岐阜市議会 2018-09-04
平成30年第4回(9月)定例会(第4日目) 本文
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ウィンドウで開きます) 平成30年第4回(9月)定例会(第4日目) 本文 2018-09-18 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ
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発言者一覧 選択 1 : ◯議長(
信田朝次君) 1226頁 選択 2 : ◯議長(
信田朝次君) 1226頁 選択 3 : ◯議長(
信田朝次君) 1227頁 選択 4 : ◯議長(
信田朝次君) 1227頁 選択 5 : ◯11番(
鷲見守昭君) 1227頁 選択 6 : ◯議長(
信田朝次君) 1233頁 選択 7 :
◯基盤整備部長(浅野昌彦君) 1233頁 選択 8 : ◯議長(
信田朝次君) 1235頁 選択 9 :
◯農林部長(
安田直浩君) 1235頁 選択 10 : ◯議長(
信田朝次君) 1236頁 選択 11 :
◯財政部長(中本一美君) 1236頁 選択 12 : ◯議長(
信田朝次君) 1237頁 選択 13 :
◯企画部長(
牧ヶ野敏明君) 1237頁 選択 14 : ◯議長(
信田朝次君) 1238頁 選択 15 :
◯市長公室長(
大澤伸司君) 1238頁 選択 16 : ◯議長(
信田朝次君) 1239頁 選択 17 :
◯福祉部長(高橋弘行君) 1239頁 選択 18 : ◯議長(
信田朝次君) 1240頁 選択 19 : ◯11番(
鷲見守昭君) 1240頁 選択 20 : ◯議長(
信田朝次君) 1243頁 選択 21 : ◯12番(高橋和江君) 1243頁 選択 22 : ◯議長(
信田朝次君) 1249頁 選択 23 : ◯市長(柴橋正直君) 1249頁 選択 24 : ◯議長(
信田朝次君) 1250頁 選択 25 : ◯環境事業部長(浅野裕之君) 1250頁 選択 26 : ◯議長(
信田朝次君) 1252頁 選択 27 : ◯防災監兼都市防災部長(田中光弘君) 1252頁 選択 28 : ◯議長(
信田朝次君) 1253頁 選択 29 : ◯市民生活部長(浅野誠章君) 1253頁 選択 30 : ◯議長(
信田朝次君) 1253頁 選択 31 : ◯教育長(早川三根夫君) 1253頁 選択 32 : ◯議長(
信田朝次君) 1254頁 選択 33 : ◯市民参画部長(田中啓太郎君) 1254頁 選択 34 : ◯議長(
信田朝次君) 1255頁 選択 35 : ◯まちづくり推進部長(黒木秀哉君) 1255頁 選択 36 : ◯議長(
信田朝次君) 1255頁 選択 37 : ◯行政部長(後藤一郎君) 1255頁 選択 38 : ◯議長(
信田朝次君) 1256頁 選択 39 : ◯12番(高橋和江君) 1256頁 選択 40 : ◯議長(
信田朝次君) 1258頁 選択 41 : ◯市長(柴橋正直君) 1258頁 選択 42 : ◯議長(
信田朝次君) 1258頁 選択 43 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1258頁 選択 44 : ◯10番(原 菜穂子君) 1258頁 選択 45 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1261頁 選択 46 : ◯教育長(早川三根夫君) 1261頁 選択 47 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1264頁 選択 48 : ◯子ども未来部長(早川昌克君) 1264頁 選択 49 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1265頁 選択 50 : ◯10番(原 菜穂子君) 1265頁 選択 51 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1266頁 選択 52 : ◯教育長(早川三根夫君) 1266頁 選択 53 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1266頁 選択 54 : ◯30番(山口力也君) 1266頁 選択 55 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1271頁 選択 56 : ◯行政部長(後藤一郎君) 1271頁 選択 57 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1272頁 選択 58 : ◯教育長(早川三根夫君) 1272頁 選択 59 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1273頁 選択 60 :
◯企画部長(
牧ヶ野敏明君) 1273頁 選択 61 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1274頁 選択 62 : ◯自然共生部長(松井重雄君) 1274頁 選択 63 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1275頁 選択 64 : ◯30番(山口力也君) 1275頁 選択 65 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1276頁 選択 66 : ◯33番(松原徳和君) 1276頁 選択 67 : ◯副議長(谷藤錦司君) 1282頁 選択 68 : ◯議長(
信田朝次君) 1282頁 選択 69 : ◯市長(柴橋正直君) 1282頁 選択 70 : ◯議長(
信田朝次君) 1283頁 選択 71 : ◯行政部長(後藤一郎君) 1283頁 選択 72 : ◯議長(
信田朝次君) 1284頁 選択 73 : ◯商工観光部長(山口 晃君) 1284頁 選択 74 : ◯議長(
信田朝次君) 1285頁 選択 75 : ◯副市長(浅井文彦君) 1285頁 選択 76 : ◯議長(
信田朝次君) 1285頁 選択 77 : ◯都市建設部長(後藤和弘君) 1286頁 選択 78 : ◯議長(
信田朝次君) 1286頁 選択 79 : ◯副市長(楢橋康英君) 1286頁 選択 80 : ◯議長(
信田朝次君) 1287頁 選択 81 : ◯33番(松原徳和君) 1287頁 選択 82 : ◯議長(
信田朝次君) 1289頁 選択 83 : ◯副市長(浅井文彦君) 1289頁 選択 84 : ◯議長(
信田朝次君) 1289頁 選択 85 : ◯副市長(楢橋康英君) 1289頁 選択 86 : ◯議長(
信田朝次君) 1290頁 選択 87 : ◯33番(松原徳和君) 1290頁 選択 88 : ◯議長(
信田朝次君) 1290頁 選択 89 : ◯副市長(楢橋康英君) 1290頁 選択 90 : ◯議長(
信田朝次君) 1291頁 選択 91 : ◯13番(和田直也君) 1291頁 選択 92 : ◯議長(
信田朝次君) 1296頁 選択 93 : ◯市長(柴橋正直君) 1296頁 選択 94 : ◯議長(
信田朝次君) 1298頁 選択 95 : ◯防災監兼都市防災部長(田中光弘君) 1298頁 選択 96 : ◯議長(
信田朝次君) 1299頁 選択 97 : ◯副市長(楢橋康英君) 1299頁 選択 98 : ◯議長(
信田朝次君) 1300頁 選択 99 : ◯教育委員会事務局長(石原徹也君) 1300頁 選択 100 : ◯議長(
信田朝次君) 1301頁 選択 101 : ◯13番(和田直也君) 1301頁 選択 102 : ◯議長(
信田朝次君) 1303頁 選択 103 : ◯市長(柴橋正直君) 1303頁 選択 104 : ◯議長(
信田朝次君) 1304頁 選択 105 : ◯13番(和田直也君) 1304頁 選択 106 : ◯議長(
信田朝次君) 1305頁 選択 107 : ◯議長(
信田朝次君) 1305頁 ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: 開 議
午前10時 開 議
◯議長(
信田朝次君) これより本日の会議を開きます。
本日の日程はお手元に配付申し上げたとおりであります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
第1 会議録署名議員の指名
2: ◯議長(
信田朝次君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
本日の会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において34番田中成佳君、35番服部勝弘君の両君を指名します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
第2 第92号議案から第18 第108号議案まで及び第19 一般質問
3: ◯議長(
信田朝次君) 日程第2、第92号議案から日程第18、第108号議案まで、以上17件を一括して議題とします。
───────────────────
〔議 案 掲 載 省 略〕
───────────────────
4: ◯議長(
信田朝次君) 9月14日に引き続き、質疑とあわせて、日程第19、一般質問を行います。
順次発言を許します。11番、
鷲見守昭君。
〔
鷲見守昭君登壇〕(拍手)
5: ◯11番(
鷲見守昭君) おはようございます。
〔「おはようございます」と呼ぶ者あり〕
議長のお許しをいただきましたので、順次質問をさせていただきます。
まず初めに、河川防災についてであります。
ことしの日本は多くの災害に見舞われました。平成30年7月豪雨、台風21号、平成30年北海道胆振東部地震等の災害で亡くなられた方々へのお悔やみと被災された方々へのお見舞いを申し上げます。
岐阜県下でも関市や下呂市に大変な被害が発生しました。
この岐阜市も一日市場での浸水、三田洞から岩井への道路損壊、柳ケ瀬、各務原──言い間違えました。──柳ケ瀬や名鉄岐阜駅前での地下への浸水等の被害がございました。特に一日市場での浸水は、豪雨も峠を越えたかと思われたときに発生しました。長良川本川の水位が上昇して、がまと呼ばれる下から吹き上げる基盤漏水で浸水したわけです。所によれば、人の背丈以上の高さに水が吹き上がっていたと聞いております。一日市場には排水ポンプ場がございますが、排水能力を上回る浸水で水位が上昇してきたわけです。それ以後、国土交通省の排水ポンプ車と照明車の協力で排水をいたしましたが、一部の家屋で浸水がありました。
岐阜市内には、国土交通省木曽川上流河川事務所の排水機場は7カ所あります。国土交通省木曽川上流河川事務所が所管する21の排水機場の排水総量は、名古屋ドーム30杯分、5,210万立米あったということでございます。
岐阜市の管理する排水機場も7カ所ございます。その中でも一日市場の排水ポンプ場は相当古いと聞いております。一日市場排水ポンプ場の更新や排水ポンプ車の協力をもっと早くすることはできなかったでしょうか。
調べたところによりますと、今回の豪雨の総雨量は2004年の豪雨に次ぐ2番目の水量であったにもかかわらず、忠節橋での水位はプラス5.14メートル、2004年豪雨時はプラス6メートル、9・12安八豪雨は5.50メートルで、今回は6番目でありました。
国土交通省木曽川上流河川事務所の出水状況報告書によりますと14年ぶりの大規模出水でありましたが、総雨量は長良川堤防が決壊した9・12安八豪雨に匹敵する雨量であったにもかかわらず、長良川の堤防は決壊しませんでした。
今回は忠節地点での水位を30センチ、岐阜県では50センチというふうに計算しておりますが、低下させることとなりました。今回の長良川の洪水時の流量が増しているにもかかわらず、いわゆる水引きがよくなっていることが理解できます。これは長良川の河川敷内森林伐開と河道掘削が功を奏したと思われます。
最初に、忠節橋の橋の上下流の森林を切り開き、河道掘削を行いました。
次に、藍川橋の上下流でも河川敷内の大きな森林を伐開して河道掘削を行っています。また、墨俣の一夜城の下流でも、もっと大きな、あそこは相当河川の幅が広くなっておりますけど、川幅の3分の1ぐらいになるという、そういった大きな森がございました。そうした森を切り開いて河道掘削が行われております。
三輪の福富地区や関市でも河川敷内の森林伐開と河道掘削が行われております。これにより長良川の流量は相当大きくなっております。アユ釣りの方がコケのつきが悪くなったと言われましたが、流れがよくなったというあかしだと考えられます。
また、岡山県倉敷市の高梁川や3年前の鬼怒川の決壊では、川の中に多くの樹木が見られました。河川敷内に樹木が多ければ水流が阻害され、流速が遅くなるとそれにより土砂の堆積が進み、水位が上がる、それによって堤防より越水して破堤、大洪水になるということでございます。長良川はこれを防いでいるというわけです。
今回の豪雨で湊町の鵜飼観覧船係留場所が土砂の堆積で数日間使用不能になったことからも想像できます。
国土交通省木曽川上流河川事務所は、平成16年から河川敷内森林伐開と河道掘削を計画されており、これを評価したいと思っております。
これまで行ってきた河道掘削、約130万立米を行っていなければ、今回の豪雨では避難判断水位を超え、氾濫危険水位に迫っていたおそれがあると報告をされております。
長良川流域での河道掘削は、とても重要と考えられます。長良川流域での河道掘削の現状をお聞きしたいと思いましたが、須田議員の質問と重複をいたしますので、割愛をさせていただきます。
ことしの6月議会では、千石今泉排水路の改修工事の予算が計上されました。3月予算と合わせますと平成28年度予算との比較で2年分以上の予算がついたわけです。
千石今泉排水路は、昔は忠節用水でした。忠節用水は3つに分流しております。
四ツ屋公園の下の忠節町から取水され、農業用水として使われてきました。本流は忠節町から西本願寺西別院の南を流れ、西野町交差点、明郷小学校の北から長者町で開水路になり、桜木ハイツの隣の今泉排水機場から長良川に排水されています。その分流が千石町の北税務署の南から八ツ梅公園の横を通り、本郷町交差点、春日町、弁天町、桜通から今泉排水機場につながっています。これが千石今泉排水路です。もう一本、忠節町から美江寺観音の西から中消防署、中警察署の西を流れ、旧明徳小学校、現在、子ども・若者総合支援センター「エールぎふ」と中央青少年会館がありますけど、その北側から東に流れを変え、市役所の駐車場近くから南西に流れを変えて、柳ケ瀬を斜めに流れ、千手堂交差点の北から西へ鏡島、加納方面の農業用水として今も使われています。
現在の取水口は岐阜公園のロボット水門から取水しておりますけど、忠節町の取水口は閉じられ、四ツ屋には堤防上に公園がございます。四ツ屋公園は今でいうスーパー堤防になっているわけです。四ツ屋公園には長州藩の石碑があり、岐阜を水害から守っていただいたのは長州藩だと思っています。このときの工事で取水口が変更されたものと思っています。
農業用水、つまり忠節用水、つまり農業用水を排水路として利用されているわけで、用水路には取水口の流量が最大で、下流に行くに従い流量が減少いたします。排水路としての機能を向上させるためにも拡幅工事が必要とされると思いますが、末端の長者町あたりの水路の拡幅は民家が立て込んでいて困難と思われます。それゆえ、旧忠節用水の整備並びに市内幹線水路の整備が必要であります。
また、5年ほど前に3年にわたり柳ケ瀬が浸水をいたしました。市内中心部の浸水被害を軽減するためにも、市内幹線水路の整備が必要です。特に千石今泉排水路の拡幅工事の継続が必要であり、来年度以降の予算獲得が重要であります。
今月の11日午後8時ごろ、本郷町3丁目の道路下の暗渠排水路の壁が破損し、水路側に転倒し路面が陥没いたしました。明郷小学校の北側に当たります。さきに述べた忠節用水の本流であります。市民生活の大切な道路であるとともに、市内幹線水路であります。以前にも同じ水路の近くが破損したこともございます。同様な損壊が起こらないように排水路全体の改修を訴えておられる住民もおみえです。今後、台風や秋雨前線に伴う豪雨も考えられます折、早急な対処が必要と考えられます。
岐阜市内には多くの一級河川や準用河川が流れています。
境川、荒田川、伊自良川、それに戸石川、西出川、村山川、それに流れ込む河川があります。岐阜市内のこれらの河川流域では、以前から浸水被害が多く発生しております。これらの河川の改修状況はどのようになっているのでしょうか。
昨年9月議会の質問のときには、上流で1,000ミリを超える雨量があれば長良川もどうなるかわからないという見解がございましたが、今回、郡上市栃洞で1,204ミリの総雨量を記録しており、郡上市ひるがの、郡上市長滝でも1,000ミリを超えました。にもかかわらず、郡上の山は1,000ミリを超える豪雨に耐え抜いたと思っています。
これは岐阜市や岐阜県の水源涵養林の予算と郡上市有林で広葉樹と針葉樹の混交林、──金華山がそういう山でありますが、──自然災害に強い山をつくっている成果と思われます。郡上の山の紅葉は緑と黄色と赤のきれいな色で覆われておりますが、これは針葉樹と広葉樹の混交林だからであります。
たずさえの森が郡上市、関市、山県市にあります。
植林をして下草を刈り、枝打ちをして間伐をしているきれいな山、すなわち緑のダムを岐阜市以外の場所でもたくさんつくっていく必要があると思っております。
昨年の北九州豪雨や今回の西日本豪雨でも流木の被害がございましたけど、緑のダムをつくって、こういったことを防いでいく必要があると思っています。
そこで、基盤整備部長にお尋ねいたします。
市内中小河川、境川、荒田川、伊自良川、戸石川、西出川、村山川の整備についてお聞かせください。市内幹線水路の整備についてと本郷町3丁目の道路陥没の対処をあわせてお聞かせください。一日市場排水ポンプ場の更新についてお聞かせください。
次に、農林部長に水源涵養林、たずさえの森の拡大の予定と他都市との交渉についてお聞かせください。
続きまして、平成29年度決算認定に関連をいたしまして、28年度の全国市議会議長会研究フォーラムでの論議をもとにして、決算がなぜ重要なのか、それを次年度予算にどう生かしていくのかという行政評価の観点からの質問であります。
今までの行政では、社会経済状況の変化に基づき、政策を積極的に見直すという活動は軽視されがちであったと言われています。このために政策の実施により、どのような効果が上がったかという情報が十分に把握されていたとは言えなかったと思われます。政策の実効性に対する疑問も表明されておりました。
また、所管する政策について、特になぜそのような政策が必要なのか、それがどのような効果を生み出し、どれだけの負担を必要とするのかということの説明も不十分であったという指摘がございます。
国や自治体の進める事業が効果的かを数値などの指標でつかんで、次の予算づくりに生かす作業を予算編成といいます。
今議会は決算議会でもあります。前年度の予算がどのように使われているのかといった決算認定については、使用成果説明が重要です。
自治体の財務内容がよければいいのではなく、何をしてどう変化したのかが重要です。政策によってどのように変化したのか、例えば、道路をつくった、改修したことにより混雑緩和が進んだのか、交通量はどのように変化をしたのかを見定める必要があります。
9月議会は決算認定が行われます。それに基づいて次年度の政策、基本政策が決定されるわけです。
現在の岐阜市の財務内容は非常に健全であります。それは逆に見れば必要な政策をしてこなかったのではないか、岐阜市をもっとよくしていく政策があったのではないかとも思われます。ただ、黒字だからよいというものではないと考えます。何がどう変わったのか、何がよくなったのかが大事なことというふうに思っております。予算の使われ方、領収書があればよいというものではなくて、つくられたものが役に立ったかどうかということだというふうに思っております。
今後の岐阜市を飛躍的に発展させるためには、しっかりとした目標を持ち、新たな政策が必要となります。
強力な財政出動も必要と思われます。政策総点検を行っております。今までの支出を見直し、次年度の予算編成に生かしていくことが重要です。
行政評価によりどのような事業計画でどう変わる予定であったのか、現状はどのように変化したのか、計画と実際をはっきり見えるようにしていく必要があるというふうに思います。
そこで、財政部長にお尋ねいたします。
岐阜市では、行政評価の実施方法と次年度予算に反映させる方法をお聞かせください。
次に、「岐阜を動かす」若手職員プロジェクト会議についてであります。
来年度予算こそ、柴橋市長の思いを実現していく予算になります。本気度は予算にあらわれると申します。
岐阜に住む人・来る人・働く人をふやす成長都市岐阜市にしていくために、結婚した、子どもが生まれる、どこに家を建てようかという若い世代に共感できる政策が必要です。
若い方々は、子どもを産み、育て、教育していくには、どの都市で家を建てたらよいか、しっかり見ていらっしゃいます。通勤距離だけでなく、生まれてくる子どもたちにとってどのような子育て環境があるのか、医療は充実しているのか、教育環境はしっかりしているのかを注視しています。だからこそ岐阜は、医療に、子育てに、教育に重点政策を持ち、重点政策にしっかりとした予算をつけていく必要があります。
柴橋市長は選挙の公約として、人の住むまち、人の来るまち、人の働くまち、成長都市岐阜市を挙げられました。この政策を実現させるために、岐阜市職員の若手を集めて、子どもファーストと観光振興についてのプロジェクトチームを立ち上げています。
子どもファーストの事業は、岐阜に住む人をふやす政策になり、観光事業の強化は岐阜に来る人と岐阜で働く人をふやす政策になります。
柴橋市長は若い人たちの感性を大事にして、これからの岐阜市の政策立案に役立てようとされています。
若手プロジェクトチームの発表を聞きに行きました。
革新的な意見、成功事例からの提案、今までの政策から観点を変えた取り組みなどがありました。どれもすばらしい政策になると思われます。これに実業界からのアドバイスを取り入れ、強化し、有効な政策として実現すれば、市民の皆さんから高い評価をいただけるというふうに思っています。
岐阜市の未来に夢と希望が持てる政策を立案していく必要があります。暗闇のトンネルの先に一条の光が見えるとき、人々は前に向かって進むことができます。
岐阜市職員のやる気、モチベーションアップのために、若手が考えた政策、新しい政策の導入が必要で、しっかりとした予算をつけていく必要があります。本気度は予算にあらわれるを実現しようではありませんか。
そこで、企画部長にお尋ねいたします。
若手プロジェクトチームが作成した新しい政策を取り入れることについてお聞かせください。
次に、岐阜市のPRについてであります。
3月議会で広報PR動画についての質問をいたしました。
市長がかわってから、広報ぎふがとても読みやすくなったと市民の皆さん方の間で評判になっています。ごちゃごちゃしてない、すっきりした、カラーと見出しで興味を持って読める、イベントの開設、説明がわかりやすいなど、評判がとてもよくなっています。広報の重要性を感じるところです。
さきの質問で述べましたけど、柴橋市長は岐阜市職員の若手を集めて、子どもファーストと観光についてのプロジェクトチームを立ち上げています。若い人たちの新しい感性を大切にして、これからの岐阜市の政策立案に役立てようとされております。こういった若手プロジェクトチームの政策、こういったものをもっと取り組み、これを公にして市民の皆さん方に知っていただく必要があります。
プロジェクトチームが提案している政策を市民の皆さんにも御協力をいただき、よりよい政策にしていく必要があります。これからの岐阜市の政策に若手プロジェクトチームが発表された政策を役立てていただきたいというふうに思います。
岐阜市の政策に市民の皆さん方からの意見を取り入れて、岐阜を住みよい岐阜市にしていく必要があります。
今までは岐阜なんか、鵜飼なんか、柳ケ瀬なんか、駅前なんかどうしようもないといった声が聞こえてきましたが、市長がかわった、だからこそ岐阜は変わったぞ、岐阜はよくなるぞ、岐阜に期待できるぞという声を聞きたいというふうに思います。
岐阜の未来に夢と希望が持てる政策があるぞということを岐阜市民の皆さん方に知ってもらう必要があります。
広報ぎふだけでなく、新聞やテレビなど公共放送機関も使って宣伝をしていく必要があると思います。広報の力を見せていただきたいと思います。
柴橋市長のカラーを出していくためにも、岐阜をPRする動画を新たにつくっていく必要があると考えます。
新市長の新しい考え方とともに、その人となりを多くの人に見ていただきたいと思います。それが岐阜の評価を高めていくと考えます。
今までのPR動画は余り芳しいものではありませんでした。以前の数字を出したいとは思いませんが、再生回数100万回を超える他都市の動画と比べると、新しいPR動画をつくっていきたいと。なので、4K、8K、ドローン、水中撮影を駆使し、すばらしい作品を岐阜市外、海外を含め評価をしていただける作品をつくり上げていく必要があります。
そこで、市長公室長にお尋ねいたします。
岐阜の政策を市民に知っていただくための広報についてお聞かせください。
岐阜市政PR動画を作成する計画があるのか、お聞かせください。
続きまして、障がい者雇用についてであります。
障害者雇用促進法とは、障がいのある人が障がいのない人と同様、その能力と適性に応じた雇用の場につき、地域で自立した生活を送ることができるような社会の実現を目指し障がいのある人の雇用対策を総合的に推進するための法律です。
その趣旨を守らなければならない中央省庁が、雇用する障がい者の数を水増ししていました。国の機関の8割が障がい者雇用を水増ししていました。その数は3,460人に上りました。
民間企業は法定雇用率に達していなければ納付金を納入しなきゃならないにもかかわらず、国の機関は故意に水増しをしていました。障がい者雇用の必要性をどのように理解をしているのでしょうか。
国の機関の8割もが水増しをしていました。岐阜市は障がい者雇用の水増しをしていないけれど、法定雇用数に達していなかったと発表されました。
岐阜市には外郭団体が多くあります。外郭団体の障がい者雇用はどのようになっておるのか、議員調査依頼を活用して調査をいたしました。
岐阜市信用保証協会、観光コンベンション協会、社会福祉協議会、教育文化振興事業団等々、合わせて13団体がございますけど、このうち1団体が法定雇用数に達しておりませんでした。民間企業に対して率先して範を示さなければいけない岐阜市と岐阜市の外郭団体でこのようなことがあってはいけません。今後、このようなことが起きないようにお願いをしたいというふうに思います。
そこで、福祉部長にお尋ねいたします。
障がい者を雇用する趣旨と障がい者の社会参加の重要性についてお聞かせください。
障がい者雇用のマッチングについてお聞かせください。
岐阜市の外郭団体の障がい者雇用の現状をお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わります。(拍手)
6: ◯議長(
信田朝次君) 基盤整備部長、浅野昌彦君。
〔浅野昌彦君登壇〕
7:
◯基盤整備部長(浅野昌彦君) おはようございます。
〔「おはようございます」と呼ぶ者あり〕
河川防災に関する3点の御質問にお答えいたします。
初めに、中小河川の整備についてでございますが、岐阜市内の中小河川としましては、県が管理する1級河川と市が管理する準用河川があり、それぞれ順次整備を進めているところでございます。
岐阜県が管理する河川につきましては、県が策定した岐阜県新五流域総合治水対策プランに基づき、改修が進められております。
そのうち、境川については、これまでに名鉄名古屋本線の橋梁付近まで改修が進んでおり、現在は橋梁のかけかえ工事のほか、領下地区において用地買収及び建物等の補償を行っております。
また、高田地区を初めとする下流域の負担を軽減するため、昨年度から上流の各務原市内の上戸排水機場のポンプ増強に着手されたところでございます。
また、荒田川につきましては、現在は六条大溝2丁目の大溝橋において護岸工事が進められているほか、国道21号上流の整備に向け、設計や関係機関協議等の準備が進められております。
そのほか、伊自良川では、平成28年度までに方県地区で安食堰の整備が完了し、現在は、その下流の東浦橋から上流の清水橋までの区間において護岸工事が進められているほか、整備に向けた設計や関係機関協議等の準備が進められております。
次に、市事業の準用河川の整備につきましては、現在3つの河川の整備を進めております。
初めに、西出川につきましては、これまでに最下流の板屋川合流点から計画延長の約1.3キロメートルのうち、約0.7キロメートルの整備が完了しております。
