枚方市議会 2020-12-05
令和2年12月定例月議会(第5日) 本文
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発言者一覧 選択 1
◯野村生代議長 選択 2
◯淨内俊仁市議会事務局長 選択 3
◯野村生代議長 選択 4
◯野村生代議長 選択 5
◯野村生代議長 選択 6 ◯泉 大介議員 選択 7
◯乾口里美市長公室長 選択 8 ◯川南
裕環境部長 選択 9
◯狩野雅彦教育委員会事務局学校教育部長 選択 10 ◯泉 大介議員 選択 11
◯乾口里美市長公室長 選択 12 ◯泉 大介議員 選択 13
◯乾口里美市長公室長 選択 14 ◯泉 大介議員 選択 15
◯乾口里美市長公室長 選択 16 ◯泉 大介議員 選択 17 ◯川南
裕環境部長 選択 18 ◯泉 大介議員 選択 19
◯狩野雅彦教育委員会事務局学校教育部長 選択 20 ◯泉 大介議員 選択 21
◯乾口里美市長公室長 選択 22 ◯泉 大介議員 選択 23
◯野村生代議長 選択 24
◯野村生代議長 選択 25 ◯上野尚子議員 選択 26 ◯白井千香保健所長 選択 27 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 28 ◯水野裕一子育ち支援監 選択 29 ◯山崎 宏健康福祉部長 選択 30 ◯山下 功土木部長 選択 31 ◯上野尚子議員 選択 32 ◯山崎 宏健康福祉部長 選択 33 ◯上野尚子議員 選択 34 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 選択 35 ◯上野尚子議員 選択 36 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 選択 37 ◯上野尚子議員 選択 38 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 39 ◯上野尚子議員 選択 40 ◯水野裕一子育ち支援監 選択 41 ◯上野尚子議員 選択 42 ◯水野裕一子育ち支援監 選択 43 ◯上野尚子議員 選択 44 ◯山中信之都市整備部長 選択 45 ◯上野尚子議員 選択 46 ◯山崎 宏健康福祉部長 選択 47 ◯上野尚子議員 選択 48 ◯水野裕一子育ち支援監 選択 49 ◯上野尚子議員 選択 50 ◯山中信之都市整備部長 選択 51 ◯上野尚子議員 選択 52
◯野村生代議長 選択 53
◯野村生代議長 選択 54
◯野村生代議長 選択 55
◯野村生代議長 選択 56 ◯岩本優祐議員 選択 57 ◯田中哲夫総合政策部長 選択 58 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 59 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 選択 60 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 61 ◯岩本優祐議員 選択 62 ◯田中哲夫総合政策部長 選択 63 ◯岩本優祐議員 選択 64 ◯藤原卓也総務部長 選択 65 ◯岩本優祐議員 選択 66 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 67 ◯岩本優祐議員 選択 68 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 69 ◯岩本優祐議員 選択 70 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 71 ◯岩本優祐議員 選択 72 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 73 ◯岩本優祐議員 選択 74 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 75 ◯岩本優祐議員 選択 76 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 77 ◯岩本優祐議員 選択 78 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 79 ◯岩本優祐議員 選択 80 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 81 ◯岩本優祐議員 選択 82 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 選択 83 ◯岩本優祐議員 選択 84 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 選択 85 ◯岩本優祐議員 選択 86 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 選択 87 ◯岩本優祐議員 選択 88 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 選択 89 ◯岩本優祐議員 選択 90 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 91 ◯岩本優祐議員 選択 92 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 93 ◯岩本優祐議員 選択 94 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 95 ◯岩本優祐議員 選択 96
◯野村生代議長 選択 97
◯野村生代議長 選択 98
◯野村生代議長 選択 99
◯野村生代議長 選択 100 ◯丹生真人議員 選択 101 ◯山下 功土木部長 選択 102 ◯山崎 宏健康福祉部長 選択 103 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 104 ◯丹生真人議員 選択 105 ◯山下 功土木部長 選択 106 ◯丹生真人議員 選択 107 ◯山崎 宏健康福祉部長 選択 108 ◯丹生真人議員 選択 109 ◯山崎 宏健康福祉部長 選択 110 ◯丹生真人議員 選択 111 ◯山崎 宏健康福祉部長 選択 112 ◯丹生真人議員 選択 113 ◯山崎 宏健康福祉部長 選択 114 ◯丹生真人議員 選択 115 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 116 ◯丹生真人議員 選択 117 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 118 ◯丹生真人議員 選択 119 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 120 ◯丹生真人議員 選択 121
◯野村生代議長 選択 122
◯野村生代議長 選択 123 ◯八尾善之議員 選択 124 ◯山下 功土木部長 選択 125 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 126 ◯兼瀬和海市駅周辺等まち活性化部長 選択 127 ◯八尾善之議員 選択 128 ◯山下 功土木部長 選択 129 ◯八尾善之議員 選択 130 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 131 ◯八尾善之議員 選択 132 ◯兼瀬和海市駅周辺等まち活性化部長 選択 133 ◯八尾善之議員 選択 134 ◯伏見 隆市長 選択 135 ◯八尾善之議員 選択 136
◯野村生代議長 選択 137
◯野村生代議長 選択 138
◯野村生代議長 選択 139
◯野村生代議長 選択 140 ◯木村亮太議員 選択 141 ◯田中哲夫総合政策部長 選択 142 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 選択 143 ◯藤原卓也総務部長 選択 144 ◯木村亮太議員 選択 145 ◯田中哲夫総合政策部長 選択 146 ◯木村亮太議員 選択 147 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 選択 148 ◯木村亮太議員 選択 149 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 選択 150 ◯木村亮太議員 選択 151 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 選択 152 ◯木村亮太議員 選択 153 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 選択 154 ◯木村亮太議員 選択 155
◯狩野雅彦教育委員会事務局学校教育部長 選択 156 ◯木村亮太議員 選択 157
◯狩野雅彦教育委員会事務局学校教育部長 選択 158 ◯木村亮太議員 選択 159 ◯藤原卓也総務部長 選択 160 ◯木村亮太議員 選択 161 ◯藤原卓也総務部長 選択 162 ◯木村亮太議員 選択 163
◯野村生代議長 選択 164
◯野村生代議長 選択 165 ◯西田政充議員 選択 166 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 167
◯乾口里美市長公室長 選択 168 ◯山下 功土木部長 選択 169 ◯伏見 隆市長 選択 170 ◯西田政充議員 選択 171
◯乾口里美市長公室長 選択 172 ◯西田政充議員 選択 173 ◯佐藤伸彦危機管理監 選択 174 ◯西田政充議員 選択 175
◯乾口里美市長公室長 選択 176 ◯西田政充議員 選択 177
◯乾口里美市長公室長 選択 178 ◯西田政充議員 選択 179
◯乾口里美市長公室長 選択 180 ◯西田政充議員 選択 181 ◯伏見 隆市長 選択 182 ◯西田政充議員 選択 183
◯野村生代議長 選択 184
◯野村生代議長 選択 185
◯野村生代議長 選択 186
◯野村生代議長 選択 187
◯野村生代議長 ↑ ページの先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1
◯野村生代議長 開議に先立ち、事務局長から議員の出席状況を報告します。淨内事務局長。
2
◯淨内俊仁市議会事務局長 本日の会議のただいまの出席議員は、30名です。
以上で報告を終わります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(午前10時 開議)
3
◯野村生代議長 ただいま報告しましたとおり、出席議員は定足数に達していますので、これから本日の会議を開きます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
4
◯野村生代議長 日程第1、「一般質問」を行います。
5
◯野村生代議長 昨日に引き続き、順次質問を許可します。
まず、泉 大介議員の質問を許可します。泉議員。(拍手)
6 ◯泉 大介議員 おはようございます。
一般質問の機会をいただき、ありがとうございます。
早速ですが、通告に従い、順次質問させていただきます。
1.地域の情報共有について、質問いたします。
私は、6月定例月議会において、今回の新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけに、校区コミュニティ協議会など地域への情報共有について、ICTの活用を行っていくべきであるとの考えを述べ、市の見解をお伺いしたところ、校区コミュニティ協議会等にアンケート調査を実施し、ICT活用の現状やニーズ、課題を把握した上で、手法等の検討を行うとの御答弁をいただきました。
そこで、アンケートの結果について、お伺いします。
2.特定非営利活動法人枚方人権まちづくり協会について、質問いたします。
枚方市では、人権に係る相談事業を特定非営利活動法人枚方人権まちづくり協会に委託を行って実施されています。この相談事業については、平成29年度に実施されました外郭団体等の経営状況等点検・評価におきまして、評価員から相談員の配置体制の見直し、他事業との重複や類似性の検証、自主財源の確保など、いろいろと指摘があったものの、今なお、抜本的な見直しは行われていません。
これまでも、私や我が会派からも、事業を協会に委託する必要性やその意義は乏しいとの考えから、より効果的かつ効率的な相談体制を構築すべき、もしくは直営や他団体の参入を促す手法等についても検討すべきと申し上げてきました。
市は、こうした質問や意見に対して、人権まちづくり協会は、より的確に市民ニーズを把握して活動ノウハウを生かして効果的な事業展開ができる、また、多様な視点で相談に応じるワンストップ機能を有しており、迅速かつ適切に対応することができるというような説明をされてきましたが、何度伺っても明確な根拠があるとは思えません。
そこで、外郭団体等の経営状況等点検・評価においての指摘事項を受けて、市は、これまでの間、協会に委託する相談事業をどのように見直されてきたのか、また、協会においては、どのような自主財源の確保に取り組んできたのかについて、改めてお聞きします。
次に、3.コロナ禍における環境問題について、質問いたします。
新型コロナウイルス感染症拡大により、新しい生活様式が定着しつつある中で、環境問題に目を向けると、自宅で過ごす時間が増加し、家庭でのエネルギー消費量が増加するとともに、ネット通販やデリバリー利用の機会が増え、家庭からのごみが増加するなど、環境負荷が増加している側面があると考えられます。新たな生活様式の中で、二酸化炭素削減に向けた省エネルギーや、ごみを減らすためのリサイクルの徹底など、これまで以上に環境問題に取り組んでいくことが重要だと考えます。
枚方市では、令和2年2月に、2050年二酸化炭素排出量実質ゼロ宣言を行い、市民、市民団体、事業者と市が一丸となって地球温暖化対策に取り組んでいくことを宣言されました。また、この10月には、国でも二酸化炭素排出量実質ゼロ宣言が行われました。
こうした目標を達成していくためには、市民、市民団体、市内事業者と市が気候変動問題を自らのこととして共有し、連携して地球温暖化対策に取り組む必要があると考えますが、2050年二酸化炭素排出量実質ゼロに向けてどのような形で取組を進めていくのか、お伺いいたします。
次に、4.全児童・生徒に配付されるタブレット端末の利活用について、質問いたします。
これまで学校現場では、学校と保護者とのやり取りを紙媒体中心に行っており、学校との確認作業や印刷、配付など、学校、保護者双方にとって多くの時間、労力を費やしてきたと思います。
現在、本市においてもGIGAスクール構想の実現に向けて1人1台のタブレット端末の配備が進んでいると思いますが、10月20日付の文部科学省が通知した「学校が保護者等に求める押印の見直し及び学校・保護者等間における連絡手段のデジタル化の推進について」では、学校、保護者等間における連絡手段のデジタル化を進めるよう教育委員会等が支援する内容となっておりました。
これらの通知を受け、現在、枚方市において、このような保護者とのやり取りなど授業以外の活用について、教育委員会としての方針をお伺いします。
次に、5.LINEの活用について、質問いたします。
枚方市では、今年度からLINEアプリの通報機能を活用して、市民からの道路などの危険箇所等の通報を受け付けられていますが、この事業の概要とこれまでの利用状況をお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わります。
7
◯乾口里美市長公室長 1.地域の情報共有について、お答えいたします。
本年6月に45校区のコミュニティ協議会にアンケートを実施したところ、情報共有の手法として、インターネットやスマホアプリ等を活用することについては、約半数が活用可能性の意向を示しており、同時期に自治会に対して実施したアンケートでも、半数の自治会から同様の回答をいただいております。
なお、現状の課題といたしましては、校区コミュニティ協議会、自治会ともに多くが回覧板による情報共有が行われており、周知に時間がかかる、量が多い、仕分に手間がかかるなどの御意見をいただいております。
次に、2.特定非営利活動法人枚方人権まちづくり協会について、お答えいたします。
外郭団体等の経営状況等点検・評価における指摘事項についての具体的な対応としましては、人権なんでも相談において相談時間等の見直しを行い、令和元年度から、相談の受付時間を変更するとともに、新たに男性のための相談窓口を設けるなど、相談体制の再編を行いました。同協会におきましては、公式ホームページの開設や活動状況を掲載したリーフレットを作成するなど、協会活動を発信、周知することで、会員の加入促進につなげております。
また、人権研修への講師を有償で派遣するなど、自主財源の確保のための取組も進められています。
次に、5.LINEの活用について、お答えいたします。
LINEを活用した通報機能につきましては、本市が令和2年5月に導入したスマートフォンアプリLINEの公式アカウントを活用し、同年7月から拡充したメニューの一つとして、災害時における被害をはじめ、公共物や公共施設の不具合などを対象に「ひらレポ」という愛称の下、市民からの通報を受け付けているものでございます。
利用状況につきましては、11月末日現在で40件の通報があり、道路の陥没や漏水、空き地への不法投棄や公園のハチの巣などの通報がございました。また、対応状況につきましては、本市ホームページで公表しております。
8 ◯川南
裕環境部長 次に、3.コロナ禍における環境問題について、お答えいたします。
2050年の二酸化炭素排出量の実質ゼロの実現に向けましては、現在、直面している地球温暖化をめぐる状況を強く認識し、国・大阪府との役割分担を踏まえ、連携を図りながら、市の役割として、市民や事業者の方々に新しい生活様式に対応しつつ、環境に配慮したライフスタイルやビジネススタイルに転換いただけるよう、NPO法人ひらかた環境ネットワーク会議や地球温暖化対策に取り組む市内の事業者124社と市で構成する枚方市地球温暖化対策協議会と連携し、啓発を行うことが重要であると考えております。
こうしたことを踏まえ、今年度末に策定予定の第3次枚方市環境基本計画に2050年までに市域の二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すことや、取組のイメージを示すとともに、具体的な取組につきましては、今年度末から策定作業を始める次期枚方市地球温暖化対策実行計画に位置づけていきたいと考えております。
9
◯狩野雅彦教育委員会事務局学校教育部長 次に、4.全児童・生徒に配付されるタブレット端末の利活用について、お答えいたします。
教育委員会といたしましては、タブレット端末は、児童、生徒の学習における活用を第一としておりますが、保護者への連絡や学級通信など書類の配信をすること、出欠確認など、授業以外においての活用も進めており、今後さらなる利便性の向上を図り、様々な活用に向けました取組を継続してまいります。
10 ◯泉 大介議員 それぞれ答弁ありがとうございます。
それでは、2回目の質問をさせていただきます。
1.地域の情報共有について、2回目の質問です。
アンケート結果からは、地域の情報共有に対するICT化のニーズがあると見込まれますが、アンケートの結果を踏まえ、どのように検証されたのか、お伺いします。
11
◯乾口里美市長公室長 回覧板での情報共有については、コロナ禍において接触が生ずること、時間を要することなど、課題解決の必要性があると考えており、ICTを活用した情報提供について約半数が活用可能性を示していることから、ニーズは一定認められると考えております。
一方で、従来の紙による情報共有の方法がよいと答えている校区コミュニティ協議会が半数以上あることから、ICTを活用した情報提供については、地域の理解を得ながら、普及に向けて、地域と共にその手法等について検討していく必要があると考えております。
12 ◯泉 大介議員 現在もなお新型コロナウイルスの感染が拡大しており、コロナ禍での相互コミュニケーションの必要性、情報共有の必要性からも、いち早くICTの活用を行うべきだと考えます。
また、自治会加入率が減少する中、ICTを活用することで、若者が自治会活動に参加しやすくなると思います。今後ICTの活用を具体的にどのように進められるのか、お伺いします。
13
◯乾口里美市長公室長 地域との情報共有のICT化を普及させていくためには、地域と共にその手法等について検討しながら、地域において、ICT化の取組を進めていただく必要があると考えており、今後、枚方市コミュニティ連絡協議会に対して、ICT活用の意義やイメージなどの提案を行い、ニーズのある地域から、令和3年度に試行的な取組を進めていく考えでございます。
14 ◯泉 大介議員 このコロナ禍の中で、地域では、集まれないことによるコミュニケーション不足、そして情報共有の遅れが問題となりました。そういった問題に対し、京都市では、自治会へのICT導入の一環として、LINEとオンライン会議の導入のマニュアルをつくっています。本市でも、地域に対し、LINEとオンライン会議、そして自治会運営を効率化するために、住民から意見を集約するためのアンケートシステムの導入を提案していただきたいと思います。
地域のICT利活用を進めることは、コロナ禍においても活動が可能になり、また、自治会活動の効率化やSNSでの周知も可能となり、ひいては、自治会離れを食い止めることにもつながり、そして地域の方々の情報共有が進み、防災、防犯にも役立ちます。
しかし、現状は、自治会役員に高齢者が多く、ICTの利活用が進むことに対して不安があることも理解しています。そのため、タブレット端末を使った体験など、自治会、コミュニティーと連携して啓発活動の実施を行い、ICT機器への抵抗感を解消することを急務として取り組んでいただきたいと思います。こういった取組は、ひいては市が目指す行政サービスのオンライン化にもつながる取組です。
自治会、コミュニティーに対し、目先の便利さだけなく、今まで行ってきた紙媒体での情報共有も活用しつつ、少し未来のビジョンを示し、分かりやすい提案を行っていただくよう要望いたします。
次に、2.特定非営利活動法人枚方人権まちづくり協会について、2回目の質問です。
先ほど、外郭団体等の経営状況等点検・評価において、指摘事項への対応について御答弁いただきましたが、変更点としましては、既存の相談事業の一部を新たな相談窓口に移し替えただけといった印象を受けました。
