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  1. 鹿児島市議会 2013-09-01
    09月17日-04号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    平成25年第3回定例会(9月)   議事日程 第四号     平成二十五年九月十七日(火曜)午前十時 開議第 一 第二三号議案ないし第五五号議案────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件議事日程のとおり────────────────────────────────────────   (出席議員 四十七人)  一   番  霜  出  佳  寿  議員  二   番  さ と う  高  広  議員  三   番  たてやま  清  隆  議員  四   番  桂  田  み ち 子  議員  五   番  瀬 戸 山  つ よ し  議員  六   番  わ き た  高  徳  議員  七   番  奥  山 よしじろう  議員  八   番  薗  田  裕  之  議員  九   番  し ら が  郁  代  議員  十   番  松  尾  ま こ と  議員  十一  番  中  原     力  議員  十二  番  大  森     忍  議員  十三  番  大  園  た つ や  議員  十四  番  米  山  たいすけ  議員  十五  番  柿  元  一  雄  議員  十六  番  志  摩  れ い 子  議員  十七  番  川  越  桂  路  議員  十八  番  山  口  た け し  議員  十九  番  堀     純  則  議員  二十  番  井  上     剛  議員  二十一 番  上  田  ゆういち  議員  二十二 番  長  浜  昌  三  議員  二十三 番  ふじくぼ  博  文  議員  二十四 番  大  園  盛  仁  議員  二十五 番  伊 地 知  紘  徳  議員  二十六 番  の ぐ ち  英 一 郎  議員  二十七 番  谷  川  修  一  議員  二十八 番  中  島  蔵  人  議員  二十九 番  仮  屋  秀  一  議員  三十一 番  古  江  尚  子  議員  三十三 番  田  中  良  一  議員  三十四 番  小  森  のぶたか  議員  三十五 番  北  森  た か お  議員  三十六 番  森  山  き よ み  議員  三十七 番  三 反 園  輝  男  議員  三十八 番  小  川  み さ 子  議員  三十九 番  幾  村  清  徳  議員  四十  番  鶴  薗  勝  利  議員  四十一 番  平  山     哲  議員  四十二 番  上  門  秀  彦  議員  四十三 番  長  田  徳 太 郎  議員  四十四 番  入  船  攻  一  議員  四十六 番  崎  元  ひろのり  議員  四十七 番  秋  広  正  健  議員  四十八 番  ふ じ た  太  一  議員  四十九 番  片  平  孝  市  議員  五十  番  平  山  た か し  議員   ──────────────────────────────   (欠席議員 三人)  三十  番  小  森  こうぶん  議員  三十二 番  う え だ  勇  作  議員  四十五 番  政  田  け い じ  議員   ──────────────────────────────   事務局職員出席者  事務局長   幾  留     修  君  議事課長   宮 之 原     賢  君  総務課長   尾 ノ 上  優  二  君  政務調査課長 濱  村     浩  君  議事係長   松  尾  健  志  君  議事課主幹  委員会係長  船  間     学  君  議事課主査  上 久 保     泰  君  議事課主事  小  倉  秀  幸  君   ──────────────────────────────   説明のため出席した者  市長     森     博  幸  君  副市長    松 木 園  富  雄  君  副市長    阪  口  進  一  君  教育長    石  踊  政  昭  君  代表監査委員 松  元  幸  博  君  市立病院長  坪  内  博  仁  君  交通局長   福  元  修 三 郎  君  水道局長   松  山  芳  英  君  船舶局長   大  山  直  幸  君  総務局長   鞍  掛  貞  之  君  企画財政局長 宇 治 野  和  幸  君  市民局長   下  村  英  法  君  環境局長   田  中  一  郎  君  健康福祉局長 藤  田  幸  雄  君  経済局長   中  園  博  揮  君  建設局長   上 林 房  行  信  君  消防局長   藤  崎     誠  君  病院事務局長 南     勝  之  君  市長室長   松  永  範  芳  君  総務部長   鶴  丸  昭 一 郎  君  企画部長   久  保  英  司  君  企画財政局参事  財政部長   熊  谷  信  晴  君  危機管理部長 山  下  正  昭  君  市民部長   圖  師  俊  彦  君  環境局参事  環境部長   植  村  繁  美  君  清掃部長   井  上  謙  二  君  すこやか長寿部長         井手之上  清  治  君  子育て支援部長穂  園  星  子  君  福祉部長   中  薗  正  人  君  保健所長   徳  留  修  身  君  経済振興部長 上 之 園     彰  君  観光交流部長 山  口  順  一  君  農林水産部長 児  玉     格  君  建設管理部長 塚  田  称  也  君  都市計画部長 森  重  彰  彦  君  道路部長   島  田  睦  雄  君  交通局次長  内  山     薫  君  水道局総務部長吉  永  直  人  君  船舶局次長  久 木 野  昌  司  君  教育委員会事務局管理部長         秋  野  博  臣  君   ────────────────────────────── 平成二十五年九月十七日 午前十時 開議 △開議 ○議長(仮屋秀一君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第四号のとおりであります。 △第二三号議案―第五五号議案上程 ○議長(仮屋秀一君) それでは、日程第一 第二三号議案ないし第五五号議案の議案三十三件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略いたします。 △個人質疑 ○議長(仮屋秀一君) それでは、通告による個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず最初に、大園たつや議員。   [大園たつや議員 登壇](拍手) ◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。 最初の質問は、市長の政治姿勢について伺ってまいります。 七月に行われた参議院選挙の結果、国会で自民党が安定多数の議席を獲得し、衆参のねじれが解消された結果となりました。しかし、安倍政権が進めようとしている消費税増税や原発再稼動、憲法九条改定に対しては、どんな世論調査でも国民の五割から六割は反対しており、国民多数の声とのねじれは全く解消されていないというのが実情ではないでしょうか。 そこで、質問の一点目、このような国会の議席での多数と国民世論の多数とのねじれをどのようにお考えか、市長の見解をお示しください。 あわせて、このようなねじれの中で、市民に最も身近な行政としての自治体の役割についての見解をお示しください。 次に、この間の県知事の市政への関与のあり方について伺ってまいります。 本年五月、定例記者会見において伊藤祐一郎鹿児島県知事が、県総合体育館を鹿児島港本港区のドルフィンポート敷地に建設することを突然発表しました。この問題はその後、六月県議会に提案された上海航空路線維持・存続のための県職員一千人を派遣する予算とともに、県民・市民から「税金の無駄遣い」、「独断専行が過ぎる」などの大きな怒りの声や批判の高まりのもとで、約四万六千筆もの反対署名が集まりました。 また、本市議会からも意見書が全会一致で提出されるなど、県民の批判や世論の高まりから、県知事は、県総合体育館建設を場所、時期を含めて再検討することを発表されましたが、白紙撤回ではないということがさきの代表質疑の中でも明らかになっています。 質問の一点目、その場その場で出したり引っ込めたりする思いつきともとれる県総合体育館建設計画によって、本市がこれまで準備してきた施策、とりわけ市長がマニフェストにも掲げ、今年度予算に検討委員会に予算が組まれ、まさに具体化が始まろうとしていた市電観光路線延伸計画や、鹿児島港本港区のまちづくりを担保するための地区計画の変更も見直しを余儀なくされました。今回の件に対する県知事の責任を市長はどのように考えておられるのか。また、責任を追及するべきではないかと考えますが、見解をお示しください。 質問の二点目、市立病院における病院長人事について伺います。 市立病院においては、新病院建設や移行を控えた重要な時期の人事であったにもかかわらず、病院現場からの留任署名運動や嘆願書が提出されたこと、七月三十日付「情報 第三十五号」において、前病院長から伊藤祐一郎鹿児島県知事の関与がほのめかされるなど、病院現場に大きな混乱を招き、前病院長にも新病院長にも苦い思いをさせることになったのではないかと考えます。任命権者として、この一連の流れをどのように考えておられるのか見解をお示しください。 あわせて、市立病院の重要な時期においての人事であっただけに、慎重な対応が必要だったと考えますが、見解をお示しください。 質問の三点目、このような「県いいなり」の姿勢が、市政に重大な影響と混乱を与えたことについての認識と責任についての見解をお示しください。 この質問の最後に、最近の国や県の動向を見ると、公務員給与の削減のために交付金を減額するなどの対応や、県知事の独断専行とも言える進め方など、基礎自治体である本市を意に介さない対応が目立っています。このようなときこそ、国・県の政治に対して、市民の命と暮らしを守る防波堤の立場で、国・県にならぬものはならぬ、と毅然と意見すべきと考えますが、市長の見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 大園たつや議員にお答えいたします。 七月の参議院選挙につきましては、ねじれ国会の解消や政治の安定、さらには経済再生等を多くの国民が望んだ結果であろうと考えております。 昨今の我が国を取り巻く状況は、持続可能な社会保障制度の確立や財政の健全化、エネルギー政策など、さまざまな課題が山積しておりますが、政府におかれましては、国民の声に耳を傾けるとともに、国会において十分に議論を尽くし、国民の理解を得ながら各種政策を進めていただくことが重要であると考えております。 また、住民に最も身近な基礎自治体といたしましては、住民福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担っていることから、国の政策の動向を十分注視するとともに、市民生活に直接影響のあるものについては、国に対して積極的に要望する中で、適切に対応していくことが求められると考えております。 私といたしましては、直接市民の皆様方と対話をする市長とふれあいトークなど、さまざまな機会を通じて市民ニーズ等の把握に努めているところであり、今後とも、これらを通じていただいた意見等も踏まえながら施策を展開してまいりたいと考えております。 県におかれましては、本市中央地域北部において、新たなにぎわい空間の形成を図るという観点などを含め、本港区への複合施設の整備を提案されたものと理解しておりますが、今回、「施設の必要性や規模・機能など、そのあり方について幅広く多くの方々から意見を聞くなど、改めて検討を行ってまいりたい」とされたところでございます。 本市といたしましても、今後とも県と十分意見を交わしながら、さらなる協議・連携を図ってまいりたいと考えております。 前病院長の再任を求める署名活動や組合情報の発行につきましては、これまで病院運営の中で培われてきた前病院長と職員間の信頼関係のあらわれであろうと思っております。前病院長には、市立病院の健全経営に御尽力をいただくとともに、新築移転に向け着実にレールを敷いていただくなど、その功績に深く感謝をいたしているところでございます。 今回の人事に当たりましては、平成二十七年度の新病院への新築移転を見据え、今後、中核的医療機関として、より一層の質の高い医療サービスの提供や、優秀な人材の確保が求められること。また、二期八年の任期が満了することや年齢など各面から総合的に勘案し、今期を持って交代していただくことといたしたところでございます。 私といたしましては、新病院長を中心に職員が一丸となって、信頼される病院運営に全力で取り組んでいただくことを心から期待をしているところでございます。 市・県ともに目指すべきところは市勢・県勢の発展と市民・県民の福祉の向上であり、これまでもお互いに対等な立場で協議を行うなど、連携・協力を図ってきたところでございます。 地方の行財政を取り巻く環境がますます厳しくなる中で、県都である本市が着実に発展をしていくため、私としても、今後ともさまざまな機会を通じて、本市としての意見をしっかりと伝えていくとともに、県とのさらなる連携を図ってまいりたいと考えております。 国や県の制度・施策等における重要事項につきましては、これまで全国市長会や県市長会、県市意見交換会などを通じて要望等を行ってきたところでございます。今後も、国や県の動向を十分注視するとともに、市民福祉の向上と市勢の発展という観点から、あらゆる機会を通じまして、国や県にしっかり、また強く働きかけてまいりたいと考えております。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 国会の議席の多数と国民世論の多数とのねじれと、県知事の市政への関与のあり方への市長の見解をお示しいただきました。 県知事の責任には触れられませんでしたが、これまでも市長は、市勢・県勢の発展、市民福祉の向上を目指して県との協議を続けてきたにもかかわらず、突然の発表で県政・市政を混乱させた県民・市民不在のやり方は、知事のリコール運動にまで発展しようとしています。今後このようなやり方をまかり通らさないためにも、国や県の理不尽な対応については毅然と対応されるよう改めて要請いたします。 「国民の声に耳を傾ける」「多くの方から意見を聞いて新たな検討をされていくことに理解」という言葉に示されたとおり、国民・県民・市民の声で政治を動かすことが、今、求められているということを申し上げ、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 三つの医療費、すなわち、こども医療費、母子・父子家庭等医療費重度心身障害者等医療費の助成制度を窓口負担のない現物給付方式にして、安心して病院にかかれる鹿児島市を目指す立場から質問いたします。 いよいよ、この八月から対象年齢が小学校就学前から卒業までに拡充した鹿児島市こども医療費助成制度について現状を伺ってまいります。 質問の一点目、制度の受給者数、新たな対象として申請のあった数、未申請者への対応をお示しください。 質問の二点目、乳幼児医療費助成制度から制度が新しくなりましたが、遡及措置について、とりわけ前の制度からそのまま移行したゼロ歳から就学前の対象者についての考え方をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) お答えいたします。 八月一日時点でのこども医療費の受給者数は六万一千九百五十八人で、二万四千六百三人が新たに申請が必要となり、未申請者は一千二人となっております。これまで市民のひろば等での広報や、個別に催促案内を送付したほか、医療機関等に対し未申請者への手続周知を依頼したところでございます。乳幼児医療費からこども医療費へ制度が変更されても受給資格を有する期間の保険診療であれば、一年前まで遡及して申請できることとなっております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 遡及措置については、乳幼児医療費助成制度から移行した児童については、引き続き一年前まで遡及することができる。また、こども医療費助成制度については、前の制度同様の遡及期間が設定されていることが明らかになりました。 質問の三点目、先ほどの答弁で八月一日の制度開始時点での未申請者が一千二人と決して少なくない数になっており、今後も個別に通知をなされるとのことでしたが、児童虐待が二十二年連続で過去最多を更新していることや、重症患者が無保険で病院に運び込まれる事例など、子供たちを取り巻く環境を考える場合に看過できない人数となっています。何らかの困難を抱えた家庭ではないのか。直接訪問の手だてや小学校や教育委員会、医療機関との連携など、実態把握をする必要があると考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 未申請者に対しましては、今後も引き続き、市民のひろば等での広報、個別通知や医療機関等への周知依頼を実施してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 児童虐待防止法では、学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士、その他児童福祉に職務上関係ある者は、児童虐待を早期に発見しやすい立場にあることから、特に、被虐待児童の早期発見に努めなければならないと規定されています。それ以外の困難を抱えている家庭も行政の支援につなげるために現状の把握が必要なのではないでしょうか。十一月は児童虐待防止推進月間となっていることも踏まえて、実効ある実態把握を改めて要請しておきます。 次に、母子・父子家庭等医療費助成制度の現状について伺います。 質問の一点目、制度の概要、助成を受ける要件、給付方法をお示しください。 質問の二点目、助成対象者数の実績について、過去五年間の推移をお示しください。 質問の三点目、遡及措置の考え方をお示しください。 質問の四点目、市立病院における同制度対象者の医療費の滞納状況をお示しください。 質問の五点目、他の中核市における給付方法の状況について、現物給付ではない自治体の数をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 母子・父子家庭等医療費助成制度は、母子家庭等の健康と福祉の増進を図るため、保険診療による一部負担金の一部または全部を助成するもので、要件として、母子家庭の母とその児童、父子家庭の父とその児童、父母のいない児童で、給付方法は償還払いでございます。 助成対象者数について二十年度から二十四年度まで順に申し上げますと、一万七千八十三人、一万七千四百七十二人、一万七千七百七十三人、一万八千十三人、一万八千九十七人となっております。 助成金につきましては、受給資格を有する期間の保険診療であれば、一年前まで遡及して申請できることとなっております。 本市を除く中核市四十一市のうち、本年四月一日現在、現物給付でない市は十一市でございます。 以上でございます。 ◎病院事務局長(南勝之君) 同制度につきましては、医療費を支払った患者が市に申請を行い給付される制度であることから、当院ではその対象者を特定できず、滞納状況について把握できないところでございます。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 ひとり親家庭の児童等に医療費を助成する制度の内容をお示しいただきましたが、助成対象者数がこの五年間で約一千人も増加している状況にあります。また、現物給付を実施していない中核市は十一市であることが明らかになりました。 次に、重度心身障害者等医療費助成制度の現状について伺います。 質問の一点目、制度の概要、助成を受ける要件、給付方法をお示しください。 質問の二点目、対象者数の実績について、過去五年間の推移をお示しください。 質問の三点目、遡及措置の考え方をお示しください。 質問の四点目、市立病院における同制度対象者の医療費の滞納状況をお示しください。 質問の五点目、他の中核市における給付方法の状況について、現物給付を実施していない自治体の数をお示しください。 質問の六点目、八月十三日に鹿児島県知事に対して、鹿児島県重度身体障害者協会連合会が要望書を提出していますが、その内容をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 重度心身障害者等医療費助成制度は、重度心身障害者(児)及び合併障害者に対し、医療費の自己負担分を助成するもので、要件は、一歳以上で身障手帳の一級または二級、知能指数三十五以下、身障手帳の三級かつ知能指数三十六以上五十以下の者で、給付方法は償還払いでございます。 二十年度から二十四年度までの対象者数を順に申し上げますと、一万三千六百九十三人、一万四千五百四十三人、一万四千七百九十三人、一万四千九百六十三人、一万五千十一人となっております。 助成金の申請につきましては、受給資格を有する期間の診療であれば一年前まで遡及して申請できることになっております。 また、中核市四十一市のうち、本年四月一日現在、現物給付でない中核市は八市でございます。 県身体障害者協会連合会から県への要望は、多くの重度障害者が医療費助成の申請に不便を感じていることなどから、医療費助成を現物給付にしてほしい旨の内容となっております。 以上でございます。 ◎病院事務局長(南勝之君) 同制度の対象者の医療費の滞納状況につきましても、先ほどの制度と同様の理由で把握できないところでございます。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 重度の障害を持たれた方に医療費を助成する制度の内容をお示しいただきましたが、対象者がこの五年間で約一千人を超えて増加していること。 また、現物給付を実施していない中核市が八市であり、このような現状を鑑みて、市民団体から病院窓口での手続の不便さを改善するために、現物給付を求める要望書が提出されています。 三つの医療費の助成制度の現状を伺ってまいりましたが、三つの制度の対象者が合わせて約九万人を超えていること、こども医療費以外の二つの制度は、いまだに支給方法が償還払いとなっており、制度上、市立病院でも滞納状況を把握できない。そういった問題を含めて、他の中核市と比べてもおくれた現状となっています。 そこで次に、それぞれの給付方法の違いと現物給付の考え方を伺ってまいります。 質問の一点目、給付方法である償還、自動償還、現物給付のそれぞれの特徴と課題をお示しください。 質問の二点目、償還を自動償還にする場合の課題、自動償還を現物給付にする場合の課題についてお示しください。 以上、まとめて答弁願います。
    健康福祉局長(藤田幸雄君) 償還払いと自動償還払いは、医療機関等で保険診療による一部負担金を支払い、支払った額の一部または全部が後日助成されるものでありますが、自動償還払いは申請書の提出が不要であるのに対し、償還払いは申請書の提出が必要となります。現物給付は、受給者証の提示により一部負担金のうち、市が定めた自己負担額のみを支払うこととなっております。 現在、償還払いである母子・父子家庭等医療費重度心身障害者等医療費の助成は、ともに県の補助事業であり、その制度において助成金支給申請書が必要とされております。 また、現在、自動償還払いであるこども医療費助成は、県の補助事業であることから、現物給付の導入に当たっては、県からは補助の対象外になるとの見解が示されております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 償還払いは自動償還と違い、申請書を書いて提出する手間があり、申請料も医療費とあわせて一旦支払わなければならないことから、支給方法の中で最も市民にとって優しくない制度と言えます。償還払いを自動償還にする場合の課題は、現物給付のように県の補助制度から外される、国保会計への国の補助金がペナルティーによって減額されるというものとは違い、県が申請書の提出にこだわっているためということが明らかになりました。 そこで次に、国保担当者ハンドブックにおける現物給付の考え方について伺います。 質問の一点目、この国保担当者ハンドブックとはどのようなものか。概要と監修の変遷についてお示しください。以上、答弁願います。 ◎市民局長(下村英法君) お答えいたします。 国保担当者ハンドブックは、昭和五十年に初版が発行され、国民健康保険中央会が監修し、本年六月に改訂十七版が発行されております。掲載内容は、保険給付や資格要件、保険税の賦課、徴収、関係法令など全般的に掲載されており、職員も通常業務において活用しているところでございます。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 引き続き伺います。 質問の二点目、国保担当者ハンドブックの第三章、保険給付の第二節、療養の給付における現物給付の考え方をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(下村英法君) 現物給付の考え方について同ハンドブックには、「現金給付として療養費用を前払いするときは、これを療養費用に充てず、ほかに流用されるおそれがあること、また、療養費用を後払いとすれば、被保険者が一時その費用を立てかえる必要があり、その結果、立てかえ困難のために必要な医療を早期に受けることができなくなる。そこで、保険者が直接現物給付としてこれを行うこととすれば、必要な医療を必要なときに受けられることができるし、さらに虚病を防止することもできる」と記載されております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 ただいま答弁いただいた現物給付の考え方について、健康福祉局長はどのように受けとめられたものか、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 国民健康保険制度を含め、我が国の医療保険制度は、被保険者が必要な医療を必要なときに受けられるよう、保険者の負担部分に対し現物給付方式が導入されているものと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 我が国の医療保険制度においては、必要な医療を必要なときに受けることができる現物給付が原則という考え方と局長の見解をお示しいただきました。この間、党市議団に寄せられた事例を紹介します。 相談されたお母さんは、未熟児としての出産ということもあり、入院等含めて約八万円の医療費を請求されましたが、支払うことができず、気になりながらも育児に追われることになります。その間、子供は再度入院し、約三万円の請求をされましたが、こちらは何とか支払うことができ、二カ月後に返ってきました。その後、八万円のお金を準備し支払ったときには遡及の期間が過ぎており、全額自己負担となってしまいました。現物給付が実施されている他県から鹿児島に移り住んだこのお母さんは、鹿児島の制度を自分がきちんと知っていればと自分を責めましたが、病院窓口で手続が完了する現物給付であれば、遡及どころか支払いの心配をすることもありません。問題はお母さんではなく制度にあることは明らかです。 次に、これまでの質疑を踏まえて、三つの医療費助成制度の支給方法を現物給付方式にすべきという観点から伺ってまいります。 質問の一点目、三つの医療費助成制度について、県市長会での要望項目をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 三つの医療費助成制度について、県の市長会からは、こども医療費について現物給付方式の導入と助成対象年齢の中学三年生までの拡大を、重度心身障害者等医療について自動償還方式の導入を県に対し要望しておりますが、母子・父子家庭等医療については、これまで要望は行っていないところでございます。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 県市長会の要望としては、こども医療費については対象を中学校三年生まで、支給方法を現物給付に、重度心身障害者等医療費助成制度については支給方法を自動償還にという要望がなされており、母子・父子家庭等医療費助成制度についての要望はされていないということが明らかになりました。 この質問の最後に、これまでの質疑を踏まえて、この三つの医療費を現物給付にするよう県に要望すべきです。市長の見解をお示しください。 あわせて、これまで鹿児島県下では、西之表市など独自に現物給付の導入を検討した自治体があることから、自治体の裁量を認めることと、その場合に補助金のカットをしないことをあわせて要望すべきと考えますが、市長の見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 医療費助成制度における現物給付の導入につきましては、県からの補助金や国民健康保険に対する国からの療養給付費等負担金が影響を受けるなど、さまざまな課題がございます。 私は、これらの医療費助成制度は、子育て支援の推進や障害者福祉の向上を図る上で重要な施策の一つであると考え、積極的に取り組んできておりますが、県の補助事業でもあることから、これまで県市長会等を通じて、県に対し、給付方法の見直しの要望を行ってきております。今後とも、県内各市と連携をし、機会を捉えて要請をしてまいりたいと考えております。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 現物給付の実現なしには、対象年齢や無料の対象が広がっても、病院窓口での負担の重さという根本問題を解決することはできません。そのために、鹿児島県下の自治体が、県民・市民の命に直結する制度で他都市におくれをとっている実態からも、機会あるごとに要請していくとの答弁もありましたが、県市長会とも連携して強く実施を求めていただきますよう要望いたします。 新しい質問に入ります。 生活保護費引き下げの影響と生活保護基準をもとにした減免・給付制度への対応について、この八月から行われた生活保護費の引き下げの影響については、さきの代表質疑でも明らかになっていますが、八月以降の対応と来年度の対応の考え方について伺ってまいります。 最初の質問は、生活保護基準の引き下げによる影響についての質問です。 質問の一点目、今回の引き下げで廃止世帯がなかった理由と今後の対応をお示しください。 質問の二点目、今、廃止世帯がなかったとしても、今後の認定は引き下げられた基準での対応となると考えますが、今後の認定への影響をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 廃止に至らなかった理由は、個々のケースについて最低生活費を計算し、それぞれの収入状況等を勘案して要否判定を行った結果でございます。 今後も引き続き、的確な事実確認に基づき、適切に対応してまいりたいと考えております。 新規申請につきましても、八月に改正された基準に基づき対応しているところでございます。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 廃止となった世帯はなかった。しかし、今後の認定におけるハードルは上がったものと理解します。 質問の三点目、基準引き下げ後の保護世帯の生活実態について、当局はどのような認識をお持ちか。つかんでいる実態などがあればお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 生活保護受給者からは、保護費の減額についての問い合わせなどが寄せられ、それに対し、それぞれ担当の職員が説明を行っております。状況は、今後も訪問等の中で把握してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 生活保護制度の発足以来、最大の保護基準の引き下げが強行されたことに対して、保護費減額の撤回を求める審査請求の運動が全国でも広がっており、九州でも一千人を超える規模になるとの報道もあります。