします。 まず、豊の国ゴールドプランの進捗状況についてでございますが、平成十二年の整備目標に対する平成四年度末見込みについて申し上げますと、まず施設福祉サービスにつきましては、特別養護老人ホームが三千五百五十床の目標に対しまして三千九十床を整備いたしまして、その達成率は八七%となっております。 新しいタイプの軽費老人ホームでありますケアハウスにつきましては、八百床の目標に対しまして二百五十床を整備いたしまして、その達成率は三一・三%となっております。 また、過疎高齢者生活福祉センターについては、老人ホームを有しない二十二の過疎町村に設置を予定しておるわけでありますが、既に十二カ所を整備いたしまして、五四・五%の達成率となっております。 次に、在宅福祉サービスについてでありますが、在宅福祉三本柱の一つでありますホームヘルパーの配置についてであります。千二百五十人の目標に対しまして四百八十八名で、達成率が三九%であります。 デーサービスセンターにつきましては、百六十カ所の目標に対しまして五十八カ所で、達成率三六・三%であります。 ショートステーにつきましては、専用居室の達成率五三%となっておりまして、その利用延べ人員は十三万八千人の目標に対しまして、達成率二八・五%となっております。 したがいまして、現時点では計画の進捗は全体として順調に推移しており、今後とも計画達成に向けて一層努力をいたしてまいりたいと考えております。 次に、マンパワーの確保にかかわる施設職員の評価等についてでございますが、社会福祉施設職員の確保につきましては、本県におきましては現在のところ、その採用に困難を生じる状況ではございませんが、急激に高齢化が進む中で今後の福祉施設の重要性を判断をするとき、そこに従事する職員の社会的評価や勤務労働条件の向上は極めて重要であると認識をいたしております。このため県といたしましても、業務の省力化、夜間勤務の軽減、労働時間の短縮等勤務条件の改善や福利厚生面の充実について指導を強めているところでございます。 また、施設に働く職員の社会的役割の重要性についても、県民への啓発を一層強めてまいりたいと考えております。 さらに、本年度から新たなマンパワーの育成や潜在マンパワーの就労促進及び就業を希望する者の登録あっせんを行う福祉人材情報センター運営事業に取り組むほか、社会福祉施設職員の資質の向上のための研修や一般県民への介護知識、介護技術の普及啓発等を行う大分県社会福祉介護研修センターの建設に着手したところであります。 次に、統一的な給料表の作成についてであります。 民間社会福祉施設の給与については、国が適正な給与水準の具体的判断基準といたしまして、施設長や職員の給与の地域における賃金水準との均衡、初任給や定期昇給についての職員間の均衡の確保及び各種手当の適正な支給等につきまして定めておるところでございますので、県といたしましては、これに基づいて監査等で具体的に指導をしているところであります。 議員ご指摘の統一的な給料表の作成につきましては、地域によって賃金水準が異なることや施設運営上の職員配置数の問題、さらには社会福祉施設の種類が多いこと等から、現実問題としましては困難ではないかと考えておるところでございます。しかしながら、入所者処遇の充実向上を図るためには優秀な職員の確保が重要な課題でありますので、今後とも職員の勤務労働条件の改善につきまして指導を強めてまいりたいと考えております。 次に、措置費等の監査についてでございます。 平成三年度の老人福祉施設の監査結果の概要を申し上げますと、監査実施施設数は五十九施設であります。文書による改善指導件数は百二十六件で、一施設当たり平均二・一件になっております。 改善指導事項の主な内容といたしましては、運営管理面では避難訓練の実施不十分など計五十三件、次に入所者処遇面では状況に応じた処遇方針の策定不十分など計二十九件、経理関係面では寄附金の受け入れに伴う事務手続の不備など計二十三件、職員処遇面では扶養手当等諸手当の誤認定など計二十一件となっております。 また、これらの改善指導事項につきましては、その都度、文書で示し、回答を求めておりまして、改善結果について確認をしておるところでございます。 今後とも、県民の信頼が損なわれることのないよう施設の健全な運営について指導、監査等に努めてまいりたいと考えております。 次に、在宅介護についてでございますが、ご案内のとおり老人福祉法等の改正によりまして、在宅福祉サービスと施設福祉サービスが住民に最も身近な市町村におきましてよりきめ細かく一元的に行われることとなったため、市町村における保健福祉行政の体制強化が緊急の課題となっております。 県といたしましては、市町村の担当課長等職員に対する研修や事業計画のヒアリング等の実施、町村長並びに町村議会議長等を対象といたしましたトップセミナー等を開催するなど、実施体制の強化等に関する指導啓発や意識改革に努めているところであります。 在宅福祉の充実等にかかわる財源につきましては、例えば在宅福祉の三本柱でありますホームヘルプサービス、ショートステー、デイ・サービス事業については、その四分の三を国及び県が補助いたしまして、残りの市町村負担分につきましては