また、協会における自主財源の確保については、一定、取組が行われているものの、依然として市からの委託料が団体収入の約99%を占めるといった状況を踏まえますと、改善等が進んでいると言えません。
協会との契約は随意契約となっており、先日、改めて随意契約の理由を伺ったところ、市民、団体、事業所、行政の参加の下で設立された経緯があることや、専門の相談員が対応し、複数の相談員が相互に連携するワンストップ窓口の機能を有しているということでした。しかしながら、ワンストップ窓口という点では、現在、市役所内で対応している部分もあり、協会に委託する理由は乏しいように思います。
また、専門の相談員ということですが、相談員には相談に係る資格等を有しない元行政職員や元教職員もおられるということで、なおさら協会に随意契約する理由が見出せません。
昨今は、コロナ禍の影響もあり、教育現場や行政においてもICT化がより一層急速に進められようとしている中、協会では、ツイッターやフェイスブックといったSNSの活用もされていません。こういった状況を見る限り、これまでの市の説明のように、協会はより的確に市民ニーズを把握して、活動ノウハウを生かして効果的な事業展開ができると言えるのでしょうか。
今後、協会への委託相談事業をどうしていくつもりなのか、市の見解を伺います。
15
◯乾口里美市長公室長 収束の見通しがなかなか見えないコロナ禍において、深刻な生活困窮状況、感染拡大予防のための新しい生活様式等、これまでと市民を取り巻く状況が大きく変わりつつあることを踏まえると、市民からの相談に対し、助言等を行う相談事業においても、市民のニーズに応えるためには、相談体制等の改善が必要であると考えており、現状においては様々な課題があると認識しております。
同協会については、これまでの経過や実績への検証を十分に行った上で、委託により実施する相談事業につきましても、引き続き各事業の在り方や庁内外の各相談事業との連携手法等について、検証、検討を図りながら、市民の人権が尊重されるまちづくりのための取組を進めてまいります。
16 ◯泉 大介議員 市が枚方人権まちづくり協会に委託して実施している相談事業については、これまでより効果的、効率的なものとなるよう整理や改善等を求めてきましたが、結果としては、そういった取組が進んでいないと言わざるを得ません。
9月定例月議会の一般質問においても、私のほうから、昨今のコロナ禍においては、新型コロナウイルス感染症に関連した誹謗中傷や差別に係る相談を受ける窓口の重要性がさらに高まることについて述べさせていただきました。人権に係る相談事業が必要かつ重要であることについては十分に認識していますが、公費負担で取り組む以上、市民にその必要性や重要性について理解していただける事業であることが求められます。
今後においては、認識されている課題について、可能な限り速やかに整理され、市民ニーズに沿った効果的な相談事業にしていただくよう要望させていただきます。
今後も、この事業の団体の自立、委託の競争性、委託料の妥当性検証、直営との比較効果など、注視させていただきたいと思います。
次に、3.コロナ禍における環境問題について、2回目の質問です。
地球温暖化の問題は喫緊の課題です。
神奈川県相模原市や愛知県一宮市、滋賀県大津市などでは、ネット通販などを利用した際の非対面受け取りと再配達防止といった新しい生活様式への対応と、運輸部門からの二酸化炭素排出量の削減を目的とした簡易型宅配ボックスの無料配布や購入費用の一部を補助する取組が行われています。
枚方市では、二酸化炭素排出量実質ゼロに向けて、これから具体的な取組の検討が進められるということですが、こうした事例も参考に、新しい生活様式にも対応した官民連携の具体的な取組をできるだけ早く示していただきますよう要望いたします。
次に、枚方市では、令和元年6月に、ひらかたプラごみダイエット~ポイ捨てゼロ宣言を行い、使い捨てプラスチックの使用削減やプラスチックごみのポイ捨ての防止に向けて取り組むことを宣言されましたが、この宣言に基づき、今年度どのような取組を行ってきたのか、また、今後の取組、本事業の目標について、お伺いします。
17 ◯川南
裕環境部長 令和2年度の使い捨てプラスチックごみ削減に向けた取組についてでございますが、7月から9月にかけて、NPO法人ひらかた環境ネットワーク会議との連携により、プラごみ削減アイデアコンテストを実施し、67名の方からアイデアをいただきました。また、7月1日からのレジ袋の有料化に合わせて、市内店舗と連携し、ポスター掲示を行うことで、マイバッグ利用の呼びかけを行っております。
そして、『広報ひらかた』11月号に、高校生の目線で市民に分かりやすくプラスチックごみ問題について伝える特集記事「高校生が伝えるプラスチックごみ問題」を掲載しました。さらに、11月から順次、使い捨てプラスチックごみ削減に向けて話し合っていただくため、市内高校9校で、それぞれワークショップを開催しているところです。
今後は、令和3年1月から、1万人の参加を目標に、ひらかたプラごみダイエット~ポイ捨てゼロ宣言への賛同と、ペットボトルなどの使い捨てプラスチックの使用削減やリサイクルの徹底、ポイ捨て防止などの取組への協力を広く市民に呼びかけていきたいと考えております。
18 ◯泉 大介議員 プラスチックごみの削減やポイ捨て防止の取組は、海洋プラスチック問題だけでなく、SDGsの目標達成につながり、さらには、二酸化炭素排出量実質ゼロに向けた取組の一つでもあります。
枚方市では、新型コロナ感染症拡大に伴う市内飲食店への支援としてデリバリー支援事業を実施するとお聞きしております。こうした支援は大変重要だと感じますが、デリバリーやテイクアウトを行うと、どうしても容器やラップなど使い捨てプラスチックが排出されることになりますので、プラごみダイエット、ポイ捨てゼロの取組を通して、確実にリサイクルに回してもらえるよう周知を行うなど、新型コロナ感染症拡大への対策、支援策を含め、環境の視点を持っていただくとともに、市長の市政運営方針にありました事業とSDGsの目標とのひもづけを行っていただくよう要望いたします。
また、1万人の参加を目指すということですが、もっと具体的な目標についても設定いただくよう要望いたします。
次に、4.全児童・生徒に配付されるタブレット端末の利活用について、2回目の質問です。
現状は把握いたしました。来年には枚方市においても全ての児童、生徒へのタブレット端末の配備が完了し、いつでもどこでも使用できるLTE通信を利用することで環境が整います。その環境の中で、タブレット端末を活用したオンラインでの個人懇談やオンラインによる授業参観など、ICTの活用ができる環境だからこそ、多角的な活用ができることが考えられますが、教育委員会としての見解をお伺いします。
19
◯狩野雅彦教育委員会事務局学校教育部長 現在、学校現場では、コロナ感染症に対する不安や不登校の児童、生徒を対象に学びの保障として、オンラインで授業配信を行っております。授業の様子をライブ配信することで、学びを止めない、今ある環境だからこそできる取組であります。
議員御提案の活用方法につきましては、これらの授業配信の取組を重ね、様々な課題を見極めながら、保護者とのつながりに向けた取組に努めてまいります。
20 ◯泉 大介議員 授業以外に保護者とのやり取りに活用されることは、保護者の負担軽減にもつながると考えられます。今後は、学校、保護者間がつながるデジタル化をできることから部分的でも行っていただき、負担軽減への活用を進めていただくよう要望いたします。
また、PTAなど、学校、保護者がつながり協力する活動においても、オンライン会議や書類の配信など利活用を要望いたします。
次に、5.LINEの活用について、2回目の質問です。
通報への対応状況については、市ホームページを確認しましたが、トップページから当該ページへたどり着くまでが分かりにくいと感じました。せっかくの市民からの通報です。対応状況の情報に容易にたどり着けるような工夫に努めていただきたいと思います。
このLINEを活用した通報機能は、災害時の対応をはじめ、毎日の市民生活を安心して送る上で役立つ機能と考えます。ただ、これを利用するには、公式LINEに登録していただく必要があるのではないでしょうか。現在の登録者数を調べてみますと、約1万5,000人が登録されています。枚方市の人口規模を考えますと、もっと登録者数を増やしていただきたいところです。
他市の事例としては、福岡市の公式LINEアカウントの登録者数は168万人、登録者数を伸ばした理由としては、機能が充実し、多岐にわたるメニューが随時追加され、その分かりやすさ、使いやすさはグッドデザインアワードを受賞するほどです。
さて、本市としては、今後LINE登録者数拡大に対してどのように取り組んでいくのか、お聞きします。
21
◯乾口里美市長公室長 今後の登録者数拡大に向けた取組といたしましては、ホームページのトップページから直接LINEにアクセスし登録ができるバナーの設置をはじめ、登録者が希望する分野に応じた情報を配信することができるセグメント機能の追加などの検討を進めています。こうした機能の充実を図ることにより、登録者数の拡大を図ってまいります。
22 ◯泉 大介議員 機能の充実に取り組んでいくとのことですが、分かりやすさ、使いやすさも重要です。常に改善して、利便性の向上に取り組んでいただくことを要望いたします。
いつ起こるか分からない災害の発生も見据え、今後より一層、公式LINEの普及とともに、通報機能に慣れていただくことも必要です。そのためには、平時から市民の皆さんに公式LINEになれ親しんでいただく取組も必要ではないのでしょうか。
例えば、期間を限定して、桜の写真の投稿をインスタグラムで募集していたと思いますが、公式LINEでもそのような企画を考えてみてもよいのではないでしょうか。全年齢層で利用率の高いLINEは、ICT利活用の入り口とも言えます。福岡市のように、より多くの市民に登録いただくよう、様々なアイデアを用いてPRに努めていただき、行政の目指すサービスにつなげていただきますよう要望いたしまして、私からの質問を終わります。ありがとうございました。
23
◯野村生代議長 これにて、泉 大介議員の質問を終結します。
24
◯野村生代議長 次に、上野尚子議員の質問を許可します。上野議員。(拍手)
25 ◯上野尚子議員 一般質問の機会を与えていただき、ありがとうございます。
30分を超えますが、会派より時間を頂戴していますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速質問に入ります。
1.少子化対策について。
国において、先日発表された全世代型社会保障改革の最終報告では、少子化対策が柱の一つとされ、また、今年5月にも少子化社会対策大綱を策定、新しい令和の時代にふさわしい少子化対策に取り組んでいくとされています。
そこで、本市の少子化対策について、お聞きします。
出生数が年々減少している今、枚方で子どもを産み、育てたいと思ってもらえるよう、妊娠、出産から子育て期まで切れ目なく子どもを安心して産み育てることができるよう、きめ細やかな少子化対策が必要であると考えます。国では、我が党の長年の努力が実り、令和4年4月から不妊治療に公的医療保険を適用する方針を固め、不妊治療、不育症治療に関する検討を進めているところです。
それでは、本市が実施している特定不妊治療費助成事業及び不育症治療費助成事業の状況をお聞かせください。
2.スポーツ施策と地方創生について。
現代におけるスポーツの捉え方については、これまでの教育的な体育の考え方から、レジャーや遊びを含むアクティビティーの考え方へと大きく変化しています。以前のような行政が主導的な役割を果たすことで、運動施設を整備しつつ、また指導者も育てていくといった社会体育の時代から、企業や地域全体がスポーツに関するヒト、モノ、カネ、情報をマネジメントするといった時代に移ってきています。
こうしたスポーツマネジメントが重要視されているときに、スポーツ振興課が令和2年度の機構改革によって、教育委員会から市長部局に移管されました。これに伴い、本市のスポーツ行政はどのように変わっていくのか、担当部の見解をお伺いします。
3.子どもの健やかな育ちについて。
11月は児童虐待防止推進月間でした。今年は例年と違って、対面での啓発活動が難しい中、市ホームページにおいて、今年4月施行の体罰禁止の改正法の周知、啓発も含めて、工夫をしながら啓発を行ったとお聞きしております。しかし、いまだ全国的には、虐待による痛ましい事件が後を絶たない状況です。
そこで、枚方市における虐待等の相談についてどのような傾向があるのか、お伺いします。
4.困窮者施策について。
かねてより、我が会派が要望しておりましたワンストップの総合相談窓口が今年度より設置され、健康福祉総合相談担当では、健康・福祉なんでも相談と掲げ、ワンストップで複合的な悩みを抱えた方の相談を受けていると伺っております。特に、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響を受けて、収入の減少、解雇や雇い止めにより、住まいや生活に不安を抱えている方々にとって、本当によいタイミングで設置されたと思っております。
そこで、相談状況について、お伺いします。
5.人工内耳については要望とします。
私は、この間、人工内耳の高額な体外機の購入費への補助について要望してまいりました。現在、他の障害福祉用具の交付における自己負担などの要件との整合性も図りながら、具体的な助成内容について検討を行っているとお聞きしております。必要な人に必要とされるサービスが行き届くよう、市民の方の長年の訴えがぜひとも実現できるよう要望します。
6.牧野長尾線の進捗状況と周辺のまちづくりについて。
このことについては、これまでも確認させてもらっておりますが、現在、本市東部地域の交通環境については、JR長尾駅周辺を中心に慢性的な渋滞が発生しております。特に、休日には商業施設へ向かう車も多く、長尾駅前や交差点部において交通渋滞が見受けられます。この東部地域の道路ネットワークを形成する都市計画道路牧野長尾線については、今後も長尾地域の利便性の向上や安全対策推進の意味でも、発展に大きく寄与する重要な道路であると考えております。
そこでまず、都市計画道路牧野長尾線のこれまでの進捗状況について、お伺いいたします。
これで1回目の質問を終わります。
26 ◯白井千香保健所長 1.少子化対策について、お答えします。
特定不妊治療費助成事業は、夫婦合算の所得が730万円未満である法律上の夫婦に対し、体外受精及び顕微授精費用の一部について、1回15万円を上限に助成することにより、経済的負担の軽減を目的に創設された国の制度です。令和元年度の助成件数は475件となっております。
また、不育症治療費助成事業は、不育症の治療及びその治療に係る検査に要した保険適用外の治療費について、1年度につき30万円を上限に助成する市単独の制度です。令和元年度の助成件数は9件となっております。
27 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 次に、2.スポーツ施策と地方創生について、お答えいたします。
観光にぎわい部といたしましては、これまでの教育という枠を超え、様々な課題をスポーツというキーワードでつないだ事業を進めることで、単なるスポーツ振興にとどまらず、観光施策の推進やにぎわいの創出など、新たな価値の創造につなげることができると考えております。
これにつきましては、様々な民間事業者と連携していくとともに、枚方市スポーツ協会や地域のスポーツ推進委員などと協力しながら進めることで、市の魅力向上と交流人口の増加を目指し、地域経済の活性化につなげていきたいと考えております。
28 ◯水野裕一子育ち支援監 次に、3.子どもの健やかな育ちについて、お答えいたします。
過去5年の家庭児童相談の延べ件数でございますが、平成27年度が2万183件、平成28年度が2万2,246件、平成29年度が2万2,259件、平成30年度が2万7,868件、令和元年度が2万4,211件となっておりまして、昨年度は減少したものの、この5年間で約1.2倍に増加しております。
29 ◯山崎 宏健康福祉部長 4.困窮者施策について、お答えいたします。
健康福祉総合相談担当では、生活に困窮した方や居所を失うおそれのある方などに必要な支援が届くよう、自立相談支援センターを兼ねた相談窓口を設置しております。昨年度の生活困窮に関する相談件数は465件でしたが、令和2年度の相談件数は11月末現在で1,852件となっております。
特に、住居を失うおそれのある方を対象に一定期間家賃相当額を支給いたします住居確保給付金の新規申請件数は、昨年度は4件でございましたが、令和2年度は11月末現在で228件となっており、12月8日には、厚生労働省から支給期間を延長する通知が届きましたので、支給件数はさらに増えると考えております。
また、福祉的配慮が必要な方への就労支援事業や緊急に住まいが必要な方への一時生活支援事業を利用される方も昨年度より増加している状況でございます。
30 ◯山下 功土木部長 次に、6.牧野長尾線の進捗状況と周辺のまちづくりについて、お答えいたします。
都市計画道路牧野長尾線の現在の進捗状況でございますが、平成27年度から、府道交野久御山線から長尾大池までの区間において、順次道路整備工事を進めており、平成28年度に工事着手しましたJRアンダーパス工事が今年の8月に完了いたしました。現在は、このアンダーパスへ接続する箇所の整備工事を実施しているところでございます。
31 ◯上野尚子議員 それぞれ御答弁ありがとうございました。
それでは、2回目以降の質問、要望を行います。
1.少子化対策について。
現状では、治療費の一部を助成しているとのことですが、このたびの第3次補正予算案では、保険適用までの間、特定不妊治療費助成事業は大幅に拡充され、不育症の検査に対する助成金の創設も予定されています。しっかりと対応をお願いいたします。
また、経済的な負担だけではなく、精神的負担も大きいため、グリーフケアなど専門的な相談支援のニーズが高まっているところであります。国の不育症対策に関するプロジェクトチームの検討報告にも不育症相談支援体制の強化が挙げられております。本市においても、不妊、不育でお悩みの方々に対して、経済的、精神的両面のサポートを実施していただけるようお願いしておきます。
次に、産後ケア事業について、お聞きします。
産後の心身ともに不安定な時期に、家族から支援が受けられない等、養育支援を必要とする母子を対象に産後ママ安心ケアサービスを実施されていますが、現在の状況をお聞かせください。
32 ◯山崎 宏健康福祉部長 産後ママ安心ケアサービスでは、産科医療機関や助産所の空きベッドを活用し、母子同室のショートステイ、デイサービスを実施しており、出産退院後すぐからでも御利用いただけます。令和元年度の延べ利用日数といたしましては、ショートステイ178泊、デイサービス77日となっております。利用実人数は99人で、年々増加傾向にございます。
また、年に1回、産前産後サポート部会を開催し、市内産科医療機関・助産所、母子保健コーディネーター、市の母子保健担当間で情報交換を行い、産後ケア事業だけにとどまらない、妊娠期から子育て期の切れ目ない支援のための関係づくりに取り組んでおります。
33 ◯上野尚子議員 本市が先進的に産後ケア事業に取り組んでこられたことは理解しております。その上で、東京都中野区や世田谷区等では、産前産後の女性に寄り添い、心身のケア、家事、育児を支援する産後ドゥーラ利用の助成制度があります。家事代行のサービスのヘルパーと似ていますが、女性の産前産後の心身の状態の知識も持ち合わせているとのこと。コロナ禍の中、産後うつのリスク上昇も懸念されています。グリーフケア、産後ドゥーラの実施について、強く要望いたします。
続いて、少子化対策に関連し、安心して子育てできる環境が大事ですので、幼稚園給食について、お聞きします。
本市では、平成31年度より、市立幼稚園6園において3歳児保育が始まり、その中でも同一敷地内で1・2歳児の小規模保育事業を行っている4つの園については、1歳から5歳までを切れ目ない教育・保育を提供する枚方版子ども園として運営されています。
そこで、その枚方版子ども園の小規模保育施設からは、どれぐらいの人数の子どもが同じ敷地にある市立幼稚園に入園しているのか、お尋ねします。
34 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 枚方版子ども園のうち、令和2年4月に小規模保育施設から市立幼稚園に進級した園児の数でございますが、2歳児クラスの定員は各園とも10名で、その全員が市立幼稚園に入園できるよう利用枠を設けておりますが、各園おおむね五、六名程度の子どもが入園されている状況でございます。
35 ◯上野尚子議員 利用枠が設けられているにもかかわらず、小規模保育施設を利用している2歳児クラスのうち、約半分の方が進級されているが、残りの半分の方は、3歳に上がる際には別の施設に入園、入所されているということです。これはどうしてなのでしょうか。
私の知り合いの保護者の方も、1歳のときに小規模保育施設の入所が決まったときには、それはとても大喜びされていましたが、いざ3歳になったときには、やはり別の保育所に入所されました。お話を伺うと、1・2歳の小規模保育施設では給食が提供されているが、3歳になり、市立幼稚園に行くようになると、お弁当を作る必要があり、自分も働いている中で、毎朝お弁当を作るのがとても大変なことから、仕方なく別の保育所に変わられたとのことでした。
このように、市立幼稚園に行かせたくても、毎朝のお弁当作りが困難なことから、保育所に転所してしまうという実態があります。市立幼稚園において給食を提供することはできないのか、お伺いいたします。
36 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 市立幼稚園において給食を実施するためには、調理施設の整備や調理員の確保など様々な課題がございますが、小規模保育施設から幼稚園へ切れ目なく移っていただくためには、給食の提供が課題であると認識しておりますことから、市立幼稚園においても、給食の実施について検討してまいります。
37 ◯上野尚子議員 昨年度から、市立幼稚園と市立小規模保育施設を一体的に枚方版子ども園として運営されるようになりましたが、施設の所管は教育委員会と市長部局に分かれておりました。しかし、今年度からは、市立幼稚園の所管も市長部局へ移されました。その利点を生かし、市立保育所等で実施している給食のノウハウをぜひ市立幼稚園でも活用していただき、幼稚園給食の実施に向け検討していただきたいと思います。
また、市立幼稚園において給食を実施することができれば、お弁当作りが原因で幼稚園を選択されなかった方が改めて幼稚園を選択することとなり、ひいては、本市の喫緊の課題である待機児童対策にもつながっていきます。誰もが安心して子どもを産むことができ、そして、それを社会全体で支えられるような仕組みづくりをぜひとも進めていただきますよう強く要望いたします。