次に、戸石川につきましては、最下流の鳥羽川合流点から計画延長の約3キロメートルのうち、約1キロメートルの整備が完了しております。
この2つの河川につきましては、引き続き用地取得を行いながら護岸工事を進めてまいります。
また、村山川につきましては、東海環状自動車道の事業とあわせ整備を進めており、現在は農業用取水堰の機能復旧などを行っております。
2点目の幹線水路の整備についてでございます。
20ヘクタール以上の流域面積の幹線水路につきましては、総延長337キロメートルのうち、本年3月までに約154キロメートルの整備が完了しております。今年度は残る183キロメートルのうち、11路線にて整備を行っており、議員御案内の千石今泉排水路を初め、市南部では西荘排水路など5路線、北部では福光排水路など6路線の排水路を整備しております。
なお、御指摘のありました市道の道路陥没につきましては、去る9月11日夜、本郷町3丁目地内において暗渠排水路の壁面破損に伴い発生しました。
現在は、安全対策としてバリケード等で市道を通行どめし、道路洗掘等を防止するための土のう等を設置するなどの措置を行っているところでございます。早急に損傷についての原因を調査し、速やかに修繕、復旧を進めてまいります。
また、本件を踏まえまして、破損した水路と同時期に施工されたと思われる上下流の区間約130メートルについて、職員が水路内部に入り異常の有無を確認するとともに、また、道路面についても目視により点検を実施したところでございます。
3点目の一日市場排水ポンプ場の更新についてでございますが、一日市場排水ポンプ場は昭和51年の災害を契機として、昭和53年に当地区の内水排除を目的として建設したものでございます。
現在は3台の排水ポンプにより、毎分18トンの排水能力を持ち、洪水時の内水排除に大きな役割を果たしております。
3台の排水ポンプのうち、1台は平成4年に増設したもので、ほかの2台とあわせ毎年出水期前の定期点検を行い、部品、消耗品の取りかえなどの整備や修繕を行うなど、適正な維持管理に努めているところでございます。
また、市内には一日市場と同様の排水ポンプ場が7カ所あります。今後は、これら市内の排水ポンプ設備の経過年数、運転頻度及び浸水被害実績や費用対効果などを総合的に勘案し、更新等を検討してまいりたいと考えております。
また、排水ポンプ場の能力を超えるなどの場合は、状況に応じて国の排水ポンプ車の出動を要請するなど、早期の浸水被害の軽減に努めてまいります。
いずれにいたしましても、近年、局所的な豪雨の増加や台風の大型化など異常気象が頻発しており、浸水被害のリスクが高まっております。引き続き、市民の皆様の安全、安心な暮らしの実現のため、河川や排水路等の着実な整備と排水ポンプ場などの施設の適正な維持管理、更新に取り組んでまいります。
8: ◯議長(
信田朝次君) 農林部長、
安田直浩君。
〔
安田直浩君登壇〕
9:
◯農林部長(
安田直浩君) 分収造林たずさえの森事業に関する質問にお答えします。
たずさえの森事業は、本市と長良川上流域の自治体が共同して森林の整備を行い、生育した樹木を伐採した際の収益を契約に基づいて分配する分収造林事業として、昭和57年に当時の郡上郡高鷲村との間でスタートしております。
その後、平成6年になりますが、長期にわたる異常な少雨と記録的な高温により、全国的に平成6年渇水と呼ばれる極めて深刻な水不足がございました。
東海地方においても、ダムの貯水率の低下により、各地で水道の節水強化や断水といった措置が図られましたが、本市では大きな影響を受けるには至りませんでした。これはまさに豊かな水量をたたえる長良川の恩恵であろうかと思います。
このような経験から、本市としましてもたずさえの森事業は、上流域の森林で浄化された水が安定的に市民に供給される水源涵養機能、いわゆる緑のダムとしての役割を担っているということを改めて認識した次第であります。
この平成6年渇水を契機に、それまでたずさえの森の事業地は全て木材生産を目的に杉、ヒノキといった針葉樹の人工林のみであったものを、平成8年以降に新たに契約を交わした箇所のうち、5地区では広葉樹林や針葉樹と広葉樹が混在する混交林も対象とするようにいたしました。
これは、カシ類やコナラ、クリなどの広葉樹は根を深く、広く張ること、また、雨水が山肌に直接与える衝撃を緩和し土砂の流出を防ぐ効果があることを踏まえ、樹木の種類の選定について、洪水や渇水の緩和、土砂崩壊の防止といった森林の持つ公益的機能を重視し、その維持向上の必要性を考慮したことによるものであります。
現在、たずさえの森の事業地は、郡上市、関市、山県市の3市との間で全15カ所、約70ヘクタールございますが、このように山地災害防止や水源涵養など多面的な機能を有する大変有意義な取り組みでありますことから、引き続き、関連自治体と連携を図りながら進めてまいりたいと考えております。
特に、現在杉、ヒノキなど、木材生産を主たる目的としております契約地につきましても、伐採を行った後には県の第3期岐阜県森林づくり基本計画及び本市の岐阜市森林整備計画に位置づけられた、災害に強い森林づくりの目的や趣旨に沿った自然災害に強い針葉樹と広葉樹の混交林への転換を関係自治体に促し、貴重な緑のダムとしての機能向上に向けて働きかけてまいりたいと考えております。
10: ◯議長(
信田朝次君) 財政部長、中本一美君。
〔中本一美君登壇〕
11:
◯財政部長(中本一美君) 平成29年度決算認定に関連する御質問にお答えいたします。
人口減少、少子・高齢化など地方行政を取り巻く環境は厳しさを増しておりますが、そうした状況の中でも行政の継続性を尊重しつつ、市民の皆様の暮らしの安定を確保し、時代の変化に対応した施策を実施するため、今年度、限られた予算を有効活用し、さらに成果を上げる方法はないかという観点から、既存の事業を対象に政策総点検に取り組んでいるところでございます。
その具体的な方法は、行財政改革プランに基づく施策事業評価を参考に、アウトプット、市民に提供したサービスの成果のほか、いわゆるアウトカム、サービスが提供された結果として生ずる事業の効果を数量的に示した指標を用いて必要性、効率性、有効性、公平性といった観点から総合的に事業の分析、評価を行うこととしております。
今回はこのアウトカムを重視して、例えば、その事業が地域や社会等のニーズに適合しているか、また、事業の仕組みや手法を見直すことで、よりよい成果を期待できるのではないかという幅広い視点から議論を進めているところであります。
政策総点検では、今後の事業のあり方を継続、改善、廃止のいずれかに決定することとしております。
進め方は各部プロジェクトチームで自主的に事業の見直しを考え、次に、附属機関である岐阜市行財政改革推進会議で有識者から助言をいただきながら、副市長と市長公室、企画部、行政部、財政部の4室部長で構成する政策総点検プロジェクトチームの調整を経て最終的に市長を本部長とする政策総点本部で方針を決定し、来年度以降の予算に反映することとしております。
まず、各部プロジェクトチームによる見直しからスタートいたしましたのは、事業を最もよく理解しているのはその担当職員であり、その担当部のリーダーである部長、そのイニシアチブによって職員からよく話を聞き、部長みずからの責務において、事業がどうあるべきかを判断するのが適当との理由によるものでございます。
進捗状況でありますが、まず、5月下旬までに各部プロジェクトチームにおいて自主的に事業の見直しを検討してまいりました。
市の全事務事業から市に裁量のない事務事業などを除いた約900件にも及ぶ事業のうち、各部が自主的に改善、廃止を考えてきた事業について、岐阜市行財政改革推進会議で助言をいただきながら8月下旬までに政策総点検プロジェクトチームで調整を行い、これまで76件の事業について見直しの方向性を確認したところであります。
今後の予定でありますが、この76件につきましてさらに整理を進め、10月までに政策総点検本部において、おおよその見直しの方向性をまとめた上で、政策総点検の経過を中間報告として議員の皆様、市民の皆様にお知らせしたいと考えております。
そして、この76件の事業について、残る課題の整理に努めるとともに、このほかにさらに見直し可能な事業がないかといった検討も進めながら、来年1月から2月にかけての政策総点検本部で事業見直しの方針を最終決定し、その結果を来年度以降の予算に反映してまいりたいと考えているところでございます。
いずれにいたしましても、行財政を取り巻く課題に柔軟に対応し、最小の経費で最大の効果を上げるためにも政策総点検を進め、新たな施策の実現に向けて取り組んでまいります。
12: ◯議長(
信田朝次君) 企画部長、
牧ヶ野敏明君。
〔
牧ヶ野敏明君登壇〕
13:
◯企画部長(
牧ヶ野敏明君) 「岐阜を動かす」若手職員プロジェクト会議に関する御質問にお答えをいたします。
「岐阜を動かす」若手職員プロジェクト会議につきましては、岐阜市が重点的に取り組むべき分野について、若手職員の新たな発想を生かした施策事業の検討を行い、当該分野の政策に反映し推進していくため、本年6月に設置をしたところであります。
設置に至るこれまでの経緯についてですが、4月13日に開催いたしました若手職員100人ワークショップにおいて取り組むべき重点分野として特に意見の多くありました子育てと観光の2つの分野について、さらに議論を深めようと、子どもファースト及び観光振興と称するプロジェクトチームを立ち上げました。
これらチームは4月下旬より活動を開始し、本日までに子どもファーストチームで16回、観光振興チームで14回のミーティングを重ね、事業案を作成していただきました。
チームの事業案として、子どもファーストチームついては、父親の育児参加促進策や中学生が学校外の場で地域の課題などについて解決する、いわゆるプロジェクト型学習の実践による人材育成など9事業、観光振興チームについては、レンタサイクルの利活用促進策や鵜飼観覧船の有効活用など11事業をまとめてくれたところであります。
そして、これらの事業についてさらに磨きをかけるため、この6月に「岐阜を動かす」若手職員プロジェクト会議を設置し、7月18、19日にプロジェクトメンバーと外部有識者や関係部長との意見交換を実施するとともに、8月の7日、9日にはプロジェクトメンバーと外部有識者や市長などとの意見交換を実施したところであります。
そこでいただいた御意見の一例について御紹介を申し上げますと、父親の育児参加促進については、中高生のうちから意識啓発が大切という御意見や、プロジェクト型学習の実践については、中学生個人の実践だけでなく中学生チームでの実践も可能としてはどうか、また、レンタサイクルについてはデザインも重要などとの御意見等を頂戴いたしました。
こうした御意見やアイデア等を踏まえ、最終的にプロジェクトチームとして事業の精査を行い、施策事業案を取りまとめたところであります。
今後につきましては、各チームが検討した施策事業案について、担当部局と協議をするなどして事業の絞り込みを行い、来年度以降の事業化に向けた検討を進めていくことになります。
また、各チームの施策事業案は各部局と情報を共有し、今後の施策事業の参考としてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、若手職員を初めとした職員一人一人が新たな発想や柔軟な考え方により、定住人口や交流人口の増加に向けた施策事業を検討、展開していくことが岐阜市の豊かな未来に向けて重要なことであり、そして、これらの取り組みなどを通じて笑顔あふれる岐阜市になればと考えております。
14: ◯議長(
信田朝次君) 市長公室長、
大澤伸司君。
〔
大澤伸司君登壇〕
15:
◯市長公室長(
大澤伸司君) 本市のPRに関する2点の御質問にお答えいたします。
初めに、1点目の本市の施策や事業などについて市民の皆様へお伝えする政策広報についてでございます。
本格的な人口減少社会が到来する中、本市が持続的に成長し、まちの活力を維持していくためには、人口の減少、とりわけ若者や子育て世代の流出を防ぎ、本市に住み続けていただくことが大切であると考えております。
そのためには、市民の皆様の本市に対する愛着や誇り、いわゆるシビックプライドの醸成が重要であると認識いたしております。
そこで、本年4月以降、市民の皆様に市の魅力や政策、施策について理解、共感していただくため、伝わることを意識した広報に努めているところでございます。
具体的には、広報ぎふにおきましては、これまでの日常生活に関する情報や各種講座、イベントなどの情報の提供だけではなく、市の施策や事業の成果についても広報していくため、4点の取り組みを進めてまいりました。
まず、1点目として、広報の顔である表紙には施策や事業を紹介する写真の掲載。2点目として、市民生活がよくなったことをわかっていただくため、事業の成果などを紹介する「ホットトピック」の掲載の開始。3点目として本市が誇る施策をテーマごとに集約し、シリーズで紹介する特集記事、「岐阜市のええとこ・ええこと!」を9月15日号から掲載を開始いたしております。そして、4点目として市政広報テレビ番組の紹介欄については、新たに番組内容の概要や収録時の写真を掲載してきております。
さらには、広報テレビの制作におきましても、イベントや旬の話題の紹介にとどまらず、広域連携、教育・子育て事業あるいは新たに発見されました金華山の石垣を紹介するなど、政策広報に努めているところでございます。
また、伝わる広報を行うためには、全職員一人一人が広報マンとなり、セールス意識を持って市の魅力や施策、政策を売り込むことが重要でございます。そのため、職員の会議や研修において、職員の意識の向上を働きかけているところでございます。
いずれにいたしましても、市民の皆様に市の魅力や政策、施策に共感していただけるよう全庁を挙げて政策広報に努めてまいりたいと考えております。
次に、2点目の岐阜市政のPR動画についてでございます。
自治体が制作する魅力的で話題性の高いPR動画は、4つの効果があると考えております。
まず、メディアで広く紹介されることによる知名度の向上。市固有の地域資源の紹介による交流人口の増加。市の特徴的な施策や住環境の紹介による定住人口の増加。さらには、動画が外部から評価を受けることで市民の皆様のシビックプライドが醸成されることも考えられます。
このように魅力的で話題性が高いPR動画の活用は、さまざまな効果が見込めることから、大変有効であると認識いたしております。
そのため、PR動画の効果を最大限に生かし、多くの方々にごらんいただける、例えば、ユーチューブでの再生回数が見込める、インパクトがある動画制作について制作費用も考慮しながら検討を進めてまいりたいと考えております。
16: ◯議長(
信田朝次君) 福祉部長、高橋弘行君。
〔高橋弘行君登壇〕
17:
◯福祉部長(高橋弘行君) 障がい者雇用に関する3点の御質問にお答えいたします。
まず、1点目の障がい者雇用の趣旨についてであります。
内閣府が発行している平成30年版障害者白書には次のように記されております。
障がいの特性に応じて、障がいのある人が希望や能力、適性を十分に生かし活躍できることが普通の社会であり、障がいのある人とない人がともに働くことが当たり前の社会を築いていく必要があること。また、障がい者施策の基本理念である全ての国民が障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現のためには、職業を通じた社会参加が重要であることです。
そこで、本市としましても本年3月に策定しました障がい者施策のマスタープランであります第4次岐阜市障害者計画におきましては、障がいのある方が地域社会の主体として働く意欲を持ち、みずから望む場所で自立した生活を送れるような環境づくりに取り組む必要があるとし、一般就労の促進、福祉的就労の充実、就労定着への対策の各施策について、それぞれ基本方針を掲げ、推進しているところでございます。
次に、2点目の障がい者雇用のマッチングについてお答えします。
障がいのある方が地域社会の主体として、みずから望む場所で自立した生活を送るためには、生活の糧を得られるよう働く意欲を持つとともに、民間企業などで働くことのできる環境づくりのため、障がいや障がいのある方に対する理解と配慮を促す必要があります。
また、障がいのある方の希望や能力、障がいの特性はさまざまであるため、一般就労を希望される場合、障がいのある方がその方の適性などに応じた就労先を確保し、継続して働き続けるためには、企業が求める能力や知識を習得するための訓練が必要である場合もあります。
このため、ハローワークや地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどにおいて、その方の技能、職業適性、知識、希望職種、身体能力等に基づき、個々の障がい特性に応じたきめ細かな職業相談が実施されるなど、障がいのある方の一般就労に向けた支援が実施されております。
また、一般就労につながる就労移行支援事業などの福祉的就労による支援として、就労に必要な訓練、本人の職業適性の把握や就労するに当たっての課題の見きわめ、規則正しい日中活動による生活リズムの改善、適性に応じた職場の開拓が行われております。
さらに、本年度からは職場定着率の向上を目指し、就労定着支援事業というサービスが創設されました。これは就労移行支援事業所などの福祉的就労の利用を経て一般就労へ移行した障がいのある方に対して、一般就労に伴う環境変化による生活面の課題に対応できるよう必要な支援や就労先との連絡調整を行うもので、現在市内において、複数の事業所が指定準備を進めているところです。
加えて、本年9月から、企業や各種団体が障がいのある方とともに、社会参加活動等に取り組む際に必要となる配慮について助言等を行う岐阜市インクルーシブアドバイザーを要請に応じて派遣することとしております。障がい者雇用に取り組む企業に御活用いただくよう商工会議所などを通じて御案内していきたいと考えております。
また、障がい福祉課においては、この4月から視覚障がいのある方を点訳音訳嘱託職員として採用し、文書や資料の点字板や点字の音訳版を作成する専門スタッフとして働いていただくなど、就労機会の拡大に努めているところであります。
いずれにいたしましても、働く意欲のある障がいのある方がその適性に応じた就労先において能力を十分に発揮することができるよう障がいのある方の一般就労に向けた支援に努めてまいりたいと存じます。
続いて、3点目の外郭団体の障がい者雇用についてです。
御指摘のありました福祉部所管の外郭団体のうち1団体におきまして、法定雇用率2.2%で2人の雇用が必要なところ、現在1人という状況がございます。
当該団体においても法定雇用率を満たすことの重要さは認識しており、ことし4月の採用に向けて2月に障がいのある方を対象に募集をかけ、応募者に面接試験を実施し3月にお一人の方に内定通知を送付したとのことでした。
この時点で当該団体としては法定雇用率2.2%を満たす予定でおりましたが、内定した方からその後、辞退届が提出され、結果的に法定雇用率を満たさない状況に至ったとの説明を受けております。なお、現在も継続して募集を続けているとのことです。
福祉部としましては、今後とも所管団体に対し継続的に状況把握及び指導を行ってまいります。
〔「議長、11番」と呼ぶ者あり〕
18: ◯議長(
信田朝次君) 11番、
鷲見守昭君。
〔
鷲見守昭君登壇〕
19: ◯11番(
鷲見守昭君) それぞれ御答弁ありがとうございます。
要望を述べたいと思います。再質問はございません。
河川防災について、今回の豪雨で地元水防団の方々は3日ほど徹夜だと言われる方がいらっしゃいました。今泉排水機場の係の方は交代で4日徹夜だそうです。こういった方々の必死の奮闘で岐阜の被害拡大を防いでいただいたわけであります。国土交通省木曽川上流河川事務所の方も岐阜市職員も徹夜続きでありました。
岐阜市水防団の30年の歴史を見てみますと、それこそ命がけで岐阜を守っていただいております。御尽力をいただいた皆様方に深く、深く感謝申し上げます。
河道掘削で須田議員に対して長良川についての答弁がございましたが、国土交通省木曽川上流河川事務所に聞きましたところ、伊自良川でも木田地区に河道掘削の予定がございます。岐阜市内のほかの1級河川の防災も強化していただくよう国にお願いをしていただきたいと思います。
防災で一番大切なのは、災害に至らないように予防することです。
今回の出水では一日市場を初め、多くの箇所での災害がございましたが、岐阜市内で災害が発生したことすら知っていない方がおみえです。国土交通省木曽川上流河川事務所の先見の明と水防団や排水機場の方々の頑張りで大きな災害にならぬようになったわけです。
四ツ屋公園の長州藩の石碑を知らない市民の方がおみえです。幕府は明和3年・1766年と文政3年・1820年の2回にわたり長州藩、薩摩藩ではありません、長州藩。長州藩に対して本県治水の御手伝普請を命じました。四ツ屋公園をスーパー堤防にして江戸時代から250年以上にわたりこの岐阜の地を守ってこられたわけです。忘れている方が多いということは、長州藩の方々がそれだけすばらしい防災工事をしていただいたというわけであります。長州藩の方々にも深く感謝いたします。
一日市場排水機場は相当古く、一日も早く排水ポンプの更新をして、地域の方々の憂いを取り除いていただくようお願いをいたしたいというふうに思います。
市内幹線水路、とりわけ忠節用水は岐阜市内中心のかなめであります。次年度以降の予算獲得も重要と考えます。
水源涵養林、たずさえの森を長良川上流に多くつくっていただきたいと思います。今回の豪雨は何とか耐え切れたと思いますが、地球温暖化の影響で雨量の増加も考えられます。大気温が上昇すれば大気中の水蒸気、飽和水蒸気量は大きくなります。以前も言いましたけど、大気中の水蒸気の含有率、含有量が上昇する、それによって多くの雨量になる、大気温25度Cであれば飽和水蒸気圧は3,169ヘクトパスカルで飽和水蒸気量は2,309グラム・パー・立方メートルでありますが、30度Cになれば飽和水蒸気圧は4,244ヘクトパスカルで飽和水蒸気量は3,038グラム・パー・立方メートルであり、約1.3倍にもなります。
昔に比べて大雨がふえてきたのは数学の、科学の観点から見れば当然の結論であります。よって今以上の対策が必要となってまいりますので、緑のダムを上流でつくっていただきたいというふうに思います。
行政評価について、大変いい答弁をいただきました。
多くの事業の見直しをされている模様ですが、少数意見が反映されておる事業については、慎重な見直しをすることをお願いをいたしたいというふうに思います。
続きまして、3番目の「岐阜を動かす」若手職員プロジェクト会議でございますけれど、プロジェクト会議を一遍、見に行かせていただいたことがありますけど、今までにソフトバンクや電通などの重要な貴重な御意見をいただき、新たな政策として取り上げられるという事業もあると思われます。ぜひ多くの事業を来年度の事業に組み込んでいただきたいと思います。
事業説明を聞かせていただきました。その中のプロジェクト型学習、PBL、問題発見解決型学習の実践による岐阜未来人人材育成について申し上げれば、中学生が今後何になりたいのか。次代に必要な資質、能力である課題発見、解決力を育むために自分で考えたテーマに自分で取り組む、先ほどのPBLを実施する機会を創出しサポートチームをつくるとされています。その予算についても、企画運営費、会場費等に500万円、研修会運営費で200万円と計上されています。
ある意味ソフトの事業はそれほどの多くの予算を必要とするものではありません。「岐阜を動かす」若手職員プロジェクト会議で取り上げた事業をできるだけ多く来年度予算に計上していただきたいと考えます。これにより、岐阜市職員全員のモチベーションアップが見込まれ、今後の市政運営のプラスになることは受け合いでございます。
PRにつきまして、「妄想デート in 岐阜」というPR動画が昔、ありました。
岐阜城に上り天守閣から景色を見るわけですが、きょうは曇っていてよく見えませんが、晴れた日であれば伊勢湾まで見えますという説明がありました。絶対にやめていただきたいと思います。
晴れた日であれば伊勢湾まで見えるのは岐阜市の住民だったら誰でも知っております。だから、曇りの日の映像でよいのでしょうか。
伊勢湾まで見えるということは、織田勢が美濃に攻め込んできたとき、木曽川のどのあたりから渡ってくるのか、人数はいかほどなのかがわかります。斎藤道三公であれば、どこに伏兵を置いたらよいのか、横やりを入れる人数はいかほどがいいのか、追撃の兵はどこに待機をすればよいのかわかるはずです。織田信長公の父親、織田信秀公が斎藤道三公にこてんぱんにやられたわけであります。それを多くの人に理解をしていただくために、やはり晴れた日に岐阜城天守閣からの説明がぜひ必要です。
ちなみに、そのときの織田方の兵の首塚、織田塚が円徳寺にあり、織田信長公寄進の梵鐘がございます。楽市楽座発祥の地でもある円徳寺は、将来、観光地になる要素があると思っております。
また、北伊勢方面や関ケ原方面の兵の動きも岐阜城天守閣から見えます。美濃を制する者は天下を制すると言われた理由と江戸時代に岐阜城が破却された理由もこのあたりにあるのでしょうか。
岐阜城だけでなく、岐阜市を理解していただくためにも、よいPR動画の作成が必要です。
PR動画や広報の作成には多くの費用がかかります。よりよいPR動画や広報の作成には、撮影や取材のやり直しができるようしっかりとした予算をつけていただきたいと要望いたします。
障がい者雇用については、できるだけたくさんの障がい者の人を雇用して、そして、特に自分がこの世の中に役立っているのだというふうにわかっていただける状況をつくっていただくことが非常に重要だというふうに思っております。
以上で質問を終わらさせていただきます。
〔私語する者あり〕(笑声)
20: ◯議長(
信田朝次君) 12番、高橋和江君。
〔高橋和江君登壇〕(拍手)
21: ◯12番(高橋和江君) 皆様、おはようございます。よろしくお願いします。
それでは、順番に質問させていただきます。
まず、災害対策について、災害ごみの仮置き場について、環境事業部長に質問します。
7月の西日本豪雨では、県内でも被災し関市など、家屋に大量の水が流れ込みました。7月17日の岐阜新聞の報道によりますと、この豪雨の被災地で自治体が災害ごみの処理計画、災害廃棄物処理計画をつくっていないため、仮置き場の選定など、ごみ処理をめぐり初動がおくれるケースがあり今後の課題となっています。
全国の市区町村のうち、処理計画策定済みの自治体は昨年3月時点で24%ということが環境省の調査でわかりました。岐阜市は災害廃棄物処理計画を平成24年度につくっています。毎年、改定されています。
現在この計画の中で災害ごみが大量に発生した場合、一時的に保管しておく仮置き場の候補地の概要と災害のごみの量をどのように推計しているのか。また、被害が広範囲になった場合の自治体の広域連携策、心配される南海トラフなどの地震への対策について、伺いたいと思います。
私自身、2007年7月に起きた新潟県中越沖地震の被災地、新潟県柏崎市を被災から1カ月後に視察させていただいたとき、視界が遮られるような、その災害ごみの量の多さ、広い敷地が必要なことが強く印象に残りました。備えの重要さを実感しての質問です。
次に、防災士と地域との連携について、田中防災監兼都市防災部長に伺います。
防災対策について、最初の発言項目には小中学校における防災訓練についての質問を用意していましたが、石井議員の質問と重なり、岐阜市の取り組みがわかりましたので、視点を変えて防災士と地域との連携について伺います。
岐阜市以外の小中学校の防災への取り組みも新聞で数多く掲載されています。
揖斐郡の小島小学校では、9月1日、体験型の防災訓練が行われました。その中で、ガラスの破片の上を歩かねばならないという想定で、卵の殻の上を歩くということも実施され、あいたた、という表情の生徒の写真、その実感が新聞から伝わってきました。
また、羽島市の小熊小学校では、地域の防災会の人たちの企画で、先生方にも知らせないで突如災害が起きたという想定で訓練が行われました。ユニークな企画でした。
こういう試み、岐阜市でも取り入れていただけないかとの思いもあり、両校に電話で伺いました。両校とも、実は防災士の資格をとられた地域の方々が多く参加され、プランを進めたとのことでした。
6月議会で黒田議員が防災士について質問されましたが、去年から岐阜市では防災士の研修が行われています。県でも研修を行っていますので、こちらで資格をとられた人を含め、ことし8月現在、県内では5,215人の防災士がいます。私も8月に岐阜市での研修を受け、防災士の資格をいただきました。女性の視点を生かした防災活動ができないかとの思いからです。
地域の防災力を高めるための防災士への期待について、伺いたいと思います。
次に、岐阜市北部地区産業廃棄物不法投棄事案の社会科副読本への掲載について、市長と環境事業部長にお尋ねします。