地方交付税で措置されております。 また、実施体制の強化に件う人件費につきましては、平成三年度から順次、
地方交付税で措置されております。 したがいまして、基本的な福祉サービスの実施について、財政力等による市町村の格差は生じないものと考えております。 なお、今後とも市町村に対する支援強化については県としても努力するとともに、引き続き国に対しても要望してまいりたいと考えております。 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○古手川茂樹副議長 飯田商工労働観光部長。 〔飯田商工労働観光部長登壇〕
◎飯田益彦商工労働観光部長 県民の海へのレジャー志向についてお答えいたします。 本県は、国東半島から豊後水道にかけまして変化に富んだ豊かな海洋資源を持っておりまして、海洋レジャーの需要の増大に十分こたえられる条件を備えております。したがいまして、県といたしましてはこれまでも、蒲江町の
マリンカルチャーセンターでありますとか、あるいは大分港の坂ノ市地区のプレジャーボートの基地の整備を進めてきたところであります。 また、別府港におきます人工島の建設計画や田ノ浦海岸におきます人工バリア整備計画、さらには櫛来港や臼杵港のコースタルリゾート開発計画など、海洋レジャー需要の増大を見込みました施策を進めているところであります。 今後とも、自然環境との保全の調和を図りながら、本県のこのようなすぐれた海洋資源を生かしまして県民のニーズにこたえられる海洋レジャー、そういう機能の整備を進めてまいりたいと、かように考えております。 以上でございます。
○古手川茂樹副議長 二宮企画総室長。 〔二宮企画総室長登壇〕
◎二宮正和企画総室長 海洋レジャーに関する行政窓口についてお答えいたします。 余暇時間の増大に伴い、余暇の活用も多様化しておりまして、最近、海洋レジャーに対するニーズが大変高まっております。これに伴いプレジャーボート等が急増しておりますが、保管施設の不足等による河川や港湾での不法係留、漁業者との間での海面利用をめぐるトラブル、あるいは利用者の安全面などいろいろと問題が生じております。 このため、国におきましては、建設省及び運輸省において簡易係留施設の設置やボートの所有者に係留場所を義務づける制度の検討を進めております。 県といたしましても、引き続き関係部局において保管施設の整備や秩序ある海洋利用の促進を図ってまいります。 また、利用者に対する一層の安全意識の啓発や海洋レジャーの健全な発展についても、国の動向等も踏まえ対応してまいりますが、担当する窓口の設置につきましては今後の研究課題にしたいと考えておりますので、ご了承賜りたいと存じます。 以上でございます。
○古手川茂樹副議長 再質問はありませんか。--以上で内田淳一君の質問に対する答弁は終わりました。 椛田博隆君。 〔椛田議員登壇〕(拍手)
◆椛田博隆議員 質問に先立ちまして、エリツィン・ロシア大統領の訪日が直前に突然の延期という事態に立ち至りましたことに対し一言、意見を申し述べます。 いやしくも、国家元首の行動について国家間で取り決められていた事柄がいとも簡単に変更されること自体、前代未聞であります。その理由が、我が国が我が国固有の領土である北方四島の返還要求を優先させ、先方の希望している援助に関する交渉を後回しにするのが気に食わぬというのであれば、もはや何をかいわんであります。この際、感情的になることは避けたいと考えますし、三国干渉、日露戦争のことはもはや忘却のかなたにおくとしても、終戦間際のソ連の行動については釈然としない感情を抱いているのは私一人ではないと考えます。 ここにおられる平松知事も、「私の履歴書」という著作の中の「海軍生活」という項でくしくも、「終戦の前日に当たります昭和二十年八月十四日の午後、海軍の転進作戦に従い択捉島から撤収し、翌十五日の昼に無事に根室に着いた」と書かれておられ、そのとき択捉島に残留した友人の伊達という陸軍大尉は、恐らくソ連に抑留されたであろうと気遣っておられます。 