民間企業が行ったアンケート調査では、さらに子どもが欲しいと答えた人の割合が30.5%と増加、これは幼保無償化の効果だと指摘されており、市はその上に、第2子以降の保育料無償化も実施されています。経済的支援は、結婚を考える上でも大きな魅力です。結婚等新生活支援、子育て支援、例えば、子ども医療費の拡充等、今後もさらなる充実に努めていただきますよう強く要望いたします。
2.スポーツ施策と地方創生について。
国において観光庁は、スポーツ庁、文化庁との共同で、スポーツや文化芸術、観光が融合した先進的な取組を表彰し、そのほかにも武道ツーリズムや食文化ツーリズムへの取組にも賞が与えられるスポーツ文化ツーリズムアワードといったものを開催しています。過去には、世界遺産姫路城マラソンや日光国立公園マウンテンランニング大会などが受賞しているようです。
本市においても、観光にぎわい部内や庁内で横の連携を強化し、市が持つ貴重な文化財や淀川の舟運、野外活動センターなどとスポーツを絡め、新たな魅力の発掘ができるのではないでしょうか。
また、サッカーやバレーボール、ラグビーなどといったメジャースポーツは、市に愛着を持つ心を育むシビックプライドの醸成に大きく影響します。枚方市には、全国に誇ることができるパナソニックパンサーズやFCティアモ枚方といったスポーツチームがあります。彼らが行う地元でのホームゲームやイベントに対し、市としても積極的に市外から人を呼び込むための仕組みをつくることができれば、市の一般財源を使わずとも、地域でのにぎわいを創出することができると思います。
スポーツと観光を組み合わせたスポーツツーリズムを市として推進していくことが、地域経済活性の起爆剤となり、その先にある枚方市独自の地方創生、まちづくりにつながっていくと考えますが、本市では、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いします。
38 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 今後は、横の連携を強化しながら、様々な事業を展開することとしております。例えば、野外活動センターにおいて、スポーツツーリストを呼び込むことができるトレイルランニング大会を開催したり、市内の文化財や名所等をめぐるファミリーウオーキングを実施するなど、市内外から観光客を呼び込むための施策を検討しているところです。
また、連携協定を締結している市内スポーツチームとも互いに協力し、スポーツを通じた取組を推進することで、枚方におけるスポーツをブランド化し、本市の課題でもある観光分野をさらに拡充させることができると考えております。
今後は、スポーツで地域経済の資金循環を図る仕組みづくりを念頭に、スポーツでヒトやモノを動かすことができる施策を推進してまいります。
39 ◯上野尚子議員 現在のコロナ禍で市民の活動が制限される中、パワーオブスポーツ、つまりスポーツの力が大きく注目されております。また、スポーツによる資金調達の仕組みやスポーツによる経済的な波及効果も研究されており、スポーツがまちづくりに与える影響が非常に大きなものとなっております。
市民が安全かつ快適な住環境の中で、見る、する、支えるスポーツを日常的に親しみ、アクティブかつ健康的な生活を送ることができる社会を創造するため、スポーツを市の重要施策として捉え、ハード、ソフトの両面からその充実を図るスポーツまちづくりを進めていくことが必要ではないでしょうか。そのためにも、例えば、さいたま市のように、スポーツ振興まちづくり条例を制定し、あらゆる主体で形成されたスポーツコミッションなどを通じて、経済効果が期待されるような戦略性を持ったスポーツによる地方創生に向けた取組を進めていただきたいと思います。
3.子どもの健やかな育ちについて。
相談件数が増加傾向の状況下、子どもの育ち見守りセンターでは、どのように子どもとその家庭への支援に取り組まれているのか、お伺いします。
40 ◯水野裕一子育ち支援監 子どもの育ち見守りセンターでは、枚方市児童虐待問題連絡会議を設置し、関係機関が子どもや家庭の変化にいち早く気づくとともに、問題の深刻さや支援の必要性について共通認識を持ちながら、それぞれの機能を有効に活用し、家族への最善の支援を届けられますよう連携を図り、支援を行っております。
また、関係機関は、研修などにより支援スキルの向上に努めますとともに、保護者には、たたいたり、どなったりしない子育て技術を身につける親支援プログラムを実施し、児童虐待の予防、早期対応、重症化防止に取り組んでいるところでございます。
41 ◯上野尚子議員 児童虐待防止のためには、発生を予防する、早期発見することが大事です。予防的な取組として、保護者の
育児疲れなどにより一時的に子どもを施設で預かる子育て短期支援事業、いわゆるショートステイがありますが、委託先の施設がいっぱいで、保護者が利用したいときになかなか利用できない状況にあるとお聞きしています。
東京では、中野区などの自治体でショートステイの受皿を広げるために、協力家庭を区民に募る取組が進んでいます。市も独自策として、こうした取組について検討できないのか、見解をお伺いします。
42 ◯水野裕一子育ち支援監 子育て短期支援事業につきましては、昨年10月に新たに3施設と委託契約を結び、現在、合計10か所の児童福祉施設等で実施しておりますが、利用ニーズが高く、今なお受入先を確保しづらい状況が続いてございます。
市民ニーズに応えていくためにも、さらに本市独自の取組に着手する必要性があるものと認識しておりまして、議員お示しの他市事例なども参考にし、調査、研究に取り組んでまいります。
43 ◯上野尚子議員 利用ニーズも高く、また、虐待予防にもつながるわけですから、ぜひとも市独自策の実施に向けて取組を進めていただくよう要望いたします。
このショートステイは、7日間を限度に子どもを預かる事業で、こうした数日の預かりをまず経験できれば、地域の支援や援助が広がりますし、子どもを預かることの経験値が上がり、自信にもつながり、ひいては里親の担い手のすそ野も広がるのではないかと期待もします。積極的な御検討をよろしくお願いいたします。
我が会派では、社会的養護の状況にある子どもを家庭の一員として迎え入れて愛情を持って育てる里親の増加の必要性をこれまでからも申し上げてきました。私も平成29年の代表質問において、里親の増加に向けた取組について、市長の見解を伺いましたが、制度の普及はもちろん、制度の趣旨を正しく理解し、ただでさえ傷ついている子どもたちを愛情深く育んでいただける里親が増えることを切に願っております。今後も引き続き、周知、啓発に取り組んでいただくよう強くお願いしておきます。
4.困窮者施策について。
生活困窮者等に対する支援や取組状況などは理解できました。住宅確保給付金の利用者が増加している状況などを鑑みると、引き続き、新型コロナウイルス感染症による影響を受けた低額所得者などへのあらゆる角度からの支援等が必要だと思います。
そこで、住まいの確保という視点から、生活困窮者や子育て世帯などを含めた、いわゆる住宅確保要配慮者への空き家等を活用した入居を拒まない賃貸住宅の供給を促進する住宅セーフティネット法による制度が運用されていると思いますが、改めて、その制度の内容と運用状況について、お伺いします。
44 ◯山中信之都市整備部長 本制度につきましては、高齢者、障害者、子育て世帯等、住宅の確保に配慮が必要な方々が増加していく一方で、民間の空き家、空き室が増加していくことも予測される中、それらを活用して、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の供給を促進していくことを目的に、平成29年に設立された制度でございます。
制度の柱といたしましては、賃貸住宅の登録制度、登録住宅の改修などの経済的支援及び住宅確保要配慮者のマッチング、入居支援を行うことなどが制度化されてございます。
制度運用の中での市の役割でございますが、住宅の規模や設備等が登録基準を満たしているかの審査、登録を行うこととなっております。
現在の運用状況でございますが、枚方市内での登録戸数が547戸、うち407戸が入居中となっております。
45 ◯上野尚子議員 この制度は、生活困窮者など住宅確保要配慮者と空き家等を所有する人双方の課題解決につながると考えますので、だからこそ、庁内関係課との情報共有や必要とされる方々への情報提供にしっかりと取り組んでいただきますよう要望しておきます。
次に、生活が苦しい方に無料で食料を提供するフードバンク活動が注目され、社会福祉協議会やNPO団体などが呼びかけや支援を行っておられます。
貧困世帯で暮らしている子どもは7人に1人と言われており、コロナ禍において、ますます十分な食事が取れない子どもが増加しているのではないかと危惧しております。枚方市において、食べるものがないという相談があった場合にはどのような対応をされているのか、お伺いします。
46 ◯山崎 宏健康福祉部長 食べることにも窮した状態であるとの御相談があった場合には、一時的な困窮であるのか、あるいは継続した困窮であるのかなど、生活困窮に陥っている状況を詳しく聞き取りを行い、一時的に食料支援が必要と判断される方への対応につきましては、社会福祉協議会が行っております食糧支援などを活用しております。
47 ◯上野尚子議員 現実、コロナ禍で必要な食料さえも買えない人がいます。フードパントリーという食料を届ける活動とか、また、以前に紹介しましたが、泉大津市では、企業と協定を結び、泉大津市版フードバンク、生き活き食糧支援を展開されています。市も今後、企業や支援団体と連携して、継続した食料支援ができる体制をぜひとも整えていただきたいと要望しておきます。
次に、ひとり親への支援について、お伺いします。
令和3年度を始期とする第4次枚方市ひとり親家庭等自立促進計画において、養育費確保に向けた取組を重点施策として位置づけるということですが、ひとり親家庭にとって、生計を維持するために必要な経済基盤を確立することは何より大切で、養育費の不払いは、ひとり親家庭が困窮に陥る要因の一つです。国事業である離婚前後親支援モデル事業の令和3年度概算要求において、養育費の履行確保の拡充が含まれており、これは我が党が主張したものですけれども、本市の養育費確保の取組について、この補助金も活用して積極的に取り組んでいくべきだと考えますが、見解をお伺いします。
48 ◯水野裕一子育ち支援監 今年度実施いたしました第4次枚方市ひとり親家庭等自立促進計画の策定に向けた市民アンケートでは、養育費を受け取っていないとした母子家庭が66.8%に上り、養育費確保に向けた支援体制の充実が急務であると考えているところでございます。
国では、議員お示しのとおり、来年度、養育費の履行確保に向けた補助メニューの拡充が予定されておりまして、弁護士相談や公正証書作成など、養育費の取決めに係ります諸手続のサポートや、その取決め内容に従い、継続的に養育費を受け取るためのサポートなど、養育費の取決めから受け取りまでを総合的に継続して支援するきめ細やかな支援体制を整備していく考えでございます。
49 ◯上野尚子議員 養育費は子どもの権利です。養育費確保に向けしっかりと取組をお願いいたします。
コロナ禍でひとり親世帯は大変厳しい生活状況にあります。先日、我が党が強く要望し、ひとり親世帯臨時特別給付金の再支給が決まりました。速やかに対象者に行くようによろしくお願いいたします。
何より市の担当課が必死に様々取り組んでいただいていることを実感します。今後も困っている人のところに確かに届く支援の展開をよろしくお願いいたします。
6.牧野長尾線の進捗状況と周辺のまちづくりについて。
市が実施している牧野長尾線、さらに長尾杉線については、着実に事業を推進していくようお願いします。
また、市域の広域ネットワークとして都市間交流の広がり、市内産業の活性化や防災機能の強化などが期待される新名神高速道路の整備や9月定例月議会で進捗状況を確認させていただいた内里高野道線及び長尾家具町線の整備工事など、長尾地域でインフラ整備が進んでおります。市として、この地域のまちづくりの方向性はどのように考えているのか、お伺いいたします。
50 ◯山中信之都市整備部長 長尾地域のまちづくりにつきましては、都市計画マスタープランにおいて、JR長尾駅を京阪樟葉駅と同じく広域拠点として位置づけてございます。
また、土地利用の基本方針といたしましては、都市機能集積ゾーンとして広域的なエリアの中心となる商業、業務、医療などの多様な都市機能の集積を図っていく地域としてございます。
市といたしましては、都市計画マスタープランに整合した計画的な地域のまちづくりに対しまして、地元有志による協議会が立ち上がるなど機運が高まってきていることから、今後とも技術的支援を行ってまいります。
51 ◯上野尚子議員 長尾地域は、JR学研都市線による公共交通の利便性や新名神高速道路の供用に合わせて、周辺の幹線道路の整備が進み、道路ネットワークの強化が図られるなど、市域北東部の非常にポテンシャルが高まっている重要な地域です。
今後の長尾地域のまちづくりにおいては、都市計画マスタープランに示された都市づくりの方針が実現するように、地域に任せきりにせず、官と民がしっかりと連携し取り組んでいくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
52
◯野村生代議長 これにて、上野尚子議員の質問を終結します。
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53
◯野村生代議長 午前11時10分まで本会議を休憩します。
(午前11時1分 休憩)
(午前11時10分 再開)
54
◯野村生代議長 本会議を再開します。
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55
◯野村生代議長 引き続き、一般質問を行います。
次に、岩本優祐議員の質問を許可します。岩本議員。(拍手)
56 ◯岩本優祐議員 皆さん、こんにちは。
一般質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
早速、質問に入らせていただきます。
まず、1.学生のまちづくりへの参画について、お伺いします。
9月定例月議会において、大学生をはじめとする若者が参画するまちづくりや学校の積極的な誘致などについて、市の考え方を確認しました。やはり様々な年代の子どもたち、若者が集まるまちの姿は魅力的で活力のあるものですし、自分たちの将来や将来のまちづくりに関心を持つ機会があることは重要です。
そこでまず、学園都市ひらかた推進協議会での取組をはじめ、大学生や高校生が本市の行政課題に取り組む機会、参画する機会としてどのようなものがあるのか、お聞きします。
次に、2.枚方市の創業支援について、お聞きします。
現在、本市では、起業者への支援として、枚方市立地域活性化支援センターを運営しておられ、支援の一つにインキュベートルームがあります。現在12室中4室が空き室となっていますが、まず、このインキュベートルームの設置目的と昨年度の入居実績をお聞きします。
次に、3.観光交流施設の整備について。
先般、幼児療育園跡地の観光交流施設整備に対して、市民から多額の寄附がありましたが、枚方宿地区については、20年来、地元まちづくり協議会と行政の協働でまちづくりを進めてこられてきました。
そこでまず、これまで進められてきたまちづくりの経過を含め、当該地の経緯について、お聞きします。
次に、4.臨時的な給食提供について、お伺いします。
新型コロナウイルス感染症の再度の感染拡大による臨時休業や分散登校を見据え、中学校における臨時的な給食を提供されましたが、まず、この事業の目的について、お伺いします。
次に、5.新型コロナウイルス対策本部会議における判断基準と対応について。
大阪府は、新型コロナウイルス感染症の重症者が増加し、医療機関が逼迫する危機的状況を受けて、12月3日に医療非常事態宣言を発し、大阪モデルの警戒度をレッドステージへ移行しました。
枚方市でも同日、新型コロナウイルス対策本部会議を開催し、対策を検討されたと報告を受けましたが、まず枚方市としては、今回の感染拡大の要因をどう捉えているのか、お伺いします。
以上で1回目の質問を終わります。
57 ◯田中哲夫総合政策部長 1.学生のまちづくりへの参画について、お答えいたします。
学園都市ひらかた推進協議会の取組として、平和の燈火(あかり)をはじめ、多くのイベントなどに参画いただいておりますが、高校生や大学生が本市の行政課題解決に向けて議論する機会としましては、摂南大学での副専攻課程科目「北河内を知る」、大阪工業大学での「Hirathon」、府立枚方高等学校におけるSDGsの取組などがございます。
これらの取組は、高校や大学と連携したもので、本市から行政課題等を提起した上で、具体的な解決策について、高校生や大学生の皆さんが議論され、解決策を検討、発表していただくような取組となっております。
58 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 2.枚方市の創業支援について、お答えいたします。
地域活性化支援センターのインキュベートルームは、新しい発想で起業しようとする人や新たな事業分野に挑戦しようとする人に対し、安価に事務所スペースとして貸出ししており、経営課題に対するアドバイスや事業者間交流などを通じ、自立に向けた支援、育成を行っております。
また、令和元年度の入居実績といたしましては、延べ11者に御利用いただいております。
次に、3.観光交流施設の整備について、お答えいたします。
本市では、平成10年に都市景観形成要綱を定め、魅力的で良好な都市景観の形成を推進する重点地区として、枚方宿地区の歴史を生かしたまちづくりに取り組んできたところです。平成12年には、国の街なみ環境整備事業を活用いたしまして、枚方宿地区の整備方針を定め、その中で、三矢公園付近を宿場町の本陣跡周辺整備として位置づけを行いました。
地元まちづくり協議会におきましても、かねてから本陣跡周辺の整備を要望されてきましたが、幼児療育園の移転に伴い、平成30年に正式に地元まちづくり協議会ほか7団体から、その用地を活用した整備の要望書が提出されものです。その後、本市においても観光交流施設として活用の検討を進めてまいりましたが、本年10月に市民の方から整備のための寄附申出を受けたものです。
59 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 次に、4.臨時的な給食提供について、お答えいたします。
今回の取組は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による臨時休業や分散登校も見据えた非常時の給食提供の検証を主な目的としており、民間調理場の活用も含めた供給体制の検証を行い、併せて非常時の給食提供に対する生徒、保護者の意識調査を行うことで、今後の体制整備につなげることを目的とするものでございます。
60 ◯佐藤伸彦危機管理監 5.新型コロナウイルス対策本部会議における判断基準と対応について、お答えいたします。
緊急事態宣言が出たときと異なりまして、今回は、通勤、通学やクラブ活動、観光、会食、会合などの社会的な交流が止まっていないため、それらの場面で子どもまたは親に感染が広がる家庭内感染が増えていること、また、職場や高齢者施設での集団感染が複数見られていることが感染者数の主な増加要因であると認識しております。
61 ◯岩本優祐議員 1回目の御答弁ありがとうございました。
2回目の質問に入っていきます。
高校生や大学生に対し、まちづくりに参画する機会の創出に取り組まれていることは一定理解できました。
協議会を構成している大学とは取組がなされているようですが、枚方市には府立高校をはじめ、多くの高等学校も存在します。高校生や大学生が本市の未来を考える機会が増え、それぞれが行動を起こすことで活力のあるまち、魅力的なまち枚方につながります。そして、若いうちにまちづくりに関わることで、学生にとっても思い出に残り、枚方市への愛着も生まれ、定住の課題、市長が掲げておられる豊かで誇りある枚方の実現などにもつながると考えます。
また、本市の大学は、それぞれの専攻で特色があるように、高校も立地をはじめ、それぞれの生徒さんの特色が出て面白いのではないかと思います。例えば、高校の位置が淀川に近いであるとか、京阪沿線、JR沿線だとか様々な条件により、高校生が取り組めるフィールドワークや普段感じることが違うと思います。
今回の枚方高校におけるSDGsの取組では、多くの生徒さんが枚方市の課題を自分事として未来の枚方市について真剣に考えるよい機会だったと思います。このことからも、枚方市として、高校生や大学生にまちづくりに参画してもらうよう積極的に働きかけるべきだと考えますが、考えをお伺いします。
62 ◯田中哲夫総合政策部長 高校生や大学生が本市のまちづくりに関心を持ち、参画していただくことは、本市といたしましても必要だと考えております。現在、検討を進めているSDGsの取組では、2030年の本市の姿をイメージし、市民一人一人がSDGsの取組を自分事として捉えて取り組む形を目指したいと考えており、枚方高等学校での取組につきましても、そうした考えの下で、民間事業者とも連携した産・学・公連携でのSDGsの取組となります。
また、環境などの分野でも、本市より市内の高等学校に御協力のお願いをしているところではございますが、今後さらにSDGsをキーワードとして、市内の高等学校などに協力をお願いするなど、高校生をはじめ、多くの若者がまちづくりに参画する取組を推進してまいりたいと考えております。
63 ◯岩本優祐議員 多くの若者がまちづくりに参画できるよう、積極的な取組を要望します。
ところで、学生のまちづくりについて、これまでは、高校や大学との連携という形を中心に取組を進めておられますが、市役所での仕事を通じて、若者がまちづくりに参画する機会の創出や学生自身のキャリアデザインをサポートする機会として取り組んでみてはどうかと思います。
枚方市役所は、インターンシップの受入れを積極的に行っているとのことですが、私が提案したいのは、公務員を目指すことを目的とした内容のインターンシップだけでなく、多くの高校生や大学生が市役所の仕事を通じ、社会に触れ、まちづくりに参画し、自分の興味、関心のある分野の関係者などと議論できる機会の創出などで、市役所を活用した若者自身の育成事業的なものがあっても面白いのではないかと思うのです。広く市内の若者に門戸を開放し、若者を育てる土壌づくりをぜひ枚方市役所にも担ってもらいたいと考えますが、考えをお伺いします。
64 ◯藤原卓也総務部長 本市におきましても、将来の就職先として興味を持ってもらうだけではなくて、若者の行政に対する理解を促し、その活力をまちづくりに生かすといったことも含めまして、インターンシップに取り組み、広く門戸を開放しているといった状況でございます。