2004年3月の事件発生から14年がたちました。岐阜市椿洞の山林に不法に捨てられた大量の廃棄物、投棄量は52万立方メートル以上、推定70万立方メートルでした。不法行為に対する対策費用の総額は平成16年から平成30年見込みで76億円。責任追及で費用回収は株式会社善商を初め、不法投棄行為者個人5人、法人9社に対し岐阜市はおよそ71億円を請求、納付された金額は1億5,183万円余り、この件に関する訴えの提起の議案がこの9月議会に提出されています。
ことし3月で産廃現場の場内のモニタリング調査を終えるということから、今後、このような事案が起きないよう次の世代の子どもたちへの具体的な取り組みを3月議会で環境事業部長に質問しました。着任早々の柴橋市長には議場で、後日この質問への答弁を求めますと僭越ながらお伝えしました。
3月議会後、4月に私は香川県の豊島産廃事件の現地を訪れました。およそ91万トンに及ぶ廃棄物が豊島に持ち込まれた事件です。摘発当時、1990年では日本最大の不法投棄事件でした。10年ほど前、田中議員、そして、岐阜の研究者らと現地を訪れて以来の訪問です。
去年・2017年3月、固形物の撤去は全て島の外に運ばれました。現地を見させていただきましたが、その全量撤去の発表後、新たに廃棄物が見つかり、クレーン車などで撤去作業が行われていました。ともかく全量撤去を徹底するという香川県の姿勢です。
背景には、次の世代に負の遺産は背負わせないという島民の方たちの壮絶な住民運動があり、県を動かしました。現在、この住民会議の人たちの案内で完全予約制ですが、現場見学が行われています。現場近くに豊島住民資料館も建てられていました。
持続可能な環境をつくっていく、これは、私たち一人一人の責任でもあります。このための取り組みについてほかの自治体を調べました。
北九州市は、産業廃棄物の処理や処分を通じた環境の保全がどのように市民生活にかかわっているかなどをわかりやすく説明した副読本を作成し、事業者、市民対象の講演会などで使用し、また、役所を通じて一般市民に配布されています。
長野県廃棄物対策課は、県内で発覚した不法投棄廃棄物事案から子どもを対象とした環境学習にNPOなど関連する団体と行政が連携し、効果的な環境学習を推進しています。
柴橋市長は1979年生まれ、この事件発覚のとき25歳でしたか。事件を知らない大人たちにも環境を守る施策を進めてほしいです。
産廃事案に関係する原川、鳥羽川は岐阜市の水源地で最上流、地下水の汚染は椿洞地域だけでなく広範囲にかかわります。豊島も地下水の浄化にはあと10年ほどかかるのではと住民会議の方が話されました。
柴橋市長の持続可能な岐阜市の環境への取り組みとしての椿洞の産廃不法投棄事案への具体的な今後の取り組みについてお考えをお聞かせください。
次に、環境事業部長に伺います。
3月議会の答弁で、岐阜市で制作している小学校4年生用の社会科副読本「ごみとわたしたち」の中にこの事案を盛り込むとの答弁がありました。
これです。
市内全域の小学校4年生の子たちが学びます。岐阜市で制作してます。
現在の取り組み状況を伺いたい。この副読本制作について、地元粟野地区の住民の方で水質調査に積極的に参加された市民の方、また、専門家としてこの事案にボランティアで現在も心を痛めながらかかわってらっしゃる呼吸器専門医師、また、子どもの健康被害を心配されている元小学校教師の方と意見交換を持ち、この副読本に取り入れていただきたいと思うことを話し合いましたので、お伝えさせていただきます。
羅列で済みません。
市民が率先して原川、鳥羽川の水質検査など測定器を使って、化学物質の汚染度を調査したこと。このことはとても貴重なことです。
命と健康を守るために調査をやり続けることが大事。化学物質、ダイオキシンなどは子どもの成長、健康に特に大きく影響する。全国の専門家、科学者がボランティアで岐阜を訪れ、市民との勉強会や調査に参加し、アドバイスをしたこと。また、原因責任者、生産者責任の問題、国、自治体が市民の命と健康を守る責任があり、廃棄物の管理について国、地方自治体の責任があること、何日か話し合っての内容です。御検討いただきたいです。
これらのことを小学校4年生に限られた副読本のページの中で、どのように伝えるのか難しいと思います。
大人、一般向けの副読本の制作も視野に入れていただきたいとの思いを込めた提案です。環境事業部長、答弁よろしくお願いします。
次に、性的マイノリティーに関する取り組みについて、市民生活部長、教育長、市民参画部長にお尋ねします。
去年の同じ9月議会で、LGBTと呼ばれる性的マイノリティーの人たちの差別解消に向けた岐阜市の取り組みについて質問しました。LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー──体と心が一致しない人のことです。──この頭文字をとった総称です。
行政部長、教育長、市民生活部長、そして、市民参画部長の4つの部署に質問しました。このうち、市民生活部長には住民票の写し及び印鑑登録証明書にかかわる男女の別の表記への対応、そして、窓口での対応を伺いました。
今回、印鑑登録証明書の性別表記を省略する議案が出されています。1年かけて準備されたことに感謝いたします。
市民生活部長に質問します。
準備の中で取り組まれたことはどんなことか、この1点だけお答えください。
教育長に、性同一性障がいにかかわる児童生徒に対する学校における支援を伺います。
このLGBTの取り組みについて、小堀議員が今議会で質問されていますので、同じ答えにならないよう質問を絞りました。
教育長には4つの具体的な取り組み、今後も含めて伺いたいと思います。
服装について、自認する性別の制服、衣服や体操着の着用をどのように認めていくのか。また、髪型です。標準より長い髪型を一定の範囲で認める必要があると思いますが、教育長の見解を伺いたいです。また、更衣室の件も大きい問題です。保健室、多目的トイレの利用を認めていらっしゃるのか、このあたりのこと。それから、トイレの問題は大きいです。職員トイレ、多目的トイレなどの利用を認めていらっしゃるのか。この4点にお答えいただきたいと思います。
博報堂の平成28年の調査によりますと、国内のLGBTの人口に占める割合は5.9%、30人から35人の学級ですと1人か2人が在籍していることになります。具体的な援助策が必要と思います。
次に、市民参画部長に質問します。
今年度からスタートした第3次岐阜市男女共同参画基本計画に沿った性的マイノリティーへの理解促進策についての質問は、小堀議員と重なりました。その中に、市役所の申請書などに不要な性別欄の見直しをおよそ500ぐらいの項目が上がっているという御回答がありましたので、限られた私の質問の時間のこともあり、宝塚市の取り組みを紹介しながらの質問だけにお答えいただきたいと思います。
岐阜市での取り組みの道筋を伺います。
宝塚市を先月、視察させていただきました。LGBTの人たちに寄り添った施策として、宝塚市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱を制定しています。
このパートナーシップの制度は、
渋谷区は条例で、世田谷
区は要綱で、三重県伊賀市に続いて宝塚市は平成28年6月に制度をつくり、ことし8月14日、兵庫県内で初めての利用者となりました。別室で担当者の人権男女共同参画課の方の立ち合いだけで行われ、中川智子市長は遠慮されてお祝いのメッセージを届けられたそうです。この制度は、宣誓書を市が受け取り、一定の条件を満たしている場合、2人をパートナーと認め、受領書を交付します。
この宣誓により、さまざまなサービスが家族として受けられます。市営住宅の入居条件を満たし、そして、こういった施策が受けられるようにということで、これから広い範囲で取り組みをもっともっと進めていくということです。
これ以外の宝塚市の取り組みに、セクシュアルマイノリティー電話相談、これが平成28年6月1日よりスタートしています。毎週水曜日、午後3時から6時、おおむね1回30分、そして、出前講座が開かれています。この出前講座は、10人以上のグループ対象で、講師は大学の教諭、当事者グループの方など、謝礼が払われます。
このほか、謝礼が発生しない方策として、職員、総務部人権平和室人権男女共同参画課の職員の方が少人数の方たちにも出向いて、市民と話し合うことが積極的に行われています。
また、市民病院は平成27年にマイノリティーに対してのプロジェクトチームを立ち上げたということです。そして、そこでどういうことが市民病院ではできるのか研修を重ね、診察券をことし2月28日から新しい診察券には男女の欄を外し、これまでの方も申し出があれば変更するということを行っています。宝塚市の視察から、一人一人を大切にしていくという市政への取り組みを感じました。
岐阜市のこれからの取り組みも含めて、部長のお答えをいただきたいと思います。
続いての質問です。
空き家対策について、まちづくり推進部長にお尋ねします。
岐阜市はことし5月に岐阜市空家等対策計画を策定し、施策を進めています。昨年度の決算で647万円が計画策定のための費用として計上されています。この施策として、6月1日からは岐阜市空き家総合窓口が南庁舎1階、まちづくり景観課内に設置されました。
これまでの説明で、相談は8月末までに212件、一方、台風21号の影響による災害対策本部に寄せられた相談は120件と伺っています。私も地元のことでこの相談窓口に行き、事例を伝えました。
ずっと20年来の空き家があって、そこの家、本当に崩れそうなんですが、トタンが飛んだり、ごみが飛んだり、瓦が落ちたり、それまでは少しですとみんなで片づけていたんですが、今回の台風21号では大変多くのものが飛んだということもありまして、岐阜市の相談窓口に行きました。そして、それを隣の民間の空き地、駐車場がありましたので、一旦そこに置かせていただいた、その処理も含めて責任をちゃんと所有者に伝えていただきたい、そして、実施していただきたいということで行きました。
窓口が変わりましたけれども、毎年のようにこれまでの窓口にもこの事例を伝えてきたんですが、もう10年以上です。何も変わっていません。市が写真を撮り、所有者に渡します。所有者はそれを見ると来て、瓦を二、三枚ちょっととるとか、その程度でそのままで、その繰り返しなんです。こういう大きな台風が来たり、いろんな地震のことが言われてる中で2次災害になりやすいと思い、その危機感からも相談窓口に行きました。
昨年度行われた岐阜市空家等実態調査では、空き家のままになる理由として複数回答ですが、家財置き場として使っているからが最も多く25%、およそ25%。次に、解体を行いたいが、費用負担が大きいからというのがおよそ24%となっています。1%の違いです。
このように災害が多発する中、空き家対策をスピード感を持って進める必要があるのではと思います。
所有者が責任を果たすことを原則としながらも、自主的に解体を進めてもらうためにも、解体費用の補助の仕組みをつくってはどうか。この補助の仕組みを設けている自治体は多くあります。広島県呉市、群馬県高崎市、東京都足立
区、北海道札幌市、室蘭市、そして、大分県大分市などがあります。
大分市の担当専門員の方に伺いました。大分市では、今年度は老朽危険空き家等除去補助をことし6月1日より募集しております。毎年、その募集をしまして、予算の中で先着順ということでこの補助制度が導入されております。
また、岡山市では、市の補助は主にリフォームと撤去でして、耐震と劣化の診断の3種類があります。リフォームと撤去は50万円を上限に費用の3分の1、診断は耐震、劣化で各6万円の定額となっています。これまで相談は住宅課、特定空き家の認定や調査などは建築指導課と分かれていた業務を一本化して、建築指導課内に空家対策推進室を立ち上げ、専従の職員7人を新たに置き、効率的に対策を進めています。ぜひこういった対策、補助金制度も考えていただきたいとの質問です。
次に、最後の質問です。
障がい者雇用について、先ほど鷲見議員も質問され、福祉部長からきめ細かな施策を進められているということがよくわかりました。障がい者の法定雇用率がことし4月1日から、これまでより0.2%引き上げられました。民間企業は2.2%に、国、地方公共団体などは2.5%になりました。
国の障がい者雇用水増し問題がありましたが、岐阜市の現状について、行政部長に伺います。
これまで岐阜市では、雇用に水増しはないとの市長答弁がありました。6月1日現在、障がい者79人を雇用し、雇用率は2.28%ですが、年度内に法定雇用率の2.5%を達成させるということですが、行政部としてはどう取り組むのか、教えてください。
障がい者の雇用は、障がい者の方に寄り添ったきめの細かい合理的配慮があれば、もっと分野が広がっていくことがこれまで私が視察した中で感じたことです。
先ほどの福祉部長の答弁とも重なります。
去年11月議会では、平成33年度末に完成予定の岐阜市の新リサイクルセンターでの雇用をと豊中市伊丹市リサイクルプラザ、名古屋市の「わっぱ共生・共働センター」の視察を説明しながら質問しました。また、ことし6月議会では農福連携による農業分野での就業が進められるようにと質問しました。
障がい者への合理的配慮への積極的な取り組みで雇用が広がります。ただ、質問した後で、いろいろとその後どうですかというふうに伺っているんですけれども、なかなか正直、進んでいないようです。今後、提案させていただいた担当部だけでなく、それこそオール岐阜の意気込みがこの障がい者雇用では必要と思います。
行政部長はどのように受けとめているのか。特にこの私が2つ提案させていただきました新リサイクルセンター、農福連携について質問した後、行政部ではどんなことが行われたのか、行われていないのか、正直にお話を伺いたいと思います。
次に、環境事業部長に質問します。
去年11月の新リサイクルセンターでの障がい者雇用への浅野環境事業部長の答弁は、「当施設の使命である資源ごみの中間処理の安定実施を念頭に置いた上で、他都市における同様の施設の運営状況も参考にしながら検討」するというお答えでした。
改めて平成33年度、33年度完成予定の新リサイクルセンターでの障がい者雇用への取り組み、今どんな状況か、課題はどんなことか教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
そしてですね、議長の許可をいただいたのでちょっと見ていただこうと思います。
宝塚市の取り組みです。これ、広報紙特集版をつくりました。
「たからづか」、「私の色は私が決める。」この傘のこのレインボーがシンボルカラーになっています。これは、電話相談のチラシです。これは一般の方たちに広く配り、啓発用のチラシです。みんな同じシンボルマークです。これは教員用の、職員用のチラシで、ユニークなのは具体的にどういう授業をしていったらいいのか、具体例が出ているんですね。ですから、先生方が困らないでこの具体例を参考にできるということで、具体例を取り上げている、そういう市町村、自治体は少ないです。これは、これが具体例の冊子です。いろんな具体例が出てます。
こんなふうにも宝塚市は熱心でいらっしゃるんですけれども、というのは中川智子市長さんが国会議員でいらしたころに、このLGBTのことをやはり是正しないといけないということでしっかりと質問をされ、そして、取り組んでいらしたので、市長になられてからすぐにこのことを取り上げ、こういったように広範囲にわたり、本当に心のこもった施策が続けられています。
こういったマイノリティーのことをみんなで支えるというのは、お金の前に、やっぱりリーダーたる人の心意気かな、それが要綱という形で、市長が裁断できる要綱という形で進められている市町村が多いなというふうに感じます。町村はまだですが。
そんなことも含めて、質問させていただきました。それぞれ皆様、お答えよろしくお願いいたします。(拍手)
22: ◯議長(
信田朝次君) 市長、柴橋正直君。
〔柴橋正直君登壇〕
23: ◯市長(柴橋正直君) おはようございます。
〔「おはようございます」と呼ぶ者あり〕
岐阜市北部地区産業廃棄物不法投棄事案についての御質問にお答えをいたします。
本事案は、国内最大級と言われた産廃不法投棄事案であり、発覚から現場の特定支障除去等の対策事業を経て、今年度に予定する関連設備の撤去に至るまで14年余りを費やそうとしております。
この間、市役所としましても対策事業とあわせ、廃棄物の適正処理推進に向けた取り締まり、啓発体制の強化及び研修等による職員の資質向上に取り組んでまいりました。
これらを継続するとともに、全ての市職員がそれぞれの担当業務を遂行する上で不正を見逃さない心構えをしっかりと持ち続けていくことが極めて重要であり、それが市民サービスを維持向上していくための基本になるものと考えております。
また、本事案は行政のみならず、地元を初め、多くの方々のお力添えがあって対策事業を進めることができたものであり、市民の皆様とともに力を合わせてきた経過が風化することなく次世代に記憶されていくことが大切であります。
いずれにいたしましても、このような事案を二度と繰り返さないためにも、この経験を次世代へ継承していくことは今の世代の重要な責務でありますので、本市といたしましても、事案の教訓を周知、啓発し、後世に引き継いでいけるよう努めてまいりたいと考えております。
24: ◯議長(
信田朝次君) 環境事業部長、浅野裕之君。
〔浅野裕之君登壇〕
25: ◯環境事業部長(浅野裕之君) 大きく分け、3つの質問をいただきました。
初めに、災害廃棄物処理に関する御質問にお答えいたします。
本市では、大規模災害時に発生する大量の廃棄物を迅速かつ適正に処理するため、平成24年度に岐阜市災害廃棄物処理計画を策定しております。
本計画では、廃棄物の発生量の推計に基づき、基本的な分別や収集・処理体制などを定めており、国の指針、県計画との整合を図りながら、毎年度改定を重ねております。
そこで、まず、災害廃棄物発生量の推計についてですが、あらゆる災害対応の基礎をなす部分であり、また、国や県、周辺自治体と連携する際にも統一的な数値を共有する必要があることから、岐阜県災害廃棄物処理計画の推計値を採用しております。
なお、最大規模の地震として南海トラフの巨大地震では157万トン、養老─桑名─四日市断層帯地震では244万トンの災害廃棄物の発生が想定されております。
次に、災害廃棄物の仮置き場についてであります。
災害発生後は家財道具、被災者の生活ごみ、解体家屋など、さまざまなものが廃棄物として出されますが、それらを直ちに収集、処理することは不可能なため、計画では第1次仮置き場、第2次仮置き場という2種類の仮置き場を設置することとしております。
なお、第1次仮置き場とは、市民の皆様が災害廃棄物を直接排出する場所であり、公園など小中規模のスペースを想定しております。
第2次仮置き場は、第1次仮置き場に排出された災害廃棄物を処理施設へ搬入するまでの間、まとめて保管しておくための場所であり、グラウンドなど大規模スペースを想定しております。
なお、実際に災害が発生した際には、被災状況に応じ住民に対し速やかに排出方法を周知してまいります。
最後に、広域連携についてであります。
被害が広範囲に及ぶ場合、単独の自治体で全ての災害廃棄物を処理することは極めて困難と考えられます。このような場合に備え、現在、環境省中部地方環境事務所が策定する災害廃棄物中部ブロック広域連携計画に基づき、迅速かつ円滑な支援、受援体制の構築に向け、県単位を基本とする連絡体制の整備に取り組んでおります。
しかしながら、いざ災害時にこれらの計画が効果を発揮するためには具体的な行動要領、とりわけ初動体制に関するマニュアルが重要と認識するところであります。
現在本市では、東日本大震災や一昨年の熊本地震など、被災地への支援活動から得たノウハウをもとに、第2次仮置き場の設置や住民周知などの具体的手順や内容を定める実践マニュアルの作成を進めているところです。
また、県内の一般廃棄物処理に関する業界団体との情報伝達訓練を共同実施するほか、中部地方環境事務所主催の情報伝達訓練や図上演習に本市も他の自治体とともに参加するなど、現場対応力の強化に取り組んでいるところであります。引き続き、万全の災害廃棄物処理対策に努めてまいります。
続きまして、岐阜市北部地区産業廃棄物不法投棄事案の社会科副読本に関する御質問にお答えいたします。
当該不法投棄事案について、この貴重な教訓を次世代へ継承する施策として、さまざまな媒体を介して継続的に情報提供を行い、事案の記憶や記録の共有を図っていくことが重要と考えます。
そのための取り組みの大きな柱として、小学4年生向け社会科副読本「ごみとわたしたち」での事案紹介を予定しており、現在平成31年度版の原稿作成を進めているところであります。
当該副読本の目的は、ごみの分類や処理の流れなどの学習を通じ、子どもたちにごみの減らし方を考えてもらうことであり、本事案の記述を追加することで、ごみ出しルールの重要性やルールに違反した行為が世の中に与える影響などについてもより深く考え、地域の環境を守るために今後、自分たちがどのように行動すべきかを子どもたち一人一人が考えるきっかけにもしてほしいと思います。また、学校関係者の意見なども参考にさせていただき、写真や図を多用して、わかりやすいとともに伝わる紙面づくりに努めてまいります。
この取り組みにおいて最も肝心なことは、ごみを適正に処理しなかったことが私たちの生活環境にどのような影響をもたらしたかを将来を担う子どもたちによく理解してもらった上で、広く環境に対する意識を持ち続けてもらうことと考えております。また、子どもたちが感じたこと、考えたことが家庭での話題として取り上げられ、その際、大人世代にも関心を持っていただけるものと期待しております。
このほか、本市では事案発覚後から特定支障除去等事業完了までの経過、具体的には技術専門会議や地域の皆様方の活動や対策工事の内容などを掲載した記録集を作成しております。この記録集は市立図書館、校区公民館やコミュニティセンターなどに配架しており、どなたにも気軽に手にとっていただくことができます。
このほか、市ホームページ、広報ぎふなどの広報媒体や不法投棄防止の啓発チラシなども活用しながら、事案の教訓を確実に引き継いでいけるよう周知、啓発に努めてまいりたいと考えております。
続きまして、新リサイクルセンターにおける障がい者の就労に関する御質問にお答えします。
現在、本市が推進しております新リサイクルセンター整備事業につきましては、ペットボトルの処理能力の増強及びプラスチック製容器包装の処理設備の追加など、一般廃棄物の中間処理を安定的に実施していくための機能の充実を図るものであります。
また、現在のリサイクルセンターの作業環境としましては、におい、騒音、振動のほか、作業スペースの狭隘化を招いている実態もあり、施設の更新に当たり作業者が快適に就労できるよう、より高い水準で安全で安心な作業環境の構築を目指しているところでもあります。
その際、障がい者や高齢者であっても働きやすい環境づくりに配慮することがあらゆる作業従事者にとって負担軽減につながるとともに、作業の安全性や効率性を向上し、ひいては安定的なごみ処理体制の構築につながるものと考えております。
昨年度、中核市48自治体の同様施設について、障がい者の就労状況を調査したところ、20自治体で何らかの障がいのある方々が就労されておりました。これらの自治体からは、危険物が混入する可能性のある作業に対する安全確保、個々の作業者の障がいの状況に応じた教育訓練や業務割り当ての工夫、指導員の育成、配置などさまざまな課題も伺っております。
本市といたしましては、当該施設の使命である資源ごみの中間処理の安定実施を念頭に置き、新リサイクルセンターの建築を推進するとともに、その管理運営体制を構築していく中で、引き続き、障がい者の就労についても検討してまいります。
26: ◯議長(
信田朝次君) 防災監兼都市防災部長、田中光弘君。
〔田中光弘君登壇〕
27: ◯防災監兼都市防災部長(田中光弘君) 防災士と地域との連携に関する御質問にお答えいたします。
災害対応の基本は、自助、共助、公助であり、とりわけ地域住民がお互いに協力し、隣近所への呼びかけによる避難行動、避難所運営を行うなどの共助は大変重要となります。このため、本市では地域防災力の向上を図るため、市内全ての地域で結成されている自主防災組織の育成を図っているところでございます。その強化策といたしましては、地域で行う防災訓練、資機材取り扱い研修、実際に災害を経験した地域から講師を招いて研修会を開催するほか、地域の特性に応じた防災対策に活用できる補助金の交付などを行っているところでございます。
平成28年4月に発生した熊本地震においては、多くの行政職員が避難所運営に携わったため、本来行政が早急に実施すべき被害調査や罹災証明書の発行がおくれるなど、さまざまな応急復旧対策が滞りました。このため、本市では、地域が主体となって避難所運営を行っていただける人材を育成するため、平成29年度から防災士育成支援事業を開始したところでございます。
防災士育成事業の対象者は、各地域の防災担当者や防災活動に意欲的な方を各地域の自主防災組織から推薦していただき、資格取得後も地域で継続して活動していただくことを前提としているところでございます。
本市で行う事業により、防災士となられた方に期待する主な活動といたしましては、平常時には地域住民への防災啓発活動、災害図上訓練、いわゆるDIG訓練、避難所運営を疑似体験する避難所運営ゲーム、いわゆるHUG訓練などの実施、地域で行われる防災訓練の計画立案などに携わっていただくとともに、災害時には各地域の自主防災隊長を補佐し、避難所の運営や災害応急対策に携わっていただきたいと考えております。
いずれにいたしましても、大規模災害の発生が危惧される中、自助、共助の強化が被害の軽減につながることから、防災について専門的知識を有する防災士が地域の中核となって防災対策を進めることにより、地域防災力の向上が図られることを期待しているところでございます。
28: ◯議長(
信田朝次君) 市民生活部長、浅野誠章君。
〔浅野誠章君登壇〕
29: ◯市民生活部長(浅野誠章君) 性的マイノリティーに関する取り組みへの御質問にお答えいたします。
昨年9月議会における性的マイノリティーへの配慮に係る印鑑登録証明書等の性別表記に関する議員の御質問に対し、性別表記をしない場合の影響や必要となるシステムの改修、さらには、他都市の状況について慎重に研究する旨の答弁をさせていただきました。
その後、性別表記をしない場合の影響については、契約や申請手続上、印鑑登録証明書を必要とする主な機関であります法務局を初め、自動車販売店、住宅メーカーや銀行などに問い合わせをしましたところ、影響はないとの回答を得たところでございます。
次に、システムの改修の必要性につきましては、現在稼働している印鑑登録システムにおいて大幅な改修を行うことなく、性別欄の削除が可能であることが確認できました。
最後に、他都市の状況につきましては、平成30年6月時点で調査した中核市48市のうち7割以上の市において廃止済みまたは廃止予定でございました。
こうした状況や総務省からの通知を踏まえ検討した結果、印鑑登録証明書等から性別欄を削除することとし、このたび条例改正案を上程した次第でございます。
今回の条例改正による不要な性別欄の見直しにより、性的マイノリティーの方々にも安心して窓口を御利用いただけるものと考えております。
30: ◯議長(
信田朝次君) 教育長、早川三根夫君。
〔早川三根夫君登壇〕
31: ◯教育長(早川三根夫君) 性的マイノリティーに関する学校の取り組みについてお答えいたします。
8月に市内全教職員を対象に行った人権教育夏季研修会において、講師の飯田亮瑠氏は性的マイノリティーは多少不便だけど不幸じゃないよと言える社会を目指して、ともに種まきをしていきましょうと語られました。
性的マイノリティーの人が全体の約7.6%を占めると言われる中、教職員が正しい認識を持ち、児童生徒に必要な支援を行うことは、自分のことをみんなと違うかもと感じ、劣等感にさいなまれている多くの子どもたちをも救い得る重要な課題です。
これまでも学校においては、性的マイノリティーに係る児童生徒に対する支援を本人や保護者と十分に話し合う中で配慮を行ってきました。
議員の4つの場面の質問も含めて、配慮事項についてお答えいたします。
本人が自認する性の服装を認めたり、体操服での生活を認めたりすること。髪型を強要しないこと。職員トイレや多目的トイレの使用を認めること。水泳時、希望する水着の着用を認めること。宿泊学習では入浴時間をずらすことや特別に配慮した部屋を認めることなどです。
さらには、その子の個性を仲間が理解し、尊重できるように発達段階に応じて学級活動や総合的な学習の時間において、LGBTに悩んだ人の実話から考えるなど、具体的な事例を交えながら人権について学ぶ実践も行っております。中には、自分の個性を人に言えず、苦しんでいる子どもがいる場合もあり得ます。
今後も教職員がさまざまな研修の場を通して、性的マイノリティーについて正しい認識を持つことができるようにするとともに、画一的な指導ではなく柔軟な対応を行うことによって、伸び伸びと個性が輝き、自分らしく生活できるよう努めてまいります。
32: ◯議長(
信田朝次君) 市民参画部長、田中啓太郎君。
〔田中啓太郎君登壇〕
33: ◯市民参画部長(田中啓太郎君) 性的マイノリティーに関する取り組みについての御質問にお答えいたします。