また、この議場にも、極寒のシベリアに抑留され、多くの同志をかの地に失い、地獄の苦しみを味合わされた先輩議員もおられます。 当時、我が国とソ連とは中立条約、俗に言う不可侵条約を結んでおり、その有効期間中に攻め込んできたということ。特に許しがたきことは、我が国が無条件降伏を意味するポツダム宣言を受諾するに当たり、国体の護持を何とか許してもらいたいと、同条約のよしみでソ連に対し他の連合国との調停を依頼した後にそれらの行動がとられたということであります。 また、我が国は昭和二十年八月十五日に終戦したわけであります。今問題となっている北方四島は、同年九月三日に占領されたことになっております。また、歯舞、色丹二島返還を約束した一九五六年の共同宣言の実行もされておりません。また、大統領訪日の予定日の直前に、色丹島の一部や国後島の一部が第三国の企業に賃貸されているという状態であります。人道的な支援は別として、かかる国家とは長期的な約束はすべきでないと考えます。もし援助すべき資金があれば、捨ててきた孤児を育ててくれた中国の関係者にでもお礼をすべきだと、田舎の片隅で考えるものであります。 さて、以上の意見を申し述べ、本来の質問にはいりますが、前三議員の質問と重複するところも多々ありますので、その点はお許しをいただきたいと思います。 去る九月十一日に発表された日銀短観によりますと、「主要製造業の業況判断指数は、十年前の第二次石油危機後の不況時よりやや下回り、企業の景況感が一段と冷え込んでいる」としております。「景気後退感の強まりは、個人消費などの最終需要がさらに落ち込んでおり、在庫調整が当初よりおくれているのが原因」と指摘しております。 日産が来年着工予定の大分工場の建設を当分延期すると発表するし、テクノポリスゾーンでも各事業所で操短が実施され、それらの下請工場では仕事がなく、そろそろ人員整理が行われつつあります。 おくればせながら十兆七千億円という事業規模の総合経済対策が政府より発表されましたが、これが我が大分県にどのように波及するのか。特に単独事業に対して交付税で補てんするというのがありますが、これは具体的にどういう事業を指しているのか、ご説明をお願いいたします。 どうも政府による不況対策は、公共事業の拡大と金利政策というふうに一本調子のように思えてなりません。経済、景気の動向というものはいろいろな要素が錯綜しており、私ども素人による判断は危険であると考えられまするが、あえて危険を冒さしていただきますならば、今回の不況は実体のない経済活動の結果ではないかと考えられます。 すなわち、需要と供給という経済の大原則を無視し、土地も必要があるから価格が決定されるというのが原則ですが、地価が高騰するであろうという思惑から価格決定がされたものでありますから、実体の伴わない地価が決定される結果となり、その間、各種金融機関が暗躍し、不当な利益がどこかに蓄積されていると考えられます。 バブル崩壊となり、それが資産価格の下落を伴い、結果として、実体経済を支えなければならぬ金融機関そのものの体質が弱体化をしたと考えられます。金融機関の体質の補強については当然やらねばならぬことではありますけれども、政府ではなくして、日銀の仕事ではないかと考えられます。 日銀の出たついででありますが、公定歩合を下げれば好況に転ずると考えるのは短絡過ぎはしませんか。五百億、一千億の借り入れをする大企業であるならばともかくとして、五百万、一千万円借り入れを希望する中小企業にとっては、金融機関の選別融資の対象にこそなれ、かえって困難性が増しているのではないかと考えられます。どうも、中央と地方では認識に差があるように思えてなりません。 今回発表された日銀短観によっても、先ほど申し述べましたように景気の後退感の強まりは、あくまで個人消費などの最終需要がさらに落ち込んでおり、在庫調整が当初よりおくれているのが原因とはっきり指摘をしておりますが、これはいわば物が余っておるということではないかと思います。この個人消費などの最終需要を上向かせるためには、今回の総合経済対策は何と回り道をしていることかと考えられます。なるほど株価は敏感に反応しましたが、これで最終需要が上向くでありましょうか。その点だけに限れば、低所得勤労者の思い切った所得減税を実施するとか、農業でいえば減反政策を一時打ち切り、大増産体制をとり、余剰農産物ができたならば、飢餓に苦しむ国々の人々に援助物資として提供すればよいことであります。また、農地の転用等も容易にすることなど、漁業関係では、すぐさきに自分の増収が見込まれるところの種苗の放流を大幅に増すことなど個人と直接関係の深い政策を打ち出せば、最終需要だけはたちどころに上向くと考えられますが、どのようにお考えでしょうか。 全く物のないころに育った私たちには、ケインズ流の「消費は美徳」という考え方にはなぜかなじめないものがありましたけれども、貿易黒字も八月期では過去最高ということになっております。ここに至っては国内調整の方法しか選択肢はなく、個人消費が上向くような大胆な政策が必要と考えられます。 今、日本経済は典型的な需給不均衡状態にあると考えられますが、この際、このアンバランスを是正するためには、中央政府だけに任せずに、中央たる政府と地方たる