また、より学生の受入れを促進する観点で、各大学との協定に基づく受入れに加えまして、本市としてのインターンシップに係る募集案内を市ホームページに掲載することにより、学生個人から直接の申出による受入れも可能とするとともに、受入部署に対しましても、学生の成長や気づきの機会となるよう創意工夫を求めていくなどといったことについても検討しておりまして、官学連携の取組など推進する部署とも連携を図りながら、若者の学びや育ちの場の充実を図っていく考えでございます。
65 ◯岩本優祐議員 今回、学生のまちづくりについて前向きな答弁をいただきました。各高校、大学とは連携を強めていただき、枚方市内にある学校だからこその学びというものも展開いただきたいと思います。
また、市役所でのインターンシップは、これまでも行われてきたところですが、窓口が分かりにくいといったような声を市民の方からもいただいてきたところです。市役所の活性化にもつながり、人材獲得にも寄与していくことですので、一歩踏み込んだ形で取り組んでいただくよう要望します。
次に、創業支援について。
インキュベートルームの入居実績を答弁いただきましたが、昨年ホームページを確認したときには、半年以上5室の空き室がありましたし、他の同様の施設と比べると、稼働率が低いと思います。このインキュベートルームは、創設後約15年がたっていますが、稼働率が低い要因をどのようにお考えでしょうか。
また、支援対象は、新しい発想で起業しようとする人、新事業分野に挑戦しようとする人とのことでしたが、現在入居する事業者はどのような事業を展開されておられるのか、お聞きします。
66 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 インキュベートルームの稼働率が低い状況につきましては、交通が不便な点や利用時間の制限、入居手続に時間を要することや認知度が低いことなど、様々な要因があると考えております。
なお、現在の入居者は、IoTを中心とする医療用品などの開発に取り組んでおられる事業者などが入居し、新たな製品が生み出されている事例もあるという状況です。
67 ◯岩本優祐議員 稼働率について答弁いただきましたが、周りにお店がないなど、立地的な周辺環境のこともあるでしょうし、使用できる時間の制限が厳しいなど、運用上の問題もあると思います。他の地域でのインキュベートルームでは、カードキーで24時間使用可能、年6回入居審査を行っているところもあります。
そこで、これから利用しようとする方や現利用者に対しアンケートを行い、インキュベートルームに関する把握、課題整理をしてはいかがでしょうか。さらなる創業支援に向け、すぐに解消できる課題なら対応し、大きな部分でも抜本的な改革を行っていただきたいですが、見解をお伺いします。
68 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 インキュベートルームの利用条件や入居手続の簡素化などの見直しに向けて、過去の利用者をはじめ、広くアンケートを行うなど、改めてニーズの把握に努めてまいります。
また、立地条件などにつきましては、様々な要因についての検討が必要と考えておりますが、重要なポイントであるとの認識を持って対処してまいります。
69 ◯岩本優祐議員 最近では、新型コロナウイルス感染拡大でリモートワークが進む中、働き方、ビジネススタイルも変貌を遂げており、中小・ベンチャー企業においては、郊外へのオフィスの移転や縮小などでコスト削減を検討する企業もあるようです。事業形態によっては、一部オフィス不要論も耳にします。駅近のレンタルオフィスやコワーキングスペースも増えてきていますが、中には、交流の場としてのスペースも備えておられるところもあり、創業者同士のコミュニティーができ、そのにぎわいの中からビジネスチャンスを手にされたケースも多いと聞きます。
パソコン一つでビジネススタイルが成り立つシーンも増えた今、例えば、会員制のコワーキングスペースも併設するなど、インキュベートルームでの支援も新たなスタイルに変わる時期と思いますが、考えをお伺いします。
70 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 現在の地域活性化支援センターの施設において、運営の見直しで対応できることもあると考えます。
議員御指摘の貸室等の活用方法や、現在行っている交流会のさらなる充実など、より利用者のイノベーションにつながる取組が行えるよう検討を行ってまいります。
71 ◯岩本優祐議員 これから新しい分野で起業される方にとって、今の施設環境はとても充実しているようには感じられません。しっかりと支援できる環境を、ハード、ソフト両面から整えていただきたいと思います。
また今後、例えば新たな支援として、産・学・官が連携してベンチャー起業者の自立への支援を行うなど、新たな体制づくりも必要かと考えますが、その辺りの見解をお聞きします。
72 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 昨年度より新たに、市内事業者や様々な団体で構成するひらかた地域産業クラスター研究会に対しまして、インキュベートルーム入居者が事業プレゼンテーションを行うなど、新たなイノベーションの場を設けました。
また、効果的で実効性のある創業・ベンチャー支援事業に取り組むためには、金融機関や地域経済団体など、様々な支援機関と連携できる体制が必要であると考えます。そうした連携の中心的な役割を担う地域活性化支援センターにおいては、柔軟な発想でスピード感を持つことが求められることから、民間人材の知見を生かすことのできる仕組みについて検討してまいります。
73 ◯岩本優祐議員 技術革新やコロナ禍等々、今、産業構造が大きく変わろうとしている中にあって、枚方市の創業支援についても転換期に来ていると思います。駅前事業者など、新たなビジネスパートナーと積極的に連携し、ハードとソフトを活用して、時代に合った創業支援策を打ち出す取組を展開いただきたいと思います。
これについては、先日、門川議員からもありましたが、セミナーも単発で終わらせることなく、継続して取り組み、広く市内外に対し、思いがあるもののいまだ踏み出せていない創業予備軍、創業を支援したい方々を囲っていくグループ化、サロン化も展開いただきたいです。加えて、後継者不足も言われる中、事業承継による創業も大きなテーマになると予想されますので、そうしたことにも取り組んでいただきたいと思います。
これからは、会社勤めだけにとらわれず、働き方そのものが変わっていく中で、創業の魅力を子どもたちにも伝えることが重要です。市内で起業されたベンチャー事業者が、学校で経験を講演されるなど、教育委員会とも連携し、創業意識を高めるような教育にも取り組んでいただきたいと思います。
次に、観光交流施設の整備について。
経過については一定理解しましたが、今後、市として、枚方宿地区をどのように位置づけ、そしてどのようにしていきたいと考えているのでしょうか。
また、淀川の舟運を生かすという観点から、例えば、八幡市の三川合流地点にあるさくらであい館と結ぶなど広域連携も視野に入れることが重要ですが、見解をお聞きします。
74 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 枚方宿は、本市発展の礎となった地区であり、市の個性を表すとともに、市民に地域への誇りと愛着を育む重要な地域資源の一つであると考えております。このことから、枚方船着場から枚方宿、枚方市駅周辺地域を面で捉えて、歴史的な町並みや淀川の自然、市駅周辺の商業集積、そして、来年秋にオープン予定の総合文化芸術センターなどを活用し、さらなる魅力の向上とにぎわいの創出を図っていく考えです。
また、そのためには、本市だけでなく、八幡市をはじめ、淀川や京街道で結ばれる他都市とも連携を図り、広がりと厚みのある観光施策を展開していきたいと考えております。
75 ◯岩本優祐議員 幼児療育園跡の観光交流施設に対しては、五六市をはじめ、長年まちづくりを進めてこられた地域の期待も大きいと思います。
今後、施設の具体像について、地域との調整はどのように図っていくのか、お伺いします。
76 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 本市では、地域から要望書をいただいて以降、意見交換を行うとともに、まちづくり協議会が枚方宿地区の将来を考えていくために設置された街道プロジェクト会議にも参加し、話合いを行っているところです。
まちづくり協議会には、地元7自治会に加えて、宿場町枚方を考える会など、地区に関係する団体も参画されていることから、同協議会を中心に地域の意見を十分にお聞きしながら検討を進めていく考えです。
77 ◯岩本優祐議員 このような観光や交流といった施設の整備、また管理運営には、民間の力を最大限生かしていくことが重要です。民間の力を十分に引き出すためには、建物を建てるだけではなくて、まずは、市として観光に対する考え方、すなわち市の観光施策において、当該施設の位置づけや意味合いを打ち出すことが重要であります。市の見解をお聞きします。
78 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 本市では、平成30年3月に観光施策に関する考え方を策定いたしましたが、それに基づく具体的な施策の展開等について、戦略性のある方針を定めていく必要があると考えております。観光交流施設の整備は、その方針との整合を図りながら進める考えです。
79 ◯岩本優祐議員 人口が減少していく中、公共施設の総量を削減していくことが求められるとともに、必要な施設でも、ランニングコストを含め、トータルでコストの圧縮を図ることが必要です。そのためには、民間の発想を柔軟に取り入れるとともに、民間の力で管理運営が行われ、それがまちづくりの一翼を担っていくとことになれば、枚方宿地区のにぎわいや活性化にもつながると考えます。
当該地の規模はさほど大きなものではありませんが、設計段階から管理運営のことを考えていくために、例えば、設計から管理運営までを一体的に発注するDBO方式は有力な選択肢の一つであると思います。市はどう進めようとしているのか、考えをお伺いします。
80 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 観光施策に関する方針の策定と並行して、施設の内容や管理運営、整備手法等について、専門家や民間事業者の意見もお聞きしながら検討していきたいと考えております。
その中で、施設の設計と管理運営を一体的に発注するPPP手法等についても検討を行い、特に施設運営に当たっては、市の財源に頼らず、民間の稼ぐ力が十分に発揮されるよう取組を進めてまいります。
81 ◯岩本優祐議員 単なる従来型の公共施設ではなく、民間活力の導入により、枚方宿、ひいては枚方市駅周辺全体のにぎわい創出につながる特色ある施設として整備いただきたいです。
また、枚方宿の活性化には、舟運を生かすことが不可欠であると考えますが、船着場からの距離が少しあるため、下船された方は、鍵屋まで来るのがやっとで、なかなか京街道の町並みを歩いていただくことにはつながっていないように思います。
そこで、以前にも申しておりましたグリーンスローモビリティの導入を考えてはどうかと思います。まずは、枚方市全体としての観光に対する戦略方針が必要であり、その上に、施設の必要性や位置づけが出てくるものと思いますので、建物ありきで進められることのないよう意見しておきます。
次に、臨時的な給食提供体制について。
民間調理場の活用を含めた給食の供給体制の検証ということで、私のほうへは、保護者の方から民間調理場からの給食は冷たくて食べにくかったとの御意見を複数お聞きしました。民間のほうが味はよかったという声もありました。味は主観的なものですし、詳細は控えますが、あえて民間から冷たい給食を提供して、従来の給食と比較させたかったのかとの思いを持ってしまいます。なぜこのような検証を行ったのか、民間調理場へは給食提供の内容についてどのような仕様で依頼していたのか、お伺いします。
82 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 今回の検証につきましては、新型コロナウイルス感染症のより一層の感染拡大による臨時休業や分散登校を見据え、緊急的、臨時的な給食の供給体制について取りまとめ、体制整備につなげるために実施したもので、従来の給食と民間調理場の給食を比較するための検証ではございません。
給食提供につきましては、緊急的な対応となることを踏まえ、民間調理場に対して、弁当箱等の容器での提供や15度から20度の適切な温度管理を行った上で、指定の時間に中学校内の所定の場所への配送等を仕様としたものでございます。
83 ◯岩本優祐議員 9月下旬から12月4日までの同時期、一方は60度前後の温かいもの、一方は15度から20度のものを出してアンケートされると、どうしても比較するような形になってしまうのではないでしょうか。この検証の実施方法では、冷たいと言われている民間の給食と日頃から温かい給食を自負されている従来の給食を交互に提供したとも聞いていますが、どのように実施されたのでしょうか。
また、臨時的な給食提供体制の検証としている中で、なぜ従来の給食提供が必要だったのか、お伺いします。
84 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 取組の具体的な内容は、全ての生徒を対象とし、学校、学年ごとに民間調理場と第一学校給食共同調理場からそれぞれ連続して5回の給食を提供する形で実施しております。
従来の給食提供につきましては、緊急的、臨時的な給食提供を行う際には、第一学校給食共同調理場での調理や学校での配膳作業などにおいて、能力を超える食数提供が想定され、調理場や配膳業務をフルに活用する機会を設け、検証するために実施したものでございます。
85 ◯岩本優祐議員 今回は、非常時の給食提供に合わせ、生徒、保護者の意識調査も行われたとのことですが、この意識調査の手法について、伺います。
また、生徒、保護者が対象となれば膨大な数になると思いますが、アンケートの集計をどのようにされるのか、お伺いします。
86 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 意識調査につきましては、タブレットを活用した調査も検討いたしましたが、生徒全員の配備が途上であることから、今回の調査は給食提供の終了後に、学校を通じて全中学生とその保護者を対象に紙ベースのマークシート方式により実施いたしました。
集計方法といたしましては、読み取り機を使用し機械的に集計しておりますが、母数が2万件近くございますので、集計に時間を要しているところでございます。
87 ◯岩本優祐議員 先ほどの答弁の内容から、意識調査の手法や集計方法については一定理解しましたが、せっかく整えたタブレット、ICT機器ですから、今後はぜひ活用していただいて、業務をスリム化していただきたいと思います。
また、調査方法とは別の問題になりますが、保護者の皆様は、訳も分からずいきなり全員に給食が配付され、意見を言えと言われても、それが何のためなのか、どうして給食を食べなくてはいけないのか、それらを理解していない方が多くいらっしゃったとの話も聞いています。意識調査は、利用者ニーズの把握のためだとは思うのですが、このような情報をきっちりしっかりと保護者に伝える必要があったと思います。
これは給食に限ったことだけではありません。市民の税金を使って実施する事業であり、市民にも情報共有することが大切です。市施策の情報共有化についてどのようにお考えでしょうか。お伺いします。
88 ◯前村卓志教育委員会事務局総合教育部長 議員お示しのとおり、事業等の目的や効果等を市民の皆様と情報共有することは重要と考えております。今回の検証の内容につきましては、枚方市のホームページに掲載するとともに、保護者の皆様には、学校を通じて事業のお知らせ文書を配付し、その中で、事業実施期間中の給食費を無償とすること、意識調査への御協力をいただくことをお願いしておりました。
今後、議員の御指摘の趣旨も踏まえ、伝達方法を工夫するなど、より丁寧な情報提供、情報共有に努めてまいります。
89 ◯岩本優祐議員 この事業は、市長をはじめ多くの方々の期待があったものと思いますが、紙1枚で渡されても、保護者や生徒にはその趣旨は伝わり切れません。その意味で、この事業は準備段階での取組が重要であったように思います。また、今、調査も集計しているとのことですが、こちらの分析も非常に重要なものです。コロナ禍の中で、多額の税金を使って行われている事業ですので、しっかりとした分析を行った上で、議会をはじめ、各所に共有されますことを要望します、
次に、新型コロナウイルス感染症への対応についてということで、市は、感染拡大の要因を通勤やクラブ活動、会食、会合など社会的な交流が止まらない中で、職場や施設での集団感染や家庭内感染が増加していることが感染者の増加につながっていると捉えているとのことでした。
そうした中、市では、対策として、生涯学習市民センター等の施設の利用制限やイベントの中止をしており、現在、図書館も含めて施設を休館としています。
一方で、大阪府は、施設の利用には、利用制限までは行っていません。施設の利用制限やイベントの中止は、枚方市オリジナルの施策だと思います。しかも、全ての施設を一律に休館にするという、ある意味、社会経済活動との両立という視点を欠いた、いささか乱暴なやり方であったと感じます。
また、施設が利用中止になったことで、利用者である市民が利用中止となっていない他市の施設に流れているケースも複数あると聞いています。結果として、人の移動が増えることによる感染リスク上昇を招いている側面もあります。枚方市が大阪府の対策を上回るこうした対策を取ることとなった経緯とその理由、そして他市の状況をお尋ねします。
90 ◯佐藤伸彦危機管理監 本市施設の利用中止やイベントの中止等を判断した経緯等につきましては、府内で新型コロナウイルスの感染者、特に重症患者が増加し、医療体制が逼迫する中で、大阪府全域で、できる限り不要不急の外出自粛が要請されたことや、感染拡大の要因等を総合的に考慮した上で、より積極的な対応が必要であると判断したものでございます。
なお、府内の他市の状況としまして、イベントの中止または延期については、多くの市で行われております。
また、施設の利用中止につきましては、吹田市や高槻市などにおいて、一部の施設などで行われている状況でございます。
91 ◯岩本優祐議員 この10か月ほどの間、新型コロナウイルス感染症には、接触感染、飛沫感染が原因であり、予防対策もおおむね分かってきているところです。春の緊急事態宣言時と異なり、今回は、個人や団体が取るべき対策がある程度分かっており、国や大阪府も経済や人の流れをできるだけ止めることのないような対策を取っていました。
感染防止対策を十分徹底する必要があるとは思いますし、施設の利用制限を行うことで、一定の感染拡大防止の効果があるのかもしれませんが、市民にとっては活動の場が失われ、外出の機会が減ることによる心身への影響など、マイナスの影響が懸念されます。施設利用の制限が市民生活に与える影響についてどのように考えているのか、お聞きします。
92 ◯佐藤伸彦危機管理監 施設の利用中止が市民生活に一定の影響を与えることは認識しておりますが、府内で感染者が増加し、重症患者が増加することで医療体制が逼迫している現状や、市内でもクラスターが発生していることから、今回の措置はやむを得ないものと考えており、市民の皆様にも御理解いただけるよう努めてまいります。
93 ◯岩本優祐議員 繰り返しになりますが、施設を一律に利用中止にするという対応は、影響が非常に大きいものであり、できる限り避けるべきだったと思います。例えば、今後、感染状況が少し落ち着く状況になった際は、感染リスクの高い活動が行われる可能性のある施設や重症化リスクが比較的高いとされる方々の利用が多い施設のみを休館とし、それ以外の施設については、利用自粛の要請にとどめるといった施設の特性や利用者の属性などに応じた段階的な対応を取るべきだと考えますが、見解をお伺いします。
94 ◯佐藤伸彦危機管理監 施設再開の時期や手法等につきましては、府内や市内の感染状況等を踏まえ、改めて新型コロナウイルス対策本部で協議の上、適時適切に判断してまいります。
95 ◯岩本優祐議員 今は感染者数増加が止まらない状況でありますが、今後の判断に当たっては、しっかりとした説明ができるよう、数値等での判断基準を共有いただきたいと思います。
また、年明けには成人式という大きなイベントが控えています。中止や延期の決定が直前になれば、多くの方面に深刻な影響を及ぼすことになりますので、迅速かつ適切な判断と丁寧な周知を要望します。
この間、様々なコロナ対応に関しまして、最前線で御対応いただいている職員の皆様の姿を拝見するにつき、本当に心から敬意を表する次第でございます。
一方で、前例のない状況において、この判断、この施策がどういう影響を及ぼすのか想像力が求められてくる状況でもあります。様々な角度から多面的に検討いただくことを要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
96
◯野村生代議長 これにて、岩本優祐議員の質問を終結します。
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97
◯野村生代議長 午後1時まで本会議を休憩します。
(午前11時43分 休憩)
(午後1時 再開)
98
◯野村生代議長 本会議を再開します。
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99
◯野村生代議長 午前中に引き続き、一般質問を行います。
次に、丹生真人議員の質問を許可します。丹生議員。(拍手)
100 ◯丹生真人議員 一般質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
それでは、通告に従いまして、順次質問に入らせていただきます。
まず、1.路面下の空洞化対策について、お伺いします。
本年10月、東京都調布市において、幅約5メートルにわたる道路陥没が発生いたしました。その原因については調査が続けられているようですが、国内では、これまでにもJR博多駅前において大規模な道路陥没が発生し、都市機能や付近の住民の生活に多大なる影響を与えたことなども記憶に新しいところです。
本市においても、老朽化した下水道管や水路等に道路の下の土砂が流出して、道路舗装の下が空洞となって危険であるとの地域からの声をいただくことが少なからずあります。規模の大小はあれども、本市においても、道路陥没に至る危険性は一定あるものと考えております。路面下の空洞を早期の段階で発見し、道路陥没を未然に防ぐ必要がありますが、例えば、幹線道路であれば、道路舗装も厚く、路面下にある空洞などの状況が道路表面に現れにくいことから、目視による調査だけでは空洞の存在が分からない場合があります。