本市におきましては、平成27年3月に策定した第2次岐阜市(後期)人権教育・啓発行動計画に取り組むべき人権課題の1つとして、性的少数者の人権を掲げました。
また、議員御案内のとおり本年3月に策定いたしました第3次岐阜市男女共同参画基本計画にも施策の方向の1つとして、新たに性的少数者への理解の促進を掲げ、全ての人がみずからの未来を選択でき、意欲をもって輝けるまちを目指し取り組みを進めているところであります。
具体的には、市職員等への研修会開催のほか、広く市民の皆様には性的マイノリティーに関する人権学習講座や出前講座、また、パネル展の開催等を行ってまいりました。加えまして、人権学習資料に性的マイノリティーの記事を連載し市内の各公民館や小中学校へ配布しております。
さらには、昨年7月と本年5月に、ハートフルスクエアーG内にある岐阜市女性センターにおいて、性的マイノリティーに関する専門家を相談員に迎え、相談会を開催したところでございます。
他方、本年5月には、窓口での呼び出し方など具体的な対応例を示した文書を全庁に発出し、全職員に対して性的マイノリティーの方々への配慮に努めるよう通知いたしました。今後、この取り組みの一環として、市役所の申請書等における不要な性別欄の見直しについて、業務上支障を来さないものは見直す方向で全庁に働きかけを行ってまいります。
本定例会に上程されております御案内の条例改正案も、この見直しを先行して取り組むものとなります。
いずれにいたしましても、国や宝塚市を初めとする他都市の動向も参考にしながらも、誰もが自分らしく生きられる社会が構築されるよう、まずはさきの2つの計画に基づく取り組みを着実に図ってまいりたいと考えております。
34: ◯議長(
信田朝次君) まちづくり推進部長、黒木秀哉君。
〔黒木秀哉君登壇〕
35: ◯まちづくり推進部長(黒木秀哉君) 空き家対策に関します御質問にお答えいたします。
本市では、全国的な社会問題の1つとなっている空き家等への対策を総合的かつ計画的に進めるため、本年5月に岐阜市空家等対策計画を策定しました。計画では、空き家の発生の抑制と適正管理の促進、地域の特徴に応じた空き家の流通、活用の促進、市民の安全、安心を確保するため、管理不全な空き家への対応の推進を3つの基本方針とし、23項目にわたる施策を展開することとしております。
空き家所有者への対応につきましては、計画の策定に当たりました岐阜市空家等対策協議会におきましても、複数の委員から所有者ごとに抱える課題は多岐にわたっており、通り一遍の対策では解消することができない旨の御指摘をいただきました。
例えば、相続の手続が完了していないことや所有者が複数となっていて方針が出せないこと、また、隣地との境界が確定していないことや建物にふぐあいがあること、加えて、長年家族を育んだ家や家財に対する愛着や処分価格に関する疑念など、さまざまな課題が例示されました。
こうしたさまざまな課題を解決するためには、定型的な施策群を当てはめることだけでは困難でありますことから、まずは空き家総合窓口で空き家所有者が抱えるさまざまな課題を整理するお手伝いをしながら、課題の存在を認識していただき、一つ一つ解決していくことが必要であります。その上で財産を処分するか、もしくはそのまま所有して維持管理するかの御判断をしていただくこととなります。
本市といたしましては、今まで以上に管理不全な空き家への対応を強化するとともに、空き家総合窓口を核に空き家所有者の決断を早めるための支援を強化してまいります。
議員御提案の空き家除却費用の支援も選択肢の1つであり、他都市で施策として選択されていることも承知いたしておりますので、今後本市においてどのような効果を発揮するかなど調査研究をしてまいります。
いずれにいたしましても、市民の皆様が安心、安全に暮らしていけるよう、空き家総合窓口を核に庁内関係部局や空家等対策協議会を構成する関係団体と連携を図り、総合的な空き家対策を進めてまいります。
36: ◯議長(
信田朝次君) 行政部長、後藤一郎君。
〔後藤一郎君登壇〕
37: ◯行政部長(後藤一郎君) 障がい者雇用についての御質問にお答えいたします。
法律で定められている障がい者の雇用率が今年度から2.5%に引き上げられたところでありますが、本市におきましては、ことし6月1日現在で2.28%にとどまっている現状がございます。このような状況を踏まえまして、今年度の障がい者の採用試験におきまして、新たな業務を創出し採用枠を新設するとともに試験の回数をふやすなど、障がい者雇用に努めてまいりました。
また、今後におきましても、各職場の状況を確認し障がいのある職員の配置に適した新たな業務の掘り起こしを進めてまいりたいと考えております。
また、障がいのある方の能力や特性がさまざまであることを踏まえまして、能力が発揮できることやその特性に対応できる就労先を確保し、継続して働けるよう環境を整備することが重要であると考えております。そのため、毎年人事課と各部が次年度の業務と職員の配置について協議を行っておりますが、その場において、障がいのある職員の配置に適した働きやすい職場環境づくりへの配慮を依頼しているところでございます。
いずれにいたしましても、障がい者の雇用推進を全庁共通の認識とするとともに職員の障がい者への理解を深めることが重要であります。
今後も各部との情報共有、連携の強化を図りながら雇用推進に努めてまいります。
〔「議長、12番」と呼ぶ者あり〕
38: ◯議長(
信田朝次君) 12番、高橋和江君。
〔高橋和江君登壇〕
39: ◯12番(高橋和江君) それぞれ御答弁ありがとうございました。
まず、一番最初に空き家の補助金のことを検討していくということで、すごく心強いです。やはりスピード感を持って、ぜひお願いしたいと思います。
予算も限りのあるところですので、大分市のように先着順とか予算はここまでは大丈夫だけどというところで歯どめをかけるというのも1つの方法で、とりあえずスタートしてみると市民の皆さんの反応がよくわかるんじゃないかと思います。
もう一つ、要望なんですが、実は窓口へ行きましたら、チラシが県の発行のものとか、関係ないNPOのしかなくて、岐阜市のつくったチラシがないんですね。えって伺いましたら、今つくっている途中ですということですが、これもスピード感を持ってつくっていただきたいです。
7月1日号の広報紙では、すごくわかりやすい窓口の図もありましたし、1面から相談窓口、スタートしましたと張り切っているんですが、置いてあるチラシが県のばっかりではちょっと伝わってこないものがありますので、とりあえず部数少なくても広報紙に出てたようなわかりやすい図だけでもいいですし、何か条例のことをちょっと書いてもらうのでもいいですし、今このコンピューターの発達した中でチラシをつくるのにそんなに時間かけないでもつくれると思いますので、ぜひ要望させていただきます。
それから、要望ですけれども、きょうの読売新聞に出てましたが、防災訓練で体験型が文京
区とか
渋谷区で行われてて、イベント型で舞台ではイベントを行いながら、いろんなところで体験ができるとか、文京
区の場合は防災に関する謎を解きながら脱出を試みるということで、本当に災害になったら行政がやってくれるからって待ってられないんですね。自分で判断して避難所に行ったほうがいいのか、今は行かないほうがいいのか、最終的にはやっぱり自分で決めることだと思いますので、そういったことも含めて、訓練できるような総合防災訓練のあり方を見直していただきたいと思います。
渋谷区の場合も年に1回の総合防災訓練をこのイベント型に、そして、こういった舞台もしつらえながら、楽しい形でやっているということも参考にしていただきたいと思います。
それから、椿洞の産廃問題ですが、市長がさらっと本当に短い時間で言われたので、私は少々がっかりしました。正直に言います。3月に質問すれば半年後にはきっといろいろ何か考えて、具体的な案を出してもらえると思いました。
きょうはしつこく具体的にということをお伝えしたんですが、ごめんなさいね、何か余り心に残らないという感じがしました。
椿洞の問題は、岐阜市を揺るがした問題なんです。終わってはいません。
それから、部長のほうからも記録集があるとおっしゃいましたが、本当に立派な記録集です。DVもついていますけれども、DVDですね、(笑声)ついてますけれども、あれを見る人は少ないですね。私がいただきますと言ったら、結構たくさんいただけました。それぐらい余り使われてない。だから、本当に出前講座を積極的にやるという取り組みをして、発信して、環境事業部から、いや、3月で場内のモニタリングが終わったけれども、今後とも岐阜市はこういうふうにやってきますと、さっき積極的なことを言われましたけれども、そういった問題をしっかりと伝えるための出前講座もやっていますというぐらいの意気込みでつくっていただきたい。大人版の副読本みたいなものをつくっていただきたい。この答弁を市長にお願いしたいと思います。再質です。
それから、性的マイノリティーについても、市長にお答えいただきたいです。
名古屋市の河村たかし市長以下ですね、今たくさんの行政でこのパートナーシップ制度の導入を検討してます。河村たかし市長は、6月22日に6月議会で同性カップルを結婚相当関係と自治体が認めるこの制度の導入を検討しますというふうに言われました。また、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、東京都の
渋谷区、世田谷
区、いろんなところで行われています。これはリーダーシップをとる、それこそ市長の判断でスピード感が違います。要綱でやっているっていうのはそういうことだと思います。
ぜひグループの当事者の方ともお会いになったという、そのときのお気持ちを具体的な、きょうお答えなかったのは全て具体的なことが何も市長から聞かれなかったというのがすごく残念です。これこれをやる、見た目でわかることをぜひ、椿洞も性的マイノリティーについても、再質の中でお答えいただきたいと思います。
それから、障がい者雇用についても、実はですね、行政部に私が2つ、議会で取り上げたことについて、どういうふうに動いたかを教えてくださいって質問、さっき私言いましたよね。すれ違いです。結局、私が思うには、やってないからそういう言葉で言われるんだなと思いました。
それから、市民参画部も、ごめんなさいね、言わせていただきますと、重なったから、宝塚のことについてどう思いますかという、答え、それだけに絞ってくださいと、この議場でも言いましたが、やっていることを話されました。宝塚市なども一言、それはやっとつながったんです。
ですから、私はこういう質問するときのお答えというのは、やれてないからいけないんじゃなくて、やれてないことをやっぱりしっかり見ていただいて、今後こういうことをやりたい、でも、岐阜市の場合、できないかもしれないとか、正直に受けていただきたい。何か質問したことが返ってこない、すれ違って、はい、時間が来ました終わりです。何かちょっとずるいような気がしますので、その2つは言わせていただきます。
じゃ、市長、2つの質問、お答えいただきたいです。ごめんなさい、よろしくお願いします。
〔私語する者あり〕
40: ◯議長(
信田朝次君) 市長、柴橋正直君。
〔柴橋正直君登壇〕
41: ◯市長(柴橋正直君) 再質問にお答えいたします。
残り37秒でして、(笑声)早口でいきたいと思います。
〔私語する者あり〕
岐阜市北部地区産業廃棄物不法投棄事案に関する再質問にお答えをいたします。
このような事案は二度と繰り返してはならないというのは、この経験から得られた教訓であります。
将来へ引き継ぐことは重要であると考えておりまして、まず、市役所の内部におきましては廃棄物の適正処理に係る啓発体制の強化と職員全体の資質向上に向けた取り組みを継続をしてまいりますし、事案が風化することなく次世代にも継承されるよう現在取り組んでおります。
先ほど、担当部長が御答弁申し上げましたけれども、小学生向けの社会科副読本を大人の方にも活用していただけるよう広く周知を図ってまいりたいと思います。
性的マイノリティーに関する取り組みにつきましては、議員御案内の宝塚市のような取り組みが幾つかあるのは本市でも存じ上げておりますけれども、まず大切なことは性的マイノリティーの方が抱えている問題を当事者だけの問題としないことだというふうに考えております。
国や他都市の動向を注視をしながら、本市といたしましても、一人一人の人権が尊重され、誰もが自分らしく生きられる社会を目指し、また、性的マイノリティーの方々にもそれぞれの課題や悩みが解決され、幸せに暮らしていただけるようしっかりと寄り添いながら、その解決や幸せが実現することを望むところでございます。
42: ◯議長(
信田朝次君) この際、しばらく休憩します。
午後0時2分 休 憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━
午後1時2分 開 議
43: ◯副議長(谷藤錦司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑並びに一般質問を続行します。10番、原 菜穂子君。
〔原 菜穂子君登壇〕(拍手)
44: ◯10番(原 菜穂子君) それでは、順次質問をいたします。
まず初めに、教育現場での熱中症対策に関連して、教育長に2点お尋ねします。
7月17日に愛知県豊田市の公立小学校で1年生の男子児童が亡くなりました。虫とりの校外学習に行った後、熱射病で倒れました。その後も全国各地で熱中症により病院に搬送される児童生徒が後を絶ちませんでした。
最高気温が40度近くにもなる記録的な猛暑だったことしの夏、もう過去の経験は通用しません。昔と気温も環境も一切違います。この現実を見据えて、賢明な判断をしていく必要性を痛感しました。
1つ目は、プールに入れない児童生徒への対応についてです。
保護者から、プールサイドでの見学で日差しを遮るものがなく、とても暑く、喉がからからになりしんどかったと子どもが訴えた、中学生の娘が生理のためプールを休んだが、体調が万全ではない中でプールサイドでの見学は、照り返しもあり、とても暑くえらかったと話したとの声を聞きました。
市内小中学校の現状を当局に確認したところ、小学校では、全ての学校で、体調の悪い児童への対応は、保健室などの屋内の別室対応としています。水着を忘れるなど、体調に問題のない児童については、全小学校46校中、テント下等での見学が29校、炎天下での作業は1校です。残り16校は、全て屋内対応をしているということです。
中学校では、全ての学校で、体調の悪い生徒への対応は、保健室などの屋内の別室対応としています。体調に問題のない生徒については、全中学校22校中、テント下等での見学が19校、炎天下で見学、作業が2校、残り1校は、全て屋内対応をしているということです。
中学校でプールをお休みする場合、女子でいえば、生理のためお休みする生徒が多いのではないかと思われます。生理は病気ではありませんが、貧血気味になったり、体がだるかったり、お腹が痛くなる子もいます。いつもの体の状況とは違う状況です。それに加えて、この記録的な猛暑です。学校では児童生徒の様子を把握し、それぞれ個別に対応しているとのことですが、子どもが自分からSOSを出せるとは限りません。水泳の指導中でもあり、教職員が児童全員を見渡せる環境ではないのではないかと思います。水泳の指導は大切なことだと思いますが、涼しくて安全な場所で学んでほしいというのが、保護者の願いです。
今後も、熱中症予防のために、プールサイドでの見学ではなく、全体として、保健室、図書室などの別室対応の方向にしていくのがよいのではないかと考えますが、見解をお尋ねします。
次に、体育館のエアコン設置についてです。
岐阜市で、ことし夏に行われた終業式、集会の実施方法については、教室で全校放送による対応とした学校の割合が半数近くになりました。子どもたちに負担のないように、教育現場ではさまざまな工夫がなされています。これは、全校放送などの環境が整ってきたことと同時に、体育館での夏休み前の全校集会が、熱中症予防──失礼しました。──熱中症防止のために多くの配慮が要るということを物語っています。
岐阜市の小中学校の教室には、100%エアコンが導入されています。教室は整備ができていますが、体育館などにはエアコンが全て整備されているわけではありません。体育館などは、全国でもわずか1.2%です。体育館に関しては、施設の構造上の問題などにより、すぐに整備ができない、設置できる構造になっていないとのことです。急にはできなくても、避難所でもある体育館のエアコンの整備を行う必要性を感じます。体育館の建てかえの際には、エアコンを設置することへの検討が必要であると考えますが、見解をお尋ねします。
次に、登下校時の荷物が重量化する小中学生の健康への影響と対策について、教育長に2点お尋ねします。
さきの6月議会で、保護者や子どもたちからの学校の登下校時の荷物が重過ぎるという声を取り上げ、子どもたちの負担軽減に向け、対策を実施していく旨の答弁をいただきました。
既に、市内小学校では、先生が持ち帰るものを決め、家庭で使わない教材をロッカーに置いていくことを認めるなど、取り組みが始まっています。
現在までの対策状況はどのようになっているのか、また、保護者や子どもたちからの反応や課題について教育長はどのように捉えているのか、お尋ねをします。
また、小中学生が通学するときの荷物の重さを懸念する声が出る中、ようやく文科省は9月6日、全国の教育委員会などに対し重量などに配慮するよう求める通知を出しました。
現在、岐阜市でも、学校として対策を検討中であるというのが、全体の約6割です。かばんやサブバッグが重たくてバランスが崩れる、大きい車が横を通ると怖いという声もあり、特に体の小さな低学年の児童には、交通安全の観点からも早急な対応が必要と考えますが、教育長の見解をお尋ねします。
次に、子どものネット依存について、教育長に2点お尋ねします。
保護者から、子どもがスマホを手放さず、オンラインゲームやLINE、動画を食事のときも見ている、ゲームに費やす時間が多過ぎる、ルールを守れず、取り上げるとけんかになり、互いにいらいらするとの声を聞きます。スマホなどネット機器は、上手につき合えば、暮らしや人とのつながりを豊かにできる道具ですが、便利さの影には大きな危険性が潜んでいます。
また、人生のいろいろな選択をしていく重要な時期に、インターネットやオンラインゲーム、SNSなどを使い過ぎて日常生活に支障が出る状態は、本人にとっても親にとっても大変つらいことです。
病的なインターネット依存が疑われる中高生が、7人に1人に当たる93万人に上るとの厚生労働省研究班の調査結果が、8月31日に公表されました。5年前から2倍となる結果に衝撃が走っています。専門家からは対策のおくれを指摘する声も上がっています。
文科省は、小中高校の学習指導要領の中で、ネット依存の問題を含む情報モラルについて、道徳などの各教科で扱うよう定めており、中学1年生には啓発リーフレットを配布するなどして歯どめをかけようとしていますが、メディアの子どもの発育に与える影響を調べているNPO法人子どもとメディアの清川代表理事は、ほぼ無策に近いと指摘しています。
今回の厚生労働省研究班の調査結果についてどう受けとめているのか、教育長の見解をお尋ねします。
また、学校におけるネット依存対策で、児童生徒や保護者に対する啓発をどのように取り組んでいるのかお尋ねします。
最後に、幼児教育・保育の無償化に関連して、子ども未来部長にお尋ねします。
2019年10月から消費税が10%に上がると、幼児教育無償化がスタートします。無償化は、少子化対策という点から見て重要です。消費税の引き上げとは関係なく、きちんと財源を確保して進めるべきです。
また、今回は、ゼロ歳から2歳児の多くは対象から外れましたが、無償化に関するさまざまな問題に対応しながら、この機会に無償化の対象を広げるべきと考えます。
現在、保育料は、政府が上限額を決め、それを上限として市町村が実際徴収する保育料を決めています。上限額は高いため、市町村が決める保育料は、上限額よりも低くする場合が多くなっています。これを保育料軽減、差額を保育料軽減額と呼び、軽減額は市町村の単独負担です。岐阜市でも実施しています。
今回、3歳児以上の保育料が無料となりますが、予算的に政府が保障するのは政府が定める上限額です。その結果、市町村の保育料軽減は不要となります。軽減額が大きな市町村ほど、無償化によって大きな財源が生まれます。
無償化は、2019年10月実施の予定です。消費税率の引き上げが実施されると、2019年度の市町村予算では保育料軽減に必要な半分の予算は必要ですが、10月以降は不要になります。これまで岐阜市独自で上乗せし、努力してきた予算措置を、無償化をきっかけになしにしてしまうこと、こんな残念なことはありません。
岐阜市を、若い世代のお父さん、お母さんに、魅力ある、子育てしやすい、暮らしやすいまちとしていくためにも、市独自で頑張ってきた財源を、引き続きさらなる子育て支援に回すよう求めますが、子ども未来部長の見解を求めます。
以上で1回目の質問を終わります。(拍手)
45: ◯副議長(谷藤錦司君) 教育長、早川三根夫君。
〔早川三根夫君登壇〕
46: ◯教育長(早川三根夫君) 大きく3点、6項目にわたって御質問をいただきました。
まず、教育現場での熱中症対策に関連して2つの御質問にお答えします。
まず、1点目のプールに入れない児童生徒への対応についてです。
児童生徒の体調が思わしくない場合などは、プールの中に入らず、見学することもあります。この見学は、実際に自分の体は動かさないものの、次回自分がプールに入ったときにどう運動に取り組むのか、体育であっても他教科同様、授業の進捗におくれることのないようにする重要な意味を持っています。
しかしながら、ことしのような炎天下のプールサイドで無防備に見学させることは問題です。各校ではプールサイドに臨時にテントを設営し、冷たい水をまくなど、それぞれ対策をとっておりますが、個々の状況を判断して校舎内で過ごさせるなど、適切な配慮が必要な場合もあります。幸い、プールでの熱中症によって救急搬送された子どもはなく、子どもの様子に注意を払い、適切に対応したものと思います。
一律別室対応になると、児童生徒だけにさせるわけにはいかず、別途余分に1人の教員がつかなければならないことになるため、現状の学校の体制では困難です。
また、見方によっては学習権を奪うという見解もあることから、帽子をかぶったり冷却剤を使用するなど、それぞれの児童生徒に確認をしながら暑さを和らげる対応をとるなど、水につからなくても、別の形で授業に参加することが望ましいと言えます。ただし、体調が悪い場合はその限りではなく、担当教員の速やかな指示のもと、保健室で休むことが適当です。来年度以降も研修で取り上げ、配慮をしてまいります。
次に、2点目、体育館のエアコン設置についてお答えいたします。
市内の小中学校の普通教室及び特別教室には全てエアコンが設置されていますが、体育館には設置されておりません。
教育委員会では、これまで教室へのエアコン設置やトイレの洋式化などの校舎の環境整備、また、建物の耐震化、外壁落下防止工事など、防災対策を優先して行ってまいりました。
しかしながら、今回のような猛暑の折に災害が発生した場合、体育館に避難された方が熱中症になるなどの事態も想定されます。こうした二次的被害を回避する必要もあることから、体育館へのエアコンの設置については、防災対策の観点も踏まえ、どのような方策があるか、関係部局と協議し研究してまいりたいと考えております。なお、命にかかわる非常時には、学校の授業の再開時との折り合いをつけつつ、校舎内のエアコンのある教室を活用できるよう、校長には依頼してまいります。
次に、大きく2つ目の御質問、登下校時の荷物の重量化に関する小中学生の健康への影響と対策についてお答えいたします。
1点目、対策状況についてですが、7月及び9月の校長会や教頭会で、荷物の軽量化への各校の取り組みについて情報を共有し、学校として改善を図るように伝えました。多くの小学校では、校長が中心となり学校としての方針を決定し、職員で共通理解を図り、速やかに子どもたちに指導する動きをつくり出しております。
健康発達への影響を重視し、家に持ち帰るべきものと学校へ置いておくべきものを判断する力を育成するという方針で、高学年では学級活動など、よりよい生活に改善する力を育てられる事業の題材として扱うこと、低学年では、教師から何を持ち帰るのかを明確に指導する中で、その理由について必ず触れていくことなどを共通理解し、対応を進めております。
一方、中学校では、以前から、学校に置いていってよいものを教師から示してはいましたが、この話題を生徒会執行部に投げかけ、自分たちの生活をよりよいものにしていくために改善の動きをどう生み出していくのかを考え、提案するよう働きかけております。
議員御指摘の全体の6割が対応を検討中という部分については、校長がトップダウンで決めるのではなく、この機会を、自治力をつけるチャンスと捉え、自分たちで判断し解決しようとする力をつける場として位置づけ、子どもたちに考えさせようとすることによります。考える場を与えれば、ある程度時間が必要になるから、検討中という回答になっております。
また、保護者の意見を聞きながら、よりよい対応を進めていくことも大切であり、保護者には、子どもたちに判断力や自治力をつけるチャンスであるという取り組みの趣旨について御理解していただいているところですが、できるだけ速やかに変化が実感できるようにすることが望ましいと考えております。
2点目、低学年の児童の対応についてお答えいたします。
低学年児童の登下校時における荷物の削減は、早急に対応することが必要であり、この点については、多くの学校で既に見直しが図られていますが、さらに、学年PTAなどの意見を聞きながら一層進めていきたいと考えております。
なお、文部科学省からの通知については、教育委員会が既に取り組んでいることとほぼ同様の内容であり、今後も同じ方向で進んでいきたいと考えております。
大きく3点目、子どものネット依存についてお答えいたします。
議員が紹介された調査結果は衝撃的ですが、あり得る数字だと思います。学校教育ですべきことは、授業時数の中で取り組みます。
他方、ネット依存は、その有害性や約束づくりだけを問題にすればいいということではなくて、その背景は複雑であると捉えるべきです。
現在の子どもたちは、デジタルネーティブ世代と呼ばれ、生まれながらにしてインターネット環境が自分の周りに存在し、それを利用することが当たり前の世代となっており、将来のビジネスチャンスの多くがここに潜んでおります。
学校現場でもパソコンやタブレットが導入され、ICT機器は、教育の有効な手段として、毎日当たり前のように活用されております。新しいテクノロジーには、必ずメリットとデメリットがつきまといます。デメリットを最小限にし、メリットを活用することが重要です。
各種学力調査の結果でも、ネット利用については、何らかの使用制限をすることが有効であると示されていることから、家庭内においては、そうした約束づくりと実践が必要であるといえます。
そうした中で本市では、岐阜市PTA連合会の皆様が毎年実態を調査し、9時以降は使わないという約束を確認しております。
学校では、ネット依存に陥らないよう、情報モラルの向上を含め、子どもたちの情報社会に参画する態度の健全な育成について、これまでもさまざまな機会を捉え取り組んでまいりました。
例えば、オンラインゲームやSNSが、ネット依存に影響したり犯罪被害と関連したりする危険性があることから、携帯電話会社の担当者や警察官を講師として招き、児童生徒を対象として、携帯電話を利用するに当たりインターネットに潜む危険や個人情報の取り扱いについて指導してまいります。
さらに、岐阜市青少年問題協議会を中心に各家庭向けに啓発を行っている『決めて、守ろう!「我が家のルール」』に関する資料が配布される際には、岐阜市PTA連合会から、ネット利用の約束も決めるよう働きかけを行っていただいております。
ネット依存を生み出す原因は、親自身の生活姿勢の影響を強く受けます。9時を過ぎたら親子でともにスマホをやめ、充電器に接続をするなど、『決めて、守ろう!「我が家のルール」』の1つとして、そうした発表も行われております。親子がともにニュースを見て感想を交流し社会に関心を寄せたり、学校や職場で楽しかったことを話し合ったりするなど、ポジティブな発想を家庭に持ち込むことに効果があると言われており、子どもたちにとって、親の姿勢こそが最も大きな環境であり、親こそ学ぶことが必要であると考えております。
来年度以降、設置を検討している幼児教育課の重要な柱として、学び続ける親のスタートとしての幼児教育への学びを位置づけ、その後も我が子の成長とあわせ学んでいく機会として、家庭教育学級や講演会などへの参加を促し、生涯学習体系に組み入れていくことが必要です。こうした機会に参加しやすいような体制を整え、ネット依存だけでなく、広い視野と知見から家庭や子育てを見直し、新たな発見をし、成長していってもらいたいと思います。そうした学びこそが、中高生における問題を小さくすることになり、遠回りのようですが、根本的な教育施策になり得ると考えております。
47: ◯副議長(谷藤錦司君) 子ども未来部長、早川昌克君。
〔早川昌克君登壇〕