全国知事会とかで思い切った政策を立案し、それらをすり合わせて実行してみたらと考えますが、今後の景気の推移や景気回復のための具体的対策等につき、知事のご所見をお承りいたします。 さて次に、二巡目国体、
国民体育大会の誘致の件についてであります。 平成十七年を開催誘致目標年としておるようでありますが、当然競争相手もあろうかと考えられますが、現在の状況はどのようになっておられるか、お尋ねいたします。 また、大分県はサッカーの二〇〇二年の
ワールドカップ開催地として正式に名のりを上げているが、それらの見込み等についてもご説明ください。 また、それらの開催は大分県民及び大分県にはかり知れない波及効果を及ぼすと考えられますので、取り逃がさないように万難を排し、頑張ってもらいたいと思います。 また、会場となる大分県
スポーツ公園の建設についても、基本構想検討委員会で検討されておることと思いますが、建設
候補地選定については同委員会及び知事にお任せするとして、今までの大分県の
スポーツ施設が他県のそれらに比べ狭苦しい場所にあるように感じられますので、なるだけ自然の多く残った、地価が安く広い面積が確保できる場所を選定されるよう希望いたします。 国体についても、天皇杯、皇后杯を記録で争う正規の国体に加え、例えば虫歯を治す者、目を矯正する者、肥満過多を治す者、散歩をする者、その他老いも若きも一人一人が何か目標を定め、健康を志向し体力向上のために頑張るという、県民総参加のもう一つの国体もぜひやってもらいたいと提言するものであります。 さて、県民体育大会の件でございます。 平成五年第四十六回県体が新設の佐伯陸上競技場を中心に開催される予定であることは、まことに喜ばしいことであります。また、同競技場整備に対し一億円の県の補助がなされることは時宜を得ており、大賛成であります。過去において、持ち回り県体が開催地の重荷になり、立ち消えになった経緯もありますので、かくなる上は運営その他についても十分なる配慮をお願いしたいものであります。また、これを模範とし、竹田、日田、中津の各教育事務所管内でも開催が可能になるよう条件整備をしなければなりませんが、県当局の強力な指導が期待されるところであります。 県体は、陸上競技が公認二種以上のグラウンドが必要ということであり、現在の県内の施設では大分市陸上競技場が公認一種で、今度できる佐伯が公認二種であります。あとは別府と山国が公認三種ということであります。佐伯ができるまでには、公認の陸上競技は大分市以外では開催できなかったわけで、これでは大分県の陸上競技が強くなろうわけがないと考えられます。大分、佐伯以外の教育事務所管内でも公認二種の競技場が必要と考えられますが、教育長のご意見をお聞かせください。 次に、豊前海漁業の振興策についてお尋ねいたします。 まず、昨年の台風十九号以来、ことしになってからも台風が数度襲来し、その都度、生活廃材も含め大量の廃材が海に流入し、それらに衝突し、漁船の船体やスクリューに相当数の被害が出ております。また、長洲漁港は構造上問題があるのか、それらの廃材を港内に巻き込み、あたかも流氷に取り囲まれたかのような状態になり、数日間、出漁できないという事態がたびたび起こります。漁港については導流堤の改善等の必要があると思うし、海底については従来にも増して徹底した掃海の必要があると考えますが、ご意見をお聞かせください。 次に、この問題については再三申し上げておるところではございますけれども、魚類のすみかである干潟の硬化の問題であります。 家庭排水や圃場整備の影響やらでヘドロが堆積し、あたかも壁土を塗ったかのような状態になっています。早急に砂を洗い、砂が泣く状態に復元する必要があり、また埋め立て等により干潟が狭められており、これらの拡大もしなければならないし、大がかりな大規模漁場保全事業の実施こそ急務と考えます。藻場の造成や大型魚礁の設置等もあわせ実施すべきことであり、砂を陸上に揚げて売りさばいたり、県外の業者に取らせたりすることなどはもってのほかで、厳禁すべきことと考えます。 次に、種苗の放流についてであります。 