しかし、この間、他都市では福祉事務所に審査請求の提出を受け付けない誤った対応が続出しました。 そこで、質問の四点目、不服審査請求受理についての国の通知と当局の受けとめをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 不服審査請求受理につきましては、厚生労働省より八月九日付で、審査請求は処分庁を経由してすることもできることについて改めて周知依頼がございましたが、本市では、この件につきましては七月中に各担当へ周知を図っていたところでございます。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 福岡市では、全ての福祉事務所の窓口に審査請求についての説明書を置き、記入の仕方を丁寧に伝えているということも仄聞いたします。本市においてもしっかりと対応されるよう要請いたします。 次に、これまで生活保護基準をもとにした減免制度が本市には六十八施策あり、そのうち、市独自での対応が必要なものが三十四施策あることを明らかにし対応を求めてまいりましたが、その中には生活保護基準に準ずる、例えば就学援助など生活保護基準の何倍を要件にしているものがあります。そのような制度は、この八月の基準の引き下げと同時に影響を受けるのではないかと思料することから、以下伺ってまいります。 質問の一点目、本市独自で対応しなければならない三十四の施策のうち、生活保護基準に準ずる要件を持つ制度は幾つあるのか、数をお示しください。 質問の二点目、それぞれの根拠条例と決定や認定の要件をお示しください。 質問の三点目、この八月から引き下げられた基準に準じた認定や決定となるものか。今後の認定への影響をお示しください。 質問の四点目、とりわけ就学援助について、制度の趣旨を踏まえた今回の影響と今後の対応について、どのように考えておられるのか見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 生活保護基準に準じて決定される減免等の制度について、私のほうで一括してお答えしますと、本市全体で五制度ございます。それぞれの根拠は、介護保険料の減免は介護保険条例で、個人市民税の減免は市税条例で定めており、準要保護者への就学援助など、それ以外の制度につきましては、規則、要綱等で定めております。 要件としては、介護保険料の減免が生活保護基準と同額を基準とし、就学援助が生活保護基準の一・三五倍を基準とするなどとなっているところでございます。 基準引き下げによる認定・決定の影響につきましては、二十五年度中は影響がないように対応しているところでございます。 以上でございます。 ◎教育長(石踊政昭君) 就学援助についてお答えいたします。 二十五年度は、年度当初の生活保護基準をもとに認定基準を定めていることから、生活保護基準見直しの影響はないところでございます。二十六年度以降につきましては、国の動向を踏まえながら対応を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 生活保護基準に準ずる要件を持つ制度が五つあり、いずれも市の条例に基づく要綱などで規定されていること、二十五年度中は、代表質疑でも明らかになったとおり、就学援助も含めて影響が出ない対応がなされていることが示されました。 次に、本市独自の生活保護基準に準ずる減免・給付制度においては、国の動向を見ながら対応するとの答弁もあったところですが、最終的には市の条例に基づく要綱などで定めている以上、市が独自に判断するものと考えます。来年度については、今回の生活保護基準の引き下げ以前より水準を下げない、例えば、倍率を上げて現在の水準を保つなどの対応が必要と考えますが、来年度以降の対応の考え方をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 来年度以降につきましては、今後の国の動向を見守りながら対応を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 来年度以降の対応は、市が独自に判断したものと受けとめて注視してまいりますので、関係当局におかれては、市民生活の実情に十分配慮して水準を下げない対応をすべき、そのことを再度強く要請いたしまして、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 ブラック企業調査、いわゆる過重労働重点監督月間について伺ってまいります。 若者を酷使し使い捨てするブラック企業対策として、厚生労働省は初めて九月を集中月間に設定して取り組みを実施します。これは長時間労働やパワーハラスメントに苦しむ若者たちが、泣き寝入りせずに告発運動に立ち上がり社会問題となり、参議院選挙においても大きな話題となって政府を動かしたと言えます。 そこで、質問の一点目、ブラック企業について、市長はどのような認識を持ち、どのように考えておられるでしょうか。認識と見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) おただしのブラック企業という言葉は、過酷な労働を強いる企業等を指して、一部報道等で使われているようでございます。国においては、日本再興戦略において成長の原動力として若者の活躍を促進するとされ、過重労働や賃金不払い残業など、若者の使い捨てが疑われる企業に対して取り組みを強化することとし、相談等による実態の把握が始まったところでございます。 私といたしましては、将来を担う若者等が劣悪な労働環境で仕事を強いられる状況はあってはならないことと考えております。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 将来を担う若者を劣悪な環境で働かせ、使い潰すようなことがあってはならないとのブラック企業に対する厳しい姿勢をお示しいただきました。 質問の二点目、九月一日から始まった過重労働重点監督月間について伺います。 まず、厚生労働省が過重労働重点監督月間に取り組む背景と概要をお示しください。 次に、どのような企業が対象になるものかお示しください。 次に、いわゆるブラック企業の特徴と定義をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎経済局長(中園博揮君) お答えいたします。 過重労働重点監督月間に取り組む背景といたしましては、先ほど市長が申し上げましたとおり、国では、日本再興戦略において、過重労働や賃金不払い残業など、若者の使い捨てが疑われる企業について、相談体制、情報発信、監督指導等の対応策を強化することとしたことを踏まえ、本年九月を過重労働重点監督月間としたところでございます。 監督指導の対象となる企業につきましては、労働基準監督署やハローワーク利用者等からの苦情や情報等をもとに、離職率が極端に高いなど、若者の使い捨てが疑われる企業等を把握していくとのことでございます。 ブラック企業という言葉について明確な定義は承知しておりませんが、過酷な労働を強いる企業等を指して、一部報道等で使われているようでございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 ブラック企業の内容や仕組み、対応を解説したブラック企業完全対策マニュアルによると、企業のブラック化は、酷使する、簡単に首を切る、賃金を搾取する、ハラスメントの多発、極端な精神主義といった五つの特徴があるとされています。今回の月間では、電話相談やハローワーク等に寄せられた告発と実態の把握が対象企業を絞り込むかなめとなっています。 そこで、九月一日に実施された無料電話相談の件数と寄せられた相談の特徴的な内容をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎経済局長(中園博揮君) 去る九月一日に厚生労働省が実施いたしました無料電話相談の結果につきましては、速報によりますと、相談件数は全国で一千四十二件で、主な内容といたしましては、賃金不払い残業が五百五十六件、長時間労働・過重労働が四百十四件となっております。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 二日以降は、鹿児島労働局や各労働基準監督署の総合労働相談コーナー等での相談や情報の受け付けも始まっています。 そこで質問の三点目、過重労働重点監督月間への本市の取り組みを伺います。 まず、月間そのものへの取り組みをお示しください。 次に、本市の施策等にかかわる企業が同調査で実名を挙げて公表された場合の対応をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎経済局長(中園博揮君) 本市におきましては、これまでも労政広報紙等を活用して、国等と連携を図る中で各種施策の周知・広報を行ってきているところであり、今回の取り組みにつきましても、本市ホームページに掲載いたしましたほか、鹿児島労働局が作成した広報チラシを中小企業のひろば九月号とあわせて発送するなど、周知・啓発に努めているところでございます。 鹿児島労働局におきましては、重大、悪質な違反が確認された企業等については、送検し公表するとされており、そのような場合の本市の対応につきましては、鹿児島市業務委託等有資格業者の指名停止に関する要綱等や、個々の業務の契約内容等に基づいて対応することになるものと考えております。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 本市の取り組みと対応をお示しいただきましたが、監督官が企業を訪問し、違法があれば是正指導することを期待するだけでは単なるキャンペーンで終わってしまいかねません。そうならないためにも、個人の悩み相談だけでなく、家族、友人、知人などの被害の情報もどんどん提供してもらえるような周知や、本市へ相談が寄せられた場合の連携など、月間もあと十日余りとなっていますが、各面から取り組まれるよう強く要請いたします。 この質問の最後に、今回の過重労働重点監督月間が、過重労働や賃金不払い残業などの取り締まりであることを踏まえて、現在、安倍政権が成長戦略の中で検討している労働規制緩和においての限定正社員、サービス残業させ放題のホワイトカラーエグゼンプション、派遣労働の拡大などは、ブラック企業を合法化することにつながる懸念があると考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎経済局長(中園博揮君) 国におきましては、日本再興戦略において、雇用制度改革・人材力の強化を掲げ、若者、女性、高齢者等の活躍の機会を拡大することなどにより、全ての人材が能力を高め、その能力を存分に発揮できる全員参加の社会を構築することとされておりますので、今後の取り組みを注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 この質問の冒頭に、市長が「将来を担う若者を劣悪な環境で働かせ、使い潰すようなことがあってはならない」と述べられたことは私どもも同じ見解です。本市の未来ある若者たちを使い潰すようなブラック企業をあぶり出す実効ある取り組みをしていただくとともに、劣悪な労働環境をつくり出してきた国の労働法制の規制緩和に対しては、厳しく対応していただきたい。そのことを強く要請し、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 今議会に提案されている第三三号議案 鹿児島市税条例一部改正の件について伺います。 質問の一点目、条例一部改正の理由と内容をお示しください。 質問の二点目、条例一部改正の根拠ともなっている地方税法一部改正の目的をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) お答えいたします。 今回の市税条例の一部改正は、地方税法等の一部改正に伴い、市税の延滞金の見直し、住宅借入金等特別税額控除の延長などを行うものでございます。 また、地方税法等の一部改正につきましては、社会保障・税一体改革を着実に推進するために、住宅借入金等特別税額控除の延長などを行うことや、現下の経済情勢等を踏まえ、成長と富の創出の好循環を実現する等の観点から、金融証券税制の改正を行うことなどを目的としております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 目的の一つが上場株式等に係る配当所得等及び譲渡所得等の課税の特例の拡充にあるということを指摘いたします。 質問の三点目、株式等及び公社債等に係る所得に対する課税の見直しについて伺ってまいります。 まず、内容と適用される実施時期をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) 今回の課税の見直しの内容でございますが、まず、株式等に係る譲渡所得等につきましては、一般株式等と上場株式等に分離して課税することとされております。 また、公社債等の利子及び譲渡所得については、一般公社債等の利子を除き課税対象とするとともに、一般公社債等と特定公社債等に分離して課税することとされております。あわせて、一般公社債等と非上場株式等に係る所得と、特定公社債等と上場株式等に係る所得とがそれぞれ損益通算できるものとされ、これらは平成二十九年度課税分からの適用となります。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 引き続き伺います。 次に、公社債等の金融商品としての現状と、公社債等が分離課税の対象となった背景をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) 公社債等は、一定の利子の支払いや償還時の元本の支払いが約束されており、発行者も国や優良企業であり、安定性が高く、比較的リスクが低い特質を有していると言われております。 分離課税の対象となった背景としましては、類似の金融商品である株式の譲渡所得等に対する課税との公平性・中立性の観点から、今回の改正がなされたところでございます。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 ほかの金融商品との課税の公平性と中立性を理由に、株式譲渡損の通算範囲が拡大されたとのことです。 次に、公社債等を分離課税した場合の総合課税との最高税率などの違いと、公社債等で損失が出た場合の分離課税と総合課税の取り扱いの違いをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) 公社債等に係る個人市民税につきましては、今回の改正によって譲渡所得等の税率が三%になりますが、おただしのように仮に総合課税の対象となった場合の税率は六%でございます。 公社債等で損失が出た場合、今回の改正によって、上場株式等と特定公社債等で損益通算ができることとなりますが、おただしのように仮に総合課税の対象になりますと、給与や年金などの所得とも損益通算ができることになります。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 金融商品を売ったり買ったりしたもうけに係る税金を分離課税にすることで、総合課税の負担の半分となります。また、現行の上場株式等の譲渡損を配当と通算して減税できる仕組みに公社債等も含まれることになります。アメリカやイギリス、フランス、ドイツでは譲渡所得が通算できるのは譲渡所得の範囲内が原則で、株式譲渡損を配当・利子と関係なく相殺できるのは日本だけであり、他国と比べても極めて優遇されている実態と言えます。 次に、これまで行われてきた金融所得課税一体化によるこれまでの流れをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) 金融所得に対する課税につきましては、平成二十一年の所得税法等の一部を改正する法律において、その一体化をさらに推進することとされております。あわせて、二十四年のいわゆる税制抜本改革法において、二十六年一月から譲渡所得等を百分の十とする特例措置が終了し、百分の二十の本則税率が適用されることを踏まえ、公社債等に対する課税方式の変更や、損益通算範囲の拡大を検討することとされたことから、今回、地方税法等が改正されたところでございます。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 これまでも、平成十五年度税制改正で、株式等の譲渡所得に係る税負担を本則の二〇%から一〇%に減額する優遇措置を延長するだけ延長してきたあげく、優遇措置がなくなっても、今度は課税の仕組みなどを変更して優遇措置を続ける実態が明らかになりました。 質問の四点目、分離課税所得が格差の原因になっているとの指摘もありますが、この指摘についての当局の認識をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) 分離課税につきましては、経済の発展や土地の有効利用など、国が政策目的を促進するために地方税法で定められているものでありますことから、今後とも国の動向を注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 分離課税所得、とりわけ株式譲渡所得は、これまでの質疑を踏まえて富裕層の税負担を著しく引き下げる要因となっており、さらに優遇を進めることは格差を拡大させることになることを指摘し、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 吉野地域のまちづくりについて伺ってまいります。 最初の質問は、吉野地区土地区画整理事業についてです。 質問の一点目、今議会に提案されている第三六号議案 平成二十五年度鹿児島市一般会計補正予算(第二号)中、款土木費、項土地区画整理事業費、目吉野地区土地区画整理費三千二百五万六千円の本市が直接施行を実施する予算として計上されたことについて伺います。なお、本案件は、個人情報や財産に係る権利などを勘案し、慎重な対応を求められることから、概要について質問します。 まず、土地区画整理事業において、この直接施行と一般的な移転との違いをお示しください。 次に、直接施行と街路事業等における収用法による行政代執行との違いをお示しください。 次に、本市の直接施行の実施件数及び他の中核市における過去三年間の実施件数と、具体的な事例をあわせてお示しください。 次に、直接施行の法的手続の流れをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) お答えいたします。 土地区画整理事業では、一般的に権利者との間で補償契約を締結した上で、権利者みずから移転していただいております。これに対し、直接施行は、土地区画整理法第七十七条に基づき、事業の施行者である市が直接建築物等を移転または除却するものでございます。 次に、直接施行と行政代執行の主な違いでございますが、直接施行が建築物等の移転または除却を施行者みずからが行い、費用も施行者が負担するのに対し、行政代執行は権利者が土地または建築物等の引き渡しを履行しない場合に、土地収用法第百二条の二第二項の規定により、都道府県知事がかわりに執行し、それに係る費用を権利者から徴収するものでございます。 次に、本市及び中核市の事例でございますが、本市ではこれまで直接施行を行ったケースはございません。また、中核市では七市が実施しており、具体的には建築物が債権者に差し押さえられ、権利者みずからの意思では移転ができない場合や、権利者等が確定できない場合などに実施した事例がございます。 手続の流れでございますが、土地区画整理法第七十七条第二項に基づき、所有者に移転期限の通知及び移転の意思についての照会を行い、通知した期限までに所有者が移転を行わないときは、施行者による移転を実施することとなります。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 土地区画整理事業における直接施行は、街路事業等に見られる行政代執行と違い、権利者みずから移転することができない場合に、施行者である本市が費用を負担し移転させることと理解します。 今回の直接施行が、本市での初めての事例とのことから、本市の土地区画整理事業で当局が慎重かつ粘り強い移転交渉によって、これまで事例がなかったと言えるのではないでしょうか。 そのことを踏まえて、今後の直接施行の実施に際しても慎重に対応されるべきと考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 建築物等については、権利者みずから移転していただくこととしております。しかしながら、さまざまな理由でみずから移転ができず、それによって事業の進捗が大幅におくれることが懸念される場合などは、施行者の義務として直接施行も検討しなければならないと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 直接施行については、私権の制限を伴うことや、執行に際して執行される側の財産権の侵害をしないためにも、実施に当たっては適正な手続と慎重な対応が求められます。そのことから、今後ともできるだけ権利者みずから移転できるよう、当局の粘り強い真摯な移転交渉を要望しておきます。 質問の二点目、吉野地区土地区画整理事業は、現計画において平成二十六年度を工事完了の年と定めていますが、現況と今年度の見通しについて、現計画における平成二十五年度末の事業費と建物移転の進捗率及び残事業費と移転における残棟数をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 平成二十五年度末時点における事業費ベースの進捗率は九七・六%で、建物移転の進捗率は八八・四%、二十六年度以降の残事業費はおよそ十三億円で、移転棟数は二百五十八棟となる見込みでございます。 以上ございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 これまで私は、平成二十六年度の工事完了を目指して質疑を交わしてまいりましたが、年間約三十億円程度の予算規模で百棟超の建物移転を実施してきた過去の実績を踏まえると、予算編成の事業計画変更だけでは大変厳しい現状にあると理解します。 質問の三点目は、現在、事業計画変更に係る県との協議がなされたと仄聞することから、今後の事業計画の変更に係る国・県との協議について伺います。 まず、事業計画の変更等に係る国・県との協議経過と今後の見通しをお示しください。 次に、一刻も早い工事完了を目指すという基本姿勢で臨まれるべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 事業計画の変更等については、既に県との協議を終えており、今後は国と協議を行い、二十五年度中に変更を行う予定でございます。 また、事業の推進に当たっては、社会経済情勢や本市の財政状況等を十分に勘案しながら、できる限り早期に工事概成できるよう努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 県との協議を終え、今後は国との協議に入ることが示されました。平成二十五年度末の残事業費の見込みを踏まえて、年度末の早い時期までに協議を整える必要性はもちろんのことですが、たび重なる事業計画の延長をしてきた吉野地区の経過からも、一刻も早い工事完了を目指す強い姿勢で協議に臨まれるよう、改めて当局に要請いたしておきます。 次の質問は、吉野地区土地区画整理事業区域内の住居表示案についてです。 質問の一点目、住居表示案の設計の根拠となった背景をお示しください。 質問の二点目、住民説明会の参加人数及び特徴的な意見をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 住居表示による町名については、従来の名称に準拠しつつ、親しみやすいもの、呼びやすいものなどを採用することとしており、当該区域については、吉野という地名が地域内外の方々に親しまれていることや、区画整理事業区域を一体として捉え、町名を統一したほうがよいと考えたことから、吉野一丁目から四丁目とする住居表示実施案としたものでございます。 住民説明会の参加人数は九十七名で、主な意見としては、「伝統ある川上町の町名を吉野に変更するのはなぜか」、「土地区画整理事業区域の南側は、今後、区画整理の予定はあるのか。また、その際、町名はどう考えているのか」といったものがございました。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 今回提案された住居表示案の内容と根拠をお示しいただきました。 住居表示案に対する住民説明会での御意見を踏まえて、以下伺ってまいります。 質問の三点目、住居表示案中、吉野二丁目と吉野三丁目における川上町の面積が占める割合をそれぞれお示しください。 また、住民説明会で出された(仮称)吉野第二地区土地区画整理事業との関連性をどう考えておられるのか、見解をお示しください。以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 実施案の吉野二丁目及び三丁目の区域において、現在の川上町が占める面積の割合は、吉野二丁目が一〇〇%、吉野三丁目がおよそ七三%でございます。 (仮称)吉野第二地区土地区画整理事業区域の住居表示は、同事業の進捗状況を勘案しながら実施することとしており、当面は当地区及びその他の住居表示未実施地区における住民の意向など、状況把握に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 吉野二丁目と三丁目の川上町の面積が占める割合を聞いたときに、伝統ある川上町の町名を吉野に変更するのはなぜかという御意見があったのもやむを得ないものと考えます。 私どもに相談を寄せられた方は、川上村からの歴史や区域内にある神社が川上・下田を守る神様を祭っていることにも触れ、神様も戸惑うのではないかと懸念されていました。 この質問の最後に、川上町の名前を残すことについての当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 住居表示対象区域内の川上町は、その大部分が吉野地区土地区画整理事業区域内であることから、町名についても、当該区域内で統一してわかりやすい吉野の町名に変更したいと考えております。 以上でございます。   [大園たつや議員 登壇] ◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。 今回の住居表示案については、十一月に鹿児島市町界町名地番整理委員会に諮問、答申の後に町の設定及び変更の案を一カ月間公示し、その後、議案として提案される運びと伺っています。合併協議のときは町名にこだわらなかった方々が、なくなってから初めて町名を残すべきだったと悔やむ事例も少なくないことからも、町名については住民の意見やその後のまちづくりを踏まえた慎重な対応を要請いたしまして、この質問を終わります。 個人質疑を終えるに当たって、さきの参議院選挙において、私ども日本共産党は、これまでの国会論戦や政策が一定評価され、多くの方に信頼を寄せていただいたと考えています。国民の声で政治を動かす党として、私ども党市議団も市民の声を真っすぐ市政に届けるとともに、研さんを重ね、市民要求実現のために全力を挙げる決意を申し上げまして、私の個人質疑の全てを終了いたします。 ○議長(仮屋秀一君) 以上で、大園たつや議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、のぐち英一郎議員。   [のぐち英一郎議員 登壇](拍手) ◆(のぐち英一郎議員) 九月の定例会に当たりまして、個人質疑を行ってまいります。 私は、未来のためにも無駄遣いをしない、また民業圧迫をしない、そして甚だしい世代間の格差を認識をし、認識だけではなく、それを施策に反映をしていく、そういったことを主要な観点とし、また、超高齢社会と少子化の進行による人口減少社会を踏まえ、質を上げながら上手に縮めるまちづくりといったものが大切である。そういった立場から質疑を行ってまいります。 まず、森市長の政治姿勢についてお伺いをいたしてまいります。 まずは、市域内の県体育施設の整備についてお伺いいたしてまいります。 一点目、このところずっと議論も続いておりますが、三百億円の国体主目的の体育館整備が必要かということにつきまして、どのように現時点お考えかお示しをください。 また、総合体育館の整備等はドルフィンポートに必要かどうかということについて改めてお考えをお示しください。 過日、ある方は知事と対談をされた際に、完成予想図というものを見せていただいたということを伺いましたが、このドルフィンポートに建設の体育館の完成予想図というものを森市長はごらんになっていらっしゃるのかどうかお示しをください。 また、国体、国体とずっと物事を言われて進んできておりますが、最近県議会でもいろんな議論が出てきておるところでございますけれども、私は、鹿児島アリーナを体操競技のことが時折仄聞いたしますので、体操競技のために鹿児島アリーナを改修すれば国体の準備は万全ではないかなというふうに考えるところでありますが、御見解はいかがでしょうか、お示しをください。 また、五点目といたしましては、先日ようやくヴォルカとFCの合併が実現をいたしましたが、市域内におけます、またJリーグ昇格等に向けてのスタジアムの整備等はまたいろいろとお金が物入りとなってくるわけでございますが、この県の体育施設整備等とも関連いたしますこのJリーグチームに向けたスタジアムの整備試算というものについて、改めて、今日、現時点どのようにお考えかお示しをください。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) のぐち英一郎議員にお答えをいたします。 複合施設の整備につきましては、本市といたしましては、さきの県市意見交換会において、県が整備の方向性を決めるに当たっては、本市とも十分な意見交換をしていただきたい旨の申し入れを行ったところでございます。 知事におかれては、「施設の必要性や規模、機能などそのあり方について幅広く多くの方々から意見を聞くなど、改めて検討を行ってまいりたい」と述べておられるところであり、本市といたしましても、その検討の状況に応じて対応してまいりたいと考えております。 次に、県におかれましては、場所も含めて再検討されるとのことでございますが、いずれにいたしましても、本市といたしましては、本港区は豊かなウオーターフロントの形成、中心市街地の回遊性の向上とにぎわいの創出という観点などから、本市のまちづくりにおいて大変重要な地区であり、その活性化に向けては、今後、市と県で十分な協議・連携を図っていくことが必要であると考えております。 また、複合施設の完成予想図については承知をしていないところでございます。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 県によりますと、国体の競技会場は、県の準備委員会が地域バランスなどを考慮しながら総合的に判断し、開催市町村を選定することとしており、これまで第一次選定として十八競技の開催地を公表しておりますが、体操競技につきましてはまだ公表されていないところでございます。 次に、現在の県立鴨池陸上競技場がJリーグ規約の基準に適合するには改修する必要がございますが、県におかれては、現時点でその計画はなく、費用についてもわからないところでございます。 次に、新たに球技場を計画している北九州市では、建設費として約八十九億円を見込んでいるようでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 私が通告を出しましてから過日、先週ですけれども、またその完成予想図を知事に見せていただいたという方は、知事とまた会われる機会があったようですけれども、その際に伊藤知事がこの無駄遣いについて何とおっしゃったかと言いますと、「当初よりはっきりした計画自体がなかったので、白紙撤回と言われても白紙撤回しようがありません」と言われたそうでありまして、お話を伺いまして、甚だ残念な知事だなというふうに思っているところであります。六月議会以降一生懸命いろいろ調べたり質疑も交わしておりますが、県は大事だとしても、今の県知事が果たして私たちに必要かどうか疑問が募るところであります。 