48: ◯子ども未来部長(早川昌克君) 幼児教育・保育の無償化についての御質問にお答えいたします。
幼児教育・保育の無償化につきましては、本年6月15日に閣議決定されました骨太の方針2018では、保育所や認定こども園、幼稚園等を利用している3歳から5歳までの全ての子ども及びゼロ歳から2歳までの住民税非課税世帯の子どもを対象に、来年10月から実施を目指すとされております。
一方、保育所等の保育料は、議員御案内のとおり、国が定める基準額を上限として市町村が独自に設定することができるため、本市では保護者の負担増を考慮して国基準から独自軽減を行っており、軽減額は全て本市の負担となっております。
今回の幼児教育・保育の無償化により、私立保育園及び認定こども園につきましては、これまで本市が独自軽減しておりました保育料も国の無償化対象となり、財政負担が軽減されることは考えられますが、一方で、公立保育所につきましては、全額が本市の負担となるため、全体では財政負担の増加が懸念されるところでございます。
現時点では国と地方の負担割合等は明らかにされておりませんので現在の財源スキームを前提に試算をいたしますと、概算ではございますが、保育所及び認定こども園全体では、一般財源ベースで年間約2億8,000万円の増となります。これに私立幼稚園等の無償化分を加えますと10億円を超える新たな財政負担が生じるものと見込まれております。
本市におきましては、子育て世帯の経済的負担の軽減に寄与するこの幼児教育・保育の無償化を確実に実施できますよう、国の動向を注視しつつ、適切な予算措置に努めてまいります。
また、無償化による保育需要の高まりが想定されますことから、引き続き、保育の受け皿の拡大や保育環境の整備等に力を注いでまいりたいと考えております。
〔「議長、10番」と呼ぶ者あり〕
49: ◯副議長(谷藤錦司君) 10番、原 菜穂子君。
〔原 菜穂子君登壇〕
50: ◯10番(原 菜穂子君) それぞれ答弁ありがとうございました。
要望と、1点だけ再質問をします。
教育現場での熱中症対策に関連してのプールに入れない児童生徒の対応についてですが、プールサイドでの見学は、私が学生のころから当たり前のようにありました。当時も大変暑かったことを記憶しています。
しかし、時代が変われば気候も大きく変わっているわけで、昔と同じルールを子どもたちに課すことを見直す時期が来ているのかもしれないという思いから、この質問を取り上げました。
女子の場合、小中学生ではホルモンの分泌が不安定で、生理も安定しません。生理でプールを見学する場合、男性教諭にしんどいということを伝えづらいことは容易に推察できます。教育長の答弁では、適切な配慮をしていくということでしたので、この点について格別の配慮を求めます。
そして、ここからが、再質問1点です。
今、中学校で、テントがなく炎天下で見学をしている学校が2校あります。この点について、答弁では、プールでの熱中症で緊急搬送された児童生徒はいないということでしたが、苛酷な状況に子どもたちを置かないためにもテントを張るなどの対策が必要と考えますが、この点について、1点、教育長の見解を求めます。
要望が続きます。
教育現場での熱中症対策に関連しての体育館のエアコン設置については、他の市町の状況などの調査を行うなど研究をしていくということでした。よろしくお願いします。
次に、登下校時の荷物が重量化する小中学生への健康への影響と対策についてです。
答弁では、低学年児童の持ち帰り量の削減は、早急に対応する必要がありということです。
専門家は、荷物は体重の15%以下に抑えるべきと言ってみえます。小学校1年生の体重の平均値の約10%、2.1キログラムで考えてみると、ランドセルと連絡帳などの日常品だけで超えてしまう厳しい状況です。かなり厳しい目安ですが、この現実を踏まえて重量化対策を前進させていってほしいと考えます。重要なことは、できることだけをやっていては、子どもたちが軽いと感じられる、実感する成果は得られなさそうということです。私も子どもや保護者の方からの反応など、担当の方にもお伝えして、この重量化対策、一緒に勉強や研究をしていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
子どものネット依存についてです。
子どものネット依存については、つまるところ、子どもの問題は大人の問題であり、保護者がそれを認識しなければ解決は期待できない。
一方で、今、子どものネット依存に悩む保護者にとっては、本当に切実な問題だと思います。依存に陥ることや、危険から子どもを守りながらネットとのつき合い方を探求していくこと、行政は、そうした取り組みを支援し啓発していくこと、情報提供が大切です。
低年齢層に依存が広がる背景に、親がリスクを考えず、おもちゃがわりにスマホを持たせることがあると指摘する専門家もおり、リスクについて早い段階で知っておくことが重要だと思いますので、今後もさらなる啓発をお願いします。
最後に、幼児教育・保育の無償化に関連してです。
保育料の軽減措置は、よその自治体より岐阜市が独自で努力してきた子育て支援策で、それが無償化により全国一律になります。これまでほかの市町村に先駆けて軽減措置などの施策に取り組んできた自治体として、他都市より一歩進んだ施策をこれからも進めてほしいと思います。
保育士の処遇改善などは待ったなしの課題です。これまで岐阜市独自でやってきた保育士確保サポート奨励金、新規に保育士を雇い入れ常用雇用する事業主に対し、1人につき10万円を奨励金として補助する制度や、低年齢児保育対策費、年度途中にゼロから2歳児を受け入れるため、年度当初より保育士を加配している保育所等に対し補助を行う制度など、幼児教育・保育の無償化で全国一律になるわけなので、これら岐阜市の独自の子育て支援の施策をもっと充実させていってほしいということを要望します。
以上で2回目の質問を終わります。
51: ◯副議長(谷藤錦司君) 教育長、早川三根夫君。
〔早川三根夫君登壇〕
52: ◯教育長(早川三根夫君) 再質問にお答えいたします。
今夏のような猛暑において、炎天下のプールサイドで1時間ずっと見学させることは、配慮が足らないと言わざるを得ません。日陰に入る時間もつくっていたということですが、このことに十分配慮がなされていないとするならば、ほかのことも配慮が不足しているのではないかということを心配するわけです。
教員が熱中症予防に関する正しい知識を持ち、状況判断が的確に行えるよう、引き続き指導してまいります。配慮に行き届かなかった学校においては、テントを張るなど、改善策を直接指導しておきます。
53: ◯副議長(谷藤錦司君) 30番、山口力也君。
〔山口力也君登壇〕(拍手)
54: ◯30番(山口力也君) それでは、質問をさせていただきます。
今回の質問は、AI・人工知能等による市民サービスの向上と事務の効率化について、AI・人工知能を活用した教育について、3点目に、多言語音声翻訳技術の社会実証について、4点目に、岐阜市営の合葬墓について、以上4点についてお尋ねいたします。
最初に、AI・人工知能等による市民サービスの向上と事務の効率化についてです。
行政は、究極の市民サービスを提供する組織だと考えます。
しかしながら、市民サービスを提供する岐阜市の正規職員は減少しているのが現状であり、そのことを補足するために、パソコンの導入や臨時職員の増員及び指定管理者により行政が行うべき市民サービスを補っているのが現状ではないでしょうか。
さらに、市民のニーズは多様化し、行政へのニーズは多岐にわたり拡大をしています。
このような状況にあって本市は、政策の見直しをされています。現状の多くの政策を見直しするならば、それぞれの事業を廃止するのではなく、さらに効果を上げるための見直しであってほしいものです。
先日も市役所西側駐車場へ入るために車が市役所西側の信号近くまで並び、渋滞をしていました。市民サービス向上のためにも、事務処理の効率化を図ることが望まれます。
今回お尋ねさせていただくのは、AI・人工知能とRPA・ソフトウエアロボットを活用した市民サービスの向上と事務の効率化についてです。
AI・人工知能とは、人工的にコンピューター上などで人間と同様の知能を実現させようとする試みであり、あるいは、そのための一連の基礎技術の活用です。
RPA・ソフトウエアロボットは、認知技術、ルールエンジン、機械学習、人工知能等を活用した業務の効率化や自動化のことで、ソフトウエアロボットが人にかわりパソコン操作を自動で行うものです。
AI・人工知能やRPA・ソフトウエアロボットを活用することにより、事務処理の効率化を行い、市民サービスの向上に役立てようと実証実験を行っている他都市があります。例えば、富士通研究所と九州大学が、さいたま市と協力し、保育所の入所選考におけるAI・人工知能を活用した実験では、入所希望者の約8,000人のデータを使い、毎年30人の職員が複雑な入所基準のために50時間かけて行っている保育所施設の割り振りを決める作業を、わずか数秒で終了し、職員が手作業で行った結果とほぼ一致したとのことです。
しかしながら、市の職員は、本格的な導入に、落選した人へのケアをする際、職員が選考作業に直接携わっていなければわからないという慎重な意見が出ているようです。システム上、局面ごとにAI・人工知能が、結果だけではなく、どのような判断をしたかを見えるようにする必要があるとの課題も指摘されています。
また、市民の問い合わせに対するAI・人工知能を使った実証実験において、年間14万人の転入者を抱える横浜市は、ごみ分別に関して、今までは紙の雑誌や電話の問い合わせで対応していたものを、AI・人工知能を活用したごみ分別案内システムを導入し、昨年は10カ月で203万件の利用がなされたとのことです。この実証実験の利用が進めば、市民の利便性が向上し、市が電話対応に割いていた時間を別の業務に使うことも可能となります。
同様に、川崎市で行われた実証実験では、子育てに関する問い合わせに対してAI・人工知能を活用しているとのことです。
さらに、紙での書類をRPA・ソフトウエアロボットを使ってデータ化できれば、申請等の事務処理機能も早くなります。職員の業務支援として、大阪市のモデル運用では、戸籍業務に関する審査、判断支援を行っています。
本市においても、基盤整備部において、AI・人工知能までは活用していないのですが、スマートフォンを活用して道路状況の変化の情報を収集し、道路パトロール支援システム事業を行い、今まで行ってきた目視による道路の舗装面の劣化傾向をデータにより管理を行うことによって、調査コストの軽減や調査エリアの飛躍的な拡大を行うことが可能になり、今後の予防保全的な舗装面の修繕計画の作成が可能となってくると思われます。このように、電子機器を活用して今まで以上に業務を効率化している部署もあります。
AI・人工知能とRPA・ソフトウエアロボットを活用した市民サービスの向上と事務の効率化について、各地において実証実験や活用を行っています。それぞれの地域で状況も違い、活用したい機能がいまだ希望を満たしていないものもあるかとは思います。
しかしながら、市民サービスの向上と事務の効率化のために活用していかなければならないと思われます。
ここで、行政部長にお尋ねをいたします。
1点目に、本市の職員は、10年前に比べてどれほど減少していますか。
2点目に、市民ニーズの多様化と市民サービスの向上や、職員の業務の効率化についてどのようにお考えでしょうか。
3点目に、AI・人工知能やRPA・ソフトウエアロボット等を活用したICTサービスは、実証実験の段階のものも多くあり、すぐに本市に活用できるものばかりとは限りませんが、今後これらは行政のあらゆる分野において有益なツールになると言われております。今後のICTの利活用について岐阜市としてどのように取り組んでいかれるのか、お考えをお聞かせください。
次に、本市のAI・人工知能を活用した教育について。
文部科学省は、AI・人工知能などの先端技術を教育に生かす実証実験を来年度より行います。子どもたちが、どんな問題でつまずくのかといったデータをAIで解析し、一人一人にあった指導法につなげるというものです。
文部科学省は、来年度の概算要求に関連費用を盛り込むとされています。内容は、全国の小中高校で、それぞれ複数のモデル校を指定し、4年間かけて実験を行うというものであり、実験では、パソコンやタブレットなどの情報端末を使い、子どもたちの回答やテスト結果などの情報を集めてビッグデータ化し、これらをAI・人工知能で解析し、個々人の得意や不得意、わからなくなったところやわからない理由などを割り出し、それぞれにふさわしい指導法を探り、その解析結果をもとに、教員が授業や個別指導に生かし、AI・人工知能を活用し、子どもの習熟度に応じて異なる学習指導を行うことも検討しているとのことです。
さらに、AI・人工知能を導入しての実証実験の結果を踏まえ、子ども一人一人の学びの最適化や、教員経験の浅い若手教員が子どもへのきめ細やかな指導方法の充実などが期待されています。
本市の教育委員会は、今まで、子どもたちの好奇心や可能性を伸ばすためにイングリッシュ・キャンプやサイエンス・キャンプの実施、一流のスポーツ選手や伝統芸能を継承されている方を学校へ派遣したり、「ペッパー」を使ったシステム教育などを行ってこられました。
今回、文部科学省は、AI・人工知能の活用により、一人一人にあった指導法につなげる実証実験を行うとしています。
ここで、教育長にお尋ねをいたします。
1点目に、教育委員会として今まで行っていただいた子どもの可能性を伸ばす指導の中でのエビデンスに基づく成果、並びに今後の活用について。
2点目に、今回、文部科学省が行おうとしているAI・人工知能の活用に対する考えやモデル校指定について、どのようなお考えでしょうか。
3点目に、多言語音声翻訳技術の社会実証についてお尋ねをいたします。
質問させていただく多言語音声翻訳技術の社会実証については、質問2日目に石川議員が質問をされましたが、私は今まで、岐阜に来ていただいた外国人に対しておもてなしをするのに言葉の壁を越えなければならないとの思いから、多くの提言をしてまいりました。本市における長く住んでおられる外国人や訪日される外国人の増加に対して、言葉の壁がある状況の中、観光分野を初め、防災、病気、けがなどに対応していかなければならないのではないでしょうか。
それぞれの分野において日本語が余り理解できない外国人に対して、消防は、救急において指さしカードなどを作成したり、鵜飼観覧船事務所においても外国語を話していただける職員を配置したり、ボランティアの方に対応していただいております。
しかしながら、今後多くなっていく外国人に対して、来ていただく側の対応ができていないのが現況であります。
今月起きた巨大台風や地震の発生により、空港などに取り残された方々は多く、その中には外国人の方もおみえになったはずです。災害情報など、外国の方に的確な情報が伝わったのか疑問であります。
総務省は、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックや観光などを見据え訪日する外国人の増加に対応するために、言葉の壁を取り除き、グローバルで自由な交流を実現するために、2020年までに多言語音声翻訳技術の実用化を目指して、技術研究や開発を実施しています。そのために、防災、鉄道、ショッピング、タクシー、医療の5分野において社会実証に取り組んでおり、今回は、訪日外国人の周遊、観光にかかわるさまざまな行動を想定した分野横断型の社会実証を岐阜で行っています。
実施内容として、ふだんの業務の中で多言語音声翻訳機を利用して外国人とのコミュニケーションを行うことによる訪日外国人の誘客、滞在数の増加や、地域の経済効果への貢献をしています。
実施場所として、本市においても、商店、飲食店を初め、タクシー業界、ホテル、鉄道など、多くの業界が参加されています。
岐阜市として、駅構内の観光案内所を初め、鵜飼観覧船事務所、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」、さらには、市民病院などでも多言語音声翻訳機を活用した社会実証を行っておられます。
プレ社会実証は8月1日から8月31日、本社会実証は9月1日より10月15日となっているようです。私が今まで言ってきました外国人に対する言葉の壁を克服しなければならないのではないかということを国も考え、今回の社会実証を行っていると思われます。
ここで、お尋ねをいたします。
今回の岐阜市での社会実証を通して、今後どのようなことが期待されるのでしょうか、企画部長にお尋ねをいたします。
最後に、岐阜市営の合葬墓についてお尋ねをいたします。
市民の方より、岐阜市にお墓の合葬墓はないでしょうかとの問い合わせがありました。担当部へ問い合わせたところ、墓地はありますが合葬施設はないとの返答でした。その方は、今あるお墓をしまうとのことです。先祖代々のお墓をなぜしまうのですかと聞いたところ、子どもさんはおみえになるのですが、自分の代まではお墓を守っていくことが何とかできるけれど、子どもにまでは強要できない。お墓があることで子どもがお墓の面倒を見なければならない、長年お墓の掃除に行かなければ先祖に申しわけがない。今でも自分自身がなかなかお墓の掃除もできない中、今までは何とか先祖の墓を守ってきたが、これからのことを考えると、今あるお墓を終わらせるしかないとおっしゃっていました。
しかし、個別のお墓は維持管理できないけれども、先祖にお参りできる合葬墓が欲しい、岐阜市でつくっていただくと安心ができる、高齢であり年金生活では多くの埋葬費用はかけられないし、民間の施設はあるけれども高額の埋葬料金は大変苦しいとのお話を聞かせていただきました。
岐阜市も高齢化が進み、核家族化になっています。子どもの数も減少し、少子化の傾向が進展しています。このような現象は、本市だけでなく、他都市においても同様の現象が起きています。関市は、合葬施設を建設し、昨年12月より募集を開始しています。各務原市は、合葬施設の建設を本年8月に開始し、来年度から募集するとのことであります。中核市においても合葬施設を開設しているところがあります。
以前も、高橋議員や信田議員が樹木葬について質問をされました。その答弁は、今後さらに多様化する市民ニーズにあった墓地の整備が必要になることから、他都市の状況などを踏まえて、市民の方が利用しやすい施設整備について研究をしてまいりますとの御答弁でした。
今回、私のほうへも市民の方より合葬施設開設の声をいただきました。岐阜市でも少子・高齢化が進み、相談を受けた方のように、お墓の維持管理に関して不安を持っておみえになる方がふえたのではないかと思われます。
ここで、お尋ねいたします。
1点目に、他都市の合葬墓設置の状況はどのようになっていますか。
2点目に、市民の方のお墓に対する意識調査を行ってはいかがでしょうか。
以上、2点について、自然共生部長にお尋ねをいたします。
以上で1回目の質問を終わります。(拍手)
55: ◯副議長(谷藤錦司君) 行政部長、後藤一郎君。
〔後藤一郎君登壇〕
56: ◯行政部長(後藤一郎君) ICTの利活用に関する3点の御質問にお答えいたします。
ICT、いわゆる情報通信技術は、我々の想像を超えるスピードで進展しております。特に、スマートフォンが世の中に登場してからのこの10年間では、コミュニケーションのあり方を初め、仕事、観光、エンターテインメント、医療、介護などのあらゆる場面でICTが大きな影響を与えてきました。
また、データの流通量の飛躍的な増大は、AI、いわゆる人工知能、ビッグデータなどの活用につながり、議員御紹介のとおり、現在、地方公共団体においても、さまざまな分野でこれらを活用した取り組みが始まりつつあります。
このような状況の中、本市におきましては、議員御紹介のありました道路パトロール支援サービスを初め、インターネットで子育てに係る手続が可能な子育てワンストップサービスなど、さまざまな分野でICTを活用したサービスの展開を進め、市民の皆様の利便性の向上や職員の事務負担軽減に努めているところでございます。
まず、第1点目の、本市の職員が10年前に比べてどれほど減少しているかについてでございますが、平成20年度の職員定数3,967人に対して今年度は3,757人で、10年前と比較して210人、率にして5.3%減少しております。
続きまして、2点目の市民サービスの多様化と市民サービス向上の業務の効率化についての考え方でございますが、現在、少子・高齢化や生産年齢人口の減少による人口構造の変化が顕著となっており、子育て環境の改善、市民ニーズも多様化しております。これらのニーズに適切に応えていくためには、新たなICTサービスの活用や行政手続の電子化により、さらに職員の事務負担を軽減してサービスの質の向上を図っていくことが、今後ますます重要になってくると考えております。
次に、3点目の今後ICTの利活用をどのように取り組んでいくかについてでございますが、ICTを活用した新たなサービスは、行政のさまざまな分野において課題解決を図るツールとして期待されております。
一方、議員御紹介のとおり、現在は実証実験段階のものも多い状況でございます。各分野における施策の実施に当たりましては、これら他の自治体における取り組み事例や国の動向、事業者が保有する情報など、庁内で情報集約、共有を図り、計画的に推進していく必要があると考えております。
また、新たなICTサービスを採用した際には、効果を適切に評価、分析、必要に応じて見直しを図ることも重要でございます。これらの取り組みを実施していくに当たっての必要な体制や仕組みに関して、今後検討を進めてまいります。
いずれにいたしましても、ICT利活用による新たなサービスの提供や、さらなる業務の効率化を通じ、本市が抱える諸課題の解決につながるよう努めてまいります。
57: ◯副議長(谷藤錦司君) 教育長、早川三根夫君。
〔早川三根夫君登壇〕
58: ◯教育長(早川三根夫君) AIを活用した教育の推進についてお答えいたします。
議員に御紹介いただいた文部科学省が概算要求をしたものは、子どもがタブレットパソコンを活用して練習問題を行い、それらをビッグデータとして人工知能で解析し、ふさわしい指導方法を見つけようとするものです。エドテックという名前の実証実験となっております。
1点目、今までの本市の取り組みと成果についてでございますが、この内容について、本市におきましては、ベネッセ教育総合研究所との共同研究の中で先駆的に取り組んでおり、ことしで3年目になります。
そのため、既に数々の知見を得ており、先生や保護者対象の講演会や、岐阜市教育公表会等で紹介し、指導法や家庭教育、子ども自身の学び方に還元しております。文科省もこうした取り組みを参考に、全国展開を試みようとしているものです。
具体的には、平成28年度は三輪中、藍川中、平成29年、30年度は藍川中、岐阜西中の1学年約300名にタブレットパソコンを配付し、一人一人が家庭学習などで問題集に取り組んだ実績をビッグデータとして蓄積し、日本をリードするICT教育の大学の研究者、ベネッセ教育総合研究所、学校、教育委員会が、約3カ月に1回のペースで会議を開き分析したところ、かなり有意義な成果がわかってまいりました。
幾つかの成果をお知らせします。
タブレットパソコンの使用頻度は、上位層は少なく、中位層、下位層の子どもに多いということ。これは、上位層は、既に勉強の仕方が自分のものになっており、タブレットパソコンが入る余地が少ないことが予測されます。逆に言うと、中位層や下位層、それから、特別支援学級の子どもたちに対し、より大きな効果があることがわかりました。さらに、中位層、下位層の中で数カ月の間に圧倒的に成績を伸ばした生徒が出てまいりました。そうした生徒が共通して取り組んだことは、できなかった問題をできるまでやるということです。
これまで、学校の先生は、漢字ドリルを3回やってきなさいというような宿題の出し方をしておりましたが、そうした一律の回数を指定した学びではなくて、自分で丸を打つようにし、できなかった問題をできるようにするという宿題の出し方に変えるよう研修しております。
さらに、家庭学習の時間と学力の関係は小学校4年生から生じることから、3年生までは学習習慣を身につけさせ、4年生からは自分でドリルに丸をつけることができるようにし、中学生ではバツがついた問題を自分でやり直しができるようにすることが家庭学習で大切なこともわかってまいりました。
これまでは、タブレットパソコンと教材があれば、学校へ行かなくても家で勉強ができるというように考えておりましたが、ところが、生徒の使用頻度が急に伸びる場面が何度かあり、それらを調べたところ、これらは、先生や仲間の励ましや働きかけによるものだということがわかり、学校の存在価値をタブレットパソコンからも再確認することができました。
また、一人一人の取り組みの実績が一覧表になって各先生に示されることから、学びの足跡が可視化され、指導に生かすことができます。本人にも取り組んだ単元や伸びが示されるため、子どもたちの励みになっております。
このように、データから分析することで、感覚で捉えていたことを科学的根拠、エビデンスに基づいた形で裏づけすることができ、先生が子どもたちに、より適切な声かけや支援をすることにつながり、個に応じた指導ができるようになりました。
2点目、文部科学省のAIの活用とモデル校の指定についての御質問にお答えいたします。
これまでも本市におきましては、タブレット、英語教育のベネッセ教育総合研究所を初め、スーパーシニアの東京大学、コミュニティ・スクールの岐阜大学、プログラミング教育のソフトバンク、マイクロソフトなどと連携協定を結び、本市の教育を研究してもらい、エビデンスに基づいた知見を得、その成果を、学校、保護者、市民にお知らせをして、学校や家庭、地域で、子ども一人一人に生かせるよう教育政策を進め、全国に発信してまいりました。こうした連携とディスカッションが、常に5年先を指し示す教育立市であり続ける根源になっております。
今回、議員御紹介の文部科学省が概算要求を行った最先端技術を教育に生かすエドテックの考え方は、本市が先取りして実践したものであり、同じ考え方です。
今後、文部科学省の発表する要綱について、研究内容の詳細を確かめ、新たな有効性が確認できれば積極的に応募していきたいと考えております。
59: ◯副議長(谷藤錦司君) 企画部長、
牧ヶ野敏明君。
〔
牧ヶ野敏明君登壇〕
60:
◯企画部長(
牧ヶ野敏明君) 多言語音声翻訳技術の社会実証についての御質問にお答えをいたします。
総務省が平成27年度から5カ年をかけて実施をしております多言語音声翻訳技術の社会実証につきましては、今年度、議員御案内のとおり、訪日外国人の方々のニーズの高い5分野のさまざまな行動を想定した分野横断型の大規模な実証実験として、同一フィールドで行う初の取り組みとして岐阜市が選ばれ、実施をされております。市内においても外国人の観光客や住民がふえる中、今回選ばれたことは、大変うれしく思っております。
御質問の、この社会実証に期待することについてでありますが、さきの御質問でもお答えをいたしましたが、市内においても今後ますますいろいろな国の外国人の方々がふえてくることが想定される中、観光のみならず、防災も含め、多様な場面において円滑なコミュニケーションの重要性が増してまいります。外国人の方々と円滑にコミュニケーションがとれるようになれば、外国人旅行者の誘客、滞留時間の増加、市内に暮らす外国人の方々の満足度や安心感の向上につながることも期待でき、それが地域の活性化にもつながっていくと考えております。
また、本年も地震や台風などの災害が続発しておりますが、こうした災害時、避難所等においてさまざまな局面でコミュニケーションをとる必要があり、こうしたことへの対応にも期待ができるところであります。
今回の実証実験の結果をもとに、今後、対応多言語数の拡大はもとより、翻訳の精度、機器の精度が向上し、誰にとっても使いやすいシステムや機器が早急に普及され、言葉の壁のない社会が実現することを期待するものであります。
61: ◯副議長(谷藤錦司君) 自然共生部長、松井重雄君。
〔松井重雄君登壇〕
62: ◯自然共生部長(松井重雄君) 岐阜市営の合葬墓に関する2点の御質問にお答えします。
現在、本市には、大洞墓地や加納穴釜墓地など5つの市営墓地があり、総区画数約2万区画に対し約1万9,000区画を御使用いただいております。
空き区画につきましては、毎年、年2回の募集を行っておりますが、平成29年度の申し込み総数は、平成25年度の半分以下に減少しております。また、近年、永代供養を行っている寺院等への改葬を理由に返還される件数が増加傾向にあり、昨年度は70件の返還がありました。
そのような中、少子化などの社会情勢の変化により、子どもや孫に負担をかけたくない方などから、新たな墓地の形態である、みずから墓石を建立する必要のない合葬墓等につきまして問い合わせをいただくようになってきております。
そこで、まず、1点目の他都市における合葬墓の設置状況についてであります。
さきに述べました状況を踏まえ、本年8月から中核市を対象に合葬墓に関する調査を実施しているところでございます。
現在のところ、整備中も含め、54市中、10市で、複数の遺骨を1つの墓所に納める合葬墓などが整備されているほか、1市で整備を検討されており、関心が高まっているものと思われます。