豊前海は、ご案内のとおり遠浅、砂地であります。クルマエビ、ガザミ、コチ、ヒラメ、アサリ、ハマグリ等が適しており、その放流効果については漁業関係者がひとしく認めておるところであります。稚魚、稚貝の放流事業の拡大こそ急務と考えられます。 また、豊前海の特産品と指定しているガザミの子が、夏の時期にエビ刺し網に大量にかかり、廃棄されています。冬まで生かしこなせば一尾千円から千五百円もするものになるだけに、何とか中間育成できないものか、設備の設置を含め、ご指導いただきたいものであります。 人類は今まで海に対し、下水は流し込むだけ、生産物は取り上げるだけ。もし陸上で、種もまかず、肥料もやらず、消毒もしないで何か生産できるでしょうか。海はまだまだ未知の部分も多く、二十一世紀は海と人類がどのようにかかわっていくかの世紀ではないかとさえ考えられるぐらいであります。 以上の諸点につき
林業水産部長のご見解をお聞きし、私の質問を終わります。(拍手)
○古手川茂樹副議長 ただいまの椛田博隆君の質問に対する答弁を求めます。 平松知事。 〔
平松知事登壇〕
◎
平松守彦知事 椛田議員の私に対するご質問にお答え申し上げます。 総合経済対策についてでございます。 今般の総合経済対策は、現在の厳しい経済状況を認識した上での措置でございます。 今回の不況は、従来の循環型不況と異なり、土地不況であるということを先ほど申し上げたわけで、この
バブル経済の崩壊から来た不況の回復は、今までと違った手法がいろいろと講じられなければならないと考えておりますが、この総合対策においても、公共投資の拡大のみならず設備投資、減税、政府関係金融機関の活用等による内需拡大、金融システムの安定性確保、さらには中小企業対策、雇用対策、金融対策、各種の施策をパッケージとして措置したものと理解をいたすわけであります。 経済活動はいろんな要素が複雑に絡んでおりますので、景気対策の効果を判断する際には、生産から消費までそれぞれの段階について総合的にとらえなければならないと考えております。 例えば、公共事業について言いますならば、単に建設資材の需要を創出するだけではなくて、民間の設備投資、雇用、所得を通じて個人消費支出を刺激する、いわゆるケインズの乗数効果というものもあるわけでございまして、また、公定歩合の引き下げについては民間設備投資や個人の住宅取得促進にも効果があると、それぞれの段階の効果があるわけでございますので、今回の一連の景気対策は需要の創出、生産の誘発、所得の増大という点で景気の回復には有効な措置でございまして、全体としては私も評価できると考えておるところでございます。 県といたしましては、国の総合対策を受けまして、このたび総額百五十七億円の景気対策の予算措置を講じたところでございまして、今議会でご審議を賜っておるわけでございますが、さらに国の補正予算成立に伴いましての追加公共事業についても新しく補正予算で対応いたしたい、ご審議を賜りたいと考えているところでございます。 減税の方が直接、需要創出効果があるのではないかという議員のご提案でございますが、一つの考え方でございます。ただ、これがどのくらいの所得効果を及ぼすか、いろんなモデル調査がございまして、私の手元にあります日本経済新聞の日経NEEDSモデルというので見ますと、公共投資と減税でどのくらいの所得効果ができるか、公共投資を一行いますと、平成二年度の経済モデルでいきますと一・五の所得増と、こういうことであります。減税ではどうかといいますと、一に対して〇・四〇という所得効果でありまして、投資効果の方が減税効果よりも所得効果が高いという指数が出ております。 なぜこうなるかと申しますと、日本の場合は貯蓄性向が極めて高い。したがって、減税した場合、全部それが消費に向かないと、どのくらいの貯蓄に向くかという貯蓄の方に向く指数との関連がございますので、こういった数字がその一つの原因であろうかと思います。 また、公共投資をいたした場合には、雇用の促進ということが第一位、それから第二番目は道路とか下水道とか、後に資産として残る資産の形成ができるというメリットもございますし、またもう一つは、予算規模の伸縮性があるわけです。非常に景気が悪いときにはどっと公共事業を行うということはありますが、減税を一たんやりますと、景気によって減税をやめたり、またこれを新しく増税したり伸縮性がないという点もございますので、このたびの景気対策では公共投資の方がより効果があるのではないかと私は思っておりますが、減税問題ももちろん引き続き検討しなければなりませんが、その際は赤字公債の増発をさらに誘発する、それとの相関もございますので慎重に検討すべき問題ではなかろうかと、このように感ずるわけでございます。 県といたしましては、そういう立場から、今後でございますが、当面は今回の総合経済対策の効果を見守っておりまして、景気の後退が長期にわたる場合にはさらに実効性ある対策について国にも知事会等を通じて要望してまいりたいと、このように考えているところでございます。 その他のご質問につきましては担当部長より……。