御答弁いただきまして、完成予想図もぜひ市長がお一人でお出かけになれば見せていただけるのではないかと思いますので、ぜひお出かけをいただければというふうに考えるところであります。 体操についてのことなども特に現時点で何か情報があるということではないようでありますが、県議会等でも意見が交わされております状況等もありますので、引き続き国体に向けてということで、無駄遣いがなされぬよう注視をしてまいりたいと思います。 続きまして、森市長の政治姿勢につきまして、次は原発の再稼働についてお伺いいたしてまいります。 今週はしあさっての木曜日、二十日に原子力規制委員会によります川内の現地調査が行われることになっておるようでございますが、ぜひこの調査には職員の方を派遣していただきたいと思いますがいかがでしょうか、御見解をお示しください。 二点目といたしまして、この間、新潟県知事、さらには佐賀県の伊万里市長の方など、命を脅かす原発について、非常に自治体の長として極めて真っ当な言動等を見て大変感銘を受けておりますが、そうした言動を見られまして、地方公共団体の公正・公平な最高責任者としての森市長はどのような御見解をお持ちかお示しをください。 三点目、安倍総理が過日、オリンピックの決定に際しまして、原発事故は制御下にあると、アンダーコントロールであると、汚染水は〇・三平方キロメートルの範囲内で完全にブロックしていると、この人は何もわかっていないのだなという大変驚くべき発言をいたしたわけでありますが、そのことにつきまして、再稼働に関連し、森市長はどのようにお考えか御見解をお示しをください。 四点目に、川内原発に係ります火山と活断層の最新評価の状況等についての御認識、御見解をお示しをください。 五点目、川内原発の事故で放射能をばらまかない対策の現状がどのようになっているものかお示しをください。 六点目、対策をした上でも、それでも市民が事故に際し被害を受けた場合の市民の生活の再建と補償の仕組みについて詳しくお示しをください。 七点目、いまだ福島の原因がはっきりとわからない中、私は地震であると早い時期から申し上げておりますが、はっきりわからないと公式にはされております中、福島で防げなかったことと今なお続いていることが、私どもの隣の自治体で再発すること、再発する可能性につきまして、どのような御見解をお持ちなのかお示しをください。 八点目には、東電の原発事故の影響が想定をされます地域への修学旅行は慎重にしていただきたいと考えておりますが、お考えいかがお持ちでしょうか、御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 住民の生命・身体及び財産を災害から守るため最善を尽くすことが市政の最高責任者として私に与えられた使命であると認識をしており、原発問題に関しましても、UPZ内の関係六市町を取りまとめて九州電力と防災に関する協定を締結するとともに、本市の原子力災害対策編を策定し、原子力防災に取り組んでいるところでございます。 おただしの両首長の原発に関する言動につきましては、それぞれの自治体の置かれた状況を踏まえて、首長としてのそれぞれの思いや考えを示されたものと考えております。 国におきましては、汚染水問題への対応を東京電力任せにするのではなく、これに対し前面に立ち、責任を持って想定される危険性を広く洗い出し、予防的かつ重層的に取り除く抜本的な対策を講じるという強い決意を示されたものであると考えております。 私といたしましては、まずは深刻化する汚染水問題の根本的な解決に向けて国は全力を傾注し、地元を初め、国民、さらに海外からの不安等を払拭していただきたいと考えております。 川内原発においては、福島第一原発事故のような最悪な事態は申すまでもなく、いかなる原子力災害であっても発生することが万が一にもないよう、原子力規制委員会におかれては、国内外の最新の科学的知見による厳格な基準に基づき、厳正に審査を行っていただきたいと考えております。 ◎市民局長(下村英法君) お答えいたします。 現地調査が行われる川内原発への職員の派遣につきましては、川内原子力規制事務所を通じて、視察の可否の確認を行っているところでございます。 次に、川内原発の新規制基準適合性に係る審査に際しましては、七月二十三日の審査会合の中で、九州電力の申請に対して、火山に関しては、モニタリングの対象となる全ての火山について大規模火山活動の予兆を捉えるための観測方法を提示すること。また、活断層に関しては、地震調査研究推進本部が本年二月に公表した九州地域の活断層の長期評価よりも短く評価したものについては再評価すべきことが指摘されております。 次に、九州電力においては、放射性物質の拡散につながるような深刻な重大事故の発生を防止するため、炉心損傷防止を目的とした加圧器逃がし弁や格納容器破損防止を目的とした水素再結合装置が設置されるなどの対策が講じられております。 次に、原子力災害の発生に伴う被害を受けた場合の市民の生活再建や補償に関しましては、現在、原子力被害による被災者支援施策として実施されている生活再建対策や子供の健康・心のケアの取り組み、子育て・生活環境の改善のための支援などと同様の取り組みが考えられるほか、原子力損害の賠償に関する法律に定められた枠組みにより対応がなされるものと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(石踊政昭君) 修学旅行で東日本に行く場合は、実施する学校が旅行地の放射線量や食品の安全性など放射性物質に関する情報を収集し、生徒、保護者に説明をしているところでございます。 今後も安全性につきましては、十分に調査・検討し、必要な情報を提供して安全な修学旅行となるよう各学校を指導してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 総理の発言はびっくりと私は申し上げましたけれども、なるほど無責任の発言ではなく、前向きにとれば、森市長のような受けとめ方もできるのかなというふうに考えるところでございます。 被害を受けた場合の生活再建と補償の仕組みにつきましては、現時点、法以外何もないとお考えのみをお答えいただいたということとして、きょうのところは理解いたしておきますが、ますますなおのこと再稼働どころではないなという根拠がまた一つしっかり確認できたということを理解をいたしました。 修学旅行につきましては、商業高校は去年は群馬に行っておりますが、ことしはいろいろなことを考えて見直しをしておるようでございます。しかしながら、玉龍中学校は東京へ変わらずお出かけのようであります。本当に慎重にと、特に何か強く申し上げるというようなことはこの場であえていたしませんが、慎重にと、子供の健康のことが原発の先ほどの災害のところでも出てまいりましたが、慎重にということを本当によくよく御対応いただきたいと、学校任せにせず、教育長のほうでもしっかりと情報収集をして、話し合いをして、選択をして実施をしていただきたいというふうに、子供たちの楽しい修学旅行が後々に何か残念なことが出たというふうにならないようにしていただきたいと思います。 一点だけ、二十日の規制委員会の現地調査につきまして、可否を今確認していただいているところでございまして、通告してよかったなと思っているところでございますが、きょうは十七日でございます。可だったらどうなされるのか、否だったらどうなされるおつもりなのかお答えください。 以上、再答弁を求めます。 ◎市民局長(下村英法君) おただしの件につきましては、視察が可能の場合につきましては職員を派遣したいと考えているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) こういう簡単なところでとまっている場合ではありませんが、可だったらどうするのか、否だったらどうするのか。 以上、再答弁を求めます。 ◎市民局長(下村英法君) 視察が可能の場合につきましては職員を派遣したいと考えております。 また、視察が可能でない場合につきましては、その後、公表される資料を注視したいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁いただきました。ありがとうございました。 ぜひ派遣が実現できればなというふうに考えているところであります。 続きまして、全国学力テストの結果に見ます、考える力の弱さという指摘、時間をかけているのに結果を出せていないということに対しての対策として、政治の姿勢としてお考え、どのようにお持ちかお示しをいただきたいと思います。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) 児童生徒の考える力を育てるために、基礎的な知識・技能を活用する場面や話し合い、学び合いの活動を授業の中に意図的に設定するなど、指導方法の工夫改善に積極的に取り組むよう指導してまいりたいと考えております。 また、思考を深めさせる本市独自の指導資料を作成するなどして教員の授業力を総体的に高める取り組みを行ってまいります。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁をいただきました。 この結果と関係があるのかないのか、学校の現場の先生方は大変お忙しいと常々言われます。また言われているようでもあります。 本当に必要なことだけで忙しいとなる必要があるのではないかと、今回の結果を見て、忙しいことがさらにこの「かごんま よか授業」という、まとめておられる資料等も読ませていただきましたけれども、さらに新しい忙しさをもたらすのではなく、現場の先生方がしっかりと大事なことに集中して忙しくなるように、そういった取り組みに今のお答えの内容が重なっていきますよう要望をいたしておきます。 また、この項目につきましては、経過、成果等を改めて機会を捉え伺ってまいります。 次に、市立病院についてお伺いをいたしてまいります。 一点目、市立病院の人事とドクターヘリの業者の選定に係ります伊藤県知事からの森市長へのアドバイスやお口添え、あるいはお願いの有無につきまして、御認識・御見解をお示しをください。 二点目、今回の市立病院におけます院長先生の人事は、思いをはせますと、今後の定例化・慣習化という大学からの先生方を受けていくポストの新設化というふうに考えられなくもないかなというふうに私は考えますが、そういう認識でよいものかどうか御見解をお示しをください。 今の質問とも関連をいたしますが、今後の市立病院長は生え抜きの院長先生の就任があるものかないものか、現時点どのようにお考えかお示しをください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 県知事とはさまざまな機会にお会いし、いろいろお話をさせていただいておりますが、病院長の人事につきましては、私自身が任命権者として決断をしたところでございます。 また、ドクターヘリの業者選定につきましては、おただしのようなことはなかったところでございます。 私といたしましては、市立病院の新築移転を契機に、鹿児島大学を初め、国・県などの医療機関とより一層緊密に連携を図る必要性や、任期や年齢など各面から総合的に勘案し、新病院長を選任したところでございます。 今後とも、選任につきましては、適宜適切に判断をし、ふさわしい人材を登用してまいりたいと考えております。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁をいただきました。 ドクターヘリについては何もなかったと。しかしながら、院長先生の人事につきましては、県知事からのアドバイスもあり、お願いもあり、お口添えもあったのだなというふうに理解をいたします。ありがとうございました。 新たな項目に入ります。 市立病院につきまして、お伺いをいたしてまいります。 市立病院の坪内先生にお伺いをいたしてまいります。 市立病院のよさ、特徴、強みといったもののこれまでをどのように御認識を持たれ、これからをどのように考えておられるのかお示しをください。 二点目、鹿児島大学関連からお越しいただいております医師の数、そして、その医師の方々が夜間救急外来は無論のことでございますが、研究にも励んでいただく必要性につきましてどのような御見解をお持ちかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎市立病院長(坪内博仁君) お答えいたします。 市立病院は、県内で鹿児島大学病院に次ぐ規模、機能を有し、また県内唯一の第三次救急医療機関としての救命救急センターや総合周産期母子医療センターを運営するとともに、基地病院としてドクターヘリを運航するなど、県下の中核的医療機関としての役割を担ってきていると認識しております。 今後も他の医療機関との連携を深めながら、救急医療など高度専門医療のさらなる充実を図り、市民はもとより、広く県民からも信頼される病院運営に全力で取り組み、安心安全な質の高い医療を提供するとともに、地域医療へ貢献してまいりたいと考えております。 次に、当院の医師九十六人のうち鹿児島大学医局員は現在七十一人でございます。当院の救命救急センターは、救急患者の救命医療を二十四時間体制で行っており、今後も引き続き各診療科の協力体制のもとに運営してまいりたいと考えております。 また、臨床研究は医療の進歩のために必要なものでございますので、これまで同様、診療とあわせて力を注いでいただきたいと考えているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 新しい院長先生に御答弁をいただきました。 市立病院の医師九十六人中七十一名の方が大学医局員とのことで、大変お世話になっているということがよく理解をできました。 二十四時間救命と研究は両方大事でございます。私も全く同感でございます。しかしながら、二十四時間救命のほうが圧倒的に優先という認識を私は持っております。 ぜひ今申し上げましたことにも御理解をいただきまして、本市の病院のために大活躍いただきますことを要望いたしておきます。 よく会釈はいたしますが、なかなかおわかりをいただけていないようでございますが、末席に静かに座っておりますのぐちと申しますので、よろしくお願いをいたします。 新たな項目に入ってまいります。 貧困対策についてお伺いをしてまいります。 一点目、生活保護受給者への減額のお知らせと経過と反響と対応がどのようにあったものかお示しをください。 二点目、書類にいつも小さな字で書かれておりますが、今回の減額等に関連いたしまして、行政への不服審査請求の制度の紹介と周知はどのようになされたものか。特段のお取り組みなどがあったものかどうかお示しをください。 三点目、貧困対策と関連をいたしまして、これまでにも幾度となく要望いたしておりますことを伺います。 今年度の当局退職者の再就職、天下り状況等が先ごろ公表もされたところでございますが、そうした状況を踏まえた公正・公平なポストの公募と雇用機会の開放について、どのようになっているものか状況と御見解をお示しをください。 四点目、建設工事におけます労務単価がぐっと引き上がっておりますけれども、こうしたことへの対応がしっかりと滞りなく隅々まで行き渡っているのかどうか、対応についての経過をお示しをください。 同じく下請契約等への適正化への取り組みの状況がどのようになっているものかあわせてお示しをください。 六点目、介護における離職というものが全国的に話題となっておりますが、本市におきましては、介護離職のゼロに向けてどういったお取り組みをしていただいているものか、どういったことをお考えなのか御見解をお示しをください。 七点目、私、複数年にわたりましてこの項は指摘も要望もいたしておりますが、国がお金を出してくれるようなモデル事業もありながらも、手を挙げておられずに放置をしております経済的困窮家庭の子供に対する学習支援につきまして、御認識とお取り組み、そしてお考えをお示しください。 以上、貧困対策の政治の取り組みといたしましてお伺いいたします。 以上、御答弁願います。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) 本市退職者の再就職についてでございますが、外郭団体等につきましては、行政との連携を図る中で効率的な運営を行うことが必要であること、また、本人にとっても行政経験や能力を生かせることなどから、各団体からの要請に基づき、退職者の中からそれぞれの役職に適任である者を推薦しているところでございます。 また、嘱託職員につきましては、専門的知識や行政経験が必要な業務については、民間を含めた関係団体等からの推薦や本市退職者の活用などにより任用しているところでございますが、特に資格が必要でないものや業務に必要な資格取得者が多い業種等においては、公募やハローワークなどを活用し、広く人材の確保を図っているところであり、二十五年度におきましても、市営墓地等管理嘱託員や保育コーディネーターなど新たに十六職種、五十人を公募したところでございます。 今後とも、広く人材の確保が図られるよう可能な限り公募等による任用に意を用いてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) お答えします。 基準の見直しにつきましては、変更通知書とともにお知らせを七月末に全世帯一万一千二百十一世帯へ送付し、受給者からは見直しの内容に関する問い合わせ等が寄せられたところでございますが、具体的な内容について地区担当者が説明を行っております。 行政不服審査請求につきましては、保護の開始時に保護のしおりを用いて説明を行っており、また、今回の全世帯に送付した変更通知書の中にも記載しているところでございます。 介護で離職をされ生活保護の申請を行う方がおられますが、高齢者を介護される御家族には負担軽減のために各種制度について相談の際に案内を行うとともに、広報にも努めているところでございます。さらに、生活困窮の方には生活保護の適用を行う場合もあるところでございます。 経済的困窮家庭の子供に対する学習支援ですが、国においては、教育の機会均等を図るため、子供の貧困対策を図ることとされており、本市においてもそのような状況はあるものと考えております。 子供の貧困対策の推進に関する法律が六月に成立をし、政府による大綱や都道府県による計画の策定等が規定をされ、状況に変化がございますので、今後、本市としても国・県の動向を見守ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(上林房行信君) お答えいたします。 建設工事における労務単価引き上げへの対応及び下請契約等の適正化への取り組み状況につきましては、私のほうで一括して申し上げます。 労務単価については、国の平成二十五年度公共工事設計労務単価を用いて単価の引き上げに対応しております。 なお、本年四月一日以降に契約を行ったもので、早期発注などにより二十四年度の単価を採用したものについては、新労務単価に変更する特例措置を適用することとしております。 また、下請業者との適正な契約については、契約時に元請業者に対し、代金の支払い方法等について適正に行うよう文書で通知するとともに、下請通知書の提出時には、契約内容の確認などの指導を行っております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 貧困対策につきまして、それぞれ御答弁をいただきました。 公募等につきまして、雇用機会の開放等につきまして、十六職種五十人ということをお答えをいただきましたが、今後とも広げていただきまして、私は何も再就職全てがだめというお話ではなく、そういったところも広げていただきたいと、要するに排除ではなく機会の均等をと申し上げているところでございますので、御答弁にある中身に沿ったお取り組み方をいただきますよう要望をいたしておきます。 労務単価の問題につきましては、各自治体でもいろいろと課題等も見受けられるようでありましたのでお伺いいたしましたが、本市におきましてはしっかりとお取り組みをいただいているようでありますので、現場の方からのお問い合わせも時々いただいておりますので扱いましたが、そういったことをお伝えし、何かあればその方からまた当局のほうにお伺いなり、お問い合わせなりが行くようにというふうなことをさせていただきたいと思います。 介護離職ゼロにつきましてのお取り組みは充実をいただきますよう要望いたしておきます。 子供の貧困に対しましては、今あるメニューには手を挙げておられないわけでありますけれども、法ができたので見守ってまいりたいと。以前お伺いしたときは、そうしたことに事業に手を挙げたとしても人手の確保は難しいと、いつもながらできない理由ばかりお述べになられるなと思っておりましたが、今回は法ができたので見守っていきたいというお答えになりましたので、法ができて具体策が定まり、地方自治体でも十分に取り組めるというメニューになっていけば、しっかりと取り組んでいただけるものということを期待をし、素早くお取り組みいただくことを要望いたしておきます。 新たな項目に入ります。 期待を受けてスタートいたしました再生可能エネルギー推進課についてお伺いいたします。 期待を受けて発進はしていると思いますが、この間何をしているのか、アウトプットもなく、膨大なインプットはされておられる状況ですので、膨大過ぎてアウトプットに困っているのかなと思いますが、余りに何をしているのかさっぱりわからない。「何をやっているのか再生可能エネルギー推進課は」という御意見を私の周りにおりますエネルギー政策に強い興味・関心を寄せる市民の方々からよく話題として受けることがございます。そうしたことを受けまして、幾つか伺ってまいります。 一点目、昨日まで推進課は事業として何をなされてきておられるのか。これから何をしていこうとされておられるのかお示しをください。 二点目、七百十七万四千円かけて再生可能エネルギー導入促進事業というものが予算に上がっているわけでありますけれども、この事業の経過なり、アウトプットが欲しいと思います。市民向けの発信をどのようになされているのか。なされていないと思いますが、なされていこうとしておられるのか御見解をお示しください。 三点目、潜在力、ポテンシャルの調査の現状と今後についてどのような取り組みの状況にあるのかお示しをください。 四点目、小水力と地熱利用の現状、市域内における現状につきまして。また、国内・県内との連携のためには環境アドバイザーの方にぜひ御活躍をいただきたいと思いますが、その状況はどのようになっているものかお示しをください。 また、五点目、過日、薩摩川内市が県内で初めて公共施設の屋根貸しによる太陽光発電と、大変すばらしいお取り組み、原発を早くなくしてこういうまちに私は薩摩川内市はなればいいと常々考えておりますが、その行政としての取り組みに学ぶところをどのようにお持ちかお示しをください。 六点目、本市域内におけますメガソーラーの稼働状況が現在どのようにあるものか御認識をお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎環境局長(田中一郎君) お答えします。 再生可能エネルギー推進課におきましては、本市の地域資源を生かした再生可能エネルギーの有効利用を進めるため、専門的知見等を有するコンサルタントのノウハウを活用しながら、本市における再生可能エネルギー導入のための民間活力の活用を含めた取り組みの具現化策について調査・研究を行うこととしており、現在、産学官連携による再生可能エネルギー導入促進研究会を設置し、調査・研究体制を整えたところでございます。 また、バイオガス施設整備事業につきましては、二十四年度策定の基本計画に基づき、他都市類似施設の調査や一体的に整備する南部清掃工場の整備方針との調整など、詳細検討を行っております。 さらに、県内で取り組みが進められている小水力発電につきまして、可能性が想定される複数の候補地の現地調査を進めているほか、公共施設等への再生可能エネルギー導入指針についても、今年度を目途に検討を進めているところでございます。 再生可能エネルギー導入促進事業につきましては、風力やバイオマスなどの再生可能エネルギーを予断なく洗い出し、その活用策等について調査・研究を行うこととしており、現在、研究会において、国内外のエネルギー動向やエネルギーの賦存量等について調査・研究を進めているところでございます。 今後におきましては、エネルギーの種類ごと、また実施主体の仕分けなど、市域における再生可能エネルギーの導入が実施されるような仕組みの検討などを行う予定としており、市民や事業者等について具体的な取り組みが進むよう各面から研究・検討してまいりますとともに、取りまとめた内容については、市ホームページや市民のひろば、事業者向けの広報紙など、あらゆる媒体を活用し、情報発信に努めてまいりたいと考えております。 小水力発電につきましては、市内三カ所で合計六百六十キロワットが稼働中であり、地熱利用につきましては実績はないところでございます。 県内・国内の連携の試みとしましては、本年十一月、本市において、全国小水力発電サミットin鹿児島が開催される予定でございます。 再生可能エネルギーの導入推進につきましては、鹿児島大学の産学官連携推進センターの全面的な協力と産業界の参画による研究会においてさまざまな展開が予想されることから、環境アドバイザーの国際的な幅広い観点からの専門的な知見も活用しながら調査・研究を進めてまいりたいと考えております。 昨年七月の固定価格買取制度の導入により、多くの事業者による再生可能エネルギー市場への参入が見られるところであり、薩摩川内市など自治体による公共施設の屋根貸し事業につきましては、民間活力を活用した再生可能エネルギーの導入推進という面で有意義な取り組みと考えております。 このようなことから、本市におきましても、本年度、公共施設等への再生可能エネルギー導入指針を策定する中で、他都市の事例も参考にしながらその検討を進めているところでございます。 市域内における民間事業者によるメガソーラーの稼働状況につきましては、谷山港三丁目において約一メガワットのものが本年三月より稼働しているほか、七ツ島二丁目において七十メガワット、宮之浦町において約八メガワットのものが着工されております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 一点だけ、メガソーラーの稼働状況をお示しをいただきましたけれども、その状況を受けまして、今後どのようにお考えになっておられるものかお考えをお示しください。 以上、一点のみ再答弁を求めます。 ◎環境局長(田中一郎君) 市域内のメガソーラーの稼働状況に対する評価等につきましては、本市の日射量及び日照時間は他都市よりも比較的大きく、太陽エネルギーの利用に有利な地域であることから、民間においてもそのことを評価され、整備を進められているものと考えており、本市としましても、庁内で連絡会を設置し、民間事業者のメガソーラー発電事業がさらに進むよう支援に取り組んでおります。 今後におきましては、再生可能エネルギー導入促進研究会における調査研究結果を踏まえ、導入が促進されるよう努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 再生可能エネルギー推進課につきましていろいろと御答弁をいただきました。 あらゆる媒体を活用しての情報発信ということでございますので、これだけの長きにわたる沈黙でありますから、充実した中身がたくさん出てくるということに心より期待をいたしておきます。 十一月七日、八日は鹿児島市、九日は霧島市で全国小水力発電サミットin鹿児島が行われるようでもあります。ぜひ関係職員の方々、また推進課のみにとどまらず、本市の重要な施策として、できましたら多くの方にお出かけをいただき、再生可能エネルギーの普及についてお取り組みを、また、この取り組みは民間の活力が大事であろうと、民間の活力を引き出す黒子にのみ回っていただきたいと、決して民業を圧迫するような、あるいは何かわけのわからない再就職や天下りにつながるようなことではなく、民間の活性、地域でお金が回るような取り組みにぜひ力を入れていただきたいというふうに考えて、新たな項目に入ります。 これまでに昨年からも伺っております子宮頸がんワクチンにつきまして伺ってまいります。 一点目、六月議会以降の本市におけます被害の把握と厚労省、文科省の動向がどのようになっているものか、把握、そしてそのことを市民の方々に対してどのように周知をしているものかお取り組みの経過をお示しください。 二点目、検診をしっかり受けていけば、完全に予防ができていくものというふうに私は子宮頸がんのことを理解いたしておりますが、その予防に向けての受診率の向上とそうしたことと密接に関連いたします性行動への、性教育と書きますと必ず教育長のお答えとなってしまいますので、社会人の方々へもしっかりと考えていただきたいということから、性行動への学びの拡充をどのようにお考え、どのようにお取り組み、これからをどのように考えていかれるものかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 本市での六月議会以降の副反応につきましては、頭痛、嘔吐の報告が一件、体調不良により現在医療機関において治療を受けているとの相談が一件ありました。 厚生労働省におきましては、副反応の症例について調査を実施し、専門家による評価を行うこととしております。 市民に対しては、五月に接種勧奨の通知を行った約二千八百人の保護者に勧奨差し控えの理由や接種時の注意事項等について個別にはがきで通知を行うとともに、ホームページや広報紙において周知を図ったところでございます。 子宮頸がん検診につきましては、二十一年度から、二十歳から四十歳までの五歳刻みの女性に対して無料で検診を受診できるクーポン券を配布し、受診率が向上しております。 また、無料クーポン券とあわせて、子宮頸がんの原因や検診の重要性等について説明した検診手帳も配布しております。 以上でございます。 ◎教育長(石踊政昭君) 文部科学省が実施しました子宮頸がん予防ワクチンの接種に関連した欠席等の状況調査によりますと、昨年度、予防接種後に発熱や関節痛、激しい頭痛等の症状を訴え、学校や部活動を欠席するなどした中高生の数は全国で百七十一人で、教育委員会には該当する生徒はこれまで報告はないところでございますが、国の結果を受けまして、各学校に対し、今後、体調不良を訴える生徒がいた場合は、学校生活のさまざまな場面で適切に対応し、個別の配慮を行うよう文書で指導したところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 子宮頸がんワクチンにつきましてそれぞれ御答弁をいただきました。 私は、八月に政策研究の場におきまして、東京の自由民主党の区議の方から、全国の被害等で苦しんでおられる方の個人情報百五十名ほどのファイルを拝見いたしました。鹿児島で少ないのは喜ばしいとも言えるでしょうし、そこに本当に全てが把握できているのかという思いもございますけれども、一件でもないほうがベストでございますので、頭痛があられる方、治療中の方がいらっしゃるという方が御答弁に出てまいりましたのは残念であるというふうに考えておりますし、このワクチンは本当に効くのかどうかもはっきりとしない、持続効果もはっきりとしていない、中学生が受けて十年ももたないものが将来の本当に予防になるのかということも、巨額の無駄遣いだと後から指摘をされる、あるいは場合によっては薬害にも発展しかねないというものを力強く勧めてきて、お勧めが今はまずは中止と、しかしながら、再開に向けた動きも大変力強いようでありますが、本当に命と健康を守るためにということで考えますと、巨大な製薬会社のロビー活動が功を奏して何の疑問も差し挟まずに再開を認めるというようなことはあってはならないというふうに考えておりますので、注意深く、再開ですよということが例え厚労から出てきたとしても、注意深く状況把握をし、御決断をいただきたいというふうに思います。 次の項目に移ります。 今日まで長きにわたりまして幾たびもお伺いいたしてまいりました私用電話料につきまして、本会議の経過等も踏まえた控除の廃止が最近動きがあるようでございます。その動きはどのようになっているものか。 携帯電話機の普及等もありまして、いつまで続けるのかなと、早く全てそうしたものをなくしましたというふうにならないものかと思いながら長年伺っておりますが、経過はどのようになっているものか状況をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) 私用電話料につきましては、職場で話し合って決めた額を職員の自由意思に基づいて各課控除としてきておりますが、携帯電話の普及などの実態も踏まえる中で控除を取りやめる課がふえてきております。 