調査した市の中には、今年度、合葬墓の予約受け付けを始めたところ、希望者が殺到し急遽追加整備を決めたという事例もございました。
一方で、合葬墓を整備したものの、問い合わせの多さに比べると実際の利用がまだ少ないという事例もあり、本市の市民ニーズをしっかりと把握する必要があると考えております。
そこで、2点目のお墓に対する意識調査についてであります。
本市では、今年度、市政モニターへのアンケート調査を行うことや、窓口での聞き取りにより、市民のお墓に対する意識調査を実施する中で、合葬墓に対する市民ニーズの把握に努めてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、少子化などの社会情勢の変化から市民ニーズも変わってきており、市民に必要とされる墓地の整備が求められることから、近隣自治体や他の中核市の動向や運営状況を踏まえ市民ニーズの調査を行い、施設整備についての研究を継続してまいります。
〔「議長、30番」と呼ぶ者あり〕
63: ◯副議長(谷藤錦司君) 30番、山口力也君。
〔山口力也君登壇〕
64: ◯30番(山口力也君) それぞれに御答弁いただき、ありがとうございました。
再質問はありません。それぞれに要望させていただきます。
1点目に、AI・人工知能等による市民サービスの向上と事務の効率化についてであります。
新しい市役所の建設工事が始まっています。新庁舎への移行と同時に、新しい市民サービスがスタートできればいいのではないかと思われます。
新しい技術は、活用するために開発されていると思われます。少子・高齢化の中、多様化する市民ニーズに応えるためにも、事務処理をAIで活用し対応できるようになれば、その分、職員も少なくて済みます。各部署がそれぞれ考えていただき、早急に進めていただくよう要望をいたします。
2点目に、人工知能を活用した教育についてであります。
今回、私が質問をさせていただきました文部科学省が実施する予定のAIを使った実証実験は、本市がベネッセ教育総合研究者と共同研究を先駆的に行ってきた成果が評価され、さらに、最先端技術を生かすエビデンスに基づく実証実験を全国にさらに広げようとするものだと気づかせていただきました。
私は、英語が苦手で、中学時代から高校、大学と勉強する機会はありましたが、中学時代に英語がわからないまま続けてきましたので、いまだに英語が苦手で、英語と聞いただけで拒否反応を起こしてしまいます。
中学時代に英語が理解できるように教えていただいたならば、英語の勉強が好きになり、もしかしたら外交官か商社マンになっていたかもしれません。改めて教育委員会の取り組みに敬意を表するものです。ぜひとも、この取り組みに積極的に参加をしていただき、多くの子どもたちのために、さらに推進をしていただきたいと要望いたします。
3点目に、多言語音声翻訳技術の社会実証についてであります。
今回の総務省からの岐阜市での多言語音声翻訳技術の社会実証で、市役所の部門だけでなく、幅広い民間の方々に協力をしていただいております。現在行われている社会実証の成果は、改めて総務省が取りまとめ発表されることだと思われますので、早急に明確な報告ができないことも十分理解しています。翻訳機の性能向上の技術を上げるには時間もかかり、実際に使用できるには、早くてもオリンピックまでに何とかなるのではないかと思われます。
私は、今回、岐阜市で社会実証が行われたことは大変によかったのではないかと思います。なぜなら、国の動向は、観光で多くの観光客を海外から来ていただこうとしています。さらに、今後の少子化に伴う産業の労働力不足を海外からの労働者で補おうとの方針を打ち出しています。
このような海外からの方々が急激に増加する現象の中、多言語によるコミュニケーションをなかなかとれないのが現在の多くの日本人ではないでしょうか。
そうした中、今回の社会実証で、市役所の担当部門はもとより、民間の社会実証に参加された方々が、外国人に対するコミュニケーションをとることの難しさを実感されたことが重要ではないかと思います。
例えば、岐阜市で想定をされている震度6弱の地震が飲食している最中に発生したら、飲食店の方は避難所を知っておられるのか疑問です。ましてや、外国の方にどのように伝えたらいいのかもわからないのではないでしょうか。
今までは、行政の中だけで対応を考えていただいてきました。今回の社会実証で、改めて観光だけでなく、災害時において駅ではどうするのか、飲食店ではどうするのか、買い物をしている際にはどのように自分の身を守るために行動すればいいのかを周知徹底されているのでしょうか。災害時を想定しただけでも多くのことが考えられます。ましてや、今後、国が外国人の就労をふやしたり、観光客の誘客を国策としています。そうすると、地方自治体として、外国の方が近所に居住されたときや、地元住民とのコミュニケーションのとり方や文化の違いの相互理解、災害に対する対応、社会保障などを考えていかなくてはなりません。
今回の社会実証を機に、民間との連携をとっていく体制を考えていただきたいと思います。
最後になりますが、岐阜市営の合葬墓について。
高齢化、核家族化、少子化社会になり、先祖は大事にしてお参りはしたいが、お墓を守っていくのに子どもたちに負担をかけたくないと考えられる方が多くなっていると思われます。市民の方の意向を聞いていただき、合葬墓建設について研究をしていただき、早急に建設へ向けて進めていただきますよう、よろしくお願いをいたします。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
65: ◯副議長(谷藤錦司君) 33番、松原徳和君。
〔松原徳和君登壇〕(拍手)
66: ◯33番(松原徳和君) お許しをいただきましたので、少し質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
1点追加いたしましたので、2点目の障がい者雇用のところにですね、6点目としまして、岐阜市内企業の障がい者雇用の率に関してということで入れさせていただきましたので、関係がありますので、2と6を一緒に質問させていただきます。
まず、1点目の大規模停電、ブラックアウト対策についてでございます。災害時の電源喪失対策はということでございます。
台風被害で岐阜市役所の災害対策本部の電源が2時間33分停電しました。新聞には、本部員がランタンで地図を見ている場面が報道されました。今までにないことでした。
外部電源が停電しても、ディーゼルエンジンが自動稼働し、短時間で最低限の電源は確保されます。しかし、十分な容量ではありませんので、冷房はもちろん、照明も一部になり、暗くなります。これは、外部電源の早期の復旧が前提でシステムが組まれているのが理由です。2時間33分停電、これは想定外ですが、経験は本庁舎ではありませんでした。停電用発電機の駆動テストは定期的に行われていますが、テスト時に2時間も稼働させることはありません。
機械はいつか壊れることを前提に考えなければなりません。今回2時間余りの間に故障がなかったことは、幸運と思います。
外部電源の長時間停電が起きました。常設発電機の故障時の対応を、その対策の構築が大きな課題となりました。消防本部の副対策本部機能はありますが、御存じのとおり、暴風雨時の本部移動は極めて困難です。
北海道だけかブラックアウト、ということです。
震度7の大地震で、全道停電では、北海道電力のシステムと対応に大きな批判が出ています。電気事業連合会会長は14日の記者会見で、電気事業連合会として再発防止に取り組むことを明らかにしました。
泊原発の地域では、震度2で外部電源が喪失しました。福島原発の事故を思い出させる事故です。
大規模停電が北海道だけの問題と考えることは危険です。岐阜市で停電が日を越えて復旧できなかった現実が生まれました。上下水道事業部も、電源が原因で、もう少しで断水に追い込まれるところだったとお聞きしております。
避難所への発電機の配置はされたようですが、市役所各支所には自家発電機能はありません。現在、避難所と想定されていない施設も追加指定されることも考慮し、自家発電機能を充実すべきです。
また、大学の研究施設の停電は、長期間の研究成果が水泡に帰すことも考えられるとのことでした。
市民病院の送電系列、受電系列ね、系列は2系統から送電されており、1つの系統が停電しても、2つ目の系統が送電されるシステムが組まれているとのことです。さらに、停電対策用の発電機も、大型の機種と、それが故障した場合の小型発電機の準備がされており、燃料も3日間は確保されているとの説明でした。市民の命を守る市民病院として、停電対策には努力されていると感じましたが、他の部に2時間余りの災害対策本部の停電の例を挙げるまでもなく、病院と同じレベルの対策が組まれているかは疑問です。
そこで、以下、柴橋市長に伺います。
災害時の各部の事業が継続できるように、マニュアル作成の指示は出されているとのことです。しかし、長時間停電、広域停電を想定した準備はまだかと考えます。この機会に市役所各部の問題点、課題を整理し、停電時対応マニュアルを見直されるべきかと考えます。
課題整理の過程で発電機購入の必要等が確認された箇所には、市民の命を守るために早急に発電機購入等の対応をされるべきと考えます。柴橋市長の見解を伺います。
はい、2点目です。
岐阜市役所における障がい者雇用率の改善について。
質問を追加させていただきまして、6番目の質問が2番目の障がい者雇用率と関連もありますので、追加させていただきました6番目の岐阜市内企業の障がい者雇用率の改善についての質問の順番を繰り上げて、あわせて質問させていただきます。
まず、市役所における障がい者雇用率の改善です。
行政部長に伺います。
水増しはないが、岐阜市障がい者雇用率は未達成ということです。
行政部によれば、岐阜市は、全国報道にあるようなごまかしはなく、障害者手帳所持者の雇用を守っているとのことです。
法定雇用率は、昨年から本年4月に0.2%引き上げられましたので、法定雇用率未達成となっているとのことです。
未達成の原因の1つに、自治体の行政改革という名の職場のスリム化、合理化、民間委託が、市直営の障がい者の働きやすい職場を激減させた、が挙げられます。それが、自治体内、地域で模範となるべき岐阜市役所の障がい者雇用率を未達成にさせている原因の1つとなっています。
昨年度、岐阜市役所内で病気により30日以上の休暇取得者は実人員で91人、そのうち、メンタル関連が49人とのことです。91日以上の病気休職者は実人員で49人、うち、メンタル関連が31人。近年の自殺者の例を挙げるまでもなく、岐阜市役所の労働環境は、健常者にとっても厳しい条件になっていると感じます。
現在の職場条件の改善、新しい職場開拓をしないまま障がい者の法定雇用率達成は困難かと思います。自治体の現法定雇用率は2.5%、民間企業は2.2%、さらに、2020年度までに0.1%引き上がる可能性があるとのことです。職場の創造が求められています。
自治体間競争、都市経営の言葉が強調され、数字で行政が比較される風潮から、共生、ともに生きるための行政施策、雇用の創設が語られる時代へ一歩でも近づきたいものです。
そこで、以下、行政部長に伺います。
障がい者の働きやすい市役所内の環境改善だけでなく、職場新規開拓に努力すべきと考えますが、いかがでしょうか。そのことが、結果として法定雇用率達成への道を開くと考えます。岐阜市地域での模範だけでなく、中核市自治体等の中で模範例となる施策の展開を望みます。答弁を求めます。行政部長です。
さて、追加の部分です。
岐阜市内企業の障がい者雇用率の改善について、商工観光部長に伺います。
障がい者雇用率の問題につきましては、中央省庁の違反記事が連日報道されました。今議会でも、多くの議員の皆さんが関心を持って質疑をされておられます。新聞論調は、率先垂範すべき公務員機関が違法行為を行い、水増し、ごまかしをしていた、民間なら首だ的な報道です。論調は厳しいですが、至極当然とも思います。
そして、中央省庁を初め、県、そして岐阜市の人事部門等へ関心の目が向きます。
私も市役所の障がい者雇用率についての疑問を調査し質問をまとめました。その過程で福祉部にもいろいろと調査をお願いしました。市内民間の障がい者雇用率の疑問が浮かび、福祉部にお聞きしましたところ、それは商工観光部の雇用担当ではとのことで、商工観光の雇用担当へお聞きしましたが、障がい者雇用率の指導は厚生労働省であり、岐阜労働局が担当で、岐阜市商工観光部は権限もなく何もしないと回答。連日報道されていますが、市内民間の雇用率情報はと質問すると、情報はない、必要なら労働局へ問い合わせると回答。どんな情報をいただけますかの質問には、もらってみないとわからないと回答。連日報道されていますが、民間企業から問い合わせがあるでしょう、例えば、岐阜市役所の障がい者雇用率について民間から問い合わせがあるでしょうとの質問には、あったら人事課に聞きますと回答。さらには、そのような質問を受けたのは初めてで、この法律はできてまだ日が浅いですからと回答。法はいつできましたかの質問には無回答。
この時点で私の問題意識が、市役所内の人事管理だけではなく、岐阜市役所の労働行政に問題意識が動きます。
内閣府発行の平成30年度障害者白書によれば、いわゆる障害者雇用促進法は、「障がい者の雇用の促進等に関する法律」として昭和35年に立法されております。1960年、前の東京オリンピックより前です。日が浅いとか最近とか言える時間ではありません。もはや歴史です。努力義務から義務化、率の向上など、改定を重ねているのは当たり前です。できたのは、昭和35年です。
連日の報道が、行政部人事課にかかわる事案でしたが、福祉部に報道資料をお願いしましたら、即日8月17日から9月6日までの新聞資料72ページを届けていただきました。これですね。72ページです。当然ながら、社会の動きに敏感であり、努力されているということであります。
私は、市役所行政の仕事は、全て福祉にかかわりがあると考えます。報道されている事案が、自分の仕事、所属の業務とどのように関係するのか思考することが大切です。
商工観光部には中小企業の経営支援を行う部門、雇用対策、労政支援を行う労働雇用部門等があります。
以下、商工観光部長に伺います。
商工観光部長については、若いときからずっと知り合いでございまして、お人柄も十分知っておりますが、議会のシステム上、部長にしか聞けませんので、まことに申しわけないですが、部長にお聞きすることになります。
岐阜市内企業の障がい者雇用率の改善について、どのような働きかけ、政策強化をされますか。まずもって、関係法の趣旨の学習が必要と考えますが、いかがですか。
商工観光部のホームページに障害者雇用納付金制度、雇用未達成企業から不足1人当たり月額5万円を徴収する制度がすぐ理解できる構成になっていないようです。早急に改善されるべきと考えますが、いかがですか。商工観光部長に伺います。
3点目です。
第104号議案に関連して、行政の公平性というのが1つのテーマでございます。
柳津地区への税金投入については、細江前市長の選挙時の合併論議の経過が大きな影響を残しているようです。周辺市町への呼びかけには、よい回答をいただけず、当時の柳津町だけが合併対象となりました。大声で開始された合併論議も、時間とともに尻すぼみになり、柳津町の首の皮1枚で細江前市長の首はつながったという市民の声も聞きます。これらの経過が、財政運営にいびつさをもたらせていないでしょうか。
600万円の柳津祭り、1校区に公民館7館。
今議会で本庁舎の住民票自動交付機が廃止されようとしていますが、柳津地域事務所の発行枚数は、廃止されようとしている自動交付機の発行枚数1万3,417枚のそれよりも少なく、1万を切り9,608枚です。当然ながら支所では最小です。隣接する市橋地区にある南部西事務所は2万5,882枚です。
柳津地区のお祭りに600万円が支出されていますが、この金額は、長良川の花火大会2つの合計538万円より高額です。
〔私語する者あり〕
岐阜市では、公民館は、各地区小学校などに併設されている例などが多くありますが、柳津地区には旧柳津町庁舎、現柳津地域事務所に隣接して町民会館規模の2建築物が存在し、ほかに7館もの文化施設という名前の公民館類似施設が存在します。合併後、削減されることもなく、一部はリニューアルさえ行われています。
柳津に道の駅、必要だろうかということです。
岐阜市の玄関は、現在はJR岐阜駅と岐阜市民は考えていると思います。市の南の羽島市境に旧柳津町が建設した道の駅が存在します。年間約1,081万円の税金を投入しています。トイレがあり、確かにお土産も売っていますが、岐阜市の玄関の役割を果たしている施設でしょうか。トイレは生かし、水防団事務所、水防備蓄倉庫などにする見直しを図り、道の駅は廃止すべきです。
さらには、柳津地域に存在する年間約541万円の税金を使用している資源分別回収施設もあります。他の49校区とのアンバランスを強く感じます。
そこで、以下、浅井副市長に伺います。
42万人市民の行政サービスの公平性から、財政運営に工夫が必要と考えます。柴橋市長のもと旧来のいびつを改善し、大幅な見直しを図るべき時期が来ていると考えます。浅井副市長の見解を伺います。
4点目です。名鉄名古屋本線鉄道高架事業に関連して。
8月の29日、名鉄高架事業に関して、国土交通省の中部地方整備局に提言、意見交換に参加させていただきました。立体化促進期成同盟会の企画で、当日は柴橋市長、地元議員の大野一生市議、地元自治会連合会長などの参加でした。私は都市活性化対策特別委員会の委員長の立場で参加させていただきました。
柴橋市長、大野市議などの御発言後に発言の機会をいただきましたので、先日、西日本の災害時に出張が重なりましたが、在来線は寸断されて不通でした、新幹線は九州まで行けました、高架のおかげです、災害時の交通渋滞回避の視点、防災の視点も見てほしい、まして踏切があり渋滞していては42万人の救援物資が車でスムーズに入ってこれないと発言させていただきました。勢田国交省中部地方整備局長は、メモをされながら、防災の視点は初めて聞いた、今までなかったと関心を示されました。
私は、岐阜市の半数が水没とも言われた9・12水害を経験しております。業務で自宅に帰れず、役所の机の上で仮眠をして対策に当たった経験もあります。自衛隊の指揮所が本庁舎7階に設置されました。以来、これ以上の水害経験はありませんが、災害時の視点は大切と思います。
本年の大阪府北部地震では、ブロック塀による小学生の死亡事故が起きました。
無所属クラブは、6月議会最終日の25日に、学校施設におけるコンクリートブロック塀の調査報告等に係る早急改善要望を柴橋市長に提出。市長は同月29日に対策とブロック塀撤去費用補助制度新設を発表されました。柴橋市長の迅速な対応に、改めて高く評価をするところです。
その後、北海道の震度7の地震が発生しました。近年大規模災害がふえております。
そこで、以下、都市建設部長に伺います。
名鉄高架事業の整備効果については、経済的視点だけではなく、防災の視点にも着目した資料収集も行い、国、県など関係省庁等との意見交換、事業推進に生かすべきと考えます。都市建設部長の見解を伺います。
最後の質問です。中心市街地の活性化についてです。
本年1月16日に岐阜市議会都市活性化対策特別委員会で、北九州市の「魚町サンロード商店街の再生」というリノベーション事業を視察させていただきました。関心を持ちましたのは、商店街再生に関連してアーケード撤去が行われていることでした。
事業のきっかけは、商店街にアーケード更新予算がなかったことが、事業のきっかけでした。複数のリノベーション物件の取り組み、商店街はアーケードの撤去、北九州市は道路の改装、そして、国家戦略特区の取り組みとして道路占用要件の一部緩和などを行い、まちの再生を実現されていました。
さて、先日、柳ケ瀬では、トランジットモールを1つのテーマとしてイベントが行われました。昨年は雨でしたから、昨年と比較して大変にぎわったとの報告です。恐竜の周りには多くの人だかりができていたとのお話もありました。
しかし、イベント会場のすぐ隣、柳ケ瀬の真ん中には、旧長崎屋の建築物が暗い残骸を残しています。さらには、隣接して老朽化し、さびたアーケードが放置されたままです。
これですね。
また、まちの真ん中には草が生い茂る空き地が放置されています。
本当、これはすぐ隣です。
秋になりましたからね、虫が鳴いとると思います。トランジットモールのいっときの華やかなイベントとの落差を感じさせ、悲しい限りです。
大物建築物件である旧長崎屋に手をつけられなくても、せめて、古く危険であり、大地震で倒壊し、人命に影響も及ぼしかねないアーケード撤去ができませんかと中心市街地活性化担当のまちづくり推進部にお話ししましたら、アーケード撤去は商工観光部ですと言われ、商工観光部にお話ししたら、商店街がと言われる。
市街地活性化とは、まちの価値を上げる事業と思います。訪れたいまち、住みたいまちと市民に感じていただけるまちを創造する事業、──つくり上げるですね、──そして、集まった人がまた人を呼んでいただける環境をつくる事業。道路の不備等を一つ一つ拾うところから始め、身近な箇所からブラッシングをする、そして、広める事業と思います。
放置されたアーケードは、みずから再生しません。2つの部では荷が重いなら、企画部や財政部なども参加して、知恵と財政の力を発揮すべきです。リースでよいと主張しましたが、同じ柳ケ瀬の高島屋南地区再開発では、約24億円もの税金が投入され、コンクリートの箱を買おうとしています。
そこで、以下、楢橋副市長に伺います。
就任の本会議場挨拶で岐阜市のまちづくりに尽力を誓われた楢橋副市長が担当し、アーケード撤去のプロジェクトを指揮されるべきと考えます。見解を伺います。
以上で終わります。(拍手)
67: ◯副議長(谷藤錦司君) この際、しばらく休憩します。
午後2時43分 休 憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━
午後3時16分 開 議
68: ◯議長(
信田朝次君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑並びに一般質問を続行します。松原徳和君に対する答弁を求めます。市長、柴橋正直君。
〔柴橋正直君登壇〕
69: ◯市長(柴橋正直君) ブラックアウト対策についての2点の御質問にお答えをいたします。
大規模地震等の発生に際し、防災の第一次的責任を有する地方公共団体である岐阜市は、行政機能の低下が余儀なくされる状況にあっても優先業務を円滑に遂行させなければなりません。
そのため岐阜市では、業務継続計画、いわゆるBCPを平成24年度に策定し、各部において非常時の備えを進めてきたところでございます。
この計画は、電気、水道、ガスなどのライフラインが断絶するといった行政自身も被災する場合を前提に、限られた人的・物的資源のもと、災害により発生した被害に対して、早急に実施すべき応急業務や、優先して実施すべき通常業務といった非常時優先業務を適切に遂行するためのものであります。
次に、今回の台風21号通過時における災害対策本部の状況でございます。
平成30年9月4日、午前11時30分から午後7時45分まで、本庁舎大会議室に災害対策本部が設置されましたが、その間の午後3時55分から午後6時28分までの2時間33分の間、本庁舎が停電しました。
しかし、外部からの電力供給が復旧するまでの間、あらかじめ備えておりました非常用発電機が自動的に作動したため、必要最低限の電力が供給され、災害対策本部の機能も維持することができたところでございます。
そこで、まず、1点目の長時間停電、広域停電を想定した対応についてでありますが、例えば、本庁舎における災害対策本部機能については、業務継続計画では、本庁舎の大会議室が災害対策本部としての機能を果たさない場合は、消防本部に移動して機能回復を図ることとなっております。
しかしながら、今回のような暴風雨の最中に災害対策本部が機能しなくなった場合には、本部を移転することは困難でありますことから、そのような場合に備えた対策を改めて検討する必要があると考えております。
この点を踏まえ、各部局に対し、業務が継続できるよう、いま一度本計画を確認するよう指示したところであります。
また、2点目の発電機購入等の対応についてであります。
質問の中で議員も触れられました各支所に関しましては、現在のところ、自家発電機能は整備されておらず、今回の大規模停電時には、東部事務所と柳津地域事務所が停電しました。
また、水道の一部の加圧施設では、可搬式発電設備を用いて対応したことについて、それぞれ報告を受けております。
そこで、今回のような長時間にわたる広域な停電時への対応について、費用対効果も含め研究するよう、関係部局に指示したところであります。
いずれにしましても、今回明らかとなりましたさまざまな課題を教訓とし、市民の生命、財産を守るため、これからも非常時の備えを進めてまいります。
70: ◯議長(
信田朝次君) 行政部長、後藤一郎君。
〔後藤一郎君登壇〕
71: ◯行政部長(後藤一郎君) 本市の障がい者雇用率に関する御質問にお答えいたします。
障がい者雇用の制度につきましては、障がい者が地域の一員としてともに暮らし、ともに働くことが当たり前となる社会を実現するため、国が法定雇用率を設定し雇用を促す制度でございます。昭和51年に身体障がい者を対象として創設され、平成10年には知的障がい者、ことし4月からは精神障がい者が算定基礎に追加となり、法定雇用率も徐々に引き上げられている状況でございます。本市におきましては、この制度の趣旨に基づき、積極的に障がい者の雇用に取り組んでまいりました。
平成5年度から身体障がい者を対象とした職員採用試験を始めており、その間、受験可能年齢の引き上げや、受験申し込みの対象者を身体障害者手帳に加え、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人にも拡大するなど、障がい者の雇用のため、さまざまな取り組みを行ってきたところであります。これらの取り組みに加えまして、さらに今年度は、データの入力作業や清掃作業など新たな業務を創出するとともに、年度途中におきましても採用試験を繰り返し実施し、より多くの障がい者の方々に受験していただけるよう取り組んでいるところでございます。
障がい者の働きやすい職場の新規開拓につきましては、まずは各職場の状況を改めて確認し、障がい者の配置に適した新たな職種や業務の掘り起こしを積極的に行うなど、従来の考え方にとらわれることなく、創意工夫によりさらなる雇用の創出に努める必要があると考えております。
また、障がい者の方々がその特性に応じて能力を十分に発揮し、周囲の職員とともに生き生きと継続して働いていくことのできる職場の環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
72: ◯議長(
信田朝次君) 商工観光部長、山口 晃君。
〔山口 晃君登壇〕
73: ◯商工観光部長(山口 晃君) 岐阜市内企業の障がい者雇用率の改善等についての質問にお答えいたします。
初めに、障がい者雇用率改善の働きかけ、政策強化についてであります。
障害者雇用促進法では、45.5人以上の従業員を雇用する事業主に対し、従業員における一定割合以上の障がい者の方を雇うことを義務づけております。ここで、従業員数に端数が出ますのは、短時間労働者なども人数に含めるためです。
その上で、国からは、毎年、対象事業主全てに対し報告様式が郵送され、事業主は、6月1日現在における身体障がい者、知的障がい者及び精神障がい者の雇用状況について厚生労働大臣に報告することになっています。その報告に基づき、岐阜労働局が毎年12月に県内の民間企業や公的機関の障がい者雇用状況を公表しています。
その状況を見ますと、平成29年の県内民間企業における障がい者の実雇用率は2.02%と、前年の1.95%から0.07ポイントの増加、また、法定雇用率達成企業の割合についても58.4%と、前年の56.7%から1.7ポイント増加しております。本市の状況も、県内と同様、民間企業における障がい者雇用は着実に前進しているものと考えています。
障害者雇用率制度は、厚生労働省の所管であり、事業主には市への報告義務がないことから、本市では市内企業の障がい者実雇用率について把握できないのが現状です。
一方で、法定雇用率の引き上げにつきましては、これまでも広報ぎふやホームページ、ポスターの掲示などで啓発してまいりました。
昨日から3日間、本市主催、岐阜労働局共催で開催しておりますぎふ就職・転職フェア3daysに参加の企業119社に対し、法定雇用率に関する啓発用チラシを配付したところです。さらに、今後実施予定の企業向けセミナー等でも周知を図ってまいります。
また、現在本市は、障がい者の常用雇用を促進するため、若年者や中高年齢者とともに、障がいのある方を対象とした人材確保サポート事業を行っております。この事業は、国のトライアル雇用を活用した後、対象者を3カ月常用雇用した事業者に助成するもので、障がい者の法定雇用率がことし4月に引き上げられたことに伴い、さらなる活用が見込まれることから、人材確保サポート事業の一層の利用促進に努めてまいります。