我が会派では、これまで目視だけでは分からない地下の空洞を発見する方法として、レーダー探査機を搭載した専用車を走らせて、路面下の空洞を発見する調査、いわゆる路面下空洞調査の必要性を、議会質問を通し、何度も訴えてまいりました。
平成30年12月定例月議会の一般質問において、路面下空洞調査の検討の状況を聞く私の質問に対し、レーダー探査機を用いた調査は、道路の予防保全に大変有用であり、他市事例でも有効性が認められていること、また、国庫補助金を活用し、道路長寿命化計画のうち、舗装に係る計画の中で、対象路線や実施時期について具体的に盛り込んでいく旨の御答弁をいただいておりましたが、その後どのようになったのか、その進捗状況について、お聞きかせください。
2.コロナ禍における個人防護具の備蓄について、質問します。
これまで本市では、新型コロナウイルス感染症対策として、感染拡大時に市場からなくなってしまっていたマスクや消毒液などを確保して、必要な施設に配付し、また市として、一定数を備蓄するなどして対応されてこられました。
しかし、使い捨て手袋やヘアキャップ、防護服などの個人防護具についてはどうだったでしょうか。介護保険サービス事業者、障害福祉サービス事業者の現場においては、利用者のたんの吸引やおむつ交換などのときに、使い捨ての手袋や防護ガウン等を使用されますが、新型コロナ感染拡大第1波のとき、これら個人防護具が市場からなくなってしまい、業務を続ける上で大変に困ったとの声をいただいておりました。そして、品薄の状態は、その後も続いているとのことです。
そうしたことから、10月に我が会派として市長に提出させていただいた新型コロナ対策に関する緊急要望の中で、手袋、ヘアキャップ、防護服等の備蓄や確保を要望していたところです。
そこで確認ですが、現在、介護や障害福祉における介護現場では、個人防護具についてはどのような状況であるのか、お聞きいたします。
次に、3.街かどデイハウスについて、質問します。
本市では、介護予防や健康づくり及び社会参加の促進を図るため、街かどデイハウスや高齢者居場所など、高齢者を支援する様々な取組を実施されています。特に、高齢者が外出して交流し、一緒に活動されることは心身ともに元気で過ごしていただくためにもとても重要だと言われています。高齢者が楽しく気軽に通える場所である街かどデイハウスについては、地域の中でそれぞれ工夫を凝らした活動をされており、本市の介護予防に大きく貢献していると考えております。
しかし、街かどデイハウスの現場の方、運営されている代表者の方などからは、長きにわたって運営を続けているけれども、街かどデイハウスの取組や役割などについて、市民に広く認知されているとは言い難い現状や、運営上の様々な課題や御苦労などについて伺っているところです。
もちろん、街かどデイハウスは、自主的に活動されている団体ですので、それぞれ個々において検討されたり、他の街かどデイハウスと協力されたりと、できる限りの努力をされておられますが、現在、本市として、街かどデイハウスの取組の周知や様々な課題に対応するため、どのような支援を行っているのか、お聞きいたします。
次に、4.災害対応についての(1)避難所運営について、質問します。
本市では、本年5月、新型コロナウイルス感染症の蔓延予防に関する避難所派遣職員の役割を整理したものとして、避難所運営マニュアル(感染症対策編)を作成された上で、このマニュアルの実効性を高めるために各校区での避難所開設訓練の実施に取り組んでおられます。
そこでまず、現時点での避難所開設訓練の実施校区数など進捗状況について、お聞きします。また、訓練を実施した校区からは、避難所における新型コロナウイルス感染症対策についてはどのような意見が寄せられているのか、併せてお聞かせください。
次に、(2)災害情報の伝達について、質問します。
災害時に市民に適切な避難行動を取ってもらうためには、避難情報が最適なタイミングで伝達されることが不可欠であると考えます。国内の過去の豪雨災害では、複数の情報伝達手段が整備されていたことにより、住民に確実に情報を伝達できたとの調査結果が出ているとも聞いております。
本市においても、防災行政無線の増設など、情報伝達手段の多重化に取り組んでこられましたが、一方で、情報を受け取る市民の側では、インターネットやメールを使えない、防災行政無線が聞こえないなどによって、情報を受け取る手段が少ないという方が多くおられると考えております。行政としては、そうした方々にも避難情報などを確実に伝達する必要があると考えますし、その点については、これまで議会からも度々指摘されていたと思います。
そこでまず、現在、市が有する災害時の情報伝達手段についてはどのようなものがあるのか、お伺いいたします。
以上で1回目の質問を終わります。
101 ◯山下 功土木部長 1.路面下の空洞化対策について、お答えいたします。
道路の安全性を適切に維持していくために、事後保全型の維持補修に加え、損壊を未然に防止する予防保全型の管理が求められております。
路面下の空洞調査については、枚方市道路長寿命化修繕計画のうち、舗装の計画に基づいて、主要幹線道路約40キロメートルを実施する予定であり、国庫補助金を活用して進めてまいります。
102 ◯山崎 宏健康福祉部長 次に、2.コロナ禍における個人防護具の備蓄について、お答えいたします。
議員お示しの個人防護具が介護保険サービス事業者、障害福祉サービス事業者において不足している状況は、担当部署でも認識しております。
介護、障害福祉における各介護現場におきましては、一定手袋などを購入され、サービス提供をされておりますが、市といたしましても、国・府において配布される物資の供与や確保策等を活用し、介護保険サービス事業者、障害福祉サービス事業者に対して、個人防護具や手指消毒液などが供給できるよう努めているところでございます。
次に、3.街かどデイハウスについて、お答えいたします。
街かどデイハウスにつきましては、長きにわたり高齢者の集いの場としての役割を担い、地域の中で介護予防につながる活動や交流の拠点として運営されてきており、市におきましても、これまでホームページにて、利用内容や個々の外観写真、また住所等を掲載するなど広く周知を図ってまいりました。
また、地域包括支援センターでは、様々な支援の場において、必要に応じ、お近くの街かどデイハウスの紹介も行っているところでございます。
課題に対する支援につきましては、月1回、定期的に街かどデイハウス代表者との意見交換を行い、相談しやすい関係性を築くとともに、適宜、現地を訪問することで活動の状況を確認しております。
また、個々の課題に向けては、他の街かどデイハウスの事例を伝えるなど、解決に向けて共に検討し、支援を行っております。
103 ◯佐藤伸彦危機管理監 4.災害対応について。
(1)避難所運営について、お答えいたします。
現在までに、新型コロナウイルス感染症を想定した避難所開設訓練を実施した校区は16校区となっております。今後も、コロナウイルス感染症の状況に注視しつつ、より多くの校区において訓練を実施できるよう継続して取り組んでまいります。
次に、各校区からいただいている意見でございますが、体調不良者とその介助者の受入れに関すること、簡易ベッドやパーティションの資機材配備状況、在宅避難されている方へ物資の供給方法など、多くの意見や御質問をいただいております。
続きまして、4.の(2)災害情報の伝達について、お答えいたします。
災害時に確実な情報伝達を行うためには、受け手の状況に応じた伝達手段を確保することが求められており、本市では、市ホームページでの速やかな情報提供をはじめ、防災行政無線や、その無線の放送内容をフリーダイヤルで確認できる音声応答サービス、エリアメール、緊急速報メールに加え、ツイッター、LINEといったSNS等により防災情報を伝達しております。
今後は、スマートフォンの普及率がさらに上昇していくことを踏まえ、令和3年度中を目標に市の統合アプリの中で防災情報発信機能の実現を図るべく取組を進めているところでございます。
104 ◯丹生真人議員 それぞれ御答弁いただきまして、ありがとうございます。
それでは、2回目以降の質問に入らせていただきます。
まず、路面下の空洞化対策について、2回目の質問をします。
先ほどの御答弁では、要望していた路面下の空洞調査を主要幹線道路約40キロメートルにわたって実施する予定であるとのことで、その判断については一定評価するところです。
その上で確認です。調査を実施する予定の主要幹線道路約40キロメートルとはどのような道路を指すのか、その内訳について、お聞きいたします。
また、主要幹線道路以外のいわゆる生活道路については、道路陥没対策としてどのような取組をするのか、併せてお聞かせください。
105 ◯山下 功土木部長 本市の主要幹線道路は、予防保全型の管理により舗装の長寿命化を図る道路であり、枚方藤阪線をはじめとするリフレッシュ整備路線や中振交野線をはじめとする都市計画道路、計28路線を位置づけております。
また、主要幹線道路以外の生活道路につきましては、引き続き年2回の道路パトロールにおいて道路を巡視し、異状が発見された場合は、掘削調査を実施するなど、適切な措置、対応に努めております。
106 ◯丹生真人議員 ありがとうございます。
主要幹線道路約40キロメートルは、リフレッシュ路線や都市計画道路の計28路線とのことで、残りの生活道路等は、引き続き道路パトロールを実施して対応するとのことです。限られた財源の中でもありますので、まずは主要幹線道路を路面下空洞調査の対象とすることについては理解しております。現在では、このレーダー探査機搭載の専用車を走らせる調査を扱う民間の会社は、一定数あるようです。路面下の状況を確実に把握し、かつその分析ができるだけの確かな技術力が必須であると考えておりますので、そうした点を重視した調査として進めていただきたいと思います。
この路面下の空洞調査について、国庫補助金を活用していくとのことでしたが、来年度の予算に計上して確実に実施していただきますよう要望とさせていただきます。
次に、コロナ禍における個人防護具の備蓄について、2回目の質問です。
先ほどの御答弁では、市としては、国・府からの現物供与を受けた上で希望する施設や事業者に配分するといったことしかしていないようにも感じ取れます。現状は、そうした形で介護の現場での個人防護具の確保をされているようです。
施設で感染者が出た場合などには、その配分された個人防護具も使い切ることも考えられます。高齢の方や障害のある方の生活を支えていくための福祉サービスを継続して提供しなければならない立場の事業者を支援していくためには、施設における感染者発生時の対応も含め、緊急時には、必要な個人防護具を事業者に渡せるよう、事前に市としても備蓄しておくべきと考えますが、見解をお聞かせください。
107 ◯山崎 宏健康福祉部長 長引く新型コロナウイルスの影響を受けまして、手袋やヘアキャップなど個人防護具が市場で不足している状況ではありますが、施設等におきまして、感染者が発生した際には、感染拡大防止に速やかに対処するため、国から手袋、ガウン、フェイスシールド等、一定数は備蓄しており、感染者発生時には迅速に届ける体制を整えております。
108 ◯丹生真人議員 一定数の備蓄はされているとのことです。
では確認ですが、まさに今、新型コロナウイルス感染拡大の第3波が全国的に猛威を振るっている状況ですが、市内の介護の施設におけるクラスターの発生は、今後も相当な期間において警戒が必要な状況が続くものと考えております。
現在、市が備蓄されている個人防護具は、今後、市内介護施設での感染が拡大した場合、また施設でのクラスターが発生した場合などでも十分に対応できるだけの数量と品目が確保されているのか、お尋ねします。
109 ◯山崎 宏健康福祉部長 市では、個人防護具を一定数備蓄しておりますが、市内施設で感染が拡大した緊急時には、大量の個人防護具が必要な場合も想定されます。その場合は備蓄数が限られておりますヘアキャップや防護服は十分とは言えず、今後はクラスターによる緊急供給等にも対応できるよう、備蓄の充実に向け検討してまいります。
110 ◯丹生真人議員 クラスター発生時にも対応できる個人防護具の備蓄の充実を検討するとのことですので、よろしくお願いいたします。
現在、コロナ禍による大変に過酷な状況の中対応いただいている医療の現場と同様に、介護の各現場もまた懸命な対応をしていただいているところです。今後も市として、介護の各現場のコロナ対策についてしっかりと手当てをしていく取組を進めていただきますよう要望させていただきます。
次に、街かどデイハウスについての2回目の質問をします。
街かどデイハウスの周知や課題に対する支援としては、市のホームページの掲載や地域包括支援センターでの紹介、定期的な意見交換等をされているとの御答弁でありました。
まず、周知に関してですが、確かに市のホームページには掲載されておりますけれども、そのほかにも多くの市民の方が読まれている『広報ひらかた』で街かどデイハウスの取組を特集するなども効果的であると考えております。
ちなみに調べてみましたけれども、ここ数年、『広報ひらかた』で街かどデイハウスが特集されたことは、残念ながらないようです。そうしたこともぜひ検討していただきたいと、これはまず要望させていただきます。
また、市として月1回定期的に街かどデイハウス代表者との意見交換を行って、相談しやすい関係性を築いて、現地を訪問し、活動状況を確認されているとのことでした。そうした機会に、代表者の方々からは様々な意見が出ているとは思いますが、私どものほうにも運営上のお困り事等についてお聞きしていることもあるので、少し具体のことについて、確認させていただきます。
街かどデイハウスのように、身近で気軽に参加することができる場所があることで、一人一人の生きがいづくりを支援することとなり、そこから人や活動とのつながりが生まれ、地域の中における役割を担うことにもつながっていくという効果があるものです。そうしたことからも、ぜひ多くの方に利用してもらいたいところですが、街かどデイハウスの利用者は、比較的男性の参加が少なく、男性の方にもっと参加してもらえるような取組が課題であるとの現場の声をいただいております。
そこで確認ですが、本市の街かどデイハウスにおける男性の参加率はどの程度のものなのか、お聞きします。
111 ◯山崎 宏健康福祉部長 令和元年度の男性の参加率につきましては、多いところで約4割の参加がございますが、平均いたしますと、約2割の参加率となっております。
街かどデイハウスの活動に限らず、集団での活動を伴う様々な取組に関しましては、男性の参加率は低い傾向にございます。
112 ◯丹生真人議員 平均して2割程度ということで、どこの街かどデイハウスも男性の参加率は低いようです。一般的に男性は、例えば仕事を定年になった後、いわゆる地域デビューであるとか、新たなつながりをつくっていくことについては、女性に比べて苦手である、積極的ではないと言われておりまして、これが本当かどうか分かりませんけれども、これを自分に当てはめてみると、きっとそうなるだろうなという予感というか、確信に近いものもございます。現在は参加が少ない男性にも、気軽に街かどデイハウスに通っていただくためには、男性が参加しやすい活動メニューを用意していくことも大変重要となってまいります。
そうしたことから、男性の参加が多く望める、例えば、健康マージャンや将棋などのメニューの枠を増やしたいと思っても、活動メニューについては一定の条件などがあって、同じ活動メニューは全体の3分の1未満にしなければならないとの制約があるため、増やすことができずに困っているとの御意見を聞いております。一人でも多くの方に参加してもらいたいという目的の達成のためには、柔軟性を持った取扱いがあってもよいのではないかと考えますが、この点についての見解をお聞きします。
113 ◯山崎 宏健康福祉部長 街かどデイハウスにつきましては、地域でいつまでも自立した生活を送るために、誰もが気軽に参加でき、様々なニーズに対応できるよう、健康体操や創作活動、レクリエーションなど多様なメニューを用意することを条件としております。
しかしながら、活動のメニュー等の取扱いにつきましても、これらの趣旨を踏まえつつ、目的の達成や課題解決に向けて、個々に代表者やスタッフと共に検討してまいります。
114 ◯丹生真人議員 ありがとうございます。
活動メニューの取扱いについては、代表者、スタッフと共に検討するとのことでした。もちろん街かどデイハウスの本来の趣旨を外れるようなことがあってはならないと思いますが、誰もが気軽に参加できるという趣旨に基づき、しっかりと個別に相談に応じていただきますようお願いしておきます。
最初の御答弁にもありましたけれども、本市において、街かどデイハウスは高齢者の集いの場としての役割を担い、地域の中で介護予防につながる活動や交流の拠点として、長きにわたって運営してこられております。
高齢者が地域で生き生きと活躍し、介護予防につなげていくという目的の達成のため、市としても、街かどデイハウスとのパートナーシップを強めていただき、その運営上の課題もしっかりと共有しながら、街かどデイハウスに対する支援を今後も続けていただきますよう要望とさせていただきます。
次に、災害対応についての避難所運営について、2回目の質問です。
避難所運営マニュアル(感染症対策編)を基に行った避難所開設訓練は、現時点で16校区実施されており、その校区からは、感染症対策について多くの質問や意見が出ているとのことでした。
では、寄せられた意見をどのようにして今後の対策につなげるべく活用していくつもりなのか、お聞きします。
また、限られた人員体制で感染症の蔓延を防ぐためには、体調不良者が来られた場合に、どうやって接触頻度を減らしケアをしていくのかについて、あらかじめマニュアル等で整理しておく必要があると考えますが、この点についても、市の見解をお聞きかせください。
115 ◯佐藤伸彦危機管理監 寄せられた御意見等につきましては、集約した上で、各自主防災組織と共有し、今後の自主防災組織における避難所運営に資することができるよう取り組んでまいります。
また、避難所における体調不良者への対応につきましては、介助者の有無や御本人の体調によっても必要とされる内容が異なってくるため、まずは、標準的なケースを前提にしまして、食事の提供や検温の方法などについて、現行のマニュアルを改定し、整理してまいります。
116 ◯丹生真人議員 避難所における体調不良者への対応はマニュアルを改定して整理するとのことです。
そこで確認ですけれども、このマニュアルでは、体調不良者を受け入れるエリアについては、原則、避難所派遣職員のみが出入りすると記載されております。そうなると、体調不良者エリアに出入りして対応している避難所派遣職員が通常の避難エリア等に頻繁に出入りすることは、避難所内の感染拡大防止の観点からして避けなければならないと考えます。
災害時における避難所派遣職員の役割は、災害対策本部への避難者情報の報告や物資ニーズの集約など多岐にわたると聞いております。そうした中、同時に配置される2名の避難所派遣職員のうち、1名を体調不良者のケアに充てることについて、避難所運営上問題はないのか、見解をお伺いします。
117 ◯佐藤伸彦危機管理監 新型コロナウイルス感染症を前提とした避難所運営では、避難所の開設から閉鎖に至るまで、あらゆる局面で運営スタッフの必要数が増えてくると考えております。その中で、マニュアルでは、避難所派遣職員が体調不良者のケアや本部との連絡役に従事することを定めているわけでございますが、そのためには、自主防災組織がより主体的に避難所運営に関わっていただく必要があると考えておりまして、今後も引き続き、地域と避難所派遣職員の役割の整理について、協議を重ねてまいります。
118 ◯丹生真人議員 最後に要望です。
私も地元校区の自主防災組織の一員として、この避難所開設訓練に準備段階から参加しておりましたが、特に体調不良者が滞在するエリアでの対応などは、感染症対策の一定の知識やスキルがなければ、簡単に誰でもできるというものではなくて、その部分を地域が担うのはハードルが高いのではないかというのが個人的な感想です。
一方で、だから避難所派遣職員をさらに増員して、大変なことは全て職員に対応してもらうというようなことは、市全体の防災体制の視点からいっても難しいものがあると理解しております。御答弁では、地域と避難所派遣職員の役割の整理について協議していくとのことでしたので、その点はしっかりと取り組んでもらうようお願いしておきます。
その上で、近年これだけ自然災害が激甚化し、頻発する状況の中で、これまでのように行政は守る側、住民は守られる側との意識のままでいては、今後、実際の災害対応や避難所運営は難しくなってくると考えております。防災の主体は行政なのか、地域なのか、そういったことではなく、両方が互いに協力し合って、災害に向かい合うという機運の醸成が必要と考えております。今後は、避難所開設訓練等を通じて、こうした機運や意識の醸成に努めていただきますよう要望とさせていただきます。
次に、災害情報の伝達について、2回目の質問です。
現在の市の災害情報の伝達手段は、ホームページ、防災行政無線、またエリアメール、緊急通報メール、SNS等による情報発信であり、今後は令和3年度中に市の統合アプリの中で防災情報発信機能の実現を図っていくとの御答弁でした。
もちろんこれらは、スマートフォン等の普及率が上昇している中において、大変大事な取組であることは認識しております。その上で、こうした伝達手段については、やはりインターネットやメール、スマートフォン等の使用が前提であり、それらを使えない方にとっては、防災行政無線以外、市からのプッシュ型の情報を受け取ることができないことになります。最初に申し上げましたけれども、インターネット等を使えない方は、特に高齢者を中心に、まだまだ一定数おられ、こうした方々への災害情報の伝達手段の多重化は、いまだ課題として残ったままであるということになります。
これは他市事例でありますけれども、近隣の茨木市では、今年の7月からインターネットを利用しない70歳以上の単身高齢者や避難行動要支援者などのうち、登録を希望する方を対象として、市から自宅の固定電話に自動的に架電、つまり電話をかけて、合成音声による防災情報をお伝えする自動音声配信電話システムを導入されています。こうした方法であれば、事前の登録さえしておけば、市から発信される防災情報は、自動的に電話がかかってくることで受け取ることができ、市のほうも既存の固定電話を利用することで導入コストを圧縮することができると思います。こうしたことについては、会派の山口議員もこれまで議会で申し上げておりました。