このような状況の中、本年七月、各課長に対し実態を踏まえた控除のあり方について職場で話し合い、適切に対応するよう通知をいたしたところでございます。 なお、現在、控除をしていない部署を市長事務部局について申し上げますと、百二十五課のうち三十五課となっております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁をいただきました。 七月三十一日付で各課長宛てに私用電話料の給与からの控除についてという文書が職員第六十五号で出ておりますけれども、控除については公私の区別を明らかにする趣旨から、「職員の自由意思に基づき、各課において、それぞれの実情に応じた負担額を毎月の給与から控除しているところですが」というふうにありまして、百二十五課のうちまだ三十五課しか廃止をしていないのだなと、驚きであります。 消防であったり、船舶の取り組み等は以前の本会議で伺っておりますので、そうしたことを見習ってくださいということをもうきょう改めて申し上げることはいたしませんが、改めて皆様、携帯電話をお持ちでもかけておられる方もいらっしゃる。公私の区別を明らかにする趣旨からというふうにありますけれども、もちろん、休憩時間に使われることもあるでしょうし、この私用電話料の控除というものが一日も早く廃止をされると、百二十五課のうち百二十五課で廃止をいたしておりますという答弁が来るまでこの項につきましては、機会を改めましてお伺いをいたしてまいります。 次に、新たな項目に移ります。 九月は決算資料もろもろ出てまいりますけれども、先ごろ地方自治法の規定に基づきまして、八月二十八日に森市長から議長に向けて書類が出てまいりました。そのものに関連いたしまして、幾つか伺ってまいります。 まず、鹿児島まちづくり土地区画整理協会についてお伺いいたしてまいります。 先ごろ出された資料を拝読をいたしますと、遠からず二億五千万円をかけて会館を新築されるということでございますが、その必要性がどういったものであるのか御見解、御認識をお示しください。 二点目、事業等拝見をいたしておりますと、まちづくりライブラリーなるものが事業を読みまして初めて知りましたが、八百十六冊をそろえていらっしゃるライブラリーなるものがあるようでございますが、その利用状況はどなたに向けてどのようになされているものかお示しをください。 三点目、予算の項には百十万円というもので地域活性化イベント支援等というものが組まれておりますけれども、それはどのようなものであるのか具体的にお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 協会によりますと、「現在の事務所は鹿児島市福祉コミュニティセンターの一部を賃借しているが、協会の重要な事業である土地区画整理など、まちづくりに関する研修会、講習会及び研究会開催などの支援事業の強化や事務所機能の充実などを図るためには会館の建設が必要である」とのことでございます。 次に、まちづくりライブラリーについては、「県内のまちづくり活動を支援するため、協会がこれまで蓄積してきた区画整理事業や都市計画事業などの専門的な書籍を整理分類し、二十四年六月に新たに開設し、まちづくりに関心のある一般の方々や県内の地方公共団体職員などへの情報提供や問い合わせなどに対応するとともに、必要に応じて貸し出しを行うようにした」とのことでございます。 次に、地域活性化イベント等への支援については、土地区画整理事業を行っている地方公共団体等が主体となって実施するもので、営利を目的としないものを対象に行っており、二十四年度は、かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会を初め、川内大綱引きや吹上浜砂の祭典など七つのイベント等への支援を行っているとのことでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) まちづくり土地区画整理協会につきまして、それぞれ御答弁をいただきました。 会館の必要性につきましては、伝聞をそのままお答えいただいたところであります。 これらの問題につきましては、なかなかこの場で質疑等が交わされることも余り私も聞くところが少ないように感じているところでありますけれども、民間企業が営利活動をなさって本社ビルを建てますという話とはちょっと違うのではないかと。今の御答弁は、ただそれと同義のお答えしか出なかったものというふうに考えますが、地方自治法になぜ規定があるのかと、市長が議長に向けて書類を送り、それを議長が議員に向けて配るのはなぜかということを、今後、御答弁をなされるに当たりましては、もう少しお考えいただく必要があるのではないかと。 家賃の状況、老朽化の問題、耐震化、会議の必要性、さまざまに御事情はあられるかもしれませんけれども、冒頭申し上げましたように、超高齢社会と、人口減少と、そういった中でどのようにまちづくりを進めていくかと、そういう時代でありますので、出てきました、こう言っています、お金をこう使います、そう言っています、ただそれだけというのではなかなか自治法の規定にある意味がどうなのかなということを御答弁を伺いながら感じたところでございます。 しかしながら、土地区画整理協会につきまして、きょう一生懸命やろうというところまではまだなかなかでございますので、機会を改めてお伺いをいたします。 続きまして、そうした書類の一連の中にございます市民文化ホールの自主文化事業につきまして、私は、この自主文化事業というものが非常に気になるというふうに通告にも書きましたが、そもそも市民のための文化の発展につながっているのかと、何かメジャーな方をお招きをして、多額の予算をつけて、それが展開に何かつながっているのかなという思いで、短い年月ではございますけれども、この事業を決算資料のたびに極めて注意深くずっと見てまいりました。 そして今回出てまいりましたのが十一月二十一日にまいりますシルヴィ・ギエム&東京バレエ団プロジェクトというものでございます。 百年に一度のスーパースターが鹿児島に来るということでございますが、百年に一度のスーパースター、私は十年ほど前に文化センターで拝見したばかりでございますが、十年ぶりに来ていただければ、百年に一度のスーパースター、うれしいかなと、私は個人的にはうれしいわけでありますが、舞台芸術の振興というものにつきまして、並々ならぬ思いを持つ市民の一人といたしましても、この事業の意義と目標というものをどのようなお考えで実施をなされるものかということを考え、そこのみにつきまして絞ってお考えをお伺いしたいと思います。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) 自主文化事業は、質の高いすぐれた舞台芸術を低廉な料金で、幅広い層の方々に観賞していただく機会を提供しており、市民の芸術文化の振興に寄与しているところでございます。 今回の公演は、現代バレエの女王と称されるシルヴィ・ギエムが日本で初めてカルメンを演じる舞台であり、東京、鹿児島、名古屋の三都市のみで開催され、最高水準の芸術を鑑賞できる貴重な機会であると考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 教育長に御答弁をいただきました。 私は、約十年ぶりに鹿児島に来ていただきますシルヴィ・ギエムの公演のチラシを見まして、開催地が東京、鹿児島、名古屋の三カ所のみということで、ああこれはまた、かつて私は市立美術館の毎年五千万円の絵を、傑作を買うことが何かもうパブリックビジネスとして、パブリックマーケットとして狙われているのではないかということを何年かにわたり質疑を重ね、最近はもう毎年恒例のように五千万円の絵を買うということを当局はやめておられるようになっておりますけれども、この開催地を見ただけで、またしても鹿児島市はプロモーターに持っていかれているなと、御自分たちで組み立てる、企画をする力がないことを見透かされて大物の公演を紹介されて、事業費が二千万円弱でありますから、約一千万円もの市の税金を費やして、しかもこれが本当に幅広い市民に還元し得る、市民の舞台芸術の振興につながるかどうかもわからないものにまたこんなにお金を使うんだなと、来ていただくことはうれしいですから、私は個人的には行こうかなというふうに、自分の小遣いを考えているところでありますけれども、でもどうかなと。これが自主文化事業なのかなということを改めて考え、今回一項目のみ伺っているところでありますが、市民文化ホールは少し考えられる必要があるのではないかというふうに考えます。自主文化事業だけではないでしょう。自主文化事業が生まれてくる市民文化ホール全体、あるいは公社のあり方そのものについても少し見直す時期が来ているのではないかというふうに考えます。この問題、十二月議会に改めて深くお伺いをいたしてまいります。 続きまして、かごしまメルヘン館の人形につきましてお伺いをいたします。 昨日も私は、改めて質問をいたしておりますこともありますし、メルヘン館へ行ってまいりました。南洲顕彰館にも行ってまいりましたけれども、人形資料等の収集、開館当時と現在のさま変わり、私は非常に人形の扱いに疑問を持っているところでございますけれども、メルヘン館の人形につきまして一点伺います。 現在の人形資料等の収集・保存状況と活用が現在どのようになされているものかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) メルヘン館におきましては、平成二十二年度のリニューアルで設置したわくわくスタジオにおいてテーマを設け、年六回展示がえを行っており、これまでに全ての資料を展示してきたところでございます。また、昨年度のふるさと考古歴史館の冬季企画展において土人形を貸し出したところでもございます。 人形資料等は良好な状態を保てるよう通常は館内収蔵庫に保管しており、展示する際は展示ケース内での公開としておりますが、今後とも、子供たちを初め、市民の方々にさらに興味を持っていただけるような展示方法について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) メルヘン館につきまして御答弁をいただきました。 私は、以前、市立美術館の作品につきましても、どんどん買いためて、お金持ちの保管庫ではないのだからと、もっと活用すべしという御提言をこの場でもしたことがありますが、メルヘン館、地下でわくわくスタジオを見てまいりました。六千六百万円かけて買って、それ以降全く買っておられないようでありますけれども、いかに開館当初と現代のコンセプトが異なっているのかと、異なっていることが悪いということではありませんけれども、昨日の展示を見まして、教育長の御答弁にもありましたけれども、展示の仕方は考えていただかないとですね。例えば、からくり人形ですとガラスケースの中に見せておられますけれども、からくり人形はからくりがわかるようにと、そういうきめ細かな、あるものもしっかりと生かす方法を実現していただきたいと思いますので、お願いをいたします。 最後の項目につきまして伺います。 西郷南洲顕彰会につきまして、いろいろと資料等も拝読いたしましても苦戦、御苦労が続いているようでありますが、その中でも大丈夫かなと感じました平成集義塾の開催状況と課題につきまして、どのような御認識と御見解、今後のあるべき姿についてお考えをお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) 西郷南洲顕彰会主催による青少年育成を目指した平成集義塾は、本年度は七月に二十四人、八月に二十五人の参加があり、三月までにあと六回の講演会等を予定しております。 また、イベントへの参加者数や入館者数をふやすことが顕彰会としての課題でありますので、今後さらに周知・広報が図られるよう支援をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 南洲顕彰会につきまして御答弁をいただきました。 昨日行った際には、入り口そばのサインボードがかすれておりまして、二百円に見えるもの、ゼロ円に見えるもの、一千百円に見えるものさまざまでありますが、中身の御苦労もですし、広報等にもデザインを工夫いただければというふうに考えております。 私は、昨夜、石橋保存運動のベテランの方々と食事をともにいたしましたが、幻滅しても屈せずというやり方で、これからも、きょうの答弁を受けまして、質疑を重ねさせていただければと思います。 以上で、私の個人質疑の全てを終了いたします。 ○議長(仮屋秀一君) 以上で、のぐち英一郎議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 零時  十分 休 憩            ─────────────────              午 後 一時 十四分 開 議
    ○議長(仮屋秀一君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、崎元ひろのり議員。   [崎元ひろのり議員 登壇](拍手) ◆(崎元ひろのり議員) 平成二十五年第三回定例会に当たり、公明党市議団の一員として個人質問を行います。 初めに、桜島の爆発対策について、降灰対策を中心にお伺いしてまいります。桜島の大正噴火百周年にふさわしい質問を心がけたいと思います。 約二万六千年前に誕生という悠久の歴史を持つ桜島に対し、私どもはその地球的規模のダイナミックな活動のほんの一端しか知り得ていないのが事実であります。桜島についての有史上最古の記録は、八世紀末、平安時代初期に編さんされた「続日本紀」にさかのぼるようであり、後世、三国名勝図会を初め、多くの文献に桜島の噴火等の状況が記されているところであります。 そこでまず、有史上の桜島の四大噴火とされる十五世紀後半の文明の大噴火、十八世紀後半の安永の大噴火、そして近代における大正三年並びに昭和二十一年の大噴火について、それぞれの特徴を溶岩等の噴出量にも触れた上でお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(下村英法君) お答えします。 桜島大噴火について内閣府の中央防災会議がまとめた「1914桜島噴火報告書」によりますと、文明の噴火は三回の溶岩流出や北岳の地形が一変したとされるほどの膨大な量の噴石や火山灰の噴出があり、噴出総量は約八億立方メートルと推定されております。 次に、安永の噴火は山腹噴火とあわせ一年以上にわたり海底噴火が発生し、現在の新島などが誕生し、六回の津波の記録もあり、噴出総量は約二十億立方メートルと推定されております。 次に、大正三年の大噴火では、火山灰はカムチャッカ半島まで届き、噴出総量は約十五億立方メートルと推定されております。また、流出した溶岩により大隅半島と陸続きになり、さらに噴火の約八時間後にはマグニチュード七・一の大地震が発生し、大きな被害が出ております。 最後に、昭和噴火では、昭和十四年の噴火で現在の昭和火口が形成され、同二十一年には昭和火口から大量の溶岩が流出し、黒神地区の大部分と有村地区の約半数が埋没する被害が発生しており、噴出総量は約一億八千万立方メートルと推定されております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 この四大噴火を見ても、噴火の発生箇所を初め、海底噴火や津波、大地震発生などそれぞれ特徴があり、決して同じような噴火ではありません。このことからも、今後の桜島の噴火のパターンを一つに絞り込むことは容易ではないことがわかります。 そこで、京都大学の火山活動研究センター等の研究者の見解では、桜島の活動は今後どのように展開していくと予測されているのか、改めて確認しておきたいと思います。 姶良カルデラ直下のマグマだまり等の現状及び今後の想定される桜島の三つの噴火活動について簡潔にお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(下村英法君) お答えします。 マグマの蓄積状況と活動予測につきましては、京都大学火山活動研究センターによりますと、大正噴火時に失われたマグマの約九割が姶良カルデラ下に蓄積されており、二〇二〇年代にはその蓄積が大正噴火直前の状態とほぼ同じになると予想されております。また、今後予想される火山活動として、南岳山頂噴火の再激化、昭和火口の爆発活動の激化と溶岩流出及び大正噴火級の大噴火の三つの噴火の可能性が示唆されております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 桜島大正噴火百周年を機に作成されたこの防災ガイドブックにまとめておられるように、今後の想定される桜島の噴火活動のパターンとして、一つ目は南岳からの噴煙による長期にわたる激しい降灰、二つ目は昭和火口からの溶岩流により、過去一部集落を全滅の危機に陥らせたようなマグマの短期放出、三つ目は大地震を伴った大正噴火級の大量のマグマ放出という三つの可能性が考えられるとのことであります。災害に対し、東日本大震災以降、想定外は禁句であります。また最悪のパターンに備えるのが防災の原点であります。 そのことを踏まえ、まず道路降灰除去の作業体制等について、以下お伺いいたします。 第一点、昭和五十九年八月に設立された道路の降灰除去に関する連絡調整会議の設立概要、構成メンバー。 第二点、同会議の要綱に基づく「豪灰時における道路交通確保のための緊急措置要領」の内容及び活用状況について、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) お答えいたします。 おただしの会議は、昭和五十九年六月二日から同月五日にかけて豪灰により鹿児島市街地において交通が麻痺状態となり、降灰除去車両の不足や道路管理者間の連携のあり方が課題となったのを機に、関係機関の連携強化と降灰除去作業の迅速化を図るため、同年八月十一日に国・県・市町村の各道路管理者及び警察本部並びに軌道管理者により設立されたものでございます。 同会議の要綱に基づく緊急措置要領では、緊急体制に入る基準として、一回当たりの降灰量が一平方メートル当たりおおむね五百グラムを超えた場合を目安とすることや、情報連絡系統、各機関の協力体制、路面清掃車等の配置などが定められております。 また、平成二十三年一月の新燃岳噴火の際には、同要領に基づき路面清掃車等の貸し出し手続等について協議が行われております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 道路関係については、一応関係機関との連携がなされているようです。この要領が生かされた例として、まだ記憶に鮮明ですが、本市から送り込んだロードスイーパー等が大活躍した新燃岳の噴火時の事例があるようであります。 引き続き、お伺いいたします。 第一点、ロードスイーパーの対応能力の限界及びその限界を見据えた二次的対策等。 第二点、昨年七月二十四日の南岳の爆発で市道に三センチメートル程度の降灰量があったときの対応手順等、大規模作業時の事例内容について、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) ロードスイーパーの対応能力ですが、新燃岳噴火の際には厚さ約二センチメートルの降灰に対し同一箇所を複数回走行して除去を行っております。 また、昨年七月の南岳噴火の際には、西桜島地区でおよそ三センチメートルの降灰があり、雨により泥状となったことから、まずタイヤショベルで降灰除去を行い、その後、ロードスイーパーによる作業を行ったところでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 ロードスイーパー単独では厚さ二センチメートル程度の降灰量が限界のようで、それ以上になるとタイヤショベル等との併用を余儀なくされるようです。 道路対策の最後に、率直にお伺いいたします。 最悪の場合として、いっときに数十センチメートルを超える降灰量に対しては、初動時からどう対応するのかなどの対策マニュアル等は整備されているものかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) おただしの状況を想定した対策マニュアルは整備していないところでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 マニュアル等は整備していないとのことであります。 資料を使わせていただきます。 ここに、以前の「わが家の安心安全ガイドブック」に掲載されていた桜島の大噴火時の降灰分布の予測図があります。これを見ますと、桜島を中心にして赤とオレンジのラインで予測される降灰の堆積厚さがゾーンごとに示されております。この図について、鹿児島市街地周辺では、どの程度の降灰の堆積が予測されているのか。この図の出所を明らかにした上で具体的にお示しください。 また、市街地側が風下になった場合が本市にとってその影響範囲が大きくなるわけですが、その場合の道路を初め、水道、交通などを含む本市のライフライン等への影響は予測されているものなのか。またその対策はどうなっているのか、あわせてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(下村英法君) お答えします。 桜島の大規模噴火時の降灰分布予測につきましては、平成十九年一月に桜島火山防災検討委員会が作成した桜島広域火山防災マップによりますと、風向きにより本市の市街地側のほとんどが噴火後二、三日で約五十センチメートルの火山灰が堆積すると予測されております。 次に、市街地側が風下になった場合について、現時点では本市として電力や交通機関、通信等ライフライン施設などへの影響について具体的な想定には至っていないところでございます。 本年五月の内閣府の有識者会議による大規模火山災害対策への提言において、「国は、降灰が建築物、交通機関、電力供給施設等に及ぼす影響について総合的な研究を行う体制を整え、研究を推進すべきである」との提言がなされているところであり、早急に調査・研究を進めていただくよう、今後、国に対し要望してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁をいただきました。 最悪の場合、本市の市街地側のほとんどが噴火後二、三日で約五十センチメートルの火山灰が堆積するとのことであります。また、本市においては、この最悪の場合を考えた想定がなされていないようであります。ライフライン等がどのような影響を受けるのか、私たちの生活にどのような事態が想定されるのか、具体的な検討がなされていないことは市民の一人として非常に残念であります。 国においては、東日本大震災の影響でリスクが高まった富士山の大噴火などへの対応を背景にして、ようやく大規模火山対策の本格的な研究が緒につこうとしているレベルであり、長年降灰に苦しんできた本市こそ率先してその対策に取り組むべきではないでしょうか。 この質問の最後に、森市長にお尋ねいたします。 鹿児島市地域防災計画第二章第十五節、ライフライン施設等の機能確保、三、防災関係機関とライフライン関連事業者相互の連携の箇所に、「市民の円滑な日常生活確保のため、防災関係機関及びライフライン関係事業者は、連絡会議を設けるなど、密接な連携のもとに総合的な防災対策を進めるものとする」と示されています。桜島大正大噴火百年を機に、最悪の事態を想定した対策の検討作業を早急に実行に移すべきと考えますが、森市長の見解をお聞かせください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 崎元ひろのり議員にお答えいたします。 桜島の火山活動につきましては、今後近い将来に大正噴火級の大噴火の可能性も示唆されており、それに伴う大量の火山灰は市民生活等に大きな影響を与えることが想定されますが、ライフラインへの具体的な影響予測につきましては、総合的な立場から各種機関や専門的知見を踏まえて検討を行う必要があり、内閣府の有識者会議においても「国において行うべきである」との提言がなされたところでございます。 本市では、これまでも防災関係機関及び電気、ガス、水道などのライフライン関係事業者と桜島爆発災害対策連絡会議の開催や毎年一月の桜島火山爆発総合防災訓練の実施によりまして常に連携を図ってきているところであり、今後も連携を密にして対応をしてまいりたいと考えております。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 森市長より答弁いただきました。 本市の防災関係のスタッフが一生懸命業務に取り組まれておられることは承知しております。関係機関等との会議も開いているとのことでありますが、問題はその中身が重要であります。先ほど今後の桜島の噴火活動として三つのシナリオを確認させていただきましたが、やはり、最悪の事態を想定してこそ真の防災対策と言えるのではないでしょうか。 最近、当局のある幹部の方が地元建設業界紙におけるインタビューで、「防災に王道なし」と答えておられます。すばらしい姿勢であると思います。市民に対し最悪の事態にどう対応すればよいのか。近い将来、桜島の大爆発が起きたときに市民はどう行動すればよいのか。残念ながら現段階では本格的な対策の検討はなされていないことがはっきりいたしました。 先ほど読み上げた本市地域防災計画の該当箇所は、平成八年に追加された内容であり、既に十七年が経過しております。まさに、「防災に王道なし」であります。国に頼るだけでは対策がいつでき上がるのかわかりません。果たして、桜島は対策ができ上がるまで待ってくれるでしょうか。 最近になって、本市水道局が大規模な降灰時に市民の飲み水を確保するため、露天状態であった滝之神浄水場にふたを新設されたことなどは、市民生活への影響を真剣に考えた責任ある対応として大いに評価いたします。本市独自でできるところからでも早急に関係機関と具体的な検討を始めていただきますよう強く要望しておきます。 新しい質問に入ります。 建築物の耐震改修の促進についてお伺いいたします。 本年五月、耐震改修促進法が改正され、この十一月に施行されることになっていることから、このことを踏まえ、まず、本市の耐震改修の取り組み等について、以下お伺いいたします。 第一点、木造住宅耐震診断・耐震改修補助の実績について過去三年の推移及び事業開始後の累計を、耐震改修については安心快適住宅リフォーム支援事業との併用数を示した上でお示しください。 第二点、分譲マンションアドバイザー派遣事業の実績について、耐震化や建てかえに関する相談件数と主な内容についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 木造住宅の耐震診断補助について平成二十三年度から本年八月までの件数を年度ごとに順次申し上げますと、三十一件、二十四件、十件で、事業を開始した二十年度からの累計は百五件となっております。 次に、耐震改修補助について同様に申し上げますと、五件、十五件、三件で、累計三十五件となっております。また安心快適住宅リフォーム支援事業との併用はこれまでに七件ございます。 分譲マンションアドバイザー派遣事業の実績はこれまで二十三件であり、このうち耐震化や建てかえに関するものは二件ございました。内容としては、耐震改修を行う場合と建てかえる場合の比較や建てかえに至る一連の手続に関することなどでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 木造住宅の耐震診断等については一定の進捗が見られるようであります。 引き続き、耐震改修促進法の改正についてお伺いいたします。 初めに、今回の改正の目的についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 改正の目的は、大規模な地震の発生に備え、地震に対する安全性が明らかでない建築物の耐震診断を義務づけることなどにより、建築物の安全性の向上を促進しようとするものでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 次に、今回の改正内容の柱の一つである耐震診断の義務化、耐震診断結果の公表について、以下お伺いいたします。 第一点、対象建築物の内容及び本市域の用途別の民間該当棟数。 第二点、耐震診断結果の報告及び公表スケジュールについて、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 診断が義務化される建築物は、現在公表されている政令案によると、病院、店舗、ホテルなどの不特定多数の者が利用する建築物のうち、階数が三以上かつ延べ面積が五千平方メートル以上のものなどで、本市の民間建築物では病院九棟、店舗六棟、ホテル五棟など、およそ二十五棟が対象になるものと見込んでおります。 改正法によると、「所有者は耐震診断を行い、その結果を平成二十七年十二月三十一日までに所管行政庁に報告し、報告を受けた場合は、その内容を公表しなければならない」と規定されておりますが、公表の時期については明確に示されていないところでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 病院やホテルなどの耐震化が進むことは利用者にとっては安心できることですが、当事者の方々にとって時限を設けての対応は厳しいのではと推察されます。 引き続き、改正内容のもう一つの柱、努力義務の対象建築物の範囲拡大について、以下お伺いいたします。 第一点、改正前の対象建築物の内容及び本市域の主な用途別の該当棟数。 第二点、今回拡大される対象建築物及び本市域の分譲マンションとそれ以外の該当棟数について、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) これまで耐震診断及び耐震改修が努力義務とされていた建築物は、一定規模を超えるホテルや店舗などで、本市ではホテル三十九棟、店舗三十一棟など、およそ六百棟となっております。 改正法では、地震に対する安全性が明らかでない全ての建築物が努力義務の対象となり、本市における総数は把握しておりませんが、分譲マンションはおよそ百棟となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 努力義務の対象が規模によらず拡大されたため、現段階では分譲マンション約百棟を除きその棟数については把握されていないようであります。このように法により耐震化の規定が厳しく位置づけられたわけでありますが、これに伴い国等の支援はどのようなスキームになっているのか、以下お伺いいたします。 第一点、義務化される特定建築物と分譲マンションの場合の耐震診断時のスキーム。 第二点、同じく耐震改修時のスキームについて、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 耐震診断と耐震改修については、国の補助制度があり、耐震診断の事業者負担は、地方公共団体の補助がある場合、義務化される建築物が六分の一、分譲マンションが三分の一となっております。また、地方公共団体の補助がない場合は、義務化される建築物が三分の二、分譲マンションが一〇〇%となります。 一方、耐震改修の事業者負担は、地方公共団体の補助がある場合、義務化される建築物が五五・二%、分譲マンションが七七%で、地方公共団体の補助がない場合、義務化される建築物が八八・五%、分譲マンションが一〇〇%となります。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 国に加え自治体の補助がある場合は、事業者側の自己負担が軽くなる仕組みのようであります。 引き続き、お伺いいたします。 先ほども触れたように、特に義務化される対象建築物の事業者にとってはかなり厳しい内容となっています。 そこでお伺いいたしますが、今回の法改正に絡んで、本市に対し各種団体等からの要望がなかったものか。その状況について具体的にお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 本年七月十九日に日本旅館協会九州支部連合会、日本旅館協会鹿児島県支部、鹿児島県県旅館ホテル生活衛生同業組合及び鹿児島市ホテル旅館組合から耐震化の費用に関する補助制度の創設や診断結果の公表までの期間を延長することなどを求める要望書が提出されております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 当事者の方々にとっては事業への影響の大きい問題であると思われます。公表の仕方等については国のほうに同様の要望等が寄せられており、慎重に検討している状況であると仄聞いたします。 