次に、障害者雇用納付金制度の案内についてでありますが、当該制度は、厚生労働省の所管する制度でありますので、現在、本市のホームページから詳細を見るには、岐阜労働局、さらに厚生労働省へと移る仕組みになっています。議員の御指摘を踏まえ、わかりやすいものとなるよう、関係先と協議してまいります。
障がいのある方が就労されることは、その方の日々の生きがいにつながるとともに、労働力人口が減少していく我が国の現状において、地域経済を支える観点からも大変重要であると考えております。今後におきましては、雇用関連法の趣旨の理解を深めるとともに、岐阜労働局と岐阜市雇用対策協定を締結していることから、市内企業の実雇用率の情報提供を協議するなど連携し、制度のより一層の啓発に努めてまいります。
74: ◯議長(
信田朝次君) 副市長、浅井文彦君。
〔浅井文彦君登壇〕
75: ◯副市長(浅井文彦君) 第104号議案、平成29年度決算認定に関連しての御質問にお答えいたします。
平成18年1月の旧柳津町との合併により新たな岐阜市が誕生し、ことしで13年目を迎えました。
合併時には、旧柳津町の従前のまちづくりの歩みを尊重し、地域の個性を担保しつつ新市全体の速やかな一体化と均衡ある発展を図るため、合併協議会での協議を重ね、事務事業の取り扱いを定めた合併協定書の締結、新市のまちづくりの方向性などを示す新市建設計画の策定などを行いました。
そして、合併後、新市の一体化に向け、自治会運営補助金を初め、事業所税や都市計画税の税を統一するなど、合併協定書に基づき事務事業の取り扱いを調整するとともに、新市建設計画に基づくソフト、ハードのさまざまな事業を実施してきたところであります。
その結果、合併協定書に基づく事務事業の調整、取り扱いはほぼ完了し、新市建設計画についても、91の事業のうち93%に当たる85の事業が、継続実施または完了するなど、合併協議におけるこれらの取り決めはほぼ達成され、旧柳津町の住民の生活環境の激変緩和などを目的とした合併特例法に基づく地域自治
区は、平成27年度末をもって廃止し、その役割を終えたところでございます。
事務事業の調整、取り扱いなどの状況は、以上申し上げたとおりでありますが、一部の公共施設やイベント開催負担金などについては、市域全体のバランスの観点から課題があるとの御指摘を受けていることも認識しております。
こうした公共施設やイベント開催などにつきましては、地域の方に思い入れがある一方で、他の地域の方には不公平と感じられることもあろうかと存じます。
御質問にありました行政サービスの公平性につきましては、これまで検討、調整してきたものもありますが、今後におきましても、こうしたそれぞれの地域の思いも認識した上で、関係の皆様の御理解を得ながら引き続き検討してまいりたいと考えております。
76: ◯議長(
信田朝次君) 都市建設部長、後藤和弘君。
〔後藤和弘君登壇〕
77: ◯都市建設部長(後藤和弘君) 名鉄高架事業に関する御質問にお答えいたします。
名鉄高架事業につきましては、これまで何度も議会で取り上げられておりますように、本市にとりまして早期に着手すべき重要な事業でございます。
まず初めに、議員御質問の整備効果でございますが、現在、国が示す一般的な鉄道高架事業の整備効果につきましては、複数の踏切を一挙に除却し鉄道を立体化いたしますので、踏切での渋滞や事故を解消するなど、都市交通の円滑化や交通安全が確保されます。
また、地域分断の解消や駅周辺の市街地整備との一体的な整備が可能になりますので、まちづくりへの波及効果も大きいとされております。
本市では、既に完了いたしましたJR高架事業が、その効果により、車や人が安全かつ快適に通行できるようになり、さらに、駅舎や北口の駅前広場が整備され、駅周辺の市街地再開発事業などの民間開発も進んでまいりました。これらにより、交通結節機能の強化や土地の高度利用といった都市機能が更新され、駅やバス利用者が増加し、まちなか居住も促進されるなど、駅前は県都岐阜市にふさわしい玄関口に生まれ変わろうとしています。
そのような中、名鉄高架事業につきましても、13カ所の踏切が除却されるとともに、現在の加納駅と茶所駅を統合した新たな交通拠点が整備され、さらに、この駅を中心とした区画整理事業により、駅前広場や都市計画道路などが整備され、周辺のまちづくりが飛躍的に進むことが期待されます。
そこで、議員御質問の防災の視点についてでございますが、近年、全国各地で頻発する地震や豪雨災害等に鑑みますと、大変重要な視点であると考えます。
本事業におきましても、高架化により道路整備が進むことで、消防車や救急車など緊急車両の到着時間が短縮され、大規模災害発生時には、救援、輸送ルートや避難経路も確保されます。
さらには、高架事業とあわせて進められる境川や新荒田川の河川改修により治水安全度が向上するなど、防災・減災への効果も期待されます。
したがいまして、議員御案内の防災の視点での整備効果につきましては、国や先進都市などの動向に注視しながら今後反映できるよう研究するとともに、県都である本市のさらなる発展に寄与する当事業の一日も早い事業化に向け取り組んでまいります。
78: ◯議長(
信田朝次君) 副市長、楢橋康英君。
〔楢橋康英君登壇〕
79: ◯副市長(楢橋康英君) 中心市街地の活性化について、質問にお答えいたします。
アーケードは、戦後の商店街近代化の有効な手段として全国各地で建設が始まり、本市においても、中心市街地である柳ケ瀬地区において、昭和30年代から50年代にかけて建設されてきました。
昭和35年に県内で初めて建設された柳ケ瀬通1丁目から3丁目までの全天候型アーケードは、雨にぬれることなく買い物ができることから、当時としては画期的なものであり、魅力ある空間形成に大きく寄与してきたものと認識しております。
現在、本市にはアーケードが42カ所、総延長約5,500メートル設置されており、そのうち、柳ケ瀬地区には21カ所、総延長2,500メートルのアーケード群が形成されております。これらのアーケードは、設置から30年、40年経過し、設備の老朽化などの課題が出てきています。
そうした中、本市といたしましては、来街者が快適に買い物していただくことで商店街の活性化につなげることを目的に、商店街振興組合等が所有するアーケードや街路灯などの共同施設を建設、修繕する事業に対し支援を行っており、議員御指摘のアーケードの撤去につきましても助成の対象としているところでございます。
先日、迫力ある恐竜ロボットが並ぶ柳ケ瀬恒例のイベント、ジュラシックアーケードに出かけてまいりましたが、小雨が降る中、大勢の家族連れで、行き交う際は肩が触れ合うほどのにぎわいがございました。
こうしたイベントのように、アーケードがあることで柳ケ瀬全体が一体の空間として活用できることを改めて確認できたところでございます。
また、日ノ出町商店街では、平成26年にアーケードの改築を行うなど、アーケードの存続に向けた積極的な動きもございます。
いずれにいたしましても、現状、アーケードは、柳ケ瀬地区にとって商店街の構成要素の1つであることから、所有者である商店街振興組合等に対し適正な維持管理を促すとともに、庁内関係部局の連携はもとよりのこと、商工会議所や商店街振興組合などの関係団体とも連携を図りながら、中心市街地の活性化に取り組んでまいります。
〔「議長、33番」と呼ぶ者あり〕
80: ◯議長(
信田朝次君) 33番、松原徳和君。
〔松原徳和君登壇〕
81: ◯33番(松原徳和君) ありがとうございます。
若干の再質問と要望がございます。
まず、再質問、先にお話ししておきますけど、第104号議案です。
第104号議案ですが、最後のほうのくだりですね、引き続き検討しますということです。御答弁ありましたとおり、10年プラス3年で13年たって、なおかつ引き続き検討とは、いつまで続くのだろうかという疑問があります。いつまで待つと結果が出てくるのかということですね。先ほど御指摘申し上げました部分だけでもですね、この間ずっと続いているわけです。
それで、まず、1点目は、13年の後、引き続き検討というのは、ではそれはいつまで続くのかと。結果をいつまでに予定するのかということを聞きたい、これ、1点目。
2点目、他の議員の方々も御質問しておりますが、政策総点検に、先ほど説明、指摘申し上げました今回の質問の事業については、見直し対象となっているかどうかを改めてお聞きしたいと思います。この2点、浅井副市長にお願いいたします。
あと、同じく、楢橋副市長、中心市街地の活性化です。
来られてまだ間がありませんので、なかなか難しいところがあろうかと思いますけど、今、楢橋副市長が答弁されたアーケードについてですが、市街地活性化の商業振興、商店街活性化担当、アーケード担当は、先ほど障がい者雇用率の質問をいたしました部門のところが担当するんです。正直申しまして、なかなか心もとないと思っております。
3点ほど御指摘をしてお聞きしたい。
まず、適正な維持管理を指導すると、管理を促すということがありました。適正な維持管理。何が適正か。現状、先ほど写真をお見せいたしましたが、現状をどのように認識するのか、適正なのか不適正なのかということを1点。
2点目は、修理をするのか、撤去をするのか、方針そのものは定まっているのかということです。
で、3点目、これは、私、1年生議員でありましたとき、議席ナンバー2でしたけど、そのときに──私、本郷に住んでおりますが、──今泉の排水機場の改修工事について質問をした覚えがございます。
当時、建設省から助役さんが見えておりまして、その助役さん、もう名前を忘れましたけど、その当時、1年か2年ですぐ東京へ帰っていかれるので、いつまでたったら今泉の排水機場を直していただけますかという質問をした覚えがございます。
午前中でしたが、質問して、終わって議長が休憩を宣言されましたら、助役席から急に走ってみえて、議席ナンバー2の私の目の前で仁王立ちに立って、松原さん、ちゃんと仕事をやりますからと、こういうふうに言われて、大変怒ってみえました。なるほど、任期中にちゃんと工事をされて、東京へ帰られました。
まちづくりについて貢献していただけるという御挨拶がありましたので、あえてお聞きいたしますが、任期は4年でございますが、2年ぐらいで帰られる方が大変多い。だとすると、この市道も含めて、東京へ帰る前の2年ぐらいの日にちで完成できるかどうかということを期待したいんですが、御答弁をお願いいたします。
〔私語する者多し〕
さて、大規模停電、ブラックアウトの対策についてでございます。
市長の御答弁、ありがとうございました。
一番気になりますのはライフラインで、水道の水でございます。電気、水というのは、ついこの間の北海道の例を見るまでもなく、大変重要です。
このとき、加圧施設についてですね、可搬式の発電機を持って、全てに常備されておりませんので、ポンプアップして、また次のところへポンプアップすると、こういうことをやっていて、これは2時間以上かかったわけですけど、これが、停電がもっと長引けば、それをずっと繰り返さなければいけないということでして、早急に対応が必要かというふうに思うところでございますが、御存じのとおり企業会計でございますので、防災関係で投入するお金は、そのまま上水道の料金に影響するようなことがあると市民にとって大変厳しいことになりますので、企業会計ではございますけど、防災関連ということで一般会計から支援が必要であって、できるという工夫があるんでしたら、ぜひまた御協力をお願いしたいということです。
岐阜市役所における障がい者雇用率の改善等について行政部長、また、市内の企業の対応について商工観光部長、御答弁について了解いたしました。ぜひ、御努力をお願い申し上げます。
都市建設部長の御答弁も大変ありがたく思いました。ぜひ、この議場の中でも質問をすると言ったら、大変御支援のお言葉をいただきました。防災の関係も含めてですね、ぜひ資料収集に御努力をお願いしたいと思います。
お願い申し上げまして、今、2項目、第104号議案と中心市街地の活性化の問題につきまして、それぞれ副市長の御答弁お願いいたします。
82: ◯議長(
信田朝次君) 副市長、浅井文彦君。
〔浅井文彦君登壇〕
83: ◯副市長(浅井文彦君) 第104号議案に係る2点の再質問について、あわせてお答えをいたします。
議員御案内の件につきましては、これまでも、この議場でたびたび御指摘を受けているところでありまして、市における公平感につきましては、重く認識しているところであります。
そうした中におきまして、例えば、やないづ境川ふれあい夏祭りにつきましては、その負担金額について一部を見直しするほか、それまで利用者が少なかった柳津歴史民俗資料室につきましては、郷土の偉人を顕彰する原三溪記念室にリニューアルし充実を図るなど、見直しを図ってきた部分もございます。
今後の検討につきましては、今年度実施しております政策総点検の場における検討も含めまして、鋭意対応してまいる所存であります。
84: ◯議長(
信田朝次君) 副市長、楢橋康英君。
〔楢橋康英君登壇〕
85: ◯副市長(楢橋康英君) 中心市街地の活性化についての再質問にお答えをいたします。
アーケードなどは、設置者あるいは所有者の責任において適正に維持管理が行われるべきものであります。
本市では、設置者からの維持管理に関する相談に対し助言を行うとともに、商業振興の観点から、これら施設の設置や修繕の際の補助を行うなどの支援を行っているところでございます。
一方で、例えば、来街者、通行者などの利用者に危険を及ぼすような状態にしないことが最低限求められます。このため、アーケードのふぐあいなどが生じた場合、事故などを防止するための措置を迅速に行っていただくよう、助言指導していくこととなります。その上で、倒壊、崩落等による危険な状態に至ったものについては、建築基準法に基づき適切に指導してまいります。
いずれにいたしましても、現状、アーケードは、柳ケ瀬地区にとって商店街の構成要素の1つであります。設置者である商店街振興組合などに対しては、毎年要望を照会しているところでございますが、引き続きまして、各団体とも連携を図りながら、中心市街地の活性化に精いっぱい取り組んでまいります。
〔私語する者多し〕
〔「議長、33番」と呼ぶ者あり〕
86: ◯議長(
信田朝次君) 33番、松原徳和君。
〔松原徳和君登壇〕
87: ◯33番(松原徳和君) ありがとうございます。
あと3分です。
御答弁で、アーケードの撤去費用も助成の対象ですというふうにしゃべりながら、片っ方で維持するというふうにも聞こえるし、管理責任は設置者である商店街、これは当たり前のことやね。
先ほど申しましたとおり、特別委員会で視察をした、何で北九州市へ行ったか。この北九州市へ行ったのも、当然ながら、理事者の中の選択で北九州市が入っとるわけですよ。委員からもありますよ、もちろん。そこへは、理事者も皆さん、参加されとるわけです。
で、「魚町サンロード商店街の再生」ということで、リノベーション事業を幾つか見させていただいて、アーケード撤去してこういうふうになりましたよという視察もしとるわけですね。
そうすると、資産であって、今までやりましたと。人がたくさん集まる、そういう施設ですよと。だけど、それで、じゃあ、どうなのかと。
今、見直すべきときやということで北九州市はやられて、それを撤去されたと。それは商店街が言ったから撤去したかということではなしに、では、行政の指導性はどこにあるのかということを聞いとるわけですね。そこのとこ答えずに、一生懸命声だけ大きくしても、
〔私語する者あり〕
それは方針が聞けえへんわさ。
〔私語する者あり〕
ちゃんと、じゃあ、どうするのかと。今、先ほど私も聞きました。
前、1年生、そこの議席の2番に私おりましたときに、その建設省からの助役に、あなた方、給料がでかい、大変、市長に次ぐ給料をもらわれて、1年か2年したらすぐ帰ってってまって、仕事何にもやらへんやないかと、私は、この議場で質問しましたら、さすがに怒られて、そこへ来られて、私の前で仁王立ちになって、ちゃんとやりますって言われて、本当にやって帰られた。
あなたは、2年間の間どうするのかと。4年じゃいかんですよ。2年間の間にどうされるのかというふうに質問をした。もう一度、もう一回答えてください。
〔私語する者あり〕
88: ◯議長(
信田朝次君) 副市長、楢橋康英君。
〔楢橋康英君登壇〕
89: ◯副市長(楢橋康英君) 中心市街地活性化の再々質問にお答えをいたします。
先ほど答弁したことの繰り返しになるかもしれませんけれども、まずは、そのアーケード設置者の管理責任がございますので、そのような意向等も踏まえながら、維持していくのか、撤去していくのか、その方針を明らかにしていくことが肝要かと思います。そのため、団体等と連携をしながら今後の中心市街地の活性化について検討してまいりたいと思います。
〔私語する者多し〕
90: ◯議長(
信田朝次君) 13番、和田直也君。
〔和田直也君登壇〕
91: ◯13番(和田直也君) お許しをいただきましたので質問したいと思います。
きょう最後ですから、もうあと少し、おつき合いのほどよろしくお願いしたいと思います。
初めに、災害時の情報伝達のあり方について、防災監兼都市防災部長にお尋ねをいたします。
大阪を震源とする6月の地震、7月の豪雨、先日の台風21号と北海道の地震、災害対策、防災は、全ての自治体に共通する最重要課題でありますと同時に、情報社会にある中で、その伝達手段のあり方が、より一層重要度を増しております。
7月豪雨のときの出来事です。あの日、8日未明に岐阜市内一斉に災害・避難情報をお伝えするエリアメールが配信され、同時に、防災行政無線による放送が施されました。ホームページ上には避難勧告は金華、長良、長良西校区と表示されておりました。
しかしながら、実際の避難勧告エリアは、御案内のとおり3校区にまたがる長良橋陸閘の川側で、対象校区の3校区にお住まいの複数の方々から避難所の場所に関するお問い合わせが相次いだところであります。
こうした情報伝達の際には、やはり町名単位のきめ細やかな情報が不可欠であります。
ただ、その手段としてどのような選択をすべきなのか、聞こえないとの指摘の多い防災行政無線でもなさそうですし、テレホンサービスでも聞き取るべき情報には端的な対応も求められますことから、そこで、以下3点、提案並びに質問したいと思います。
1点目、これは提案です。岐阜市の災害情報ポータルの明確な位置づけであります。
災害時には、岐阜市のホームページのトップに各種情報の掲載が見られますけれども、災害時には、岐阜市役所のホームページにアクセスすれば、岐阜市内全ての災害情報が得られると、そんなポータルサイトの位置づけを提案したいと思います。
さきの豪雨災害の際には長良川の水位に関する問い合わせも多数寄せられましたけれども、実際に管理しているのは国土交通省中部地方整備局の木曽川上流河川事務所であるため、そちらのサイトへのリンクを即座に張る必要があったと思います。そうしたリンクも含めて、瞬時に必要な情報を一元化されているポータルサイトこそ災害時に欲しい情報ではないかと思います。お考えをお尋ねしたいと思います。
2つ目、そのポータルサイトの入り口として、SNSは、大変有効な手段であります。しかし、SNSにも各種さまざまな性格があり、使い分けが必要であります。
例えば、拡散性の高いツールとしてのツイッター、これは、ぜひ岐阜市都市防災災害情報専用の公式アカウントを開設して、平時においてフォローの呼びかけを、非常時において適切な情報発信をしていただきたいと願うものです。この提案に対する考えをお尋ねしたいと思います。
3点目、防災行政無線のテレホンサービスです。これは、さきの台風21号の際には回線がパンクしておりました。実際、回線は4本であります。この4本は、常時利用者はほとんどいないと思いますけれども、先日のような非常時にアクセスが集中するわけです。費用対効果も去ることながら、非常時におけるつながらないを解消するための策をどのように考えていくのか検討を促したいと思いますが、お考えをお尋ねしたいと思います。
次に、トランジットモールと国家戦略特区について、楢橋副市長にお尋ねいたします。
9月8日から9日に開催されました今年度のトランジットモール、心配された雨の予報に反して、曇り時々晴れ間も見られ、お天気に恵まれたことで、まずは胸をなでおろしておりました。同日開催された柳ケ瀬商店街でのジュラシックアーケード、先ほど来からお話がありましたように、その相乗効果もあって大変なにぎわいを見せました。働く車の展示やお絵描きラッピングバスなどのイベント展開による公共交通フェスタとの抱き合わせ、子ども目線の企画には一定の効果が見られた、成果が見られたということがよく共有できたのではないかというふうに思います。
さて、平成28年度の地方創生加速化交付金を契機として始まったトランジットモールも今回で3回目となりました。以前から本会議でも触れておりますように、本事業はイベントが目的ではありません。交通社会実験、つまりは、本格的な導入に向けた調査を目的として事業化されたものであります。この4年、5年と、この先重ねていく過程では、ぜひイベントと捉えられないように、沿線の地元地権者を巻き込みながら課題整理をし、より一層の戦略を練るタイミングに差しかかっているというふうに考えます。
これもたびたび触れておりますけれども、国は、道路交通法の第10条で歩車分離を規定しておりますが、同じ国が、地方創生に資する事業として、このトランジットモールに交付金を出して応援してくれています。現場となっている岐阜市は、ぜひこれを逆手にとって、国家戦略特区を目指して本格的な検討に入ってほしいと願うものであります。
福岡市では、都心の天神地区きらめき通りというところで、道路占用基準の緩和によるエリアマネジメントを実施、公開空地を含む道路を活用して、FUKUOKA STREET PARTYと称したにぎわいイベントを行うエリアとして開放し、歩行者専用道路を国家戦略特区として開放しております。ぜひ、道路交通法第10条の規制緩和を目指すべく、こうした事例を参考に検討の着手を希望いたします。
道の原点回帰、道は市、市は道というふうにも以前からお話ししてきましたが、先日のトランジットモールのオープニングセレモニーでは、挨拶に立たれました岐阜柳ケ瀬商店街振興組合連合会の林理事長が、私たちは現在リノベーションという手法で遊休不動産の活用に取り組んでいますが、遊休道路という活用を、ぜひ、トランジットモールの重要性として気づき始めていると、こんな挨拶をされました。まさに、中心市街地の道のあり方について、地元商店街あるいは沿線商店主を巻き込みながら総合的な検討に入る機が熟しつつあるのではないかと期待をしております。
これらの流れを踏まえて、国の立場を理解する楢橋副市長の見解とともに、トランジットモールの今後の方策についてお尋ねをいたします。
次に、公共施設マネジメントと避難所のバリアフリーについて、教育委員会事務局長にお尋ねいたします。
平成26年の9月議会、今からちょうど4年前の本会議において、体育館が2階にある、つまり避難所が2階にある小中学校における上下移動のバリアフリーについて質問に立ちました。
当時、教育委員会は、体に障がいを抱えた児童生徒が在籍する場合には必要性を検討するものの、エレベーターなどの高額な費用を考えると難しい旨の回答がありまして、都市防災部からは、避難所としては当然必要な施設であるが、学校施設という観点から教育委員会の範疇で検討が進むことを期待する旨の回答があったことを明確に記憶しております。
そこで、当時の細江市長への再質問において、その御答弁で、1基当たり3,000万円ぐらいだと、──エレベーターですけれども。──必ずしも手が届かない話ではないので、教育委員会において検討が進むことを期待するという旨の答弁がありました。
あれから4年が経過をしました。
先日、本荘地区において行いました市政報告会の席で、この問題についての進捗を尋ねられる一幕がありましたので、再度取り上げたいと思います。
調べてみますと、4年前と変わらず前進した学校は1つもありません。本荘小学校、島小学校、三里小学校、加納小学校、則武小学校、且格小学校、網代小学校、長良中学校、藍川北中学校、長森南中学校の以上10校であります。公共施設マネジメントが問われる昨今で、その公共施設のあり方をトータルな目線で全庁的に再整備していく、再調整していく必要があります。2階に避難所がある学校への上下移動のバリアフリーに向けたこの間の検討、調整とともに、改めて今後の方策について、ぜひ具体的な答弁を求めたいと思います。教育委員会の事務局長にお尋ねいたします。
次に、新庁舎のエレベーターと問題の先送りについて、以下3項目にわたって、続けて市長にお尋ねいたします。
まず、新庁舎のエレベーターですが、これは既に多くの議員が取り上げておりますので、私から端的に5点伺いたいと思います。
1点目、一部メディアによる特権エレベーターとの批判記事についてでありますが、これは、細江市長時代に扉を外すことによる設計変更を行った結果、誰もが利用できるエレベーターとなり、それでも必要との説明を繰り返し行い、本議場で議決済みとなっております。
改めて、当該エレベーターは特権エレベーターに当たらない、この認識は、市長としてきちんと共有しておられるのか、岐阜市の姿勢として重要な認識になりますのでお尋ねをいたします。
2つ目、この時期になった理由をお尋ねいたします。
よくわからないのは、選挙で掲げられました政策プランに、18階にレストランを配置するということを運用見直しで訴えてこられました。
しかし、18階には教育委員会が入るということは、その1年以上前から、基本設計案の公開において誰でも見ればわかることで、市長も当然御存じだったと思います。レストランともなれば、じゃ、教育委員会をどこへ配置するのかという、当然設計変更を伴うため、運用見直しでは不可能ということはわかったんだろうということでこの件は断念されたとのことですが、では、エレベーターは、本当に運用見直しの範疇なのかどうか。
本事業は、仮契約や予算議決、着工、起工式と、丁寧なるプロセスを経て今日に至っていることは市長も認めておりまして、入札が成立した場合には尊重するとのことでありました。
しかし、市長は、かねてからこのエレベーターを見直したいとのことですが、先ほども触れました運用見直しの案としての18階へのレストランのような明記は、選挙中どこにもされておりません。あえて、政治的判断でエレベーターを外すということであれば、着工に至る前の就任直後など、もっと早いタイミングで表明すべきだったのではないかと思いますがいかがでしょうか、お尋ねをいたします。
3点目、エレベーターを外す理由を、使い勝手が悪いというふうに説明されましたが、使い勝手が悪い、あるいは、今までの流れとして尊重はするけれども私の本意ではないという箇所がほかにもあるようでしたらお尋ねをいたします。
4点目、今あるものをやめるのではなくて、これからつくる新築物件に空洞をつくる結果になるとの説明でありますが、百年の大計に照らして、エレベーター部分だけではない、エレベーターを待つためのスペース、フロアもあります。先日、この議場で御紹介もありました。そうしたデッドスペースに係る無駄な空間の費用計算をどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。
5点目、エレベーターをなくしたいと、それは、柴橋市長の政治的判断として私は結構と思いますが、しかし、行政部からも説明を受けましたけれども、空洞にすることで将来のエレベーター設置になお含みを持たせるということになっていることも多くの疑問が寄せられております。
つまり、問題を先送りする結果になりはしないか。政治的判断として、将来を見据えた正しい判断かどうか、この点の考えをお尋ねいたします。
次に、通告の順序、変わりますが、市長公務についてであります。
この間、多方面からの関心事に基づいて代弁してお尋ねをいたします。
市長着任時より、この半年間において、安全祈願祭などの市長公務を相次いで欠席されておられますが、その理由をお尋ねいたします。
最後に、政策プランについてお尋ねをいたします。これは、6月議会の続きです。
さきの答弁で、さきの市長選で、市長は、マニフェストは掲げてこなかったということが、いわば明らかになりました。岐阜新聞さんも、「公約ではない」という見出しで翌日掲載されました。これは、前回も触れておりますけれども、基本姿勢として大きなずれがあると思いますので、再度取り上げたいと思います。
そもそもマニフェストというのは、選挙時に候補者が政策課題について目標や期限などを明記をして、そして、具体的に政策プランを示し、政権を握ったら実現するということを有権者に約束するものです。
当然、当選したら選挙で掲げられた政策の管理、すなわち、進捗状況や評価制度の構築が問われます。NPM・ニュー・パブリック・マネジメントという言葉もありますが、すなわち、行政においても民間企業において行われているような経営手法を取り入れるということで、公共サービスを提供しようという概念が定着している今日の地方行政のあり方と照らし合わせてみても、マニフェストではないという認識は見過ごせません。