今後、スマートフォンの普及率がさらに上昇していき、誰もがインターネットを介して情報を受け取れるようになるまでの過渡期の取組としては、こうした茨木市の自動音声配信電話システムなどは、まさに必要とされている施策であり、本市でも導入すべきと考えますが、この点についての市の見解をお伺いします。
119 ◯佐藤伸彦危機管理監 現在、スマートフォン等を有しない市民に対してのプッシュ型の情報伝達手段は、防災行政無線の放送や広報車による呼びかけ等に限られており、さらなる伝達手段の確保は課題であると認識しております。
今後、確実に防災情報を伝達するための手段として、議員お示しの自動音声配信電話システムについても検討してまいります。
120 ◯丹生真人議員 ありがとうございました。
本市において、災害時の情報伝達について、漏れのない万全なものへと近づけるためにもしっかりと検討していただき、ぜひ導入していただくよう要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
121
◯野村生代議長 これにて、丹生真人議員の質問を終結します。
122
◯野村生代議長 次に、八尾善之議員の質問を許可します。八尾議員。(拍手)
123 ◯八尾善之議員 それでは、早速、通告に従いまして、順次質問いたします。
最初に、1.公共交通機関における新型コロナウイルス感染予防のための3密緩和について、お伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大におきましては、第3波が猛威を振るっています。府は、逼迫する医療機関の負荷を抑制するため、12月3日に大阪モデル、レッドステージに移行し、この対応方針に基づき、府民に対し、できる限り不要不急の外出を自粛するよう要請を出されました。
こうした近々の状況を鑑みると、第1波の頃から始まった外出や移動の抑制による公共交通機関の利用者の激減も引き続き継続するものと考えられますが、まずは、このコロナ禍を踏まえ、市として、公共交通の維持をどうしていくのか、お伺いいたします。
次に、2.各地域の避難所の物資や備品について、お伺いいたします。
まず、避難所用の備品として配備されています防音型ディーゼルエンジン発電機の管理について、お伺いいたします。
市は、配備した発電機について、校区の自主防災組織に定期的に試運転することを依頼していると伺っておりますが、校区によっては御高齢の役員が多く、負担に感じていると伺っています。また、定期運転ができないために、発電機のバッテリー上がりが発生したとも伺いました。
このような状況の中で、バッテリーだけではなく、発電機に給油されている燃料や携行缶に保管されている予備燃料が経年劣化していることも十分に考えられます。いざというときに、バッテリー上がりや燃料の劣化により発電機が使えない、故障するようでは、何のために地域の避難所に配備されているのかと感じます。
そこで、発電機及び燃料の管理の在り方について、早急に見直す必要があると考えますが、市の見解をお伺いいたします。
次に、3.枚方市駅周辺再整備について、お伺いいたします。
12月4日に行われました枚方市駅周辺再整備基本計画についての全員協議会で、その計画内容が非常に分かりにくくなっており、例えば、基盤整備として実施する枚方市駅南口の駅前広場や4)街区の新たな道路の形状について明確に表記されず、もっと具体的に表記すべきで、非常に残念だと意見を申し上げました。
今回はその続きということで、まず、当初の予定より2年遅れで策定という流れの中で、今月にようやく計画素案の説明がありましたが、検討期間が長期にわたり時間を費やした割には、この程度の内容かと思わざるを得ません。
そこで、そもそも基本計画素案がなぜ2年遅れることになったのか、確認の意味を込めましてお伺いし、1回目の質問といたします。
124 ◯山下 功土木部長 1.公共交通機関における新型コロナウイルス感染予防のための3密緩和について、お答えいたします。
このコロナ禍においても、公共交通の維持は重要であると考えております。公共交通機関の利用方法として、駅や公共施設へ注意点を示したポスターの掲示や『広報ひらかた』でバス事業者の感染防止対策の取組の紹介を行っており、今後も引き続き、公共交通機関を安心して利用していただくよう、交通事業者や市民と共に取り組んでまいります。
125 ◯佐藤伸彦危機管理監 2.各地域の避難所の物資や備品について、お答えいたします。
発電機の定期点検につきましては、校区自主防災組織が避難所を運営する際に円滑に活用できるよう、校区内で開催する祭りや自主防災訓練等での使用も含め、定期的な試運転をお願いしているところでございます。校区によって様々な御事情があることは承知しておりますが、避難所開設時の運営主体は校区自主防災組織であることから、発電機の使用や管理に習熟していただくことは重要であると考えております。
ただ、燃料劣化等の課題は認識しておりますので、対応策について、研究してまいります。
126 ◯兼瀬和海市駅周辺等まち活性化部長 次に、3.枚方市駅周辺再整備について、お答えいたします。
枚方市駅再整備基本計画(素案)につきましては、平成30年12月にお示しいたしましたが、議会からの様々な御意見や今後の財政見通しなどを踏まえまして、さらなる検討の視点といたしまして、最適な事業手法や事業費、全体スケジュール、財源確保策などに加え、より魅力的なまちづくりを目指し、事業の実現性を高め、民間ノウハウや投資を促す環境づくりなどの考え方につきまして、令和元年12月に改めてお示しいたした次第でございます。
その後、枚方市駅周辺再整備研究チームや権利者などの御意見をお聞きしながら、国・大阪府と連携し検討を深めた内容を、今般、令和2年度版としてお示ししたものでございます。
127 ◯八尾善之議員 それぞれの答弁を受けまして、2回目以降の質問をいたします。
まず、公共交通機関の3密緩和策について、お伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症を正しく理解し、市民に安心して公共交通を利用することについて取り組まれていることは一定理解いたしました。しかし、枚方市総合交通計画では、主要バス路線の強化となっていますけれども、御存じのとおり、各交通事業者も観光、飲食業と同様に経営状況がかなり悪化している状況です。
このような状況の中、収支改善のため、ダイヤ改正、いわゆる需給調整を考えながら減便して、事業者は懸命に事業継続を模索していると感じております。ただ、私が見るところ、減便の影響で、特に朝の通勤時間帯のバス1台当たりの乗車人員がダイヤ改正前と比較してかなり増え、密集、密閉、密接の3密の状態になっているように感じます。
公共交通における感染拡大リスクは低いとされていますが、感染者の半数以上が感染経路不明と言われている中、混み合うことでのリスクを回避できるよう、市民、利用者の目線で市として本気で対策を講じなければ、この感染拡大の波を抑えることが困難だと考えますが、市の見解をお伺いいたします。
128 ◯山下 功土木部長 バス事業者において、市民の方に安全、安心に御利用いただくために、新型コロナウイルス感染症への正しい理解と時差出勤を促す車内アナウンスや広報などを行っていると聞いております。
本市としましても、利用者が路線バスを安全に利用していただくことを目的に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に寄与するビニールカーテンや除菌資材の購入補助などの支援を行っております。
また、路線バスなどへ乗車する際の新型コロナウイルス感染リスクに対する市民意識にも注視した上で、今後とも、路線バスをはじめとする公共交通機関を安全、安心に利用していただけるよう、交通事業者と共に啓発してまいります。
129 ◯八尾善之議員 密になることで新型コロナウイルスに過敏になり、電車やバスを避け、自家用車で移動する方が増えていると耳にします。しかし、公共交通を利用せざるを得ない市民も多数おられます。路線バスをはじめとする公共交通機関を安全、安心に利用していただけるよう交通事業者と共に啓発してまいりますとお伺いいたしましたが、実際、まだまだ車内が密になり、感染リスクが高まることを恐れている方も多いのは確かであります。
現に、ペーパードライバー向けの教習所の需要が高くなってきていると先日テレビ報道もありました。教習生のお話では、バス、電車に乗るのが怖いので、20年ぶりに自家用車に乗ろうと教習を受けていますとおっしゃっていました。それが一般の声だと私も感じております。これはある意味、違うリスクを取っても密になる電車、バスを利用したくないとも取れるわけであります。このような市民感情からも、密にならないように手だてを講じることが非常に重要だと考えます。
先ほど、土木部長の答弁で、路線バスなどへ乗車する際の新型コロナウイルス感染リスクに対する市民意識にも注視した上でとお伺いいたしまして、市民、利用者の意識に対し、非常に前向きに考えていただいていると安堵しております。その上で、私は、今回減便されたことで乗車人員が増えた時間帯について、せめて感染拡大が収まるまでの間、増便などし、3密を回避すべきだと考えます。
私もバスを利用する一市民として、このバス事業者にだけ頼るのではなく、市民意識をよく考察し、行政として、この運行支援等を早期に実施していただいて、新型コロナウイルス感染拡大抑止、そして、公共交通の維持、強化に全力で取り組んでいただきますよう強く申し入れておきたいと思います。
次に、各地域の避難所の物資や備品について、お伺いいたします。
先ほどは、発電機についてお伺いいたしましたが、次は、避難所の防災倉庫について、お伺いいたします。
円滑な避難所運営のためには、避難所用備品の保管場所も重要であると考えており、以前に避難者の受入れスペースからできるだけ近い場所に保管すべきと意見いたしました。施設の構造や運営上、なかなか適当な場所確保が難しい場合があることも一定理解はできますが、いまだ改善されていない状況であります。いつ頃をめどに改善がなされるのか、お伺いいたします。
また、先ほど質問いたしました発電機で発電ができても、電気を使用するための電工ドラム、いわゆる延長コードがどこにあるのか分からないので使えないという地域住民の声も伺っています。避難所用に保管されている備品として、どこに何があるのか周知も十分ではない、あるいは保管場所が分かりにくいということではないかと考えますが、避難所用備品の管理の在り方についての市の見解をお伺いいたします。
130 ◯佐藤伸彦危機管理監 備品の保管場所の設定につきましては、以前にも御意見をいただき、改善を目指しておりますが、小学校の場合、児童数や余裕教室の有無の状況などが異なりまして、学校運営上、場所の制約を受ける場合がございます。今後も、パーティションや簡易ベッドの保管を進めていく必要があるため、場所の確保は重要な課題であると認識しております。
これにつきましては、校区自主防災組織の役員等が円滑に避難所運営を行えるという視点も踏まえ、今年度から、組み立てや撤収が容易で、かつ軽量、コンパクトに収納できるパーティションを導入するなど工夫に取り組んでおります。また、ベッドにつきましても、今年度からダンボールベッドに代わりまして、よりコンパクトに収納ができる簡易ベッドを配備する方針としております。これらを避難所へ配備するため、今年度中に、各施設管理者と協議を行うとともに、その他に備蓄する物資の優先度や数量の検討を行うなど、引き続き、効率的な備品の保管に取り組んでまいります。
また、保管している備品の種類や保管場所につきましては、確実に情報共有ができるよう、防災訓練時等の確認や地域の役員交代時に引継ぎを行っていただくなど、施設管理者と校区自主防災組織への周知に努めてまいります。
131 ◯八尾善之議員 最初に質問しました発電機については、先ほど校区の行事に使用してもらっているとのことでありました。しかしながら、発電機そのものがかなりの重量で、運搬も容易ではないため、それほど使用頻度が高いとは思えません。私がお伺いいたしました避難所では利用されていないようでありました。ただ、同じく市が備蓄されている食料品などは、地域で実施される防災訓練のときに、調理方法の訓練などで活用され、一定更新ができていると感じています。しかしながら、発電機内の燃料や携行缶で保管されている予備燃料は、長期間更新されないままとなっているので、経年劣化により品質低下で故障の原因になりかねないと感じています。
ちなみに、石油連盟によりますと、直射日光を避け、涼しい場所に密閉して保存した場合であっても、保存開始後6か月を目安としていますと書かれています。現状はそれを大きく超過しているはずです。取りあえず、発電機の中に入っているのはなかなか難しいかもしれませんけれども、携行缶で保管している予備燃料については、庁内の横断的対応で、すぐにでも解決できると考えます。それは、環境部、土木部、そして上下水道事業部が保有しているディーゼルエンジン車の燃料として利用することによって、発電機の予備燃料を更新することが簡単にできると感じます。これは早急に対応していただきたいと申しつけておきます。
そして、先ほどの備品の適当な保管場所の改善や時期については、私の限られた時間の中でお伺いしているにもかかわらず、納得いく明確な答えはいただけませんでした。しかしながら、パーティションや簡易ベッドの導入に当たりましては、いろいろな工夫がされていることは一定理解いたします。
避難所の備蓄倉庫については、備品の運搬について、悪天候の中での作業も想定されます。避難所の受入れスペースから離れた場所に備品を保管している場合には、少しでも負担を軽減する何らかの改善策がやはり必要であると感じています。これまでの固定観念にとらわれることなく、できるか分からないですけれども、例えば、体育館の床下の収納だとか、体育館付近の利用されていない外に地中埋設などができるのではなかろうかと、私は勝手に感じております。地域活動を担う方も高齢化の進展があります。少しでも地域への負担軽減ができるよう再度強く意見しておきます。
時間の関係で、取りあえず次の質問にまいりますが、災害はいつ起こるか誰にも分かりません。課題を残したままにせず、安心できる避難所の体制に向け、今回質問いたしました発電機の燃料と避難所の備蓄倉庫については、最低限、早急な改善対応、対策を強く求めておきます。
それでは、次に、枚方市駅周辺再整備について、お伺いしたいと思います。
先ほどの答弁で、議会からの意見などの検討をはじめ、枚方市駅周辺再整備研究チームや権利者などの意見を聞きながら、国・大阪府と連携し検討を深めた内容とお答えいただいたわけですけれども、2年前の素案と大差なく、それでいて、2年も遅れて前の案よりかなり分かりにくくなっているわけで、申し訳ないですが、幾らいろいろ講釈を垂れても、到底、私の納得のいくものではないと改めて申し上げておきます。
また、さきの全員協議会において、駅前広場のことも申し上げました。使い勝手のよい駅前広場にしていくことが人口誘導につながり、これからの人口減少が予測されている中、社会経済状況にも大きな影響が出てくる大変重要なインフラであり、そのため、私は、検討段階の今、その具体的な形状をあらゆる交通事業者に対し、動線の考え方も含め示すべきであると申し上げたところ、市は、交通基盤については、安全、安心な歩行者空間、交通動線の円滑化、公共交通の利便性の向上、自動運転などの新技術の発展などにも対応できる駅前空間、交通基盤を実現していく考えだと言われていました。
今後もそうした考えを検討していく中では、従来のおのおのの交通事業者として一本化した情報収集や相談だけではなく、身近に市民に接している市内の事業所や営業所などにも積極的に出向いて、情報収集、相談を行うことで、市内の駅前広場でどのような課題があるのかをいま一度洗い出し、より一層、安全、安心、そして利用者にとって最重要課題でもある予定時刻どおりに公共交通の運行が行えるなど、使い勝手のよい駅前広場になると考えますが、このことについての市の見解をお伺いしたいと思います。
132 ◯兼瀬和海市駅周辺等まち活性化部長 枚方市駅前広場を具体化していくためには、身近に接している交通事業者や利用者の声を広くお聞きする必要があるものと認識しております。引き続き、権利者や交通事業者をはじめ、関係者と協議を行いながら、駅前広場の形状などをお示ししてまいりたいと考えております。
133 ◯八尾善之議員 次は、専門部署について、お伺いしたいと思います。
この件については、幾度となく意見させていただいているとおり、本当に専門部署が必要か、もうそろそろ判断される時期ではないかと考えます。というのも、これまでは市街地再開発事業として進めてこられてきたのを、これから土地区画整理事業に変更されようとしておられます。ある意味、この変更で、区画整理後は、各権利者にお任せするようになると考えます。そうであるならば、なおさら専門部署で対応しなくとも、都市整備部で庁内横断的な取組として対応、対策を進めていくことも十分可能だと感じます。
それより、先ほども申しましたとおり、駅前整備をはじめ、将来の自動運転等の新技術に対応できる交通にまつわる基盤整備の施策展開から、新たなまちづくりをこの市駅周辺再整備を契機に市内全域に広げていけるような交通まちづくりに特化した部署の設置が今求められていると、私は非常に感じておりますが、市はどのようなお考えをお持ちなのか、これは市長にお伺いしたいと思います。
134 ◯伏見 隆市長 これまでから、交通に関わる施策が重要であることから、交通施策に係る推進体制の強化を図るため、必要な体制整備を行ってまいりました。
交通まちづくりに特化した部署の設置につきましては、現時点におきましては考えておりませんが、今後とも、より効率的、効果的に推進できるよう、必要な組織の在り方について考えていく必要があると考えています。
135 ◯八尾善之議員 まず、最初のほうでお伺いいたしました再整備基本計画についてでありますけれども、やはりこうした基本計画の策定段階の今だからこそ、市民のすぐそばで働いている市内の事業所や営業所などへ直に情報収集や相談を行っていただきたいと強く思うわけです。そうすることで、市として考えが及ばなかったような現地での課題が見えてきて、多くの利用者が実感できる安全で安心な駅前空間、交通基盤の整備に必ずつながると感じておりますし、職員の方の技量、知識があれば必ずできると感じております。あわせて、道路や公園、広場など重要なインフラをどのように整備するのかということも分かりやすい図面で、早期に市民、事業者に公表することを強く求めておきます。
また、基盤整備を行う上で新技術にも対応すると言われていますが、自動運転技術については、もう既に全国各地で実証実験が繰り広げられています。しかしながら、私自身は、鉄軌道、いわゆる専用のレールを走行する鉄道でさえ、踏切等があって実用化が難しいとされている中、障害物があり刻一刻と変化する公道での実装はまだまだ先になるのではないかと感じます。私は、その実現に至るプロセスが全くイメージできないのですが、一方で、市は、枚方市総合交通計画など、交通にまつわる計画を策定されています。ただ、このような自動運転などの最新技術を取り入れたものにはなっておりませんが、まさしく、これから整備しようとしているこの再整備基本計画を市駅周辺だけで考えるのではなく、しっかりと体制を整備し、枚方市総合交通計画に描かれている交通まちづくりとして、総合的に検討することが非常に重要だと考えます。
ですから、交通施策を推進する専門の組織を設置すべきと、この間、耳にたこができるぐらい申し上げておりますが、市は、必要な体制の整備については引き続き検討すると御答弁されるだけで、検討されている様子はうかがえず、本気になって考えていくつもりがあるのか疑問に感じていました。
そこに加えて、先ほどの市長答弁であります。交通まちづくりに特化した部署の設置は、現時点では考えていない。この後はいつもどおりで、より効率的、効果的に推進できるよう、必要な組織の在り方について考えていく必要があると思うとの御答弁をいただきまして、愕然といたしました。何年もかけて検討されてきた結果がこの答弁であります。あまりにもまちづくりにおける交通分野の必要性、重要性を軽視されている答弁で、はらわたが煮えくり返るほど怒りが込み上げています。
今回の一般質問でも、いろいろな角度から交通の問題は指摘されているわけであります。その中で、この答弁でありますよね。これまでも私のほうから指摘してきましたが、そもそも市は、真の意味で機能的な組織というものをどう考えておられるのかと思っています。これはちょっと前になりますが、これまでも私が指摘した高齢者の健幸、健やかに幸せと書いた健幸まちづくりの中核に位置づけているスマートウエルネスシティの首長研究会に加入されておられます。そうですけれども、それを推進する組織体制もよく分からないですし、また、先ほどの避難所用備品の保管場所についても、一向に改善の兆しすらなく、従来と全く同じで、危機管理を強化するために、今年度より危機管理監を市長直轄組織として、鳴り物入りで設置した割には、何が機能強化になっているのか、昨年との違いが全く見えません。一体、市は何を重要と思い組織を設置しているのか、私には全く理解ができないわけであります。
市駅周辺再整備は、既に当初の予定より遅れているわけで、効率的、効果的な推進というのであれば、交通まちづくりの視点を持った組織に改編すべきであります。私は、市駅周辺再整備に枚方市の玄関口として、新しい交通まちづくりという付加価値をつけて、誰の目から見ても分かるよう、人を呼び込み、交流人口の拡大やにぎわいが末永く継続されるようなまちづくりを進めることができる組織体制の整備について、今すぐにでも取り組むべきと強く感じています。
この駅前整備が新しい交通まちづくりとして、他市から先進事例の取組と注目されるよう、交通まちづくりに特化した部署を現時点では考えていないというのではなく、次回の機構改革の際には、積極的に交通まちづくりを明確に示していただき、何らかの形にしていただきますよう強く強く申し上げまして、私の今年度最後の一般質問を終了いたします。
136
◯野村生代議長 これにて、八尾善之議員の質問を終結します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
137
◯野村生代議長 午後2時5分まで本会議を休憩します。
(午後1時58分 休憩)
(午後2時5分 再開)
138
◯野村生代議長 本会議を再開します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
139
◯野村生代議長 引き続き、一般質問を行います。
次に、木村亮太議員の質問を許可します。木村議員。(拍手)
140 ◯木村亮太議員 一般質問の機会を与えていただき、ありがとうございます。
2.データの活用と連携については、順番を最後に変更して質問いたします。
では、まず1.公共施設マネジメントについてです。