そこで、事業者への資金的な支援につながる中核市における補助の動向について、以下お伺いいたします。 第一点、特定建築物への耐震診断・耐震改修の補助制度の導入状況。 第二点、同じく分譲マンションへの導入状況について、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 中核市四十一市における補助の実施状況ですが、特定建築物については耐震診断が二十市、耐震改修が六市、分譲マンションについては耐震診断が二十市、耐震改修が十二市となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 耐震診断については、既に中核市の約半数が補助制度を導入しているようであります。今回の法改正を機に、一気に取り組みが進むことが期待されます。本市においても先ほど触れたように、大正三年の桜島の大爆発時には直後に大地震が起きています。 そこでお伺いいたします。 本市でも大地震に備え、特定建築物や分譲マンションに対する耐震診断等の補助制度を導入すべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 特定建築物や分譲マンションに対する公的助成については、対象建築物の所有者に対する意向調査を実施し、現在分析を行っているところであり、また今後、改正法の施行までに関連する政省令が制定される予定であることから、それらを踏まえるとともに、県とも協議しながら本市としての対応を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 県とも協議したいとの前向きともとれる答弁であります。ぜひ関係者の要望に耳を傾けられ、また、利用する市民等の安全を考慮し、新たな補助制度の導入を強く要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 本市の建設工事に係る入札制度改革・労務単価引き上げへの対応等についてお伺いいたします。 入札制度改革については、これまで国・地方を通じ談合やダンピング防止等の目的でさまざまな取り組みがなされているところであります。また、東日本大震災以降、建設業界における公共工事の入札等への対応が大きく変化をしている状況があります。そのことを踏まえ、お伺いしてまいります。 初めに、本市におけるこれまでの入札制度改革の取り組み状況及びその評価・課題についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(宇治野和幸君) お答えいたします。 建設工事に係る入札制度改革の取り組みにつきましては、本市では昨年四月、制限つき一般競争入札の対象金額を一億円以上から五千万円以上へ引き下げるとともに、指名業者名及び五千万円以上の工事の予定価格について事後公表に改めるなどの見直しを行い、さらに本年六月には、国に準じ最低制限価格の算定方法の見直しを行ったところでございます。これらの実施により、競争性・公平性等の確保が図られたものと考えております。 入札制度については、国においてもさまざまな動きがありますことから、今後とも情報収集に努めていく必要があるものと考えております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 引き続き、現在導入されている低入札価格調査制度の概要及び最低制限価格が設けられた平成二十年度以降の当該調査の適用状況、審査結果について、関係局ごとにお示しください。 以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(宇治野和幸君) 低入札価格調査制度は、調査基準価格を設定し、この価格未満で入札を行った者のうち、最低価格入札者に対し、手持ち工事の状況や労務者の供給見通し等の各種資料の提出を求め、適正な履行が可能かどうかについて低入札価格調査委員会において審査し、落札決定を行うものでございます。 一般会計においては、本年度、(仮称)西別館ほか新築本体工事があり、調査委員会において審査した結果、施工面や下請との関係など総合的な観点から見て契約内容に適合した履行がなされるものと判断し、当該最低価格入札者に落札決定したところでございます。 ◎病院事務局長(南勝之君) 市立病院における適用案件は、昨年度発注した新築空気調和設備工事で、調査委員会での審査の結果、積算、施工、下請など総合的な観点から判断し、入札価格第三位の者に落札を決定したところでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) それぞれ答弁いただきました。 本年度、(仮称)西別館の本体工事で、また、昨年度に市立病院の空調工事で調査が行われたようであります。 引き続き、お伺いいたします。 国においては、職人不足等による社会情勢の変化に対応し、公共工事設計労務単価について、本年度から全国平均、前年度比一五・一%増の過去最大幅の引き上げを行ったところであります。このことを踏まえ、お伺いいたします。 労務単価引き上げの適用状況及び契約時に契約課などが示す下請契約に当たっての留意事項等に基づき、下請代金支払いの適正化や施工管理の徹底等についてどのように取り組んでおられるものか、それぞれお示しください。 なお、労務単価の引き上げ状況については、特例措置がある場合には、その件数について見込み数を含めてあわせてお示しください。 以上、関係局ごとに答弁願います。 ◎環境局長(田中一郎君) お答えいたします。 環境局における労務単価については、国の平成二十五年度公共工事設計労務単価を用いることにより単価引き上げに対応しているところでございます。 また、下請契約等の適正化については、工事契約時に、下請業者の選定、下請代金の支払い方法等について適正に行うよう指導し、下請通知書の提出時には契約内容の確認などを行っております。 以上でございます。 ◎経済局長(中園博揮君) お答えいたします。 発注工事における労務単価につきましては、現在県から通知された平成二十五年度公共工事設計労務単価を適用しておりますが、経済局では、本年四月に契約締結しました農道補修工事十四件において二十四年度の労務単価を採用しており、これは特例措置の対象として契約単価の変更を行うこととしております。 また、下請代金支払いの適正化や施工管理の徹底等につきましては、受注者から建設工事下請通知書を提出していただき、下請の状況を確認するとともに、施工管理についても適切に行うよう指導しているところでございます。 ◎建設局長(上林房行信君) 労務単価については、国の平成二十五年度公共工事設計労務単価を用いて単価の引き上げに対応しております。なお、本年四月一日以降に契約を行ったもののうち早期に発注したことなどにより二十四年度の単価を採用したものについては新労務単価に変更する特例措置を適用することとしており、対象となる工事は六十八件となっております。 また、下請契約等の適正化については、契約時に業者の選定や代金の支払い等を適正に行うよう受注者に文書で通知するとともに、下請通知書の提出時には契約内容の確認などについて指導を行っております。 以上でございます。 ◎教育長(石踊政昭君) 教育委員会でも国の労務単価を用いているところでございます。 また、下請契約等の適正化につきましては、工事契約時に下請業者の選定、下請代金の支払い方法等について適正に行うよう受注者に文書で通知するとともに、下請通知書の内容を確認するなど徹底を図っているところでございます。 以上でございます。 ◎交通局長(福元修三郎君) 交通局におきましても国の労務単価を用いることにより単価引き上げに対応しております。 また、下請契約等の適正化につきましては、契約時に指導するとともに、下請通知書により内容確認等を行っているところでございます。 以上でございます。 ◎水道局長(松山芳英君) 水道局におきましても国の労務単価を用いておりますが、本年四月一日以降の契約で新労務単価に変更する特例措置を適用いたしましたのが六件ございます。 また、下請契約等の適正化につきましては、契約時に業者の選定、代金の支払い方法等について適正に行うよう受注者に文書で通知し、下請通知書の提出時には契約内容の確認など指導を行っております。 以上でございます。 ◎病院事務局長(南勝之君) 労務単価につきましては国の改定に合わせて引き上げることとし、また、下請契約等の適正化につきましては、業者選定や支払い方法等について指導するとともに、下請契約書により契約内容の確認を行っております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 各局、模範回答のような答弁が続きました。 この件につきましては、また機会を見て触れてみたいと思っております。 引き続き、入札不調への対応等についてお伺いしてまいります。 まず、過去三年の入札不調の状況について、予定価格を上回った場合と最低制限価格を下回った場合に分けて、それぞれの件数を、さらに今年度については工事名を添えてお示しください。 関係局長よりお答え願います。 ◎企画財政局長(宇治野和幸君) 一般会計におきましては、平成二十三年度、二十四年度は最低制限価格を下回ったものがそれぞれ一件、二十五年度は八月末現在において予定価格を上回ったものが(仮称)西別館ほか新築電気設備工事、都市農村交流施設本館新築本体工事、武岡住宅四十四号棟全面的改善本体工事、西伊敷住宅二十九号棟新築本体工事の四件、最低制限価格を下回ったものが(仮称)西別館ほか新築空気調和設備工事の計五件が入札不調となっております。 ◎水道局長(松山芳英君) 水道局におきましては、平成二十三年度は該当がなく、二十四年度は予定価格を上回ったものが一件ございました。二十五年度につきましては、八月末現在において予定価格を上回ったものが南部処理場脱水機設備工事(その二)の一件、最低制限価格を下回ったものが原良送水管布設工事(その六)、南部処理場Ⅰ系終沈流入ゲートほか設備工事の計二件となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) それぞれ答弁いただきました。 予定価格を上回った場合についての不調は、今年度水道局を合わせ五件発生しており、急な増加が顕著であります。 そこで、引き続き、関係局に以下お伺いいたします。 第一点、予定価格を上回ったケースでの入札不調の要因は何か。 第二点、同じく不調後の対応は具体的にどのようにされるのかについて、それぞれお示しください。これも関係局長よりお答え願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 建設局発注分についてお答えいたします。 予定価格を上回った要因としては、東日本大震災の復興工事や公共工事や消費税増税前の駆け込み需要による民間工事の増加のほか、職人の県外流出や高齢化等による職人不足、設計時と入札時の時間差などにより労務単価や資材単価が上昇したことなどが考えられます。 入札不調を受けた対応としましては、市場の動向を踏まえる中で資材単価や労務単価に上昇が見られる場合は改めて直近の刊行物や見積単価を採用するなど実情に即した対応を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎水道局長(松山芳英君) 不調となった工事のうち予定価格を上回ったものの要因につきましては、公共工事や消費税増税前の駆け込み需要による民間工事の増加、設計時と入札時の時間的な差など、さまざまなことに起因する労務単価や資材単価の上昇などがあると考えております。 不調となりました工事につきましては、資材単価や労務単価などについて市場動向を調査し、最新の単価を採用するなど対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) それぞれ答弁いただきました。 不調後の対応としては、建設局と水道局では少し言い回しが違うようでありますが、余り刊行物等に頼ることなく、実情に即した適正な見積もりによる単価を、また単価の査定については、種別によっては昨今の価格の右肩上がりの状況等に配慮した適正な対応を強く要望いたしておきます。 この質問の最後に、お伺いいたします。 入札不調になったそれぞれの事業への影響はどのようなものか。具体的にお示しください。関係局長よりお答え願います。 ◎企画財政局長(宇治野和幸君) 入札不調による事業への影響でございますが、企画財政局関係の(仮称)西別館ほか新築電気設備工事及び空気調和設備工事については、(仮称)西別館に係る全体スケジュールの中で調整を行うことにより大きな影響は生じないものと判断しております。 以上でございます。 ◎経済局長(中園博揮君) 入札不調の事業への影響でございますが、経済局の都市農村交流施設整備事業におきましては、今後他の工事とのスケジュールを調整しながら、当初予定の二十六年度中の供用開始に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(上林房行信君) 入札不調となった市営住宅については、完成及び入居の時期がそれぞれ三カ月から四カ月程度おくれるのではないかと考えております。 以上でございます。 ◎水道局長(松山芳英君) 事業の進捗等への影響につきましては、現在のところ完成時期が当初予定より一、二カ月ほどおくれると見込んでおります。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) それぞれ答弁いただきました。 事業スケジュールに大きな影響が出てきているところもあるようであります。今後は予定されるオリンピック関連の建設需要等による影響も想定されます。今回、入札不調が建築・設備工事を中心に発生したわけでありますが、今後も同様の傾向が危惧されるところであります。当局とされても必要に応じて建設業界の職人等の現状把握に努めていただくなど、適正かつ実情に即した設計価格の作成に意を用いていただきますよう強く要望いたしておきます。 また、財政当局におかれましても、現状に対するより一層の理解ある対応を要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 成年後見制度の利用促進についてお伺いいたします。 高齢者や障害者等の権利擁護としての最後のとりでとされる成年後見制度は、平成十二年度の制度開始からはや十三年が経過したところでありますが、まだまだ利用が進んでいないのが現状であります。 そのことを踏まえ伺ってまいります。 まず、本市において地域における高齢者の権利擁護業務の一端を担う長寿あんしん相談センター(地域包括支援センター)への同制度に係る過去二年の相談件数及び主な相談内容についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) お答えいたします。 成年後見制度の地域包括支援センターでの相談件数は、二十三年度約二百八十件、二十四年度約三百六十件で、主に認知症高齢者などの日常的な金銭管理や医療・介護利用計画に関することでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 相談件数は約二百八十件から約三百六十件と大きく増加しているようであります。 次に、鹿児島家庭裁判所における審判申し立てについて、以下お伺いいたします。 第一点、過去三年における後見・保佐・補助を合計した法定後見制度の申し立て件数。 第二点、過去三年における任意後見制度申し立て件数。 第三点、申し立ての動機分析について、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 審判申し立ては、鹿児島家庭裁判所によりますと、法定後見制度については、二十二年度三百四十件、二十三年度三百四十二件、二十四年度四百十七件。 任意後見制度は、二十二年度二件、二十三年度四件、二十四年度六件となっております。 同裁判所におきましては、申し立ての動機分析がなされておりませんが、最高裁判所事務総局が集計いたしました平成二十四年一年間の成年後見関係事件の概況による全国の状況について申し上げますと、預貯金等の管理・解約が最も多く、次いで施設入所等のための介護保険契約、身上監護、不動産の処分の順となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 鹿児島家庭裁判所への法定後見制度の申し立て件数は、二十三年度三百四十二件から二十四年度四百十七件と大きく増加しているようであります。 引き続き、親族がいない方などに対し公的に支援する制度である市長申し立てについてお伺いいたします。 市長申し立て件数の高齢者、知的障害者、精神障害者別の過去三年の推移及び市長申し立てに至るケースの傾向分析についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 市長申し立て件数を二十二年度から二十四年度まで順に申し上げますと、高齢者が二件、五件、七件、知的障害者がゼロ件、ゼロ件、四件、精神障害者が三件、一件、ゼロ件となっております。 また、市長申し立てに至るケースは、施設に入所している身寄りのない高齢者などが認知症等により判断能力を失い、金銭管理や各種契約が困難となることが多い傾向となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 高齢者のケースがこの三年、二件、五件、七件と着実に増加傾向にあるようです。 次に、本市社会福祉協議会が行っている事業のうち、判断能力が不十分な方などを対象に、本人にかわり福祉サービスの申し込みや日常生活のお金の出し入れなどをお手伝いする福祉サービス利用支援事業について、以下お伺いいたします。 第一点、過去三年の相談件数。 第二点、同じく過去三年の新規契約件数及び累計契約件数について、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 市社協の福祉サービス利用支援事業の相談件数を二十二年度から二十四年度まで順に申し上げますと、二百九十八件、四百七十五件、五百五十件。 また、新規契約数及び累計契約数を同じく順に申し上げますと、新規契約十件、十件、十七件、累計で三十八件、四十二件、五十二件となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 相談件数が大きく伸び、サービスの新規契約数も倍近くに伸びている現状のようであります。 引き続き、お伺いいたします。 第一点、現在のサービス利用者の属性分析。 第二点、サービス利用者が成年後見制度利用へ移行した主な事例内容について、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 二十四年度末の利用者の内訳は、認知症高齢者三十七人、知的障害者四人、精神障害者四人、その他七人となっております。 同事業から成年後見制度利用へ移行したものとしては、家族が介護事業者と協議し、家庭裁判所へ後見開始申し立ての手続を行ったものや、身寄りのない高齢者が判断能力がなくなり病院からの要請により市長申し立てに至ったものなどがございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 認知症高齢者の利用が最も多いようであります。 引き続き、前回の質問時にも触れた法人後見事業についてお伺いいたします。 中核市における社会福祉協議会の法人後見事業の導入状況について、検討中のものも含みお示しください。あわせて、本市同協議会での検討状況についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 中核市における社協の法人後見事業の導入状況は、本年八月末現在で十二市が導入済みで、一市が検討中となっております。なお、本市社協によりますと、同事業の導入については、今後引き続き他都市の状況等を調査し、各面から研究したいとのことでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 本市社会福祉協議会での法人後見事業の導入については積極的な対応を要望いたしておきます。 引き続き、市民後見人の養成について、以下お伺いいたします。 第一点、森市長が平成二十四年第三回定例会において市民後見人の養成について、本市でも取り組む必要があると明言されて以降の当局の調査・検討状況。 第二点、中核市における市民後見人の養成についての取り組み状況については、検討中を含みそれぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 市民後見人の養成につきましては、既に実施している墨田区、横須賀市を調査し、調査の結果、市民後見人の養成に当たっては、業務内容や報酬の設定、選任後の監督及び支援体制の構築などさまざまな課題について取り組みをしていく必要があり、そのためには成年後見制度の専門機関のほか、社協や家庭裁判所との連携が重要であると考えております。 中核市における本年八月末現在の市民後見人の育成状況は、実施済みが十四、実施予定が三、検討中が十四となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 中核市における市民後見人の養成状況については、約四分の三の自治体において実施、実施予定もしくは検討がなされているようであります。 さて、薩摩川内市においては、昨年度、市民後見人の養成に取り組んだもののうまくいかなかったと仄聞いたしております。 そこでお伺いいたしますが、先行して取り組んでおられる薩摩川内市の事例内容及び当局がそこから学ぶ点についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 薩摩川内市に伺ったところ、同市では「市民後見人を養成したが、養成から活用までの一貫した支援体制がなかったため、家庭裁判所に後見人等として選任を認めてもらえず、後見業務等を受任できない状況である」とのことでございました。 市民後見人の養成に当たっては、後見人を支える仕組みの構築等について家庭裁判所と十分な協議・連携を図る必要があると考えております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 薩摩川内市の事例を対岸の火事とすることなくしっかりと調査され、本市にとって今後の教訓とされるよう要望いたしておきます。 引き続き、お伺いいたします。 先ほど触れた市民への福祉サービスを提供している本市社会福祉協議会の存在は、市民後見人を養成していく上で今後欠かすことのできない当局のパートナーであると認識いたします。 そこでお伺いいたします。 本市が市民後見人の養成に取り組む上で本市社会福祉協議会をどのように位置づけていかれるのかお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 中核市においては社協に市民後見人養成を委託している事例もあり、本市といたしましては社協が地域の中核的存在として重要な位置づけになるものと考えております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 私の認識と一致するようであります。 この質問項目の最後に、森市長にお伺いいたします。 本市でも相談状況等の結果にあらわれているように、成年後見制度の需要が増加傾向にあり、弁護士や司法書士の専門職の方々だけでは絶対数が足りない状況のようであります。 そこで、本市社会福祉協議会やリーガルサポート等との連携により一刻も早い市民後見人の養成が急務と考えますが、森市長の見解をお聞かせください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 高齢化社会の進行に伴い、認知症高齢者の増加や核家族化により、成年後見制度の利用が必要となる人はますます増加することが見込まれており、市民後見人も有効な手段の一つであると考えております。 市民後見人の養成につきましては、後見人等の候補者を養成するほか、これらの方々が後見人として安心して業務が行える仕組みづくりが求められているところでございます。 本市といたしましては、今後も家庭裁判所と十分な協議・連携を図るほか、社協やリーガルサポート鹿児島などの専門機関等との情報交換を通して、養成から活用までの一貫した支援体制づくりに取り組んでいく必要があると考えております。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 森市長より答弁いただきました。 前向きな答弁と理解いたします。これまで以上に本市社会福祉協議会やリーガルサポート等の専門機関の方々と連携を密にされ、一刻も早い市民後見人の養成の取り組みを強く要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 感染症対策について、お伺いいたします。 まず、乳幼児細菌性髄膜炎についてお伺いいたします。 本市が全国に先駆けてヒブワクチンの接種への助成を開始して以来、約五年が経過しますが、その後の乳幼児の細菌性髄膜炎の患者の発生状況がどのような推移をたどっているものかという視点から、端的にお伺いしてまいります。 初めに、本市が全国に先駆けてヒブワクチン接種に対する助成を平成二十年度から実施した経緯についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 細菌性髄膜炎は、乳幼児が罹患すると死亡したり後遺症を残す危険性が高いことや、最大四回の接種のため保護者の経済的負担が大きいことなどから、ワクチンが発売された平成二十年十二月から接種費用の一部助成を開始したところでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 引き続き、お伺いいたします。 乳幼児の細菌性髄膜炎のほとんどはインフルエンザ菌b型、いわゆるヒブと肺炎球菌の二種類のウイルスに起因すると言われております。 そのことを踏まえ、お伺いいたします。 平成二十三年二月から予防接種への全額公費負担が開始されましたが、二十三年度及び二十四年度におけるヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンのそれぞれの接種状況について、接種対象者数、接種者数、接種割合をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) それぞれのワクチンの接種対象者数、初回接種者数、接種割合を順に申し上げますと、ヒブワクチン、二十三年度二万一千八十五人、九千二十二人、四三%、二十四年度七千三百四十五人、六千七百五十九人、九二%、小児用肺炎球菌ワクチンは、二十三年度二万九千百三十七人、一万一千三百十四人、三九%、二十四年度八千八十八人、七千五百四人、九三%となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 二十四年度は両ワクチン接種とも九〇%を超える接種割合となっているようであります。 引き続き、お伺いいたします。 今年度から両ワクチンとも定期接種となったわけでありますが、二十四年度までと二十五年度以降の当局の本市域における患者数の実態把握方法及び調査対象病院等の数の違いについて、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 本市における細菌性髄膜炎の患者数につきましては、二十四年度までは鹿児島大学が実施した市内の七つの医療機関におけるデータを参考にしておりましたが、本年四月以降は感染症法の改正により医療機関が保健所を通じて国に届け出ることとなったため、市内約六百二十全ての医療機関が対象となり、報告することとなっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 定期接種化以前の調査対象数が七つの医療機関であったのに対し、定期接種化後は市内の約六百二十の全ての医療機関が対象となったことで患者数のデータ把握の確度が飛躍的に高まったと認識いたします。 そのことを踏まえ、引き続きお伺いいたします。 二十年度以降の五歳未満の患者数の推移について、ヒブ(インフルエンザ菌b型)及び肺炎球菌の原因菌別にそれぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) ヒブ及び肺炎球菌の患者報告件数を二十年から二十五年は八月末まで順に申し上げますと、ヒブ、五件、三件、二件、一件、ゼロ件、ゼロ件、肺炎球菌、四件、二件、二件、一件、ゼロ件、二件となっております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 両原因菌による患者数がともに大きく減っており、特にヒブに起因する患者は昨年ゼロに至り、調査対象の医療機関が全数になったことしも現段階ではゼロという好ましい結果になっていることがわかりました。そのことを踏まえ、お伺いいたします。 ヒブに起因する患者がゼロになった現段階で、改めて今後もワクチンの接種を継続することの意義をお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 細菌性髄膜炎は集団生活を始めた乳幼児にとって感染の機会がふえることや早期の診断が困難であることから予防接種による感染予防が効果的であると言われており、患者の発生数にかかわらず、今後も接種の機会を安定的に確保し、感染予防に努めることが望ましいと考えているところでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 この項目の最後に、市長にお伺いいたします。 全国に先駆けてヒブワクチン接種助成を実施した森市長の現状についての所感をお聞かせください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 私は、細菌性髄膜炎から乳幼児を守るため、全国的にも早い取り組みとして、市単独でのヒブワクチン接種に対する一部助成を開始いたしました。本年四月からは同ワクチンが法に基づく定期接種に位置づけられ、また、鹿児島大学の調査では、本市における乳幼児の髄膜炎患者は減少しているとの報告もあるようでございます。今後とも未来を担う子供たちが細菌性髄膜炎発症のリスクから守られ、健やかに成長することを願っているところでございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 森市長より答弁いただきました。 現段階ではヒブ起因の五歳未満の患者はおりませんが、肺炎球菌起因の患者はおられるようでありますので、今後、乳幼児細菌性髄膜炎の撲滅が早期に実現されるよう期待し、見守ってまいります。 次に、本市学校における平常時の感染症の予防対策等についてお伺いいたします。 まず、宮崎での事例を踏まえ、以下お伺いいたします。 第一点、昨年宮崎県で発生した学校職員からの麻疹、いわゆるはしかのアウトブレイクの内容。 第二点、宮崎県の事例を受けての本市の対応及び学校への依頼後の確認状況について、それぞれお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) 国立感染症研究所によりますと、昨年八月、タイへ旅行した宮崎県内の学校職員が帰国後、麻疹に感染していることが判明し、その夫と職場の同僚二人、さらには当該職員と同じ医療機関で診察を受け感染した人など合計八人が集団感染し、十月には終息したというものでございます。 次に、本市におきましては、文部科学省の通知を受けて、各学校に対し、職員の麻疹罹患歴や予防接種歴の確認と麻疹患者発生時の迅速な対応について注意を喚起するとともに、未罹患者及び未接種者に対し接種勧奨を行ったところでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 本市でも宮崎の事例を受けて対応はしたものの、現在の取り組みでは教育委員会からの一方的な接種の勧奨等にとどまっているようであります。依頼後の確認はなされていないのではないでしょうか。 そこで、引き続き、お伺いいたします。 本市の学校における感染症対策の現状について、職員が麻疹・風疹等のワクチン未接種・未罹患者の場合の対応及び確認状況を含めてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) 本市では、平成十九年に教育委員会と市医師会で作成しました「麻疹患者発生時の対応マニュアル」に基づき、職員の麻疹罹患歴や予防接種歴を確認するとともに、ワクチン接種を勧奨しているところでございます。