○古手川茂樹副議長 帯刀総務部長。 〔帯刀総務部長登壇〕
◎帯刀将人総務部長 総合経済対策と県予算とのかかわりにつきましてお答えをいたします。 国の総合経済対策のうち、本県の予算に直接関係があるものといたしましては公共事業関係費、文教施設等各種施設費、地方単独事業等でございますが、このうち地方単独事業につきましては今議会に、県単道路改良事業を初めといたしまして約七十億円の補正をお願いをいたしておるところでございます。 また、公共事業関係費及び施設費等につきましては、現在国におきまして予算の編成中でございますので、その動向を踏まえまして、今後適切に対応してまいりたいと考えております。 なお、本県の予算とは直接の関係はございませんが、日本道路公団等各種公団分、住宅金融公庫分、中小企業対策及び民間設備投資の促進等につきましても、本県の景気浮揚に資するものと考えております。 次に、追加単独事業のうち地方債の元利償還等の措置のあるものについてのお尋ねでございますが、県単独道路改良事業、地方特定道路整備事業、地方特定河川等環境整備事業、県単街路改良事業、県立学校施設整備事業等につきましては、それぞれ地方債の元利償還金の一部につきまして交付税措置がなされることになっております。
○古手川茂樹副議長 宮本教育長。 〔宮本教育長登壇〕
◎宮本高志教育長 まず、二巡目国体の誘致についてお答えいたします。 現在、国体は日本体育協会の定める開催基準要綱によりまして、国内を東、中、西の三ブロックに分けて輪番開催の方式がとられております。 九州は、中国、四国地域とともに西ブロックを形成しておりまして、本県で開催するには西ブロック内の調整が前提となっております。西ブロックとしては、平成十一年の熊本県の開催まで順序が決定しております。現在、平成十四年、十七年、二十年の西ブロック開催県が課題となっておりまして、本県としては既に九州各県の同意を得て、十七年開催に向け誘致活動を展開中でありますが、十七年には岡山県が開催を希望しており、また四国地域の情勢も絡み、西ブロック内の誘致活動は熾烈をきわめております。本県といたしましては、平成十七年を目途に関係方面にあらゆる機会をとらえ、強く働きかけていく所存でありますが、大変厳しい状況にございます。 次に、県民体育大会の持ち回り開催等についてでございますが、県民体育大会の地方ブロックでの開催については、近年、開催規模の拡大に伴い、特に競技施設面でのスムーズな大会運営の確保が困難なため、中央での開催が続いているところでございます。しかし、本年十月に佐伯市に公認第二種の陸上競技場が完成することになりましたので、去る一月、県民体育大会委員会総会で、平成五年第四十六回県民体育大会を佐伯市を中心とする県南ブロックで開催することが決定されたところであります。 また、県民体育大会は、公認第五種以上の陸上競技場であれば開催可能でありますが、全国的な傾向としては全天候型の競技場で開催されているのが現状であります。 したがいまして、議員ご指摘の大分、佐伯以外の地域での公認第二種以上の陸上競技場の整備につきましては、地域スポーツの振興上極めて望ましいことでありますが、市町村の多額な財政負担を必要とすることから、国庫補助事業や有利な起債制度の積極的な活用等により整備を促進してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○古手川茂樹副議長 二宮企画総室長。 〔二宮企画総室長登壇〕
◎二宮正和企画総室長
ワールドカップサッカーの開催見通しについてお答えいたします。
ワールドカップサッカーの開催会場は全国で十二カ所が予定されておりますが、今のところ、本県を含め十五の府県及び政令指定都市が立候補しております。九月末までに誘致委員会に対し開催に向けての基本構想を提出し、十二月に決定される予定であります。 開催地の決定に当たりましては、会場等の施設整備の見通しや会場の地域的なバランスなどが勘案されるものと見られます。九州では本県以外からの立候補がないことから、かなり有望ではないかと認識しておりますが、最後まで予断を許さない厳しい状況にあります。 また、日本への誘致についても有力とされておりますが、その実現にはなお多くの問題もあり、議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願いする次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○古手川茂樹副議長 小野