本市では、人口増加に伴い、順次公共施設を整備してきましたが、施設の老朽化や人口減少が進展し、市税収入も減少していく中では、公共施設の最適化、総量圧縮が喫緊の課題となっております。平成29年3月に策定された公共施設マネジメント推進計画では、今後40年のシミュレーションを行い、長寿命化対策に加え、人口減少率に応じて延床面積を縮減することで、今後の財政状況と更新費用のバランスを保持できるとされ、人口減少率に応じて、およそ10年後に10%、20年後に20%、30年後に30%の面積縮減が示されておりますが、今後、この課題についてどのような方針で取り組んでいかれるのか、市の見解を伺います。
次に、3.保育についてのうちの(1)慣らし保育について、お伺いします。
育休明けで職場復帰される方にとって、保育の利用開始に伴い、子どもの保育環境が大きく変化することから大変心配されていることだと思います。私も、育休明けの職場復帰について、様々な御意見をお聞きしております。その中で、枚方市は4月入園の方は1週間しか慣らし保育の期間を設けておりませんが、他市の状況を調べてみますと、育休明けの復職日を保育利用開始後1週間ではなく月末までとされていることが分かりました。なぜこのような違いが生じているのか、お伺いします。
次に、(2)使用済おむつの処分について、お聞きします。
以前から、公立保育所において、園児たちが使用したおむつを保護者が毎日持ち帰らないといけないことが負担となっているとの相談を受けております。昨年度も一度一般質問で触れましたが、公立保育所において、園児たちの使用したおむつを園で処分することはできないのでしょうか。お聞きいたします。
次に、(3)安全について、お伺いします。
令和元年度の包括外部監査結果報告書を見ておりますと、市内の私立保育所2施設が新耐震基準に適合しておらず、また、小規模保育事業実施施設にあっては3施設で耐震診断が未実施であることが指摘されております。いずれも賃貸物件で、基本的に貸主が新耐震基準に適合させるための対応を取るべきであるため、対応が難しいという点は理解ができるものの、市として認可を行っている以上は、耐震化工事の実施や新耐震基準に適合した建物への移転を促すなど、粘り強く対応を講じるべきであると意見を付されております。これらについて、その後どのように対応されたか、お伺いいたします。
次に、4.ICTの活用についての(1)保護者とのやり取りについて、伺います。
今年度中に全市立保育所にICTを活用した保育支援システムを導入されるとのことですが、それはどのような機能があり、またどのように便利になるのか、伺います。
次に、4.の(2)データアカデミーについてです。
本市では、今年度、自治体内のデータを利活用するためのプロセスを職員が体験しながら、EBPM、つまり政策決定の根拠を導く基本を学ぶアクティブラーニング型の研修であり、ICTの活用での業務効率化の議論もしていたデータアカデミー研修を実施しております。私も数回見学させていただきましたが、改めて、研修の詳細な目的、内容と期待する効果について、お聞きいたします。
最後に、2.データの活用と連携についてです。
枚方市個人情報保護条例において、本市の情報処理システムと外部の情報処理システムを通信回線で接続することを原則禁止していることに関連してお聞きいたしますが、今年7月、新型コロナウイルス感染症に関する接触確認アプリ、通称COCOAに関する厚生労働省のホームページを見ておりますと、このアプリの利用に必要な処理番号の発行処理について、大阪府や枚方市においては、個人情報保護条例に基づく手続に時間を要するため、手続が完了するまでの間、厚生労働省において行うとの記述がありました。このことについては、当時報道もされております。
まず、この厚生労働省のホームページの記述は一体どういうことだったのか、その内容について、お伺いいたしまして、1回目の質問を終わりといたします。
141 ◯田中哲夫総合政策部長 1.公共施設マネジメントについて、お答えいたします。
公共施設の総量最適化に当たりましては、公共施設マネジメント推進計画の策定時におけるシミュレーションの結果を踏まえ、本年11月に個別施設計画(総合編)(案)を取りまとめ、6年間の計画期間内において市民1人当たりの延床面積を1.9平方メートルと目標設定しております。
今後、この目標達成へ向け、総量の最適化につきまして、マネジメント推進計画に基づき、将来的な人口規模や構造に応じた施設総量最適化、新規施設整備の抑制、複合化や既存施設の有効活用といった3つの方針を軸としながら、施設評価を基に施設の複合化や集約化を図り、総量削減に取り組んでまいります。
142 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 次に、3.保育についての(1)慣らし保育について、お答えいたします。
育児休業期間中の慣らし保育の実施につきましては、本来、保育利用の対象とならない育児休業取得期間中において、保育利用を弾力的に認めるもので、慣らし保育の実施期間についても一律に定めているものではございません。本市におきましては、国の通知を踏まえ、慣らし保育の場合に限り、育児休業期間中の保育利用について認めているものでございます。
慣らし保育期間の長短につきましては、保護者からも様々な御意見をいただいているところでございますが、そもそも慣らし保育は、新たに保育を利用する児童が集団生活に適応することなどを目的として、通常よりも時間を短縮して保育を行うものであり、子どもの状況などにより必要とされる期間は、一律に決まるものではないと考えております。
なお、他市の状況との相違については、選考方法等の違いによるもので、本市では、育児休業取得者については月途中からの利用を認めておりますが、他市においては、月途中からの利用を認めていないことから違いが生じているもので、慣らし保育に対する考え方が異なるものではないと考えております。
次に、3.の(2)使用済おむつの処分について、お答えいたします。
公立保育所に通所する園児が使用したおむつの処分につきましては、保護者の負担軽減につながるよう関係部署とも調整しながら、どのような手法での実施が適切であるのか検討しているところでございます。
次に、3.の(3)安全について、お答えいたします。
包括外部監査で指摘のありました私立保育所2施設のうち1施設については、現在、園舎の建て替えを行っており、新耐震基準に適合する予定でございます。残りの1施設については、賃貸物件を園舎として使用されていますが、今年初めに耐震診断を行い、運営法人において補強工事を実施されましたが、建物全体が耐震基準を満たすためには多額の工事費が必要となるため、一部補強にとどまっております。
また、小規模保育事業実施施設3施設につきましても、全て賃貸物件で保育を行っていますが、監査の指摘内容を伝え、施設から貸主に耐震診断の実施について働きかけを行っているところでございます。
次に、4.ICTの活用についての(1)保護者とのやり取りについて、お答えいたします。
保育所等に導入予定の保育支援システムは、園児の登園時間や退園時間が管理できる出席簿管理機能や保護者からの欠席連絡の受付機能に加え、保護者にスマートフォン等でアプリをダウンロードしていただくと、日々の連絡帳のやり取りができる機能等が備わっており、保護者の御負担を軽減するとともに、集計作業等が自動で行えることから、職員の負担軽減にもつながるものと考えております。
143 ◯藤原卓也総務部長 次に、4.の(2)データアカデミーについて、お答えいたします。
データアカデミーにつきましては、データ活用型研修プログラムでございまして、課題抽出及びその課題に対しましてデータを利活用するための能力、ファシリテーション力を高めつつ、EBPMの基本を学ぶことを目的に実施しているものでございます。
今年度におきましては、子ども未来部の職員を対象に全6回にわたり実施いたしまして、研修を通して保有するデータの整理や有効活用などの効果が見出されており、今後は、課題解決に向けた方策について、具体化を図っていく考えでございます。
次に、2.データの活用と連携について、お答えいたします。
議員お示しのとおり、本市個人情報保護条例では、第13条において、本市が保有する個人情報を随時取得するため、本市と本市以外の者の外部システムを本市の通信回線を用いて接続することを原則禁止といたしておりまして、同条ただし書におきまして、本市情報公開・個人情報保護審議会の意見を聞いた上で、公益上必要があると判断した場合におきまして、当該接続を行うことができるものとなっております。
そして、今回の新型コロナウイルス感染症の発生当初は、感染者の発生の届出につきましては、HER-SYSといったものではなく、厚生労働省が所管する既存の別システムを利用して行っており、その後開発された新型コロナウイルス対応に特化したHER-SYSへの接続に切り換えるに当たりましては、同条例第13条ただし書による手続を要したため、このことが厚生労働省のホームページにおきまして、議員お示しの記述がなされた要因と考えております。
144 ◯木村亮太議員 それぞれに御答弁いただきまして、ありがとうございます。
それでは、最初に要望のみのものだけ先にさせていただいて、順次再質問したいと思います。
まず、3.の(2)使用済おむつの処分については、要望のみです。
ぜひとも、これについては実施できる形で進めていただきたいと思っております。公立保育所における使用済おむつの処分について調べてみたところ、北河内では四條畷市、また関西の中核市では明石市、奈良市が処分しているということでした。おむつの持ち帰りをなくすことは、園児や職員の衛生面の改善や保護者や職員の負担軽減につながると思います。また、奈良県の奈良市や三宅町のように、園児が使用する紙おむつを園が用意している自治体もあります。保育所にお子さんを預けている保護者の皆さんの負担ができるだけ軽減されるよう、様々な角度から検討していただきますよう要望しておきます。
次に、4.の(2)データアカデミーについてですが、私も研修を見学させていただく中で感じたことですが、職員が自部署のデータに基づき、具体的に課題解決、費用対効果など提案に向けて検討されており、提案内容の中では、ICTを活用して入園申請の電子化や請求書発行業務など、実現すれば市民の利便性向上に直結するような提案もありました。
この研修については、当初は来年度の予算編成に間に合うようにということで、研修の最終日を11月25日に設定されていたと認識しております。実現するには一定の時間が必要かもしれませんが、市民サービスの向上と業務効率化の点からも、予算措置等も含めて、できる限り早期に具体化していただくとともに、今年度だけの取組に終わることなく、継続的に様々な部署で研修を実施し、本市の行政の質の向上につなげていただきたいと要望いたします。
ここから再質問してまいります。
まず、1.公共施設マネジメントについてですが、今後、市民1人当たり1.9平米の数値目標を達成するため取組を進めるということですが、この個別施設計画(総合編)(案)を見ると、計画の最終年度である令和8年度では、全体の延床面積は、現在の約75.6万平米から約76.4万平米と約7,400平米増加しており、市民1人当たりの延床についても1.9平米から2.0平米と増加しており、これは、総合文化芸術センターの整備によるものということです。
今後、市民1人当たりの延床面積1.9平米という目標を達成するためには、新規施設の整備については、非常に慎重な検討が重要になるかと考えますが、市の見解を伺います。
145 ◯田中哲夫総合政策部長 長期的な方向性といたしましては、延床面積の増加抑制を基本としておりますが、真に必要となる施設について、新設、増設をする場合には、複数施設の複合化による施設総量の最適化の観点や、民間活力を活用したより効率的、効果的な整備、運営を行うなど、トータルコストの縮減といった観点などから十分に検討を行い、個別実施計画を策定していくこととしております。
146 ◯木村亮太議員 新規施設の整備といいますと、先日、市民の方から2億円の寄附をいただき、本市が建て替えを含む検討をしている観光交流施設がありますが、この施設についても、公共施設マネジメント推進計画の方針に沿って検討されるのか、市の見解を伺います。
147 ◯武田俊哉観光にぎわい部長 観光交流施設の整備予定地は、枚方宿地区において歴史的な由緒があり、宿地区の中間、中心に位置しております。
地域の活性化とにぎわいを創出する施設となるためには、民間の発想が不可欠であると考えており、こうした観点からも、公共施設マネジメント推進計画に基づき、民間活力を活用した施設運営を検討してまいります。
148 ◯木村亮太議員 公共施設マネジメント推進計画の中には、幼児療育園は現在の床面積として465.51平米が入っております。建て替えたときに延床面積が増えれば、全体の延床面積が先ほどのところからさらに増えることになります。民間活力の導入ということですが、観光交流拠点施設については、真に必要となる施設としての議論やトータルコストの縮減の検討が必要であると考えます。また、新規施設であるため、単純に建て替えた後に3年もしくは5年で何百万円とか何千万円で指定管理をするというような話ではないと考えております。
この施設については、先日の答弁でも、稼ぐというキーワードも出ておりましたので、整備するのであれば、しっかりと戦略、事業計画、収支計画等を考え、市税を投入しなくても施設運営ができる形が見えた段階で実施するという流れで進めていただきたいと思っております。
2億円という高額な寄附は大変ありがたいことだと思っております。しかし、市にさしたる考えもなく、ただ寄附していただけるからといって話を進め、市政に混乱を招いた美術館のときのようにならないように、庁内での議論も議会との議論も重ねていただくよう要望いたします。
また、今後、基金条例を制定するということですが、基金の用途は整備だけはなく、解体や運営及びその準備等々、幅広く活用できるものとしていただくよう要望いたします。
次に、3.の(1)慣らし保育についてですが、職場復帰される方にとっては、保育の利用開始に伴い、子どもの保育環境が大きく変化するとともに、育休明けの職場復帰については、職場の理解も必要となり、保護者の方も心身とも負担になっていることと思います。
先ほどの説明で、育児休業期間中は原則保育の利用ができないことや慣らし保育についても一定は理解できました。しかし、子どもの慣らし保育だけではなく、育児者の就労支援や子育て支援という意味では、どのような支援が得られるのでしょうか。
149 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 保護者が職場復帰する時期は、子どもが集団保育を開始したばかりで、子どもの急な体調不良などにより保護者が通常の勤務形態により勤務することが困難であることなどから、育児と仕事の両立の観点から、育児短時間勤務制度や子どもの看護休暇など様々な制度が整備されているところでございます。
また、制度の充実だけではなく、職場環境や職場の育児に対する理解も子育て支援においては必要であると考えております。
150 ◯木村亮太議員 育児短時間勤務、子の看護休暇など、育児と仕事を両立する上で様々な制度があることも理解できましたが、それを知らず活用できていない方もたくさんいらっしゃると思います。子の看護休暇については、有給であるか無給であるかについては、会社側の任意となっているなどの課題がありますが、一つの手段としては考えられると思います。産休や育休などに比べると、まだ全国的にも認知度が低いように感じます。保育利用の担当課の業務ではないかもしれませんが、職場復帰のタイミングで案内できる制度については周知していただきたいと思います。
また、選考方法等についても簡単に変更できるものではないと思いますが、改善できるものについては改善していただき、できる限り保護者ニーズに対応した変更をしていただきたいと要望しておきます。
次に、(3)安全についてですが、家主からしても多額の費用が必要となるため、すぐに実施するというような前向きな回答はもらえないかもしれませんが、監査結果報告書の意見にあるように、粘り強く対応を講じていただくようお願いしておきます。
この件については、そもそも例えば、認可する際に耐震化ができていることなどを要件にすることができなかったのでしょうか。これまでの経過を伺います。
151 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 耐震基準を満たしていない私立保育所につきましては、新耐震基準となりました昭和56年以前から無認可保育所として開設され、平成13年度に大阪府の認可を受け、現在まで同じ場所、建物で保育を実施されています。
一方、小規模保育事業につきましては、平成27年度からの子ども・子育て支援新制度の開始に伴い、地域型保育として小規模保育事業が新たに創設されて以降に本市が事業認可しておりますが、認可の際には、施設管理者から耐震診断を行うよう家主に働きかける旨の文書の提出を義務づけるなど条件を付して認可しております。
なお、今後は、認可する際に耐震補強ができていることを認可の要件にいたします。
152 ◯木村亮太議員 この件については、何もなければいいのですが、万が一、大地震が発生してということがあると、市が認可した施設または事業です。賃貸物件ということで対応が難しいのは理解いたしますが、市も責任を問われるのではないかと思います。
これまで耐震化を実施してきた園との兼ね合いや民間の建物の一部であるという部分の整地は必要ではありますが、耐震診断や補修に係る費用の補助や移転に係る費用の補助など、市としても何らかの手だてが必要なのではないかと感じます。
また、せめて当該施設を現在利用されている方や利用を予定している方については、耐震の状況について情報提供をすべきではないかと意見しておきます。
次に、4.ICTの活用についての(1)保護者とのやり取りについてですが、現在、アプリで出欠管理ができるようになるということで、保護者の皆さんとコミュニケーションをしっかりと図った上でこれらのシステムを使いこなすことができれば、非常に便利なツールになると考えております。このような中で、市立の保育所は導入されますが、市立の幼稚園については導入されていないということでした。
そこで、今後は市立幼稚園においても、こういったICTを活用した支援システム等の導入を検討されているのか、お伺いいたします。
153 ◯杉浦雅彦子ども未来部長 市立幼稚園におきましても、保護者の利便性の向上や職員の負担軽減を図る観点等から、国の補助金等の状況も見据え、導入について検討してまいりたいと考えております。
154 ◯木村亮太議員 ぜひとも市立幼稚園についても導入を検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、小学校、中学校について、お聞きいたします。
公立の小・中学校についても、タブレット端末が導入されますし、十分に公立の保育所のような取組を行い、保護者の負担を軽減させることができると思いますが、公立の小・中学校では、このような取組を進められているのでしょうか。具体的な内容を伺います。
155
◯狩野雅彦教育委員会事務局学校教育部長 現在、一部の小学校におきまして、試行的にタブレット端末を活用し、保護者から児童の健康観察及び出欠確認を連絡専用のフォームを活用し送付いただくといった取組を行っております。
今後、これらの取組を積み重ねながら、学校現場におけるペーパーレス化、学校、保護者の負担軽減に向けた様々な取組を進め、来年度には全小・中学校で実施できるよう進めてまいります。
156 ◯木村亮太議員 小・中学校については、来年度実施できるようにということですが、次に、小学校の敷地内で運営されている留守家庭児童会室については、このようなICTを活用したシステムの導入については今後検討されるのか、お伺いいたします。
157
◯狩野雅彦教育委員会事務局学校教育部長 留守家庭児童会室におきましても、保護者の利便性の向上や職員の負担軽減の観点、また、学校におけるICTを活用したシステムの導入状況等を踏まえ、より効果的な導入に向け検討してまいりたいと考えております。
158 ◯木村亮太議員 順番にお聞きいたしましたが、部署の違いや対象年齢の違いはありますが、いずれも子どもがいる保護者とのやり取りです。質問で取り上げさせていただいたのは、もちろん、この全ての部分でICTを活用してやり取りを導入していただきたいという思いもありますし、子育ての部署の保育のほうでの取組内容が、教育委員会まで共有されていなかったからです。市民目線で、庁内でもこういった情報を共有して進めていっていただければと要望しておきます。
次に、2.データの活用と連携についての再質問ですが、情報公開・個人情報保護審議会のホームページを見ておりますと、そのほとんどが諮問された内容どおりの答申となっておりました。
ちなみに、国の法律である行政機関個人情報保護法では、情報の結合、オンライン結合は禁止しておらず、総務省からは、地方公共団体に対して、この趣旨を踏まえながら、条例の見直し等を促す旨の通知が平成29年5月に発出され、また、この10月には、国の個人情報保護制度の見直しに関する検討会において、社会全体のデジタル化に対応した個人情報保護とデータ流通の両立の観点などから、全国的な共通ルールを法律で設定するといった方向性が示されております。
今日においては、様々なデータをシステムで管理し、互いに連携することにより、よりきめ細やかな行政サービスの提供につなげていくことが可能と思いますが、個人情報保護条例の規定がそうした取組を促進する際の障壁になっているのではないかと感じますが、この点について、市の見解を伺います。
159 ◯藤原卓也総務部長 本市では、通信回線によるシステムの接続につきましては、これまで、平成29年9月定例月議会におきまして、国の動向も踏まえつつ、個人情報の保護との調整を図る中で、一定の見直しを図ってきたところでございますが、議員お示しのとおり、国から、地方公共団体の個人情報保護制度につきまして、全国的な共通ルールを法律で設定するといった方向が示されており、今後の法改正を踏まえまして、本市としても適切な在り方について、検討を行っていく必要があるものと考えています。
160 ◯木村亮太議員 私としましても、個人情報の保護の必要性については十分に理解しておりますが、市民ニーズに即し、よりきめ細やかな行政サービスを向上させていくためには、今後、情報の連携、活用といったことがますます重要になってくると思います。今、子どもの見守りシステムの話もありますが、それも情報の連携、活用がポイントになってくるかと感じております。
このように、システムの性能、通信速度、情報セキュリティー対策等、ICT分野における技術は日々日々向上しており、行政運営に当たっては、その利便性を最大限に活用していくために、社会の情勢の変革に応じた個人情報保護制度の在り方について検証するように要望いたします。