また、評価制度についても、前市長がどうやってきたかは私には関係ありませんというふうに答弁されましたし、政策の進捗管理は私自身が政治家としてやりますとの答弁もありましたが、では、柴橋さんの政治家としての政治活動と、日常の市政運営において影響力のはかり知れない市長の各種施策の管理体制との整合性はどうなるのか、私は見解の違いでは済まされない、今後の岐阜市政の基本的な姿勢としてきちんと整理すべき問題ではないかと考えております。
私は明確に記憶しておりますが、さきの6月議会の市長の政策予算説明において、各部の担当者からは、事業内訳書に明記のあった各事業について質問したところ、市長のマニフェストに明記がありましたので、これを事業予算化しましたという旨の説明を幾つか伺っております。
ゆえに、6月議会のマニフェストではない旨の市長答弁に驚きを隠せない職員がいたことも事実であり、疑問を投げかける声も、また伺っております。
なお、職員がこれだけマニフェストというものに重きを置いているのは、言わずもがな、今日の都市経営においては、選ばれた市長が掲げたマニフェストが直近の民意として、既存の行政計画の最高位に位置する総合計画よりまさるということを行政学上も理解しているからであるということを十分に指摘しておきたいと思います。企業で言うならば、きちんと経営計画書を示して社長になるということであります。トップが掲げる明確な政策プランと管理は、それだけ重要なものだというふうに思います。
先日、服部議員も指摘されましたけれども、私も柴橋さんの2種類のリーフレットを持ち合わせております。新庁舎の見直しについて記載のあるものと、ないものです。
市長は、みずから掲げた政策プランを選挙前に更新といいますか幾つかの項目を変更されて戦ってこられました。その様子も拝見しておりましたが、私は、そこにこそ基本的な政治姿勢の危うさを感じております。
そこで改めて問いたいと思います。
さきの市長選において柴橋さんは1万6,000枚配布可能な法定ビラを公費負担として11万8,880円の収支報告をなさっておられます。この法定ビラは、選挙管理委員会で意見交換しましたが、一般的にはマニフェストというふうに解釈されております。では、これがマニフェストではないということになると何なのでしょうかということをお尋ねいたします。
また、討議資料ということで配布され、ネットにも公開されております政策プランいうのは、これは、さきの6月議会では後援会を通じて広く発信していくというふうに答弁されましたので、後援会向けという意味では理解をいたしますが、では、政治活動からは一定の距離を置く立場にある市職員は、どう解釈をすれば、理解すればいいのかということをお尋ねいたします。
〔私語する者あり〕
以上、6項目、最初の質問といたします。(拍手)
92: ◯議長(
信田朝次君) 市長、柴橋正直君。
〔柴橋正直君登壇〕
93: ◯市長(柴橋正直君) 新庁舎のエレベーターに関連する5点の質問にお答えをいたします。
まず、1点目の、南東部エレベーターに対する認識についてであります。
繰り返し申し上げてきましたように、このエレベーターは、私が市長に就任した時点において、来庁者の動線、不測の事態に対応する動線、そして、建物管理や業務用の動線といったさまざまな機能を担うものとされており、これらの機能は、いずれも一定の必要性があると考えております。
一方で、フロアレイアウトや、整備や維持管理に要する費用などを踏まえ、コストに見合った効果が得られるのか、その必要性に疑問を感じておりました。
2点目のエレベーター廃止の方針の表明についてであります。
さきに申し上げましたとおり、このエレベーターの必要性に疑問を抱いておりましたので、今春からエレベーターの機種選定が進み、導入されるメーカーや機種、機能がおおむね固まったため、それらを前提に新庁舎のエレベーター全体の運用について設計業者や施工業者とともに改めて検討し、その結果、このエレベーターの機能は、最新の制御機能の活用や運用全体のさらなる効率化、最適化によって中央のエレベーター7基で代替可能という確信が得られました。
そこで、工事スケジュールや事業費への影響、関係法令の適合など、さらに慎重に検討を重ね、問題がないことを確認した上でエレベーターを廃止する方針を正式に決定し、今般表明させていただいたわけでございます。
3点目の南東部エレベーター以外の使い勝手についてであります。
私は、市長に就任してからこの半年間、新庁舎の施設や設備などへの理解を深めながら、市民の皆様のためにどのような見直しが可能か、子細に検討を重ねてまいりました。
そして、工期や事業費、財源や関係法令など、さまざまな制約がある中、私のビジョンや思いは、今般公表させていただいた運用の見直しにおいて十分に実現できていると考えております。
4点目の廃止跡を活用しない場合の影響についてであります。
これまでも申し上げてまいりましたように、エレベーターを廃止した後の活用は、工期が遅延する懸念があること、総事業費が増額に転じる可能性があること、市民負担を軽減する有利な財源を失うことなどを踏まえ、現時点ではこれを見送る方針といたしました。
しかし、廃止跡の活用は、完成後であっても技術的には可能であり、将来このスペースに対し、さまざまなニーズが出てくることも十分に考えられます。
そのため、活用に当たっては、ニーズとともに整備効果や有用性などを慎重に見きわめ、市議会の御理解をいただいた上で適切に対応してまいりたいと考えております。
最後に、5点目の廃止跡を活用しない判断についてであります。
繰り返し申し上げてまいりましたように、私はさきの市長選挙において、再入札が不調の場合には現計画を見直し、成立した場合には運用面を見直すことを明確に申し上げ、市民の皆様から負託をいただきました。そして、再入札が成立しましたので、着実に事業に取り組んでいるわけであります。
こうしたことから、運用の見直しについても、工期を遅延させないこと、事業費の増額を招かないことという2つの条件を設け、その範囲内において検討を進めてまいりました。
そして、エレベーター廃止跡等の活用は、工期と事業費、いずれの条件においても課題があるため、現時点ではこれを見送ることにしたわけでございます。
さまざまな自然災害の脅威が切迫する中、新庁舎の建設は、市民の皆様の暮らしを守る上で着実に取り組んでいかなければならない事業であります。
そのため、担当部局には一貫して施工計画に基づき確実に建物工事を進めるとともに、市民本位で多様な価値観を創出する庁舎として、きめ細かい運用にも心配りするよう指示を重ねております。そして、私も2021年春の開庁に向けて、さらに尽力してまいりたいと考えております。
質問の順番が入れかえになりましたので、それに従って、3番目のほうを先に答弁させていただきます。
市長公務に関する御質問にお答えをいたします。
私は、これまでも、市民の皆様や各種団体の方々から御案内をいただいた行事につきましては、日程の都合が許す限り出席し挨拶を述べるとともに、意見交換などを通じて交流を深める機会とさせていただいているところであります。
そのような中、1点のみ、信仰にかかわることにつきましては自分自身の中で一定のルールをつくり線引きをさせていただいております。
しかし、そのような場合においても、市を代表して副市長等を代理で出席させております。
今後も同様の判断となりますが、市としてしっかりと対応してまいります。
議員御質問の政策プランについてお答えをいたします。
私の政策プランは、さきの選挙において、成長都市宣言として、「岐阜都市圏100万人への挑戦」を掲げ、住む人・来る人・働く人をふやすため、5つの重点分野、行政と地域の連携及び行政運営の基本方針の取り組みをまとめたものですが、これは、私が1人の政治家として市民の皆様との対話や地域に足を運び見聞きしてきた中で感じた本市が抱える諸課題の解決に向け、取り組むべき岐阜市の方向性や施策として市民の皆様にわかりやすくお示しをしたものであります。
一方、市民に最も身近な地方自治体が担う行政は、それぞれの分野において審議会などで専門的な知見を有する学識経験者や、市民の代表となる公募委員から意見を伺うなど、行政課題を整理しながら、各種計画において政策や施策の方向性を定め、これから生まれてくる子どもなど、声なき多くの市民にも細やかに目を配りながら、市全体としてさまざまな事業を推進するものであります。
私の政策プランと市の各種計画に基づく政策は、いずれも市民の皆様の未来への思いを踏まえ、今後の市の方向性や取り組みをまとめたもので、行政課題を丁寧に解決し、暮らしやすく活気に満ちた岐阜市を希求するという基本的な考えは同じであります。
選挙で選ばれた行政のトップとして、多くの市民の声を踏まえ、取りまとめられた市の各種計画に基づく政策や政策プランを相互に見ていくことが大切と考えております。
そして、行政運営を行うに当たっては、首長として、財政面、制度面、人事面などの組織としての状況や成果、アウトカムを把握しつつ、政治家としての思いも心に抱きながら、対話による合意形成を図り、職員とともにオール岐阜のまちづくりを進めることが重要であると考えております。
94: ◯議長(
信田朝次君) 防災監兼都市防災部長、田中光弘君。
〔田中光弘君登壇〕
95: ◯防災監兼都市防災部長(田中光弘君) 災害時の情報伝達のあり方に関する3点の御質問にお答えいたします。
本市では、平成30年7月豪雨への対応を検証し、今後の防災対策に生かすため、岐阜市災害対策検討会議を開催しました。この検討会議において、豪雨災害対策強化方針として、9項目26の対策を取りまとめたところでございます。主な対策は、人の生命に直結する情報伝達方法の改善でございました。
そこで、1点目の災害情報ポータルサイトについてでございます。
災害時の情報伝達の1つとしてホームページの活用は、詳細な内容を広く提供できる手段として非常に有効であると考えております。対策強化方針では、災害対策本部が設置される前の段階となる第2警戒体制の警戒本部が設置された場合には、市のホームページのトップページに緊急災害情報の欄を開設し、市の体制、避難勧告等避難情報の発令状況、市の被害状況、開設中の避難所一覧、被災者支援情報などを一元化して掲示することとしました。
また、掲載する際には、避難対象地域の区域図の表示、開設している避難所の地図、市内の主な河川の水位観測所のリンクを張るなど、市民にわかりやすい情報提供をすることとしたところでございます。
2点目の災害情報専用の公式ツイッターの開設についてでございます。
避難情報等を発令する際には、さまざまな手段を活用して広報を行っており、SNSとしては、市公式のフェイスブックにより災害時の情報発信を行っているところでございます。
議員御案内のツイッターは、文字数制限があるものの即時性もあるため、過去の災害現場でも活用されております。災害情報専用のツイッターは、県内では高山市、関市、大垣市などの自治体が導入しており、災害対応において刻々と変わる状況を伝える手段としては、効果的であると考えられます。
そのため、広報広聴課など関係部局と連携しながら、ツイッターを初めとするSNSやスマートフォンアプリの活用について検討してまいります。
3点目の、防災行政無線のテレホンサービスについてでございます。
本サービスは、防災行政無線の放送を聞き逃した場合に再確認していただけるよう、システムのデジタル化に伴い、平成21年度から運用をしているところでございます。
また、平成26年度には、市内固定電話からの無料化及び回線数の増設をしたところです。
しかしながら、今回の災害において避難情報等を市内一斉に放送した際には、つながらない状況も発生いたしました。
そのため、平常時の利用状況、技術的な対応方法、費用対効果など総合的に判断した上で、テレホンサービスの利便性の向上を検討してまいります。
いずれにいたしましても、避難情報等の広報は、市民の生命、身体及び財産を守るために重要な対策であることから、迅速かつ、わかりやすく確実な情報発信に努めるとともに、伝達手段の多重化、充実強化を図ってまいります。
96: ◯議長(
信田朝次君) 副市長、楢橋康英君。
〔楢橋康英君登壇〕
97: ◯副市長(楢橋康英君) トランジットモールと国家戦略特区の御質問についてお答えをいたします。
BRTトランジットモール2018につきましては、去る9月8日・土曜日、9日・日曜日の2日間にわたって開催をいたしました。
トランジットモール内では、市商連による飲食や物販など、魅力あるさまざまなお店の出店のほか、今回初めて路上で救急車や地震体験車などを展示し、また、太鼓やダンスを披露するパフォーマンスエリアを設置するなど、新たなにぎわい空間の創出が図られたものと考えております。
また、今回は、公共交通フェスタを同時に開催し、バスやタクシーの展示とともに、お絵描きラッピングバスやバスのペーパークラフトづくりなど、多くのお子様を初め、市民の方々に公共交通に触れていただきました。
このほか、自動運転車両のPRや、国土交通省中部運輸局からは燃料電池自動車、県警からはパトカーの展示をしていただきました。
また、岐阜連携都市圏の3市3町からは、御当地キャラも一緒になって公共交通の大切さを喚起していただくとともに、各地区のコミュニティバス等運営協議会からは、コミュニティバスのPRに加えて、太鼓、ダンスなどを披露していただき、さまざまな方々の御協力を得て盛り上げていただきました。
さらには、柳商連による柳ケ瀬ジュラシックアーケードや、ぎふメディアコスモスの水戸岡鋭治パネル展、JR岐阜駅の音楽イベントも同時開催され、これらを結ぶ連節バスのシャトル運行により、ふだんはバスに乗らない方々にも体感していただくとともに、トランジットモールと柳ケ瀬周辺、さらには中心市街地一帯の回遊性も高まったものと考えております。
さて、トランジットモールの導入は、欧米などの海外には多く事例が見られるものの、国内では非常に少ない状況でございます。
本市におきましては先駆けて取り組んでいるところですが、議員の御指摘のとおり、実施から3年が経過し、次の段階への移行も視野に検討していく必要があると考えております。
その際、沿道の土地利用状況の変化、周辺道路への一般交通の負荷、地元住民や事業所の自動車利用への影響などが課題として挙げられますが、何よりもトランジットモールにおける安全性を確保することが不可欠となります。
議員御紹介の福岡市などで活用されている国家戦略特区につきましては、産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成を図るため、国が地域や分野を限定し、規制、制度の緩和などを行う制度でありますが、まずは、規制を所管する関係機関等と調整し、知恵を出し合いながら岐阜市版のトランジットモールのあり方や実現方策について議論を深めてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、トランジットモールは、歩行者と公共交通が共存できる新たな道路空間の活用を提案するものであり、まちのにぎわい創出も期待できることから、今後も工夫しながら、より快適で魅力ある空間づくりを目指して推進してまいりたいと考えております。
〔私語する者あり〕
98: ◯議長(
信田朝次君) 教育委員会事務局長、石原徹也君。
〔石原徹也君登壇〕
99: ◯教育委員会事務局長(石原徹也君) 2階に避難所がある学校のバリアフリー化についてお答えいたします。
災害発生時に学校は、体育館が地域の指定避難所としての役割を担う重要な施設となっております。
また、学校の体育館は、児童生徒が使用する施設であるだけでなく、地域の住民の方にとっても、生涯にわたる学習、文化活動の場として利用される身近な公共施設でもあります。そのため、高齢者や障がいのある方などを含め、体育館を利用される地域の方々への配慮が必要であると考えております。
そこで、これまで教育委員会では、平成18年度に文部科学省が目標として示した公立の義務教育諸学校等施設の整備に関する施設整備基本方針に基づき、防災対策として建物の耐震化と照明設備類やバスケットボールのゴールなど非構造部材の落下防止対策を進めてまいりました。
あわせて、スロープの設置やトイレの床のフラット化と洋式化、また、人感センサー式LED照明の設置など、バリアフリー対策にも取り組んでまいりました。
一方、災害時の避難所として指定されている学校体育館のうち、12校が2階に存在しております。
そのうち、岐阜小学校と岐阜中央中学校の2校については、文部科学省の基本方針が示された平成18年度以降の建設であり、校舎に設置されたエレベーターから、渡り廊下を利用して体育館に移動することが可能となっております。
しかしながら、残りの10校につきましては、平成18年度以前に建設されたため、エレベーター等が設置されていない状況にあり、利用する際の課題でありました。
教育委員会では、従前から、地域の避難訓練などの折、体育館のバリアフリーについて要望を受けていたことから、その実現に向けて、これまでに地域の方との話し合いや建築基準法上の課題の整理、また、費用面での検討、さらには、市の関係部局との協議を行うなど、適切なバリアフリー対策について継続的に検討を進めてまいりました。
その結果、2階に体育館がある10校につきましては、椅子式階段昇降機の設置や電動階段昇降車の配備など、おおむね5年をめどに順次整備を進めていくこととして準備をしているところでございます。
さらには、教育委員会が所管する多くの施設が指定避難所として位置づけられておりますことから、災害時を見据えた施設整備を総体的に検討していく必要があると考えております。
いずれにいたしましても、今後高齢化がさらに進み、また、施設の管理者として障がいのある方への配慮が求められる中、体育館を含めた教育施設が、児童生徒のみならず、利用される全ての方にとって使いやすい施設となるよう、今後ともバリアフリー化を推進してまいりたいと考えております。
〔「議長、13番」と呼ぶ者あり〕
100: ◯議長(
信田朝次君) 13番、和田直也君。
〔和田直也君登壇〕
101: ◯13番(和田直也君) 御答弁ありがとうございました。
要望と意見、再質問を行いたいと思います。
まず、要望です。
公共施設マネジメントと避難所のバリアフリーに向けた方策でありますが、幅があるとは伺っておりましたが、昇降機はおおむね1基350万円ということであります。
先ほどの教育委員会事務局長の答弁によりまして、おおむね5年をかけて昇降機等の設置を目指していくという明確な答弁をいただきました。本荘、島、三里、加納、則武、且格、網代の各小学校と長良、藍川北、長森南の各中学校の計10校であります。一定の前進に感謝いたします。速やか、かつ着実なる実行を要望したいと思います。
次に、新庁舎のエレベーターについてです。
このエレベーターは特権エレベーターではない、この認識を共有する旨の市長答弁でありました。ということで、あくまで、このエレベーターを外すのは、市長の政治的判断として、使い勝手が悪いからという理由になります。ぜひ、次の11月議会で議案として提案されるとのことで伺っておりますが、特権エレベーターではないということを市長としてきちんと説明されますことを強く申し述べておきたいと思います。
次に、再質問であります。同じく、新庁舎のエレベーターについての再質問です。
エレベーターをなくすと、これが市長の強い思いで、その次の議会の議案になるということですが、改めて、本当に唯一の賢明なトップの判断と言い切れるのでしょうか。
特権エレベーターではない、だけど使い勝手が悪いエレベーターだ、だから外すというふうに決めてしまう前に、市長肝いりの若手職員のプロジェクトチームとかにその活用策を聞いてみてもよかったのではないかというふうに思います。それこそが、市長が力説をされる運用見直しの手法の1つだったのではないですか。あるいは信頼する市の職員とか、あるいは幹部職員に、エレベーターの部分の別の運用見直し方法の検討指示はできなかったのでしょうか。単に外すということが唯一の結論との市長の政治的判断、それはそれで、先ほども言いましたが私は結構でありますが、先ほども言いましたように、柴橋さんが掲げた政策プランにも、18階のレストランの明記はあるけれども、エレベーターを外すことは特に明記されておりません。プロセス、プロセスと、大事だから見ていただきたいというふうに言われますが、私は、これまでの岐阜市議会での新庁舎をめぐる議論とか、その建設に至るプロセスと比較して、やや浅く映ります。エレベーターの別の活用策の検討の余地、あるいは可能性について、外す以外に道はないというふうに本当に言い切れるのかどうか、
〔私語する者多し〕
運用見直しの方法、市政の大切な担い手である市の職員とか、特に先ほども言いましたが、柴橋さんが力説する若手職員のプロジェクトチームに募ってみる方策も、もう、もはやないのかどうか、お尋ねをいたします。
次に、政策プランについてですが、これも市長への再質問であります。
改めて、私は曖昧な答弁だったのではないかと思います。なぜ、マニフェストと認められないのでしょうか。政策をわかりやすく説明したもの、それは柴橋さんの政治家としての個人的な思いとして尊重しますが、市長たる行政経営のトップとしての政策の位置づけとしては、極めて曖昧なままだというふうに思います。
かつての政治は、そうした反省に立って、だから日本でもマニフェストの導入がうたわれて、そして定着してきているのであります。
〔私語する者あり〕
そして、磨きがかけられているというふうに思います。
元三重県知事の北川正恭さんの呼びかけによって、早稲田大学にはマニフェスト研究所という機関があります。
〔私語する者あり〕
私も所属しておりますけれども、全国各地の地方議会、そして首長さんによる善政競争の場として注目されております。
マニフェストを掲げて選挙を戦う、これは今日の時代において当たり前の姿勢と言えると思います。プロセスを見てほしいと言われますが、むしろ、これからの時代において、何を削って、何を加えるのかと、そういう、それをですね、市民の皆さんにきちんとマニフェストという形で掲げて訴えていくことこそ、
〔私語する者あり〕
市長になられる過程での今日的に最も大切なプロセスだったのではないかと私は思いますし、それがなかったというふうに認められるような答弁があるというのは、
〔私語する者あり〕
私は残念としか言いようがないと思います。
かつて、民主党が政権交代をキャッチフレーズに、まさにマニフェストを掲げて選挙を戦われました。そのマニフェストで政治の舞台に上がった政治家柴橋正直さんとして、ここを曖昧にされるのは大変遺憾であるというふうに思います。
柴橋さんは、マニフェスト選挙の申し子なはずではないかと私は思います。
〔私語する者あり〕
ゆえに、岐阜市政を曖昧にしないでいただきたいというふうに思うわけです。
かつて、民主党国会議員だったころに柴橋さんが支持なさった当時の野田総理が言っておられました。マニフェスト、イギリスで始まりました。書いたことを命がけでやる、書いていないことはやらない、これがルールです、そう聴衆に訴えておられました。
このマニフェストの性質そのものと重要性は、今も何ら変わっていないし、
〔私語する者あり〕
その質を高めていくと、磨きをかける方向に向かっておりますし、何より広がりを見せていると思います。
現に、公職選挙法が改正されて、来春に予定される統一地方選挙からは、我々この地方議員も法定ビラを配布できるようになります。そのための公費負担に関する議案も次の11月議会で提出されるというふうに伺っております。市長たる柴橋さんが、その提案者になるわけです。
改めて、岐阜市長としてのマニフェストについてどのような認識でいるのか、再質問したいと思います。とても大事な論点だと思います。
102: ◯議長(
信田朝次君) 市長、柴橋正直君。
〔柴橋正直君登壇〕
103: ◯市長(柴橋正直君) 2点の再質問をいただきました。
まず、1点目のエレベーターについてでありますけれども、これまで申し上げてきたとおり、南東部エレベーターについては慎重に検討を重ねた結果、これを廃止する方針と決定をいたしました。
一方で、廃止した後の活用は、完成後であっても技術的には可能でありますので、将来さまざまなニーズが出てくることも十分に考えられます。さまざまな御意見に耳を傾けながら整備効果や有用性などを慎重に見きわめ、市議会の御理解をいただいた上で適切に対応していくことが大切であると考えております。
2点目でありますけれども、マニフェストと政策プランの件について御質問をいただきました。
先ほど、イギリスのマニフェストということがありましたけれども、イギリスのマニフェスト、実は私も国会議員時代につぶさに拝見をいたしました。
そのマニフェストは、期限、財源、目標額等々はほとんど記載をされていない、政策の方向性を明示するものがイギリスのマニフェストであります。
イギリスにおいて、なぜそのようなことが起きているかといいますと、そもそも議員も御案内のとおり、我が国におきましては、金額や目標、財源等を明示をすることにこだわった結果、政治が硬直化をしたということが私どもにとって大きな教訓であります。
また、一方で、イギリスにおきましては、そういった問題から、従前に与党、野党を問わず、政権交代に向けての選挙を行える際には、その政策に当たって官僚機構は公平、平等に、その政策の実現可能性等のきちっとしたデューデリジェンスを行うということになっております。残念ながら我が国におきましては、政権与党と官僚機構の関係を見れば、そうしたイギリスのような政治風土には現在至っていないという課題を残しているというふうに思います。
また、そうした硬直化したマニフェストということについては、議員御案内のとおり、そうしたマニフェストのままでいいのかというのは政治の大きな命題であろうというふうに私も考えております。
先ほど、北川マニフェストの件について話がありましたけれども、そうしたイギリスの本来のマニフェストと、それを改善をしていく歴史を見たときに、残念ながら、今日私は北川さんとは意見を交わしておりませんので今日の御見解はわかりませんが、当時のマニフェストというのは、イギリスの教訓をまだまだ十分に生かし切れていない形のものを我が国に持ち込まれたということを実感をいたしております。
したがいまして、この議論につきましては、今後とも政治の大きな課題として、それぞれのお考え、お立場はあると思いますので、よりよい政治、そして国民の皆さんとの信頼関係ということを踏まえて、我が国のマニフェストのあり方が議論されるだろうというふうに思っておるところでございます。
以上です。
〔「議長、13番」と呼ぶ者あり〕
104: ◯議長(
信田朝次君) 13番、和田直也君。
〔和田直也君登壇〕
105: ◯13番(和田直也君) 再質問に対する答弁、ありがとうございました。
尊重という話がありましたけれども、柴橋さんは、政治家柴橋正直さんと岐阜市長を区別なさっているという印象をすごく受けるわけですが、確かに、政務と公務という仕事上の区別はあるというふうに思います。
さきの答弁で、安全祈願祭などの市長公務は、信仰上の理由で市長代理にお願いしているとのことでしたが、ここでは個人の立場と市長の立場が一体で、それはそれで私は尊重されるべきものというふうに理解をしております。
でありますので、政策について、政治家と市長との立場を分けているというのは、やや疑問であるということをたびたび申し上げているわけであります。本来、政策においても一体となすべきものだというふうに考えます。つまり、政治家柴橋さんの政策というのは、市長柴橋さんと一緒でなければ、これは職員に対しても、市民に対してもつじつまが合わなくなるんではないかというふうに思うわけです。
政策プランを御自身で評価して後援会を通じて発信していくというのは、甘い認識ではないかというふうに危惧をいたします。
〔私語する者あり〕
十分に認識を改めていただきたいと意見いたしますけれども、その認識が共有できないということも、今の再質問に対する答弁で、ある程度理解しましたので、そこが基本的スタンスの違いではないかなというふうに思います。
ただ、さらにもっと原点に立ち返ればですね、岐阜市政のために手を挙げられたというのは、これは、私も含めて、ここにおみえの全ての議員の皆さんとも共有されるものだというふうに思います。
いろいろ申し上げましたので気分を害することもあるかもしれませんけれども、立場の違いというのは明確にしたいと、しながら岐阜市政のための善政競争としてぜひ御理解をいただいて、今後も厳しく是々非々にてただしていきたいということを申し上げまして終わりたいと思います。
〔私語する者あり〕
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延 会
106: ◯議長(
信田朝次君) お諮りします。本日の会議はこの程度にとどめ延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
107: ◯議長(
信田朝次君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれで延会することに決しました。本日はこれで延会します。
午後4時42分 延 会
岐阜市議会議長 信 田 朝 次
岐阜市議会副議長 谷 藤 錦 司
岐阜市議会議員 田 中 成 佳
岐阜市議会議員 服 部 勝 弘
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