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 やはりワクチン接種を勧奨することなどにとどまっているようであり、学校は児童生徒に対し完全に予防体制が確立している状況ではないと思われます。児童生徒も定期接種を受けている世代とはいえ、麻疹・風疹の混合ワクチン等の接種率から見て何らかの理由で接種を受けず、各ウイルスに対し抗体を持たない子供たちが少なからずいる実態があります。 そのことを踏まえ、改めてお伺いいたします。 学校職員に対し、抗体の有無等を確認する予防体制の確立に向け、希望する職員には抗体検査やワクチン接種に対し助成の仕組みが必要ではと考えますが、教育長の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) 学校におきましては、感染症がひとたび発生しますと、感染が拡大しやすく、児童生徒の健康への影響も大きいことから、学校職員の健康管理は特に重要であると認識しているところでございます。教育委員会といたしましては、今後とも国や県の通知に基づき、ワクチン接種の勧奨に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [崎元ひろのり議員 登壇] ◆(崎元ひろのり議員) 答弁いただきました。 私の質問に対しはっきりとした見解は示されませんでした。この件については、国レベルの対応も必要であると考えており、今後、国会議員等との連携を視野に入れ、今後取り組んでまいります。 当局におかれては、これまで以上に学校職員の予防体制の確立がなされるよう、工夫ある取り組みを強く要望いたしておきます。 以上で、私の個人質問の全てを終了いたします。 ○議長(仮屋秀一君) 以上で、崎元ひろのり議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、平山たかし議員。   [平山たかし議員 登壇](拍手) ◆(平山たかし議員) 無所属是是非非の会として個人質疑を行います。 まず、七年後の平成三十二年の第七十五回鹿児島国体に関連をする質問から始めます。 県体育館建設構想は、これまで与次郎ヶ浜地区が適当、適切との方針がまとめられた経過があります。しかし、県知事は、急転直下、本港区のドルフィンポート等への突然の方向転換となりました。鹿児島市議会は知事発言に対して意見書を全会一致で採択をし、森市長も鹿児島港本港区に関する十分な協議・連携を求める要請文を送付されました。 以下、順次伺ってまいります。 私が市議会議員になりましたのが昭和四十七年四月であります。その五カ月後に第二十七回鹿児島国体を体験をいたしました。その後、国体のあり方が論議をされ、全国知事会は平成十四年に決議を採択いたしました。これがその決議の全文でありますが、この内容は、国体を開催する都道府県の施設整備と大会運営にかかわる人的・財政的負担が大きくなっている現状を踏まえ、国体開催に当たっては、過剰な設備や運営を厳に慎むことというふうになっているのがこの決議であります。 そして、翌年、日本体育協会国民体育大会委員会では、この新しい国民体育大会を求める「国体改革二〇〇三年」という文書をまとめ、これに基づいて、その後、国体開催が準備をされてまいりました。この国体改革二〇〇三年の方針がまとめられ、その中の重点というのは、各競技施設は、既存施設の活用に努め、設備の新設等は大会開催後の有効活用を考慮し、必要最小限にとどめるものと強調されております。 私はこの一カ月、この国体改革についての調査を進めてまいりました。平成二十年開催の大分国体から既存施設の活用に努め、施設の改修等は必要最小限にとどめるとし、基本的には体育館の新たな建設計画は全くありません。こういう方針となっています。 来年開催の長崎国体、平成二十七年開催の第七十回和歌山国体、そして、平成二十八年の第七十一回岩手国体も競技施設は既存施設の最大限活用とともに、質素でありながらも、競技者と観客が一体となれるような会場設備や運営の工夫を行うと位置づけられ、平成二十九年第七十二回愛媛国体も同様であります。平成三十年第七十三回福井国体では、既存施設の有効活用を原則とし、多目的施設、学校体育施設、文化施設、民間施設も活用する国体。なお、一時的な整備が必要なものについては仮設整備を基本とするとなっているのであります。平成三十一年の第七十四回茨城国体は県内の既存施設を活用することを大前提とするとなっており、今や新たな観点での国体への取り組みが進んでいるというのが現状であります。 ところが、この間の私の調査結果から比較をしまして、大きな違いなのが平成三十二年開催予定の鹿児島国体、まず、新しく総合体育館建設構想からスタートをしました。これは、平成十四年のこの全国知事会の決議、そしてまたその後、新しい国民体育大会を求めたというこの方針にも反するものであります。 市長や県知事はこういうような決議、新たな国体の方針、こういうものを承知されておられるものか、まずお答えいただきたいのであります。 答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 平山たかし議員にお答えいたします。 お述べになられた平成十四年の全国知事会議決議と国民体育大会委員会方針につきましては、承知をしているところでございます。 ◎教育長(石踊政昭君) 県によりますと、知事が会長を務める第七十五回国民体育大会鹿児島県準備委員会の第七十五回国民体育大会開催基本方針において、簡素・効率化を図りながら鹿児島の多彩な魅力を全国に発信する大会を目指すこととしているとのことでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 今、明らかになりましたとおり、鹿児島県が考えている新しい総合体育館を含めたものというのは、既存施設を大事にし、まずそこから始めるという国体になっていないというところが私は今日の大きな課題の出発点になってきていると、そういう点では、改めて教育長、知事に対しては、この決議と文書を後でお渡ししますので、もう一回読んでいただきますよう要請をしておきたいというふうに思っております。 それでは、改めてただしてまいりますが、新しい総合体育館とかスーパーアリーナ建設を目指すという基本姿勢とこの間の国体の新しい流れとの整合性について、鹿児島市当局と県当局はどういうふうに言っているのか。そのことについては改めて明確にしていただきたい。 答弁をお願いいたします。 ◎教育長(石踊政昭君) 国民体育大会の方向性につきましては、開催県の負担が増大していることなどを考慮して、大会の簡素・効率化を目指しているものであると考えております。 また、県複合施設の再検討について、県におかれましては、事業推進に当たり、より多くの方々の理解が必要であると判断されたものと考えております。 次に、県に伺いましたところ、国体の簡素化につきましては、先ほど申し上げました開催基本方針のとおりであり、施設の整備については、九月十日の県議会において、知事が提案理由説明の中で、「施設の必要性や規模、機能などそのあり方について幅広く多くの方々から意見を聞くなど改めて検討を行ってまいりたい」と述べられたとのことでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇]
    ◆(平山たかし議員) 私がこの一カ月間全国の国体の準備状況を調査をしたのがどうも県当局に入ったみたいで、そういう点ではくるくる変わる知事の方針とも関連があるのではないかというふうに考えております。 新たな観点からもう一点ただします。 鹿児島県の財政状況から見ても、既存の施設を重視しての国体にすべきという点の問題です。 鹿児島県の地方債の借金と基金の状況を改めて私が調査をしてみました。昭和四十七年の国体時と比べ平成二十四年度末、現在ではエレベーターも半分しか動かない県庁舎の建設、経済効果も消し飛んだ人工島建設に加え、県民交流センターなどを含め、県の借金は実に六十倍に膨れ上がっている一兆六千七百十億円であります。さらに、新しい総合体育館・アリーナ建設で三百億円となりますと、私の試算でも、三年据え置きの二十年返済で三百四十一億七千万円余りの借金返済が新たにふえることになります。 このことからも、既存施設の活用での鹿児島国体を考えるべきであります。そのことこそ、全国知事会の決議や新しい国体を目指す国の方針にも合致をします。鹿児島がだめなら姶良市とか、鹿児島がだめなら霧島市とか、こういうような次元の話ではないのであります。 当局に伺います。 今申し上げた数値はおおよそそのとおりか。 また、既存施設の活用を中心とすべき国体についての鹿児島市当局の考えをお聞かせいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) 数値につきましては、お述べになられたとおりであると思います。 また、県の準備委員会が定める開催基本方針には、既存施設の有効活用などによって簡素・効率化を図ることが示されており、本市といたしましても、この方針に沿って対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) ただいまの答弁を聞いて、まさに新たな段階での国体をどう見るか、どういう形で開催をするのか、こういうことがこれからの重要な大きな課題になってくるというふうに考えております。 そのことを含めて、次にお聞きをしますのは、鹿児島県下の市や町への競技会場としての要望はいつ行われたのか。それに対し、鹿児島市はいつ、どのような内容で回答されたのか。 さらに、鹿児島市での競技開催種目ごとの開催会場はどの競技場を想定しているのか、それぞれ答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) 県準備委員会は、二十四年九月七日付で各市町村に競技の開催希望調査を行っており、本市は、同年十月二十五日に陸上や水泳など二十一競技の開催を希望したところでございます。 また、これらの会場としましては、鴨池陸上競技場や鴨池公園水泳プールなど十七の施設を想定したところでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 次は、いよいよ第二十七回鹿児島国体の開会式、閉会式、さらには、主な競技種目が実施をされました与次郎ヶ浜一帯の鹿児島市の所有する土地に関する質問に入ります。 まず第一に、与次郎ヶ浜の鹿児島市が所有している土地をこれまで前回の国体後四十二年間も無償で県に貸し付けている理由について、運動施設ごとの広さと全体面積をお答えいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) お答えいたします。 鴨池運動公園については、昭和四十三年十月に県と本市との間で覚書を交わし、本市が所有する土地十九万二千八百五十二平方メートルを運動施設用地として県に無償で貸し付けております。 施設ごとの面積は、鴨池陸上競技場二万九千三百六十平方メートル、鴨池野球場二万六千八百五十八平方メートル、鴨池庭球場九千二百九十一平方メートル、鴨池補助競技場一万四千八百四十平方メートル、四施設の合計では八万三百四十九平方メートルでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 次の質問は、今答弁のありました鹿児島市所有の土地に建築をされております運動施設の中で、現在、大幅改修工事が進んでいるようでありますが、この工事内容とその工事の理由、地主としての鹿児島市への説明はいつ行われたものか。それぞれ具体的にお示しをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 新聞報道等によりますと、現在、鴨池補助競技場は国体に向けて、日本陸上競技連盟の第三種公認競技場の基準に適合させる改修を行っており、また、陸上競技場や野球場についても順次改修を行っていくこととされております。 なお、施設改修に係る県から本市への説明は特になかったところでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 現在、改修工事が進んでいる施設は第三種の公認競技場として適合していなかった。そういう点では改修するということは理解いたします。 改めて再質問いたしますが、鹿児島県の運動施設用地として無償で貸与されている与次郎二丁目の全体の面積を改めてお示しをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 本市が所有する土地といたしましては、十九万二千八百五十二平方メートルでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 鹿児島県が運動施設用地として鹿児島市より無償で貸し付けを受けている与次郎二丁目の約十九万二千八百五十二平方メートルの土地を周辺の路線価で試算をすると幾らの額の土地を無償貸与していることになるのかお答えをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) おただしの土地について、固定資産税路線価をもとに試算しますと、今年度の評価額はおよそ二百五十二億円になるようでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 固定資産税の評価で二百五十二億円の土地を無償貸与している。これは実際の路線価では約三百億円の土地となりますよね。三百億円の土地を無償で鹿児島県へ提供を続けていることになります。 これらの鹿児島市の土地の無償貸与の状況というのは、何らかの形で清算すべきではないかというふうに考えますが、まず基本的な見解をお聞かせをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) おただしのことにつきましては、貸し付けの際にさまざまな経過があり現在に至っていること、また、県の運動施設が設置され、現在も市民・県民の利便に供されていることなどから、今後、仮に土地の利用目的が終了する場合には協議を行うことになると考えております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) もう一つは、鹿児島県知事の発言で利用計画がくるくる変更しているドルフィンポート等の鹿児島県が考えている総合体育館・アリーナ構想の対象となっている土地のおおよその面積は幾らか。 関係当局の答弁を求めます。 ◎建設局長(上林房行信君) おただしの面積は、ドルフィンポート敷地が三万八百五十四平方メートル、ウォーターフロントパークが三万四千二百十七平方メートルであり、合計でおよそ六万五千平方メートルでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 県知事は定例記者会見で、鹿児島市の路面電車延伸計画に対して、「ドルフィンポートの前の緑地帯の効用が一気に半減をする。グリーンベルトが大きく削減をされ、緑が少なくなる。せっかくつくった公園まで潰して電車を入れるという考えは県には全くない」と発言していますが、そこには県の所有地という姿勢がありありであります。 森市長は、ドルフィンポートへの市電延伸の考えは変わっていないという姿勢をこの議会の中でも明らかにされています。港町鹿児島の一体的まちづくりを目指す鹿児島市ならではの計画とすべきであります。 そこで、私は清算の一つの手法として提案をいたします。 鹿児島市が所有する土地を鹿児島県の運動施設として無償で活用している与次郎二丁目の土地とドルフィンポート等の県有地との等価交換についてであります。 与次郎二丁目の広大な、鹿児島市が所有する市有地は四十六年もの間、鹿児島県へ無償貸与しています。そこで今回問題になっている土地、つまり、ドルフィンポート敷地等の県が所有している土地約六万五千平方メートルと与次郎ヶ浜のこの運動用地を路線価での評価をするなりして等価交換をする、所有権を変える、そうすることでドルフィンポート敷地等も鹿児島市の所有地となり、市電延伸やまちづくりの計画を含め、もろもろの鹿児島市の総合計画との整合性も出てまいります。 また、鹿児島県も与次郎ヶ浜の運動施設用地を含めて、鹿児島市の土地でありながら何らの相談もなくどんどんどんどん改築やらやっているわけですから、みずからの所有する土地として、土地の活用策も自由になる土地への交換になります。 今回の提案についてぜひ検討していただきたいのであります。その決意をお聞かせをいただきたい。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 公有財産については有効な活用が図られるよう努めておりますが、そのような中、県の運動施設用地については、先ほども御答弁いたしましたとおり、無償貸し付けの経過などから、今後、仮に土地の利用目的が終了する場合には協議を行うことになると考えており、現時点でドルフィンポートの県有地との等価交換については考えていないところでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 土地の所有権ありというそういう考えをもっと貫いてほしい。これまでこういう問題が出てこなかったなら別ですよ。鹿児島市が計画をしているドルフィンのその中に県の土地だと、県の土地を何の相談もなく緑を減らすというのは何たることかというそういうような基本姿勢では、当然県有地と市有地との路線価での所有権を交換するということも視野に入れるべきだということを申し上げておきます。改めてこれは機会をもってお示ししたいと思っております。 次の質問は、東京オリンピックの開催とその直後のパラリンピック、それとほぼ同時期に開催となります第七十五回鹿児島国体との開催日程の整合性についてであります。 全国障害者スポーツ大会も国体後、例年十月ごろにかけて実施をされてきています。開催日程もほぼ同じ時期となります。この現実を踏まえ、それらの競技の開催時期について鹿児島市当局の見解をお聞かせをいただきたいのであります。 答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 先般、二〇二〇年のオリンピックの開催都市が東京に決定し、東京オリンピックと鹿児島国体が同じ年に開催されることになりました。 私は、オリンピックに出場した選手が国体にも参加することによって、オリンピックの感動と興奮が鹿児島国体においても再現されるなど、市民・県民のスポーツに対する関心がさらに高まるものと心から期待をいたしております。 ◎教育長(石踊政昭君) 国体の開催時期につきましては、これまで九月下旬から十月中旬に実施されているようでありますが、鹿児島国体の日程につきましては、今後、県や国体委員会などにおいて各面から検討されるものと考えております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) ほぼ同時期の開催となりますので、十分な協議が必要だということを申し上げておきます。 新たな質問に入ります。 認可外保育施設への補助と助成、認可外保育施設の入所児童の保育料の軽減措置の制度改善方策のその後の状況についてお伺いをいたしてまいります。 私もこれまでの二年間、全国の主要自治体二十八市一町の調査を実施をし、平成二十四年第四回定例会でその調査結果一覧表を示しました。局長も、本市の認可外保育施設入所児童数が全体に占める割合が高く、保育料も認可保育所より高くなっていること。そしてまた、待機児童の多さと認可外保育施設の果たしている役割を含め、新年度予算の予算措置となりました。その実施状況と今後の対応について伺ってまいります。 まず、認可外保育施設の保育料補助は本年九月までの申請分は四月にさかのぼっての補助となっています。その九月も残り半月となりました。予算上の児童見込み数と現時点で認定申請が出されている児童数とその中で認定をされた三歳児未満、三歳児以上ごと、その合計数についても直近の数字でお示しをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) お答えします。 認可外保育施設保育料助成事業では、三歳児未満四百五十九人、三歳児以上二百九十八人、合計七百五十七人で見込んでおりましたが、本年八月二十日現在、申請が出された児童数は二百四十六人で、そのうち認定は三歳児未満八十二人、三歳児以上五十人、合計百三十二人でございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 申請の数がかなり下回っているようであります。 もう一つは、保育料助成の事業について、保育料がどう軽減をされたのか。平均保育料の見込みに対し、認定された平均保育料とその最高と最低保育料を三歳児未満と三歳児以上の区分でお答えいただきたい。 答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 平均保育料は三歳児未満三万二千五百円、三歳児以上二万八千三百円で見込んでおりましたが、認定された平均保育料、その最高と最低保育料を順次申し上げますと、三歳児未満三万二千五百九十四円、四万五千六百七十五円、一万九千八百円、三歳児以上二万八千五百十四円、三万六千五百円、一万三千八百円でございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 改めてお聞きをいたしますが、現時点の申請分と予算計上額との差は金額でどの程度の開きがあるものか。現時点での申請状況では予算額の何%執行に当たることになるのか、現在の状況をお聞かせをいただきたい。 答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 八月二十日現在の補助金支払い済み額は百五十九万三千円でございます。事務処理補助金を除く予算額七千百十八万円との差額は約六千九百六十万円で、執行率は二・二%でございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 執行率二・二%、私が懸念をしておりますのは、九月末までの申し込みが四月にさかのぼって支払われるという制度に対して、現時点で極めて申し込み件数が低いです。対象になると想定される施設の数、入所児童の数に比較しての申請者の数との差というのはどういう状況にあるものか。その原因を含めてお答えをいただきたい。 また、制度の周知策を改めて行うべきではないかと思いますので、そのことも含め、答弁をお願いいたします。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 対象施設は五十五施設で見込んでおりましたが、八月二十日現在、三十四施設の児童を認定したところでございます。 見込み数七百五十七人に対する認定者数百三十二人につきましては、本年度創設された制度であることや入所児童も増加していくことから、認定者数はふえていくものと考えております。 なお、制度の周知につきましては、今月上旬に認可外保育施設を通じて改めて保護者に制度の周知を図ったところでございますが、今後も市民のひろば等を活用し、広報に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 改めての広報を含めた努力を要請をいたしておきます。 次は、認可外保育施設補助金も充実をされ、その助成も制度化されました。その予算執行状況と今後の見通しについてお聞かせをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 今年度拡充した認可外保育施設への補助金につきましては、各月の実績や七月から八月にかけて実施をした施設への立入調査などを踏まえ、補助申請を受け付け、十一月ごろの交付を予定しております。 なお、保育士資格取得支援事業補助金につきましては、現在のところ申請はなく、再度今月上旬に補助の活用について施設に対し周知を図ったところでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 私も予算の計上を要請した手前、何とぞ広報よろしくお願いいたします。 新しい質問に入ります。 谷山地区の連続立体交差事業に関連しての質問に入ります。 まず第一に、今年度事業は全区間での高架化事業本体工事を発注するとの予算でありました。その工事発注状況をお示しいただきたい。 また、永田川から中塩屋踏切近くまでの区間は、過去既に土地区画整理事業を終了し、接している道路は五メートルから六メートル前後の道路幅員しかありません。狭隘な道路幅員と高架本体工事の手法についてようやく住民の了解が得られたわけでありますが、課題となった特徴点と説明会で了解をいただいた内容についてお示しをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 高架本体工事については、本年八月下旬より永田川から中塩屋踏切付近までの区間の工事に着手しており、このことにより、計画区間の全ての高架本体工事が着工済みとなっております。 また、当該区間は、おただしのように線路沿道の道路幅員が狭隘で作業ヤードの確保が難しいことから、説明会でも工事期間中の十分な交通安全対策を求められたところでございます。 これらを受けて、狭いスペースで施工可能な特殊工法の採用や交通誘導員を適切に配置することにより、工事内容に合わせた通行スペースの確保対策等を説明し、それらについて御理解をいただいたところでございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 私も毎回の説明会に参加しておりますので、状況については了解をいたします。 最近になって私のところに既に高架化本体工事が着工されている田辺第一踏切の扱いについて、何とかしてくれという要望が寄せられています。私なりにこれまでの経過を説明しておりますが、何とかならないかの声は続いておりますので、以下、本会議でただすことといたします。 まず、地元住民からの陳情・要望内容と、これまでの住民説明会での鹿児島市当局の回答と対応の内容について明らかにしていただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 本年六月六日及び八月十六日に提出された陳情の内容は、「田辺第一踏切を従前の場所に戻し、その踏切を新しい道路として活用できることを願う」となっております。 谷山地区連続立体交差事業の計画・実施に当たっては、十六年度に谷山のまちづくり説明会を三回、十七年度には都市計画素案の説明会を四回開催したほか、事業着手後はそれぞれの進捗状況に応じて仮線工事説明会を五回、高架本体工事説明会を三回開催し、踏切によっては交差道路位置が変わることを説明しております。 また、田辺第一踏切の移設工事着工に当たっては、二十五年四月に施工業者が工事内容や踏切位置の変更に係るお知らせ文を周辺住民へ配布し、周知を図るとともに、工事期間中も交通誘導員を配置して安全確保に努めているところでございます。 さらに、現在工事中の田辺第一踏切は歩道がないことから、高架切りかえまでの安全を確保するために当該踏切の歩道設置を行うとともに、あわせて車道拡幅も行ってまいります。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) これまでの経過について答弁をいただきましたが、この踏切は谷山第二地区土地区画整理区域の幹線道路に交差をする箇所であります。したがいまして、交通管理者、つまり警察との協議のもとで進めることが前提と思われます。 したがって、関係機関との協議経過と関係機関の意見、またその意見を踏まえた市当局の現時点での考え方と今後の具体的な対応策について考えをお聞かせをいただきたい。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) おただしの交差道路計画については、隣接する施行中の谷山第二地区土地区画整理事業の道路計画との調整が必要であることから、平成六年度から行っている谷山第二地区の道路計画に係る交通管理者との協議内容を十分踏まえ、十六年度から交差道路を含めた協議を行っております。 交通管理者からは、十五年十二月二十二日付の文書において、「田辺第一踏切に通じる市道は幅員が狭く、第二地区内の交差点と近接するので、踏切上での列車事故や辻之堂本城線との交差点付近での交通混雑や交通事故の発生が懸念されることから、廃止または自転車、歩行者のみの通行が可能となる構造に変更する必要がある」との意見をいただいております。 本市としては、当該意見を踏まえる中で、地元住民の生活道路となっていた田辺第一踏切について、住民の利便性及び安全性に資する道路機能を維持するため、廃止するのではなく、より安全な箇所へ移設することとしたところです。 なお、移設後の踏切は、高架後、幅員六メートルの交差道路となり、車両の双方通行が可能となるほか、従前の踏切位置には歩行者の安全確保の観点から、車道と分離して高架下を活用した歩行者用通路を整備することとしております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 鉄道高架化事業で谷山のまちづくりは大きく変わってまいります。そのことによっていろんな形での説明会が行われてきた。ほとんど私も参加をしておりますし、この田辺第一踏切についても、私は、谷山中学校、南高校卒ですからよく知っているんです。どういうふうにしたらいいか、どういうふうにあるべきかということはいろいろ考え、これまでもやってまいりました。 そういう点では、ぜひ地元にも安全対策を含めた、なぜこうなったかということも含めた説明を十分にしていただきますよう要請をいたしておきます。 新しい質問に入ります。 次に、平川動物公園への新規コアラ導入計画のこれまでの経過と今議会提案のコアラの新規個体導入について、順次伺ってまいります。 平川動物公園のコアラは、昭和六十年五月十四日に雌四頭がクイーンズランド州より贈られ、その際、鹿児島市からコアラ保護基金として一千百万円が贈呈をされました。そして約一年後、初の二世コアラが出産、しかし、その後二世、三世が生まれても、これまでのコアラは次々に死亡し、平成六年六月時点ではクイーンズランド州から贈られたコアラは全て死亡。その後は国内の他の動物園とのブリーディングローンを繰り返してまいりました。そうするうちに、子供は生まれるが、近親交配等の影響で育たなくなり、国内繁殖の影響も出てまいり、手詰まり状態となってきております。 そこで、オーストラリア・パース市と姉妹都市盟約を結んでおります鹿児島市への期待が全国的に高まってまいりました。そして、平成二十一年十一月、パース市との姉妹都市盟約三十五周年の答礼訪問団が結成され、私もその一人として参加をし、クイーンズランド州政府の絶滅危惧種支部を訪問し、コアラの人工授精を含め意見交換を行い、一定の道が開けてまいりました。 さらに、その行程の途中、訪問団一行は野生のコアラが自然の森で生活している区域を見るということで高速バスでの移動が始まりました。 訪問団の全員は野生のコアラを見つけるために皆長時間一生懸命目を凝らしました。そうするうち、もうすぐ可能性のある区域が終わりますとガイド通訳の声に訪問団一行は、森市長も含めてがっくりしました。しかし、私は諦めませんでした。いよいよその区域が終わり、バスは速度を増して森を過ぎようとしたちょうどそのとき、ユーカリの大木の枝の分かれ目に腰かけてこちらを見ているコアラを発見しました。私は、思わず「おったど」と叫びました。通訳や運転手の方も何が起きたのかと急ブレーキを踏み、約五十メートル通過したところにバスは停車をし、全員がバスをおりました。私は自分の目に確信を持ち、ユーカリの大木まで走りました。そして、訪問団全員が念願の野生のコアラと出会うことができたのであります。 コアラは訪問団におびえる様子もなく、大木の幹にちょこんと腰かけ、カメラの撮影にも応じてくれました。そのときの野生のコアラがこの写真であります。私は、このコアラに向かって「かごっめくっか」と声をかけました。私の目にはコアラはこっくりうなずいたようにいまだに頭に刻み込まれております。 このオーストラリア訪問から四年近くが経過するこの九月議会で、コアラの新規個体三頭の導入予算が計上されたことを心から歓迎をいたします。 伺いたい第一点は、コアラ導入から今日までの雄、雌の頭数の変動と今日的課題。国内のコアラを取り巻く危機的な状況と課題の認識について。 第二点、今回の補正予算中、コアラ輸送業務委託料の予算基礎を含むその内容と内訳について。 