また、このような状況においては、これまで以上にデータが増えてきますので、情報の連携の活用に加えて、先ほどのデータアカデミーのところで質問させていただきましたEBPMなど、データの分析や利活用ができる人材の育成を強化していく必要があると考えておりますが、今後の展開をお聞きいたします。
161 ◯藤原卓也総務部長 データ分析を的確に行い、効果的に活用できる人材の必要性は十分に認識しているところでございまして、令和3年度におきましては、先ほどお答えさせていただきましたデータアカデミー研修の取組に加えまして、官民連携によるデータ分析やEBPMの実践を学ぶ支援研修などの導入に向けて検討を進めているところでございます。
162 ◯木村亮太議員 今後、行政のデジタル化の遅れが指摘される中で、デジタル庁が創設される予定となっておりまして、行政のデジタル化が加速度的に進むことが予想されます。データは集めるだけではなく、分析して活用していくことが重要です。データ利活用ができる人材の育成は、行政のデジタル化の対応に加えて、新型コロナ禍においても、有効な施策を展開していくためにも欠かせないものだと思っておりますので、育成だけではなく、採用についても、こういった人材をどうしたら採用できるかということも考えていただきたいと要望させていただきます。
このコロナ禍において、いろいろな社会の変化がある中で、緊急対応的に対応していくのではなく、これから変化していく社会情勢を見据えて、恒常的にいろんな取組を進めていっていただきたいと要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございます。
163
◯野村生代議長 これにて、木村亮太議員の質問を終結します。
164
◯野村生代議長 次に、西田政充議員の質問を許可します。西田議員。(拍手)
165 ◯西田政充議員 一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
通告に従いまして、順次質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
1.コロナ禍における防災施策について、お伺いいたします。
市は、本年8月より校区単位で、新型コロナウイルス感染症に対応した避難所開設・運営訓練を実施しておられます。以下訓練と呼びます。この訓練に関しましては、今回の一般質問でも複数の議員から質問がありましたが、私からも、改めて質問させていただきたいと思います。
本年12月5日に藤阪小学校で開催されました訓練に私も参加させていただきましたが、コロナ禍での避難者受入れのシミュレーションを行うなど、各自治会を代表して参加された方全員が運営手段や認識の共有を図ることができ、また、内容も非常に分かりやすく、私は大変役に立つ、そしてすばらしい取組であるということを実感いたしました。
この訓練は、これまで全45校区中16校区で実施されたとのことですが、現在は、新型コロナウイルスの感染者が急増している状況を受けて、訓練を中止する校区が多くなっているとお聞きいたしております。
そこで、今後のこの訓練の取組について、市のお考えをお伺いいたします。
次に、2.自治会活動への支援策について、お尋ねいたします。
市内に530ある自治会は、防犯灯の維持管理や防災訓練などの防犯・防災活動、回覧板や掲示板を活用した会員への情報伝達、お祭りなどの行事を通した住民同士の絆づくり及び地域清掃やごみステーション管理などの環境保全活動など、地域において様々な活動を行っておられ、安全、安心で住みよいまちづくりを進める上で欠かすことのできない重要な住民組織であると考えております。
本年6月に市が実施された住民自治組織(自治会等)実態調査アンケート、以下、アンケートと呼びますが、その結果によりますと、自治会加入率については、増加しているという回答は僅か4%であったことに対して、減少しているという回答は25%という比較的大きな割合となっておりました。回答のあった自治会のうち、4分の1もの自治会で加入率が減少している実情に対して、市はどのようにお考えか、お尋ねいたします。
次に、3.枚方東部地域の今後のまちづくりについてのうち、(1)実効的な人口誘導や企業、学校等の誘致を図ることができる枚方東部地域の活性化策について、お尋ねいたします。
本年6月定例月議会の一般質問で、東部地域の今後のまちづくりについての総括的な考え方を市長にお聞きしましたところ、地域特性を生かし、にぎわいの創出や魅力発信、産業の活性化を図るために設置したプロジェクトチームによる検討など地域活性化に向けた取組を進めていくとの御回答をいただきました。
そこで、半年振りの同趣旨の質問になりますが、枚方東部地域の今後のまちづくりについての市長のお考えをお聞かせください。
最後に、3.の(2)枚方東部地域の交通渋滞対策について、お尋ねいたします。
この枚方東部地域の交通渋滞対策については、私は、過去から議会において、約半年に1回のペースでその進捗状況を確認し、意見、要望を述べてまいりました。特に渋滞が著しい国道307号と第二京阪道路一般部が交差する津田北町3交差点や杉1丁目交差点付近については、国・府・市、そして警察の連携した対策によって、徐々に渋滞が緩和されているように感じておりますが、いまだ解消には至っていないのが実情であります。
改めて申し上げるのですが、これまで整備が進められてきている都市計画道路牧野長尾線と長尾杉線は、東部地域の道路ネットワークの形成に必要不可欠な道路で、渋滞解消策だけではなく、東部地域のさらなる発展に寄与する道路であると考えております。
そこで、さきの6月議会でも確認させていただきましたが、それから約半年が経過いたしましたので、都市計画道路牧野長尾線及び長尾杉線の整備の進捗状況と今後の予定についてお伺いし、1回目の質問を終わります。
166 ◯佐藤伸彦危機管理監 1.コロナ禍における防災施策について、お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症に対応した避難所開設・運営訓練につきまして、中止、延期となりました校区につきましては、実施に向けまして、再度日程調整を行ってまいります。
また、未実施の校区につきましては、校区自主防災組織へ訓練の必要性をお伝えし、速やかに全校区での実施を目指して取り組んでまいります。
167
◯乾口里美市長公室長 次に、2.自治会活動への支援策について、お答えいたします。
市全体の自治会加入率は、令和2年3月31日現在で68.2%であり、1年前の68.7%に比べて若干低くなっている状況でございます。
本市としましては、自治会活動は重要であるとの認識の下、自治会の加入促進に向け、枚方市コミュニティ連絡協議会と連携し、取り組んでまいります。
168 ◯山下 功土木部長 次に、3.枚方東部地域の今後のまちづくりについての(2)枚方東部地域の交通渋滞対策について、お答えいたします。
都市計画道路牧野長尾線及び長尾杉線の進捗状況と今後の予定につきまして、まず、牧野長尾線は、JRアンダーパス工事が今年8月に完了し、現在はその西側の長尾播磨谷地区において、接続部の整備工事を実施しております。また、東側の長尾東町地区についても、今年度中の着手に向け進めているところでございます。
今後の予定としまして、府道交野久御山線から市道長尾京田辺線までを整備することで、早期の効果発現に向け進めていく予定です。
次に、長尾杉線につきましては、引き続き、杉工区において用地取得を進めており、現在は、国道307号側からの整備工事を実施しています。また、長尾工区においても、今年度から、順次用地取得を進めているところです。
今後の予定といたしましては、国道307号から第二京阪道路までの杉工区を先行して整備し、早期の効果発現に向け進めていく予定です。
169 ◯伏見 隆市長 枚方東部地域の今後のまちづくりについて、お答えいたします。
東部地域は、豊かな自然環境に恵まれ、道路交通が至便な地域であり、本市の魅力向上を図る上では重要な地域であると認識しています。このことから、本市としましても今年度にあっては、地域特性を生かし、にぎわいの創出や魅力発信、産業の活性化を図るために設置した東部地域活性化プロジェクトチームにおいて、具体的な取組の検討を行ってるところであります。
また、東部地域の活性化に向けて、公民連携プラットフォームなどを活用して、民間事業者との連携を図る取組を進めているところであります。今後、こうした取組状況を踏まえながら、計画策定に向けて取り組んでまいります。
170 ◯西田政充議員 それぞれ御答弁いただきまして、ありがとうございました。
それでは、2回目以降の質問と意見、要望を述べさせていただきます。
まず、コロナ禍における防災施策についてですが、速やかに訓練の全校区実施を目指して取り組んでいただけるということでありました。コロナ禍で災害が発生しても、安心して避難ができる環境をつくる観点からも、また、市民の安全、安心を確保したいという枚方市としての思いを訓練という形で体現して、この非常時だからこそ、市民と市との信頼関係の構築を図る観点からも、今後の新型コロナウイルスの感染拡大状況を見極めながら、訓練の推進を図っていただきますよう要望しておきます。
また、コロナ禍においては、外出自粛によりまして、自宅にいる時間が長くなりますので、以前から私が求めておりますように、倒れてきたタンス等で被害に遭わないようにするため、家具転倒防止器具の普及、啓発にも努めていただきますようにお願いしておきます。
次に、自治会活動への支援策について、2回目の質問をいたします。
先ほどの御答弁では、今後自治会加入促進に向けて取り組んでいくとのことでしたけれども、アンケートの結果では、自治会の運営に課題があるとの回答が77%もあり、その具体的な課題としては、役員の担い手不足が69%という高い割合を示しておりました。そして、その課題解決のために必要とされる取組として最も多い回答が役員の負担軽減で47%という結果でありました。
私は、役員の負担軽減を図っていかなければ、今後ますます自治会加入率の減少、いわゆる自治会離れが進んでいくのではないかと大変危惧しているところですが、この点についての市のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
171
◯乾口里美市長公室長 本市としましても、アンケート結果を踏まえ、役員の負担軽減が重要であると認識しております。自治会を参画団体とする校区コミュニティ協議会でも同様の課題が挙げられており、住民による自主的な運営の継続に向けて、枚方市コミュニティ連絡協議会と議論を行ってまいります。
172 ◯西田政充議員 住民による自主的な運営の継続に向けて、今後、枚方市コミュニティ連絡協議会と議論を行っていかれるとのことでありましたが、それに先立ちまして、市に問題提起するために、まず私から、防犯灯に関する質問をさせていただきたいと思います。
防犯灯の維持管理は、自治会の皆さんにとって、金銭的にも労力的にも大きな負担になっているのが実情であります。ある自治会の役員さんからのお話では、維持管理されている約50灯の防犯灯を従来の蛍光灯方式からLED方式へ変更するに当たって、1灯当たり約2万円の経費がかかり、そこから市の補助金を差し引いても、1灯当たり約8,000円、総額にして40万円以上もの負担が生じたとのことでありました。
そこで、市が現在自治会に委ねられている防犯灯の維持管理に関しまして、その現状と課題について、お聞かせいただきたいと思います。
173 ◯佐藤伸彦危機管理監 本市では、平成25年度から5か年をかけまして防犯灯のLED化促進事業を進め、現在、自治会で維持管理していただいている防犯灯総数は、約2万7,000灯となっております。
一般的なLED防犯灯の耐用年数は10年程度とされており、事業初年度の平成25年度に設置したLED防犯灯は、令和5年度には10年を迎えることになります。そのため、今後生ずると考えられる故障や器具交換への対応、負担の在り方などが課題になると考えております。
174 ◯西田政充議員 ある電器店の方にお聞きしましたけれども、LED防犯灯の故障修理や器具交換には、以前の蛍光灯防犯灯と比較しても多くの費用がかかるということでありました。先ほどの御答弁では、現在、自治会で維持管理していただいている防犯灯の総数は約2万7,000灯もあるということで、令和5年度以降、耐用年数を過ぎて、修理やLED交換などを実施するに当たっては、総額にしても何億円もかかることは明らかでありますので、そのことを念頭に置いて、今後のLED防犯灯の維持管理においては、自治会の皆様に過度な負担を強いることがないような予算計画を早いうちから立てていただきますように、これは強く要望しておきます。
次に、枚方市への問題提起の2つ目として、自治会館建設等助成制度に関して、質問させていただきます。
自治会館は、自治会活動を進めるに当たって極めて重要な役割を果たしており、これまで私は、数々の自治会の皆様から、自治会館の新築、建て替え、そして改修に関する御相談をお受けしてまいりました。
その中で、自治会の皆様からお聞きした御意見や御要望を代弁する形で質問させていただくのですが、市長は、本年3月定例月議会で発表された令和2年度市政運営方針の中で、「市民の生命と財産を守るとともに共助、協働の推進を図る観点から、老朽化の進む自治会館の建設助成制度の見直しに向けて検討を進めます」と述べられていますが、何をどのように見直そうとされているのか、現時点における市の考え方をお尋ねいたします。
175
◯乾口里美市長公室長 6月に実施した自治会アンケートでは、自治会館の約半数が30年を超えている状況であること、また、建物の状況として、老朽化が進んでいる、老朽化が原因ではないが、大きな修繕が必要となる箇所があるとの回答が合計59%でございました。
老朽化が進む自治会館において、安心して自治会活動が行えるよう、アンケートの結果や、この間、市議会からいただいた御意見も踏まえて、自治会館建設等助成制度の見直しに向け、検討を進めているところでございます。
176 ◯西田政充議員 現行の自治会館建設等助成制度では、自治会館の新築、建て替えに係る経費の3分の2に相当する額、上限500万円が助成されることになっていますが、この上限500万円という金額は、今から約30年前の平成2年から変わっておりません。総務省発表の消費者物価指数を見てみましても、平成2年当時よりも物価は確実に上がっておりますし、平成2年当時にはなかった大阪府福祉のまちづくり条例に適合した設備を整備しなくてはならないため、建設費もその分高くなっているにもかかわらず、30年間もそのままの上限額では、自治会活動への十分な支援策とは到底言えないと思います。
参考としていただくため、幾つかの中核市における自治会館の新築に対する助成金の上限額を御紹介しますと、豊中市が1,000万円、そして吹田市も1,000万円、そして明石市は800万円となっており、本市の上限額の1.6倍から2倍という金額になっております。ぜひ市長におかれましては、現行500万円という上限額を実情に合わせた形で引き上げていただきますようにお願いしておきます。
ここで質問ですが、現行の上限額のままでは、自治会が自治会館を建設しようとすると多額の費用を準備しなくてはなりませんので、スケールメリットを生かして、建設費用を捻出するため、複数の自治会が共同による自治会館建設を検討されているとお聞きしているのですが、こういった場合の助成金はどのようになるのか、確認のためお尋ねいたします。
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◯乾口里美市長公室長 本制度は、自治会館の建設等整備に係る事業を助成対象事業としているため、複数の自治会が共同で建設する場合も、1つの自治会が建設する場合と同様に、交付上限額は500万円となります。
178 ◯西田政充議員 現行のこの助成制度では、今の御答弁のような内容になるのはある一定理解できるのですが、助成制度の見直しをされる際には、ぜひこういった複数の自治会が共同で自治会館を建設する場合も想定して上限額を御検討いただきたいと思います。
今回のアンケートの結果では、築後31年以上が経過している自治会館が52%もあるとのことで、今後ますます改修が必要となってくる自治会館が多くなると思われます。本市のこの助成制度における耐震改修及びバリアフリー化に対する助成金の上限額は、それぞれ100万円となっておりますが、先ほど御紹介した他の中核市における自治会館の改修に対する助成金の上限額は、豊中市が150万円、吹田市は200万円、そして明石市は400万円となっておりますので、これも今後助成制度の見直しをされる際の参考にしていただきたいと思います。
今回のアンケートは、市内の自治会530団体のうち、アンケート用紙発送時点で、令和2年度自治会等代表者報告書の提出があった500団体を対象に行われたものですが、回答数が479件、回答率にして95.8%という極めて多くの自治会の皆様からの御協力をいただき、これは本当に感謝しかないと思っております。
そこで質問ですが、今回たくさんの御協力をいただいたアンケートの結果や、その結果を基に検討を行った内容などを、アンケートに御協力いただいた自治会の皆様にどのような形でフィードバックされるおつもりなのか、お尋ねいたします。
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◯乾口里美市長公室長 アンケートの結果につきましては、御協力いただいた各自治会に対して、9月に集計結果を送付しております。
今回のアンケート結果も参考としながら、地域との協働の推進に向けて取り組んでまいります。
180 ◯西田政充議員 アンケートに御協力いただいた自治会に皆様は、市によって自治会活動への支援策の充実が図られるものと大いに期待されていると思います。アンケートの集計結果は、既に自治会の皆様に送付されているということでしたが、その結果がどのように生かされたのかについても、何らかの形でお伝えいただきますよう要望しておきたいと思います。
それでは、この項目の最後に、これまでのやり取りの内容を踏まえ、自治会活動の重要性、そして自治会への支援策につきまして、市長の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
181 ◯伏見 隆市長 自治会活動は、安全、安心のまちづくりを進めるため、行政が行う公助だけでなく、住民同士が連携し、助け合う共助の取組を推進する上で大変重要であると考えています。協働のパートナーである校区コミュニティ協議会や、その構成団体である自治会の自主的な運営の継続に向け、現状の課題を踏まえ、地域の皆さんと議論を深めていきたいと考えています。
182 ◯西田政充議員 まさに今、市長がおっしゃった協働のパートナーである自治会の皆様の御期待に応えていただき、自治会活動に対する支援策のさらなる充実を図っていただきますように、最後に強く要望させていただきます。
次に、実効的な人口誘導や企業、学校等の誘致を図ることができる枚方東部地域の活性化策についてですが、先ほど市長からは、東部地域は本市の魅力向上を図る上では重要な地域であると認識しておられるということを改めてお聞かせいただきました。
また、半年前の御答弁にはありませんでした公民連携プラットフォームなどを活用した民間のアイデア募集の取組も進めていただいているということでもありました。しかしながら、東部地域活性化プロジェクトチームの取組に関しては、具体的な進捗状況のお答えがなく、大変残念に思っております。
市長は、枚方市駅周辺再整備事業を多額の貴重な税金を使い、そして長い時間をかけながら進めようとされていますけれども、昨日の質問で長友議員がおっしゃっていたとおり、また私もこれまで何度も申し上げてきたとおり、枚方東部地域のまちづくりを進めることこそが自主財源となる市税収入を増加させる最も効果的かつ多くの皆さんが喜ぶ方策であり、ひいては、市全体のまちの活性化につながると確信いたしております。
近年、宅地開発や事業者誘致などで新興著しい松井山手地区がある京田辺市や、二軸化構想に基づく第二京阪道路沿線の計画的なまちづくりを進めている寝屋川市などに都市間競争で打ち勝つためにも、先ほどの御答弁にありました様々なお取組のスピードアップを図っていただきますようにお願いいたします。
最後に、枚方東部地域の交通渋滞対策についてですが、先ほどの御答弁によりまして、都市計画道路牧野長尾線及び長尾杉線の整備工事に関しましては、それぞれ順調に進めていただいていることを確認させていただきました。
これらの道路整備に関しましては、私のほうにも当該道路整備区域の近隣地域にお住まいの皆様から、様々な御意見や御要望をいただくことがございます。私は、その都度、整備担当課である土木部道路河川整備課に御相談申し上げているのですけれども、職員の皆さんには、いつも迅速かつ丁寧に対応していただいており、本当にありがたく思っているところであります。
また、枚方東部地域の交通渋滞対策として、かねてより、その実現に向けて質問と要望を重ねてまいりました杉1丁目交差点の東側右折レーンの延伸につきましては、地権者や隣接店舗事業者の皆様の御理解と御協力、そして、当該地区である杉区や氷室校区コミュニティ協議会の皆様及び地元の長友議員の粘り強い働きかけ、そして、それらを受けた府や市の御努力が実を結び、いよいよ来年1月上旬に工事が始まり、同年2月下旬には完成する予定となり、心から喜んでいるところであります。
このように、枚方東部地域の交通渋滞解消策が形となって進みつつある中、地域の発展や防災機能の充実にもつながる都市計画道路牧野長尾線及び長尾杉線の整備に関しましては、引き続き、整備地区近隣の皆様の生活環境に十分配慮しながら、着実に進めていただきますよう強く要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
183
◯野村生代議長 これにて、西田政充議員の質問を終結します。
184
◯野村生代議長 以上をもって、一般質問を終結します。
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185
◯野村生代議長 お諮りします。
議事の都合により、12月21日を休会としたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
186
◯野村生代議長 御異議なしと認めます。
よって、12月21日を休会とすることに決しました。
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187
◯野村生代議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。
本日はこれにて散会します。
(午後2時59分 散会)
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