林業水産部長。 〔小野
林業水産部長登壇〕
◎小野和秀
林業水産部長 豊前海の漁業の振興についてお答え申し上げます。 まず、長洲漁港の改修についてでございますが、長洲漁港は、ご案内のとおり駅館川の河口に位置し、かつ豊前海干潟域にありますことから、航路の水深を維持するため一定の河川水を流す導流堤を必要といたしております。 この導流堤の改善策につきましては、例えばその上流にごみ等の流入を防止するためのさくを設置することや、あるいは漁港入り口に洪水時にネットを張ること等が考えられますが、河川管理上の問題や構造物の耐久性の点等課題が多いものと考えております。 また、航路及び漁港のしゅんせつにつきましては、現在も工事を進めておりまして、流入ごみ等についてもその都度、除去作業を実施いたしております。しかしながら、漁民の方々のご苦労も十分理解できますので、何か効果的な手段、方法がないか、今後、研究課題として国や地元関係者とも協議してまいりたいと考えております。 次に、大規模漁場保全事業等の実施についてでございます。 豊前海の干潟域の活性化につきましては、これまでヘドロや土砂等の堆積により地盤高となっている干潟漁場について、漁場の拡大を第一義に考え、貝類の生息に適した地盤に切り下げる方法を主体に実施してまいりました。 ご指摘の干潟の硬化の解消策といたしましては、作れい--溝をつくる、耕うん一耕す、耕うんによる工法が最適と考えており、これまでも他地域で実施した事例がありますので、今後は現場の状況を十分調査し、地元関係者とも協議の上、この工法の導入について検討してまいりたいと考えております。 また、藻場の造成や魚礁の設置につきましては、これまで並型魚礁やつきいそ事業で対処してまいったところでございますが、今後とも、地元の市町村や漁協等の意向を踏まえながら積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 なお、砂の不法採取につきましては、そのようなことのないよう関係機関と十分連絡をとってまいりたいと考えております。 次に、種苗の放流についてでございますが、豊前海における水産資源の維持、増大を図りますために今日まで、浅海砂泥域の特性や地元漁業者の要請に応じまして、放流種苗の量産化と大量放流の実施に努めてまいったところでございます。 まず、クルマエビ、ガザミにつきましては毎年、クルマエビ約一千二百万尾、ガザミ約七十万尾の種苗放流を実施するとともに、放流効果を高めるために、放流種苗が自然海で生息できる大きさまで関係漁業者みずからが中間育成しておりまして、成果を上げていると認識いたしております。 また、これらの中間育成施設につきましては、県単独の助成事業を実施いたしております。 次に、アサリにつきましては母貝団地造成緊急対策事業で、ハマグリにつきましては大規模砂泥域二枚貝増殖システム導入事業でそれぞれ種苗放流をいたしております。 なお、議員ご指摘のガザミの大型種苗の中間育成につきましては、共食い現象が見られるほか、放流時期、放流適正サイズ等の技術的な問題もございますので、当面は資源管理推進のための操業の自主規制を啓発することによりまして、一層効果が上がるように取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○古手川茂樹副議長 再質問はありませんか。--以上で椛田博隆君の質問に対する答弁は終わりました。 お諮りいたします。本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古手川茂樹副議長 ご異議なしと認めます。 よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。
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○古手川茂樹副議長 以上をもって、本日の議事日程は終わりました。 次会は、明日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。
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○古手川茂樹副議長 本日は、これをもって散会いたします。 午後二時五十六分 散会...