第三点、同事業に係る九月補正予算の債務負担行為の項目ごと内訳と合計。 以上、お答えをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 平川動物公園のコアラは、昭和五十九年に雄二頭、六十年に雌四頭を導入した後、園内での繁殖や他園からのブリーディングローン等により、平成九年十二月には当園最大となる雄十四頭、雌十三頭の計二十七頭にまで飼育頭数がふえましたが、その後、繁殖が進まず、平成二十五年九月現在では、雄二頭、雌六頭の計八頭となっております。 課題としましては、コアラの高齢化や血液更新が図られていないことにより繁殖数が減少していることでございます。 また、国内のコアラについては、平成九年には最多の九十六頭を飼育しておりましたが、平成二十五年六月末ではその半数以下の四十三頭に減少しており、当園と同様に高齢化や血液更新が図られていないことによる繁殖数の減少が課題であると認識いたしております。 次に、コアラ輸送業務委託料につきましては、輸出許可手続費用百八十万九千円、検疫費用九十三万二千円、旅費十八万九千円、運送費用等二百八十二万円、その他経費二百二万円、合計で七百七十七万円となっておりますが、これらの費用の二分の一を業務着手前に支払うこととされていることから、今回の補正予算には為替等手数料も含め合計で四百四万二千円を計上しております。 次に、債務負担行為の項目ごとの内訳は、コアラ輸送等業務委託料三百八十八万五千円、コアラ保護プロジェクト継続寄附一千六百六十五万円、為替等手数料三十七万八千円となっており、これらの合計は二千九十一万三千円でございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 次は、コアラ保護プロジェクト継続寄附について、その理由と寄附額によっていつごろの来園になるのか。コアラ保護プロジェクトの活動内容についてもこの際、明らかにしていただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) コアラ保護プロジェクトへの寄附については、コアラ飼育施設のドリームワールドと本市がコアラの種の保存のため協力することに合意したことにより行うもので、ドリームワールドが行うコアラ保護プロジェクトの活動を支援するため、コアラが来園する予定となっている来年度から三年間、年五万オーストラリアドル、九月十三日現在の為替レートで日本円に換算しますと、年およそ四百六十万円を寄附するものでございます。 プロジェクトの主な活動内容は、けがをした野生コアラの保護と治療、治療後の野生復帰活動のほか、コアラが生息する地域の自然保護活動、コアラの人工授精の研究などでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) パース市訪問団の一員として市長に同行をし、今回のまさにこの取り組みというのは、東山動物園を初め、日本全国のコアラを所有している自治体、飼育関係者の方々から大歓迎されるというふうに感じます。 新しい質問に入ります。 次は、安心快適住宅リフォーム支援事業についての質問であります。 まず、昨年度の事業の成功に引き続いて、今年度も七月一日の募集開始の初日に申し込みが予定件数に達し、補欠申し込みを含め二日間で予算金額三億円を突破しました。私も一日目の早朝からその状況を見守ってまいりました。 第一の質問は、今年度を含めての事業成功の要因について、ことしの行政の対応と前年からの改善点、そのことによる受け付け件数等の特徴についてお聞かせをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 安心快適住宅リフォーム支援事業についてですが、本年度は、昨年度の結果を検証し、市民や地元業者からの要望なども参考にしながら、さらに利用しやすい制度となるよう、子育て世帯の対象工事の拡充や車庫等を補助対象とするなどの緩和を行ったほか、職員が団地やイベント会場などでおよそ二十九万枚のチラシを配布するなど、さまざまな手段で制度の周知を図ったことにより、市民や地元業者に広く浸透し、受け付け初日で予定件数に達することになったと考えております。 また、本年度の主な特徴としては、制度緩和の効果により、子育て世帯の件数が倍増したほか、高齢者等世帯もさらに増加し全体の四割を占めていることなどが挙げられます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 二十九万枚のチラシ配布を含め、受け付け初日に予定件数に達したのは、もう一つは、関係当局の事前審査の取り組みというのも大きな要因に挙げられると思いますが、その事前審査の数と当日の申し込みの数とその効果について答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 事前審査については一千八百十五件の利用があり、このうち九割を超える一千七百三十四件を初日に受け付けております。 これにより、受け付け時間の大幅な短縮が図られ、窓口の混雑回避につながったほか、速やかな交付決定による早期の着工が可能となったなどの効果がございました。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 次は、地元業者の受注状況の把握と分析、さまざまな業種への広がりの状況、効果についてお聞かせをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 本年度、当事業を活用した地元業者は七百十三社で、このうち七割が市の指名業者以外の業者であり、建築住宅関連だけでなく、家電販売や福祉器具関連などさまざまな業種にわたっております。 また、リフォーム一件当たり三社から四社の下請業者がかかわっていることから、当事業が規模や業種を問わず裾野の広い施策として多くの業者の支援につながっていると考えております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 次は、悪質リフォーム等を含めた対応とトラブルの有無とそれらに対する当局の対応についてお答えいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 当事業は、高齢者世帯の活用が多く、トラブル等の発生も懸念されましたが、契約書の添付を義務づけたほか、見積書のチェックやリフォーム前後の写真提出による書類審査に加え、ほとんどの物件について建築技師による完了検査を実施したことにより、確実で適正な工事が行われ、工事をめぐるトラブルの相談は特に寄せられていないところでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) これも当局の努力が実っているというふうに判断をいたします。 次の質問は、本市の実施状況と効果が県下を含めた他の自治体への制度実施に反映したのではないかというふうにも考えますので、他の自治体への影響をどう判断されておられるものか答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 昨年度の本市のリフォーム支援事業については、市民と業者双方への支援になることや補助金のおよそ十七倍もの経済波及効果を生み出すなど、地域経済の活性化に大きく寄与したことについて各方面から高い評価をいただいており、県内の七市一町が本市の取り組みを参考に本年度より同様の制度を導入されたと伺っております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 次は、今年度の交付決定件数と既に着工・完了済みの件数の把握と事業効果の推定額についてそれぞれ答弁を願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 本年度交付決定を行った二千四百八十二件のうち九月十日時点でおよそ一千五百件が着工し、そのうち一千百件が完了しております。 また、事業効果についてですが、総工事費は補助金額のおよそ十倍の二十九億円で、経済波及効果は十六倍の四十七億円と試算しております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 実は、昨日も「屋根の補修をしたいけど、今から申し込んでんよかろかいな」という相談を受けて、私もなかなか、「いや、来年まで待ってください」というふうに申し上げましたが、今後も引き続くこの制度の実施への市民からの要望、寄せられているそういう状況がありましたらお聞かせをいただきたい。 答弁願います。 ◎建設局長(上林房行信君) 住宅リフォーム支援事業については、受け付け終了後も市民や業者から、「募集はまだ実施しているのか」、「二回目の募集はないのか」、「来年度も続けてほしい」などの問い合わせや要望がこれまで二百件ほど寄せられております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 森市長、答弁のとおりです。来年度の引き続く対応を心からお願いを申し上げておきます。 新たな質問に入ります。 最後に、星ケ峯みなみ台の分譲計画についての質問です。 この案件については、定期借地権設定の導入による分譲を提案し、今日に至っている経過もありますので、課題を含め、以下、質問いたします。 星ケ峯みなみ台の分譲計画については、岡山市や鳥取県南部町での実際の現地調査等を教訓に分譲を提案してからはや二年目を迎えています。特に、分譲単価が高額になっているみなみ台幹線道路部分の定期借地権設定による分譲方式の導入で大きく転換をしてまいりました。これまでの関係当局の御努力を大いに評価をしております。また、これまでみずからの議員活動の中での調査と分析、そして提起の仕方など、私自身、自信を持つことができたところであります。 そこで、第一の質問は、住宅公社から譲渡された区画を子育て住宅としての活用用地として、また一般分譲だけでなく定期借地権設定による分譲で、またその都度の分譲方針の見直し等によって分譲が進んでまいりましたが、現在、何区画の活用が決まっているのか。さらに、現時点で残る区画は幾らになっていくのかお答えをいただきたいのであります。 答弁願います。 ◎企画財政局長(宇治野和幸君) お答えいたします。 住宅公社から譲渡された区画で子育て支援住宅建設予定区画の十三区画を除いた百十八区画のうち、八月三十一日現在、住宅メーカーへの先行貸し付け分五十二区画と所有権分譲及び定期借地権設定による貸し付け分の四十一区画を合わせた九十三区画が契約済みとなっており、現地案内所を含め残りは二十五区画でございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 残区画のうちの墓地に隣接をしている区画を含め分譲方針を見直す必要があるのではないかというような提起をいたしてまいりましたが、それらのことについての考え方について御答弁願います。 ◎企画財政局長(宇治野和幸君) 本年四月に所有権分譲または定期借地権設定による貸し付けで募集した四十七区画のうち、お触れになりました区画を含む二区画につきましては、関係部局とも協議・連携する中で、立地条件や不整形な敷地形状を考慮し、また、定期借地権付住宅推進協議会へのアンケート結果も踏まえ、子育て支援住宅の建設予定区画と交換し、募集を行うこととしたものでございます。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 残る二十五区画、この九月十四日から十六日にかけて住宅展が開催をされました。 今回の分譲対象区画数と当初の分譲方式の違いとその特徴、推進協議会による分譲への工夫と関係当局の広報の内容。そして今回の住宅展に対する市民の方々の反応などわかっておりましたらお聞かせをいただきたいのであります。 さらに、最後に、今後の公募のスケジュールと今後の展開、展望についてお聞かせをいただきたいのであります。 以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(宇治野和幸君) 今回の住宅展での本市の分譲対象区画数は二十五区画で、当初、所有権分譲のみで募集していた十六区画について、定期借地権設定による貸し付けも行うこととし、より住宅を取得しやすくしたものでございます。 住宅推進協議会におきましては、住宅展の広報の中で、本市の分譲区画についても案内をしていただいたところであり、また本市としましても、各支所やハウスメーカー等へのリーフレットの配布、情報誌への掲載や広報課のテレビスポットの活用等により広報を行ったところでございます。 昨日まで開催されました住宅展は、三日間で約四百人の来場があり、「定期借地権の制度に関心がある」や「同制度を利用して家の購入を検討している」などの声が寄せられたところでございます。 今後のスケジュールとしましては、十月四日まで募集を行い、十月十八日に公開抽選、区画が残った場合は翌日から先着順の随時募集を行うこととしております。 今後とも、残区画の早期分譲または貸し付け契約が進むよう関係部局や同協議会とも連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [平山たかし議員 登壇] ◆(平山たかし議員) 九月十四日から十六日の住宅展も四百名程度の来場者があったと、そしてまた、来られた方々の状況を聞いてみますと、やはり夫婦連れを含めてかなり真剣だったということ等も聞いております。 残区画は二十五区画になっておりますが、全国では住宅公社等を含めた土地が売れ残っている、どうするかというのは大きな課題になっています。そういう点では、鹿児島方式のこの分譲方式というのは全国の中でもかなり教訓になるのではないかと。特に、関係部局の努力と同時に、推進協議会を含めた連携のいろんな形での対応というのは全国的にも恐らく教訓になっていくのではないかということを申し上げ、私の個人質疑の全てを終わらせていただきます。 ○議長(仮屋秀一君) 以上で、平山たかし議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 三時 三十分 休 憩            ─────────────────              午 後 四時  五分 開 議 ○議長(仮屋秀一君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、小川みさ子議員。   [小川みさ子議員 登壇](拍手) ◆(小川みさ子議員) 二〇一三年猛暑からやっと解放された九月の定例議会におきまして、一昨日深夜から日本の原発五十基が全て停止している中、原発なしで暮らしたい人々、そして弱い立場に立たされている市民の声を届けてまいります。 通告後の取材で理解に至りました件は割愛、また、順番を入れかえての質問もありますことを御了承ください。 まず、市長の政治姿勢を伺います。 これまでも形骸化したパブリックコメントなど、重ねてお尋ねしてまいりましたが、市長の標榜される市民参画、市民との協働とは一体どのようなものなのか。 また独断先行が目に余る知事のもと繰り広げられる県政が本市に与える影響について、市長はどのようにかかわり、その責務はどうなっているのか。 伊藤知事は行ってもいない放射性物質の拡散シミュレーションを科学的根拠として、平気で虚偽発言をしてまでもEPZ二十キロ圏という方針を打ち出し、その後、突然、UPZ三十キロ圏を設定し混乱を招きました。 また、唐突に浮上した松陽台の県営住宅計画変更の問題では、住民の意向を徹底無視した不誠実な傲慢姿勢、突然のドルフィンポート前倒し閉鎖と県総合体育館建設方針で、市電延伸しての観光路線計画は県の方針決定を待つことになり、森市長はマニフェストとの整合性まで追求されることになりました。 知事介入と仄聞する市立病院長人事は、突然過ぎて心の準備もなく、有終の美を飾ることのできなかった上津原前病院長は苦しい胸のうちを告白され、立つ瀬のない出発を余儀なくされ、渦中に放り込まれた坪内新病院長は質問攻めと、どちらも人生の節目にしみが残ってしまいました。 それは、返す返すも森市長、あなたが知事に翻弄され、振り回されているからではないですか。 それぞれの問題を逐一お尋ねする予定でしたが、時間の関係でまとめて県と本市の合意形成のあり方についてお尋ねいたします。 以上、市長に答弁を求めます。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 小川みさ子議員にお答えいたします。 私は、市長就任以来、市民との対話、パートナーシップを大切にした、市民が主役の鹿児島市の実現を市政運営の基本理念に各種施策に取り組んできたところでありまして、昨年度からスタートした第五次総合計画においても、六つの基本目標の最初に、「市民と行政が拓く 協働と連携のまち」を掲げたところでございます。 今後も、より多くの市民の皆様方に積極的に市政に参画していただくことにより、市民と行政がともに考え、ともに行動する協働・連携のまちづくりをさらに進めてまいりたいと考えております。 次に、複合施設の整備や路面電車観光路線検討事業など、県と市の間で協議・連携を図っていくべき課題が多々ございますが、私は、市・県ともに目指すべきところは市勢・県勢の発展と、市民・県民の福祉の向上であり、そのためにお互いに対等な立場で協議を行い、連携・協力を図ることが重要であると考えております。 地方の行財政を取り巻く環境がますます厳しくなる中で、県都である本市が着実に発展をしていくため、私としても県市意見交換会を初め、さまざまな機会を通じて意見をしっかりと交わすなど、県と市で協議・連携を密にし、互いの計画等の整合性を図りながら、一体となって本市のまちづくりに積極的に取り組むことが大切であると考えております。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 市長に御答弁いただきました。 そうあるべきだという理想をお述べいただいたようですが、県と市とが対等な関係を保ち、協議をしてきたのであれば、このような事態は招いていないと思われることが多々あるのでお尋ねしたのです。 引き続き、市長の政治姿勢について。 森市長は川内原発の再稼働に関して「福島第一原発事故の影響を考えますと、住民の安全性を確保することが最優先され、また安全性が担保されない限り行うべきではない」との考えを繰り返し示されます。そして、必ず国において総合的に検討していかなければならない課題、同意を得るべき地元自治体としては県と薩摩川内市であると考えており、県においては、関係自治体に対して十分な説明をするべきであると回答されてきました。手続的にはそのとおりですが、私たちがただしているのは、市民の生命と財産を守る森市長の率直な考え方なのです。 汚染水問題は三つのトラブルが重なり、初め百二十リットルとしながら翌日には三百トンと発表、汚染水トラブルの深刻さを示す国際原子力事象評価尺度はレベル三になったにもかかわらず、オリンピック招致に当たっては、懸念材料だった福島原発事故の処理について、安倍総理は、簡単に言えば「完璧にコントロールされているから心配には及ばない」と偽り発言をしました。 このことについて、市長の見解を求めます。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 国におきましては、汚染水問題への対応を東京電力任せにするのではなく、これに対し前面に立ち、責任を持って想定される危険性を広く洗い出し、予防的かつ重層的に取り除く抜本的な対策を講じるという強い決意を示されたものであると考えております。 私といたしましては、まずは深刻化する汚染水問題の根本的な解決に向けて国は全力を傾注し、地元を初め国民、さらに海外からの不安等を払拭していただきたいと考えております。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 市長に答弁いただきました。 市長は、汚染水問題は、国が前面に立ち、想定される危険性も広く洗い出し、抜本的対策を講じるという強い決意のあらわれが安倍総理の発言だと、過剰なほどに楽観的な見解を示されました。果たしてそうでしょうか。 安倍総理は手の施しようもない深刻な汚染水問題と被曝問題を棚上げして、トップセールスマンとして地震大国のトルコにまで危険な原発を売り、そして、あろうことか政府はエネルギー基本計画に原発の活用を明記。 では、このことについて、市長の見解を求めます。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 原発の輸出や基幹エネルギーとしての活用に際しましては、福島第一原発事故を踏まえますと、原因究明や対策など、まず安全面の課題の解決が優先されるべきであると考えております。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 森市長に原発輸出、原発を基幹エネルギーとして活用するのであれば、福島第一原発の事故を踏まえると、原因究明や対策など、まず安全面の課題の解決が優先されるべきだと考えられると答弁いただきました。 収束のめどが立たず、全原発を廃炉にという声が広がる中、エネルギー基本計画に原発の活用を入れるのは無責任過ぎます。安倍総理は、汚染水による影響が福島第一原発の港湾内〇・三平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされていると偽りの発言を重ね、国際オリンピック委員会(IOC)委員の質問に対し、「健康問題については、今までも現在も、そして将来も全く問題ないということをお約束いたします。抜本解決に向けたプログラムを私が責任を持って決定し、既に着手しています」と回答しています。 七年後の二〇二〇年開催の東京オリンピック、パラリンピックで日本中が大騒ぎする中、十五万人の福島原発事故の避難者、そして被曝が心配な子供たち、汚染のため船を出せない漁業、農家、汚染を強いられる被曝労働者の方々の思いをどのように受けとめ、どのように感じておられるのか。 以上、市長に答弁を求めます。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) いまだ不自由な生活を強いられている数多くの避難者の方々や、放射能汚染の深刻な問題により仕事を奪われ、また、健康への不安を抱いておられる方々など、福島第一原発事故の影響を受けておられる皆様方の、まず、復旧・復興の道筋を示し、着実な進展を図っていただきたいとの思いは当然のことであると認識をいたしております。 国においては、これらの皆様方の不安を払拭するよう十分な対策と支援を迅速かつ確実に進めていただく必要があるものと考えております。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 市長に御答弁いただきました。 仮設住宅に避難されている高齢の方たちの孤独死、安倍総理の偽り発言に対する福島の漁業関係者らの「あきれた」、「違和感がある」との怒りの声。人生のほとんどを原発にささげてきたのに東電を信用できない。津波前の原発建屋内、現場の実態を遺書にしたためた福島第一原発作業員の無念の声。幾つもの原発による深刻な被害を知れば知るほど、オリンピック招致決定を手放しで喜ぶ気にはなりません。世界中が人の命を踏み台にした「おもてなし」を望んでいるのでしょうか。このような事態にふたをして国際社会が許すはずはないでしょう。 三・一一事故後のことを思い起こせば、三月二十一日東京開幕予定だったフィギュア世界選手権をドイツが出場を見送り、カナダ、米国の選手も自粛、結局、東京での開催は急遽ロシアへと変更されました。 フランス政府は、福島第一原発から漏れた高濃度の放射性物質が東京に到達するなどの最悪の事態を警戒し、東京周辺に滞在中のフランス国民を速やかに国外退去させました。 オリンピック、パラリンピックの選手たちが日本の現実を知ったらどうなるのか。二年半前のことに重ねて考えていたそんな矢先、突然、秘密保全法案が浮上、防衛、外交、テロ活動防止、外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止という四分野を特定秘密の対象とした保護が目的です。今、なぜこのような特定秘密を保護する法制定が急がれるのか。 順番をかえて、以上、お尋ねいたします。 ◎総務局長(鞍掛貞之君) おただしの特定秘密の保護に関する法律案につきましては、本日まで国によるパブリックコメント手続が実施されております。 その資料によりますと、情報漏えいに対する脅威が高まる中、政府部内や外国との間で情報共有を推進し、国及び国民の安全の確保を図るためには、政府が保有する重要な情報を保護する制度の整備が不可欠であるとされております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 御答弁いただきました。 秘密保護法案のパブリックコメントは本日締め切りですが、特定秘密を保護するという重要な法案なのに期間はわずか二週間、なぜ急ぐ必要があるのか。原子力事業に関しては公開が原則と定められているのにもかかわらず、三・一一事故後公表されなかったSPEEDIの六千五百枚の放射能拡散試算図、二カ月隠し続けられたメルトダウンなど、ことごとく情報が隠されました。 しかしながら、秘密保護法が成立すれば、原発関連情報は原発テロを想定し特定秘密扱いに、そしてTPP交渉に関する情報も外交に指定され、特定秘密扱いにできるでしょう。 そしてこの法案は、それを取り扱う人を調査・管理し、事実を外部に知らせたり、外部から知ろうとしたりする人などを処罰することによって特定秘密を守ろうとするものです。そうすれば、安倍総理が世界に対してついた虚偽発言もごまかし通せることになります。本当に恥ずかしい国、日本です。 さて、足元の問題です。 ある新聞の調べで、原発事故発生のときの住民の避難計画が、再稼働申請のあった六原発の三十キロ圏内に位置する十都道府県五十二市町村のうち半数以上の自治体で避難計画ができておらず、川内原発では全自治体で避難計画ができていない。避難先の確保についても、五十二自治体中、本市を含め約二一%の十一市町村ができていないとのこと。 急ぎ取り組むべきことだと思いますが、以上、答弁を求めます。 ◎市民局長(下村英法君) お答えいたします。 本市のUPZ内に居住する郡山地域の住民の避難計画に関しましては、風向きや降雨の有無などの自然条件を初め、住民の居住状況や道路の状況といった地理的条件などを総合的に勘案しながら、対象自治会への説明や、本市の原子力防災アドバイザリー委員等との現地調査をもとに、避難先の選定も含め検討を進めているところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 御答弁いただきました。 避難先の確保は何よりも最優先されなくてはなりません。選定も含め検討中とのこと。災害はいつ起きるかわかりません。避難計画、避難先確保を急いでいただき、決定後は速やかに周知徹底していただくよう要請しておきます。 最後に、再稼働についてですが、本年八月、桜島が観測史上最も高い五千メートルの噴煙を上げ、爆発的な噴火を経験しました。火山災害に対する安全性の根拠をまず明らかにし、安全確認審査は六カ月と限定せず、徹底的に審査をするべきではないでしょうか。市長の安全性の担保とは、国任せではなくこのような具体的なことだと考えますがいかがか。 以上、市長に答弁を求めます。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 川内原発に関する審査に際しましては、原子力規制委員会の職責にのっとり、国内外の最新の科学的知見による厳格な基準に基づき、原子力施設がこれに合致しているかを厳正に審査され、安全であるとの判断がなされることが最低限必要であると考えているところでございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 市長に火山災害に対する安全性の根拠を明らかにする件について答弁いただけませんでした。 万が一事故が発生した場合、被害者数が最も多い自治体の長として、知事や薩摩川内市長にも進言していただくよう要望しておきます。 次に、再生可能エネルギーの新たな展開について。 一、NPO法人かごしま市民環境会議における、平成十六年一月に県内初一号機から現在八号機まで設置している市民の寄附でつくる市民共同発電所「おひさま発電所」に対する認識と評価について。 二、薩摩川内市が始めた小中学校、給食センター、市営住宅など市の四十一の公共施設の屋根を太陽光発電のために貸し出す事業について市長の評価。 次に三、環境ネットワーク鹿児島に証書購入業務を委託しているグリーン電力制度のスタート時からの購入実績の推移。 以上、お示しください。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 太陽光発電につきましては、固定価格買取制度の導入により、多くの事業者による再生可能エネルギー市場への参入が見られるところであり、薩摩川内市など自治体による公共施設の屋根貸し事業につきましては、民間活力を活用した再生可能エネルギーの導入推進という面で有意義な取り組みであろうと考えているところでございます。 本市におきましても、今年度、公共施設等への再生可能エネルギー導入指針を策定する中で、他都市の事例も参考にしながら検討を進めているところでございます。 ◎環境局長(田中一郎君) お答えします。 市民共同発電所「おひさま発電所」につきましては、NPO法人かごしま市民環境会議が市民からの寄附金等で設立した環境基金を活用し、自然エネルギーへの転換を市民レベルで行う試みとして、これまでに市内の民間保育園など八施設に合計七十キロワットの太陽光発電設備を設置されております。 本市では地球温暖化対策アクションプランにおいて、市民、事業者、市民活動団体等がそれぞれの役割分担のもと、地球温暖化対策を進めることとしており、この活動は市民の環境意識の高まりによる一つの成果と認識していることから、今後の再生可能エネルギー導入を促進する上での参考としたいと考えております。 グリーン電力の購入実績でございますが、平成二十年度からの市民からの購入件数、購入量を、件数とキロワットアワー単位で順次申し上げますと、二十年度三十二、二十一万四千四百十二、二十一年度百四十一、四十二万八千八百二十四、二十二年度二百九十五、五十一万八千四百十五、二十三年度四百三、五十一万二千四百九、二十四年度四百十七、五十二万四千七百六十一となっております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 市民共同発電所「おひさま発電所」については、今後の再生可能エネルギー導入促進の参考にされたいとのこと。また、薩摩川内市の公共施設の屋根貸し事業も有意義な取り組みと評価されました。この事業も含め、本市でも検討されていると受けとめます。 グリーン電力購入の実績は横ばいですので、啓発も含め努力していただくよう要望しておきます。 新たな質問に入ります。 高齢者介護、独居高齢者、障害のある高齢者の暮らしについて順次お尋ねをいたします。 居宅介護の利用者数、その五年間の推移。 六十五歳以上の高齢者が六十五歳以上の高齢者を介護している、いわゆる老々介護の占める割合、介護負担を減らすための事業について。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) お答えします。 居宅介護の利用者数を平成二十年度から二十四年度まで順に申し上げますと、約十五万六千人、約十六万二千人、約十七万三千人、約十八万二千人、約十九万三千人でございます。 二十三年一月の高齢者実態調査では、高齢の介護者が高齢者人口に占める割合は三九%で、介護家族の負担軽減のために介護保険のサービスでは、訪問介護やショートステイなどの日常生活上の世話などのサービスを提供しております。 また、介護保険外のサービスとして、紙おむつ等の助成のほか、家族介護交流会等を実施いたしております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 いわゆる老々介護が約三九%という実態を明らかにしていただきました。 次に、過去三年間の高齢者虐待の件数、相談数の推移、また高齢者の介護や虐待の状況はどのような実態調査をされているのか。 虐待の類型、増加の傾向、虐待者との関係、男女の比率、その背景と要因についてお示しください。 また、本年九月十一日報道のあった、本市大明丘の認知症の母親を介護者である息子が殺害した事件は未然に防止できなかったのか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 本市の高齢者虐待件数等について、二十二年度から二十四年度まで順に申し上げますと、虐待件数は六十一件、六十二件、五十八件、相談件数は六十八件、七十二件、七十件となっております。 また、虐待の通報があった場合は、関係者からの情報収集や自宅訪問を行い、虐待の有無や程度、身体・精神状態などの確認をしております。 虐待は身体的虐待が最も多く、以下、心理的虐待、経済的虐待、介護の放棄・放任の順となっており、ここ三年間では心理的虐待が増加傾向にあります。 また、虐待者の七割以上は男性で、被虐待者との関係では、息子によるものが最も多く、以下、夫、娘、妻などとなっており、ほとんどが同居家族によるものでございます。この背景・要因としては、長年の家族関係や介護疲れ、経済問題などが考えられるところでございます。 今回の事案につきましては、本年七月下旬に、地域包括支援センターに近隣から通報があり、同センター職員が自宅を訪問し、高齢者の安全や身体状況等を確認するとともに、家族の生活状況等について聞き取りを行いました。 本市は、同センターからの報告により、身体に不審なあざやおびえた様子もないことなどから、直ちに分離を要する状態ではないと判断し、継続してモニタリングを行っていくこととしました。その後、同センター職員が複数回訪問し、虐待を疑う兆候がないか注意を払いながら、息子に対し介護負担の軽減を図るための制度案内をするとともに、高齢者へは病院受診の提案等を行っていたところでございます。このような中、突然痛ましい事件が発生し、まことに遺憾に思っております。 本市といたしましては、同センターは虐待対応や支援について適切に行っていたものと考えておりますが、今回の事件を教訓とし、今後、発生に至った経緯や状況等を分析して再発防止に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 ここ三年の傾向として、心理的虐待が増加傾向にあり、虐待者の七割以上が男性とのこと。今回の痛ましい事件が象徴しているように、被虐待者との関係では、息子による虐待が最も多く、今回の事件を教訓に、発生に至った経緯・状況などを分析されるとのこと、二度と虐待死を出さない再発防止に努めていただきたいと思います。 答弁くださった虐待の要因となる介護の疲れ、経済問題について、家庭介護者の健診及び精神的、身体的、経済的ケアは行っているのか。 さらに、家庭介護者が地域で孤立しないため、とりわけ男性の料理講習、生活スキルアップ講座が必要かと思いますが、本市での取り組みをお示しください。 あわせて本市で平成二十年度から実施している認知症サポーター養成講座の目的と実績、効果、開催回数、ボランティア数を以上、まとめてお示しください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 家族介護者に対しての精神的・身体的な負担の軽減としては、不安と悩みの解消を図るため、認知症の相談窓口を設置しているほか、家族介護交流会等を実施し、介護者の心身のリフレッシュ等を図っております。 また、経済的な負担の軽減としては、紙おむつ等の助成や老人介護手当の支給などを行っております。健診については特に行っていないところでございます。 次に、男性向けの料理教室は、地域福祉館等で「メンズキッチン」を実施しているほか地域公民館でも行っております。 認知症サポーター養成講座は、誰もが安心して暮らせる地域づくりを推進するため実施するもので、二十四年度までに約五百七十回開催をし、約一万九千人のサポーターを養成しており、これにより、認知症の正しい知識の普及・啓発が図られているものと考えております。 なお、本年八月からボランティアとして認知症高齢者等の見守りや家族への支援を行う認知症等見守りメイトを養成しており、現在、三十三人が登録をしております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 認知症サポーター養成には力を入れていただいているようですので、本年八月に始まったばかりの認知症見守りメイトにも期待を寄せておきます。 次に、平成十八年高齢者虐待防止法施行により設置された、高齢者虐待防止ネットワーク協議会の問題解決の効果と課題をお示しください。 また、その関係機関による代表者会議、実務者会議、ケース会議などの開催数と具体的な内容。 高齢者虐待防止対応マニュアルの被害者、加害者の問題解決への活用、配布状況。 以上、まとめてお示しください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 高齢者虐待防止ネットワーク協議会の代表者会議は年一回、実務者会議は年二回、ケース会議は年四十回程度開催しており、関係機関との情報共有や支援計画の検討などを行っております。このことにより、関係機関の連携強化が図られ、虐待の早期対応や防止に効果があったものと考えておりますが、さらなる連携の強化と実効性の高い運営に努める必要があると考えております。 高齢者虐待対応マニュアルは、医療・介護等の関係機関に配布しており、関係機関がそれぞれの果たす役割について共通認識を持って虐待事案に迅速かつ適切に対応するため活用しているところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 高齢者率とともに居宅介護の利用者数も増加、経済的な背景もある中で、代表者会議が年一回、実務者会議は年二回は少なくはないか。実効性の高い支援計画と連携強化を要望しておきます。 次は、現場からの声ですが、長寿あんしん相談センター(地域包括支援センター)は十七カ所で充足と見るか、拡充の必要はないか。 地域包括支援センター運営協議会からどのような提言、アドバイスがあるか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 地域包括支援センターは、第五期の高齢者保健福祉・介護保険事業計画において日常生活圏域の見直しを行い、二十四年度に二カ所増設したところでございます。引き続き高齢者人口の増加に合わせた職員配置などの体制整備を行ってまいりたいと考えております。 地域包括支援センター運営協議会は、同センターの適切な運営を確保するため設置しておりますが、これまで外部有識者を招いた職員研修の開催やケアマネジメント研究会の改善に関する提言等がございました。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 地域包括支援センターについては、職員だけでなく、民生委員からも「せめて中学校区単位ぐらいだとありがたい」との声をいただいていますので要望しておきます。 次に、本市の陸の孤島と言われるような限界集落に等しい地域における障害のある高齢者の暮らしに対する支援はどうなっているのか。 また、本市のひとり暮らしの世帯数と高齢者緊急通報新システムへの移行申請者数と設置者数及び通信費負担金は市で負担できないものか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 障害のある高齢者につきましては、お住まいの地域にかかわらず身体介護や生活援助などのサービスを提供する訪問介護や訪問入浴介護等の介護保険サービスのほか、ゆうあい訪問給食や理髪・美容サービスなどにより、その在宅での生活を各面から支援しているところでございます。 平成二十二年の国勢調査では、本市のひとり暮らし高齢者は約二万八千世帯となっております。八月末現在で緊急通報システムにおける旧システムから新システムへの移行申請は六百九十七件、設置は百四十七件となっております。同システムの稼働に当たっては、定期的なテスト通報が必要であり、それにかかる通話料金について利用者に説明を行い、御理解を得た上で設置をしているところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 緊急通報新システムの設置はこれからのようですが、移行申請者数もまだまだ少ないようですので啓発を要望しておきます。 また、通信負担金についてはホームページなどにも明記していただくよう要望しておきます。 最後に、高齢者が安心して暮らせるための施策の推進について、市長の決意をお示しください。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 私は今後、団塊の世代が高齢期を迎えるなど、人口の高齢化が急速に進む中、高齢者が健康で生きがいを持って生活をすることが健康を保持していくためにも重要であると考えております。 そのような中、第五次総合計画において、高齢者が住みなれた地域で安心して快適に過ごせるよう、生きがいづくりの推進や福祉サービスの充実を図るとともに、介護予防や地域包括ケアを推進し、介護保険事業等の充実を図ることとしております。 今後とも、高齢者が生きがいを持って健やかに安心して暮らせるまちづくりを、市民の皆様と協働・連携して推進してまいりたいと考えております。 △会議時間の延長 ○議長(仮屋秀一君) ここで、本日の会議時間について申し上げます。 本日の会議時間は、議事の都合により延長いたします。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 市長の決意を伺いました。 新たな質問に入ります。 ホームレス支援、生活保護行政、生活困窮者自立支援法について、順次お尋ねいたします。 早速ですが、生活困窮者自立促進支援モデル事業について六月議会で要望しましたが、その後どのような検討をされたのか。 さきに廃案となり、今後、再提案が予定されている生活困窮者自立支援法案についてですが、国において生活困窮者のための支援体制が取り組まれることは、背景にはどのようなことがあるのか。 このモデル事業に対し、今年度は三十億円が予算化され、本市は人口三十万人以上のため六千万円以内の補助額となることへの認識。 セーフティーネットの役割を果たす生活困窮者の自立や就労促進、家計相談支援など画期的なアウトリーチ発想で、積極的に市民と協働してモデル事業に応募すべきではないか。 現在、全国六十九自治体、本県で手を挙げているのは日置市のみで、プロジェクト委員会、研修作業チームを早速設置し、先進市視察などの活動を始めているが、取り組み状況を調査し、検討できないものか。 本市がモデル事業を取り組んだ場合、予想される効果は何か。 以上六点、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 生活困窮者自立促進支援モデル事業については、検討の参考とするため、国やモデル事業を実施する自治体の情報を収集しているところでございます。 おただしの法案については、国としては生活保護受給者が約二百十五万人を超え、とりわけ稼働年齢層が増加していることから、生活困窮者支援の充実・強化に総合的に取り組み、特に就労可能な者に対して生活保護受給に至る前の段階から就労・相談支援等を行うことにより、新たな生活困窮者支援制度を構築する必要があるとされているところでございます。 国は、二十五年度予算において、生活困窮者自立支援モデル事業として約三十億円を計上し、人口三十万人を超える場合、六千万円以内の必要額を補助するとされているところでございます。 モデル事業につきましては、日置市の取り組み状況を含め、今後も調査・研究を行ってまいりたいと考えております。 モデル事業につきましては、生活保護に至る前の早期の自立を図ることを目的とし、生活困窮者の自立が促進されるものとされております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 鹿児島市は、NPO法人のネットワーク化も進んでいますので、行政との協働で取り組む力量は十分だと思いますので、研究ではなく、ぜひ導入への御検討を要望しておきます。 次に、生活保護者から、よく収入認定の方法について相談を受けますが、就労収入から控除される項目(一般控除と呼ばれる基礎控除、特別控除、必要経費)及び内容について。 また、特別控除が本年八月廃止になった状況について。 以上、まとめてお示しください。
    健康福祉局長(藤田幸雄君) 生活保護において、就労収入を収入として認定する場合、就労するために必要な被服等の経費を対象とした基礎控除を収入金額に応じて控除するほか、社会保険料や税などの実費を控除しております。 また、今回の八月一日で基礎控除が引き上げられる一方、特別控除は廃止されたところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 生活保護のしおりの保護費の計算は、給料や年金が収入として掲載されていますが、恐らく就労に伴う経費の控除が理解できないので相談が多いのだと思います。改訂版を作成される際は、わかりやすく加筆記載していただくよう要望しておきます。 次に、ことし八月に創設された生活保護制度見直しにおける就労活動促進費と、今度再提案が予定される生活保護法改正案に盛り込まれた就労収入を積み立てる就労自立給付金制度、それぞれの具体的な内容。また、このシステムが就労インセンティブを高めることになるのか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 就労活動促進費は、みずから積極的に就労活動に取り組む者について、その活動内容や頻度を踏まえ、月額五千円を支給するものでございます。 就労自立給付金は、再度保護に至ることを防止するため、収入認定された金額の範囲内で別途一定額を積み立て、保護廃止に至ったときに支給する制度とされているようでございます。いずれも就労インセンティブを高めるものとされております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 これらの制度が就労インセンティブを高めることになり、保護廃止者がふえ、受けなくてはならない市民に行き渡ることを願わずにはおられません。 次に、女性ホームレス生活者のためのシェルター設置についてお尋ねします。 私は、年に何度か女性ホームレスの方をお預かりしています。 昨年は、その女性が就寝されてから消灯しなくてはならないほどDVで逃げておびえていらしたので、ゴールデンウイークは計画返上して一週間ほどお預かりしました。 今月は、私のフェイスブックに、市民の方から高齢女性のホームレスの方がいると通報があり、早速翌日、子供と一緒に現場を訪ねたのですが、見当たらないので、警察の相談窓口に尋ね、案内していただきました。 四カ月もその場でホームレス生活をされているらしく、当初からの様子を知っている方から体調不良で痩せてきているとの情報もあり、二時間余りの説得で何とか理解してもらえ、市役所保護課に急迫扱いのお願いに同行しましたが、かたくなに生活保護を拒否され、また、救護施設も検討しましたが、個室でないから無理ということになり、私の家に宿泊してもらうことになりました。 翌日は、生活保護の担当の方々、保健所、NPO法人のスタッフの方々が駆けつけてくださり、次々に説得に入り、やっと保健師さんの説得で病院を受診することになり、洗濯した寝具や着がえなどを積んで病院に移動しました。入院扱いにならない場合の支払いがネックでしたが、医師から入院オーケーが出たので、早速、市長命令で入院させてもらい、ほっとした次第です。 男性用シェルターはNPO法人で運営していますが、女性や夫婦の場合は困ります。今回は特に、議会中でもあったので、必要性を痛感した次第です。女性用シェルターの設置の検討はできないでしょうか。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 女性のホームレス生活者に対しては、市でシェルターの設置は考えておりませんが、生活保護の申請がなされた際には速やかに住居を確保できるよう支援をしているところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 考えていないと、にべもない答弁をいただきました。 残念ながら、女性のホームレス生活者のシェルター設置について、このような答弁しかいただけなかったわけですが、今回のように保護を拒否される場合や、DV被害でおびえながら、いきなりアパートの入居が無理な場合、休日・祭日で役所が休みの場合など、個人がお預かりするのに限界がありますので、検討くださるよう要望しておきます。 生活保護に関する最後に、生活保護者、とりわけ単身男性は、基本的生活スキルがない人が多く、料理も苦手で保護費受給後すぐに飲食費などで浪費してしまいがちです。このような保護者に対して、金銭管理教育や料理講習などを行い、基本的な生活スキルをつける手だてはないものか。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 基本的生活スキルが十分でない被保護者に対しては、その状況に応じ、担当のケースワーカーが生活指導等を行っているところでございます。 金銭管理については、社会福祉協議会の金銭管理サービスを案内しており、料理教室については市の施設で行っている講座などを必要に応じ案内してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 答弁いただきました。 若いケースワーカーの場合、自分の父親や祖父のような年齢の保護受給者に生活指導というのも難しいものがあります。金銭管理教育、料理講習など、市の企画に参加しやすい工夫、啓発を要望しておきます。 新たな質問に入ります。 男女共同参画推進条例については、さきの代表質問で、教育に携わる者や市民・事業者などの役割が素案に盛り込まれているとの答弁を伺い、大変評価いたしているところですが、単身男性の生活保護者、男性介護者が生活に挫折して支援が必要な状況になるのは相変わらず根強く残る性別による固定的役割分担意識の弊害と考えられますがいかがか。 また、最終素案でDV、セクハラなどの男女共同参画に対する阻害行為を罰則でなく禁止規定とした理由。 また、最終素案には苦情処理制度は盛り込まれているのか。 以上、答弁を求めます。 ◎市民局長(下村英法君) お答えいたします。 国におきましては、固定的性別役割分担意識にとらわれず、男性が仕事だけでなく、家事や介護等に積極的に参画していくことが必要であるとして、男性にとっての男女共同参画の理解を深める取り組みが進められております。 本市におきましても、第二次男女共同参画計画に基づき、広報・啓発を行っているところであり、条例においても男女が固定的性別役割分担意識にとらわれず、多様な生き方を選択できる男女共同参画社会の基本理念を盛り込むことといたしております。 次に、DVやセクハラは、男女の人権を著しく侵害する行為であり、男女共同参画社会を実現する上で克服すべき重要な課題であると認識しておりますが、本条例は男女共同参画の基本理念を定めるものであることから、罰則規定を設けることはなじまないのではないかと考えているところでございます。 次に、苦情処理制度でございますが、市の施策や性別による差別的取り扱い等に関する市民からの申し出への対応についても盛り込むことといたしております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ答弁いただきました。 いよいよ十月からパブリックコメントで市民の意見も反映されるわけです。より実効性の高い条例になり、性別による固定的役割分担意識が解消されることを願って、最後の質問に入ります。 戦後最大の薬害事件になるのではないかとも言われる子宮頸がんワクチンについて、順次お尋ねしてまいります。 本市における事業開始からのワクチン接種対象人数、接種者人数と割合。 副作用について全国、鹿児島市の被害、相談数、相談窓口はどうなっているのか。 また、副作用にはどのようなものがあり、重篤な場合はどうなるのか。 副作用について医師、企業それぞれからの届け出数。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 接種を開始した二十三年二月から本年三月末までの接種状況は、対象者一万八千九百二十一人、初回接種者一万三千二百八十八人、接種割合七〇%となっております。 全国で重篤な副反応の事例などが報告されておりますが、現在、本市においては確認されていないところでございます。 また、副反応に関する相談につきましては、本市では保健所を窓口とし、月に一、二回程度の相談を受けているところでございます。 副反応としましては、発熱や接種部位の痛みや腫れ、失神などがあり、重篤な場合には呼吸困難を引き起こすアレルギーや慢性の痛みを生ずることがあります。 副反応の届け出につきましては、接種との因果関係の有無にかかわらず、医師及びワクチンメーカーから直接国に報告されることとなっております。 接種開始から二十四年度末までに国に報告のあった件数は、医師からが一千一件、ワクチンメーカーからは七百四件となっております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ答弁いただきました。 事業開始の平成二十三年二月には、私は子宮頸がんワクチンの問題点を全戸配布して知らせました。七〇%もの少女が接種していると伺い残念です。 副作用に国への届け出は医師からは一千一件、ワクチンメーカーから七百四件、本市では重篤ではないが、副作用の相談が月一、二件と、さして問題意識も感じられない答弁でした。 次に、日本人女性の子宮頸がんによる十年間の死亡率の推移、また、二十代に急増しているのか。 本市の場合、希望者のみの任意接種であったが、きめ細かな説明、判断材料の提供はしてきたのか。 平成二十五年六月十四日、ついに厚労省がワクチンとの因果関係が否定できないと、接種の奨励を一時中止と自治体に勧告しましたが、そのことを受けて本市はどのような対応をしたのか。 以上、答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 子宮がんによる平成十五年から二十四年までの十年間の人口十万人当たりの死亡率につきましては、七・七、八・一、八・三、八・五、八・七、八・八、八・六、九・一、九・四、九・五となっており、二十代では減少しているようでございます。 任意接種であった二十四年度までは、接種対象者の保護者に対し、ワクチンの効果や副反応、接種する義務はない旨などを説明した資料を配布し情報提供を行ってきたところでございます。 本年六月十四日の国の通知を受け、本市では差し控えの理由や接種時の注意事項等について、速やかに医療機関へファックスで通知を行い、既に勧奨を行った保護者に対しては、個別にはがきでお知らせをするとともに、市のホームページや広報紙においても周知を図ったところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきましたが、子宮頸がん死亡率が大幅にふえているわけではなく、二十代ではむしろ減少しているとのこと。このことは、後でおただししますが、子宮頸がんワクチンが不要であることを裏づけることの一つです。 接種する義務はないことは学校を通して説明しても、税金で全額補助という点が問題なのです。 去る八月二十三日に、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会が厚労省の田村大臣に提出した要望七項目の内容。 また、PMDA(被害を救済する医薬医療機器総合機構)の指示どおりに申請してもなかなか認定されていない方がいると聞いておりますがどうか。 製薬会社サーバリックスのホームページにあるワクチンによる新たな自己免疫疾患発症率四%という数値の意味について。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会が国に提出した要望書の内容は、子宮頸がん予防接種の完全な中止及び定期接種の対象からの除外、速やかな治療方法の確立、患者の治療費用の救済、全員対象の因果関係の調査、多くの患者を診療している医師の国の審議会等への積極的な登用となっております。 PMDAが公表しているデータによりますと、二十三年七月から二十五年七月までの間に申請のあった十五件のうち、十三件に対して医療費や医療手当の給付を決定しており、支給されなかった二件については、予防接種との因果関係が認められなかったものと、入院を必要とする程度の医療とは認められなかったものでございます。 ワクチン接種による新たな自己免疫疾患発症率については、比較するデータを持ち合わせていないところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ答弁いただきました。 田村大臣は、厚労省で直接訴えた少女たち一人一人と握手をして、「苦しいだろうけど頑張ってください」とねぎらいの言葉をかけられたそうです。被害者連絡会の要望が届くことを祈るばかりです。 次に、子宮頸がんを発症する五段階(一、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスに感染、二、自然排出させずに持続感染、三、持続感染から軽度異型性となる、四、軽度、中度、高度異型性(前がん病変)となる、五、前がん病変から子宮頸がんへのプロセス)についての認識をお示しください。 十万人中七人のがんを予防できるワクチンで、既に十万人中三〇・八人が重篤な副作用にかかっているという事実はどうか。 前がん病変で発見されても治癒率が高いのであれば、ワクチンでなく定期検診を勧めるべきではないか。 巨額の公費一人当たり約五万円を費やし、無料の任意接種でこれまで要した全費用は幾らになるのか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) HPVに感染しても、九〇%以上の場合においてウイルスは二年以内に自然に排出されますが、ウイルスが排出されず、数年から数十年にわたって感染が持続した場合、前がん病変となり、子宮頸がんになることがあるとされております。 国の専門部会の資料によりますと、医療機関から報告のあったサーバリックスワクチンの重篤な副反応の発生頻度は、接種十万件につき一・三件となっております。 ワクチンは全てのHPVの感染を予防できるものではないため、本市においては予防接種の案内にあわせて子宮頸がん検診を定期的に受けることを勧めているところでございます。 事業開始した平成二十三年二月から二十四年度末までの総事業費は約五億九千七百万円となっております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 約二年間で子宮頸がんワクチン総事業費五億九千七百万円は驚くべき税金投入です。心ある医師たちに「国を挙げての小学校六年生から高校一年生までの少女を対象にしたワクチンビジネス」と言われていますが、同感です。 次に、平成二十二年十二月議会に追加提案された補正予算に反対討論で警鐘を鳴らした項目について、子宮頸がんを一〇〇%予防するような宣伝をしているが、HPVは百種類以上あり、特にリスクの高いものが十五種類あり、その中の十六と十八型の二種類を予防するのみか。 ウイルスが原因とはいえ、これらの発がん性HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染しても、九〇%以上は免疫により体内から自然に消失するために、子宮頸がんに進展するのは約〇・一から〇・一五%とごくわずかか。 厚労省の厚生科学審議会感染症分科会の予防接種部会への報告によれば、二十二年度予算化当時、最低六年強ということで臨床経験が浅く、実績評価は不十分だったのか。 小学六年から高校一年にわたる少女たちが、半年に三回接種しても効果は一生ではなく約六年、つまり二十数歳までしか予防する抗体は持たないのか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) サーバリックスは、国の予防接種部会の資料によりますと、HPV十六型と十八型の二種類以外の三十三型及び三十一型に対しても予防の効果があるとされております。 国立がん研究センターのホームページには、HPVの感染から前がん病変及び子宮頸がんの発症確率については明確に示されておりませんが、感染した方の多くは無症状で経過し、発がんすることはまれだとされております。 また、一方で、一年間の子宮頸がんの罹患者は約九千八百人で、死亡者は約二千七百人とされております。 サーバリックスにつきましては、使用開始からの期間が短かったことから、二十二年当時に確認をされていた効果の持続期間は、最長六・四年であったものでございます。現在、ワクチンの効果の持続期間は、これまでの臨床試験の結果等を踏まえ、最長九・四年とされているところでございます。 また、統計データによる研究では、少なくとも二十年にわたって効果が期待されると推測をされております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ答弁いただきました。 サーバリックス、ガーダシルの二種類のワクチンとも予防できるのは十六型と十八型のみです。十六型と十八型以外の高リスクのヒトパピローマウイルス三十一、三十三、三十五型を初め、四十五、五十一、五十二、五十六、五十八型などの感染を予防することはできないと厚労省が伝えており、三十三、三十一型に対しても予防効果があるという答弁は恐らく誤認だと思いますので、再度調べていただきたいと思います。 年間、約三十六万人ががんで亡くなっている中、子宮頸がんは二千七百人、ワクチンの効果があるという十六型、十八型は九九・九%の女性が感染しない型で、答弁されましたようにがん発症もまれです。しかも、効果の持続期間は六・四年ということは、小学校で接種したら成人するときには効果は既にない。そしてさきに答弁いただいておりますが、二十代の子宮頸がん死亡率は減少しているということです。感染した後にワクチンを接種したら効果がないどころか発症を促す、もう矛盾のるつぼです。そのために少女たちは予防ワクチンを無料接種、ワクチンビジネスと言われるからくりが見えてまいりました。 多くの問題が何一つ解決されることなく、健康福祉局のみの検討で始まった子宮頸がんワクチンの接種は、厚労省の一時奨励の中止ではなく、永遠に中止すべきと思いますが、見解をお示しください。 ◎健康福祉局長(藤田幸雄君) 子宮頸がんの予防接種につきましては、ことし四月から予防接種法に定める定期接種となっておりますが、今回の接種勧奨を差し控える措置につきましては、国において副反応等の調査を実施していることから、今後の国の方針を見ながら対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 答弁いただきました。 国が副反応調査中なので国の方針を見ながら対応したいとのこと、疑わしきは使用しないのが命優先の措置です。本市のホームページは接種奨励の差し控えについて、クリックしないと読めません。他都市では差し控えというわかりにくい表現ではなく、「厚労省の子宮頸がんワクチン接種は積極的にはお勧めしていません。接種に当たっては、有効性とリスクを理解した上で受けてください」に近い表現で、更新日を記し、少女たちにもわかりやすく啓発しています。 このようなワクチンに、既に本市だけでも国からとはいえ六億円近くを投じているのは、まさに税金の無駄遣い、その分、検診を徹底していただきたいと思います。 問題だらけの子宮頸がんワクチンは永遠に中止すべきとお伝えし、私の質問を全て終わります。 ○議長(仮屋秀一君) 以上で、小川みさ子議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) △延会 ○議長(仮屋秀一君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日に延会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(仮屋秀一君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、明日は、午前十時から会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。              午 後 五時  八分 延 会            ─────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長  仮 屋 秀 一         市議会議員  柿 元 一 雄         市議会議員  上 田 ゆういち...