令和 3年12月定例会 令和3年第4回
四国中央市議会定例会会議録(第4号)議事日程第4号 12月16日(木曜日)午前10時開議 ※開議宣告 ※
議事日程報告日程第1
会議録署名議員の指名日程第2 一般質問 ────────────────日程第3 議案第61号 四国中央市保育所条例の一部を改正する条例について 議案第62号 四国中央市
国民健康保険条例の一部を改正する条例について 議案第63号 四国中央市
コミュニティ住宅条例の一部を改正する条例について 議案第65号 令和3年度四国中央市
一般会計補正予算(第11号) 議案第66号 令和3年度四国中央市
国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号) 議案第67号 令和3年度四国中央市
西部臨海土地造成事業特別会計補正予算(第1号) 議案第68号 令和3年度四国中央市
介護予防支援事業特別会計補正予算(第1号) 議案第69号 令和3年度
四国中央市城山下臨海土地造成事業特別会計補正予算(第2号) 議案第70号 愛媛県
市町総合事務組合規約の変更について 議案第71号 愛媛県
市町総合事務組合の
共同処理事務構成団体からの脱退に伴う財産処分について 議案第72号 公の施設の指定管理者の指定について 議案第73号 公の施設の指定管理者の指定について 議案第74号 市道路線の一部廃止について (委員会付託) ────────────────日程第4 請願・陳情について(3年請願第1号、3年陳情第3号、3年陳情第4号) (委員会付託) ──────────────── 本日の会議に付した事件日程第1
会議録署名議員の指名日程第2
一般質問日程第3 議案第61号~第63号、第65号~第74号日程第4 請願・陳情について ────────────────出席議員(22名) 1 番 横 内 博 之 2 番 茨 木 淳 志 3 番 杉 浦 良 子 4 番 猪 川 護 5 番 三 浦 克 彦 6 番 眞 鍋 利 憲 7 番 飛 鷹 裕 輔 8 番 吉 原 敦 9 番 石 川 剛 10 番 眞 鍋 幹 雄 11 番 三 好 平 12 番 山 川 和 孝 13 番 三 宅 繁 博 14 番 谷 内 開 15 番 川 上 賢 孝 16 番 篠 永 誠 司 17 番 山 本 照 男 18 番 吉 田 善 三 郎 19 番 井 川 剛 20 番 原 田 泰 樹 21 番 谷 國 光 22 番 曽 我 部 清 ────────────────欠席議員(なし) ────────────────出席理事者 市長 篠 原 実 副市長 高 橋 誠 (総 務 部) 部長 安 部 弘
総務調整課長 古 東 圭 介
政策推進課長 石 川 光 伸
総務調整課長補佐兼行政係長 薦 田 敬 宏 (財 務 部) 部長 高 橋 徹 管理課長 岡 崎 学 (市 民 部) 部長 大 西 賢 治
生活環境課長 渡 邊 晋一郎
国保医療課長 石 田 由 佳
保健推進課長 高 橋 哲 也 (福 祉 部) 部長兼
福祉事務所長 大 西 緑 (経 済 部) 部長 宮 崎 修 (建 設 部) 部長 今 村 昭 造
都市計画課長 西 川 武 志
建築住宅課長 藤 田 泰 (水 道 局) 局長 宮 崎 啓 三
工水管理課長 片 桐 一 (消防本部) 消防長 近 藤 英 樹 (教育委員会) 教育長 東 誠
教育管理部長 石 川 正 広
教育指導部長 森 実 啓 典 文化・
スポーツ振興課長合 田 秀 人
学校教育課長 渡 邉 真 介 (農業委員会) 会長 高 橋 博 事務局長 篠 原 敬 三 ────────────────
出席事務局職員 局長 東 澤 博
議事調査課長 青 木 鈴 子
議事調査課長補佐 篠 原 寛 将
議事調査係主事 大 西 重 成
議事調査係主事 亀 山 恭 弘 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 午前10時00分開議
○井川剛議長 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は,お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。 ────────────────
○井川剛議長 日程第1,
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は,会議規則第85条の規定により,議長において谷内 開議員,
川上賢孝議員を指名します。 ────────────────
○井川剛議長 日程第2,昨日に引き続き一般質問を行います。 この際,申し上げます。 各議員の発言は,発言時間内においてお願いします。 順次質問を許可します。まず,
飛鷹裕輔議員。 〔
飛鷹裕輔議員登壇〕
◆
飛鷹裕輔議員 それでは,議長の許可をいただきましたので,質問を進めさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 自民党・公明党両党が10日,岸田政権で初めとなる2022年度
税制改革大綱を決定しました。成長と分配の好循環,新しい資本主義の実現を掲げたものの,国民を直接支援する姿勢はなく,大企業,富裕層をさらに優遇します。それではコロナ禍で傷んだ暮らしと日本経済を立て直すことはできません。格差を解消するために,不公平税制を正すことが何よりも必要です。 大綱が1番に掲げたのが賃上げを促す税制です。企業が賃金総額を増やした場合に,法人税から差し引く控除率を引き上げます。賃上げ減税は2013年度から実施され,全く効果が上がっていない制度です。企業の減税額は推計2兆円以上に上がりましたが,労働者の実質賃金は年収で22万4,000円も減ってしまいました。控除率の引上げで多少手直ししたとはいえ,実効性は疑問視されています。基本給のベースアップでなくても減税の対象になります。長年低く抑えられてきた賃金水準の底上げにつながりません。 そもそも法人税は利益にかかる税です。赤字経営の企業は払いません。中小企業の6割を占める赤字企業に賃上げ減税は関係ありません。制度を利用できるのは主に大企業です。 大綱は,賃上げや投資を促すために,
法人税実効税率の引下げをはじめとする様々な取組を行ってきたものの,賃金水準は実質的に見て30年以上にわたりほぼ横ばいの状態であり,その一方で株主還元や内部留保は増加し続けており,コロナ禍を受けてもその傾向は変わっていないと述べています。にもかかわらず,大企業向けの
ベンチャー企業投資,5G導入促進の優遇税制の拡充,延長します。大企業は既に
研究開発減税など恩恵を受け,470兆円を超える過去最高の内部留保をため込んでいます。この上,優遇を重ねるのではなく,内部留保を賃上げに回すよう強く求めることが政府の役割です。 また,中小企業には,社会保険料の軽減をはじめ思い切った支援策が必要です。 それと一方で,最低賃金を全国一律1,500円に引き上げ,賃金を底上げすることが重要です。 岸田首相が
自民党総裁選で掲げた1億円の壁の打破に向けた
金融所得課税の強化は,大綱で,検討する必要があるとされただけで,期限も示さず見送られました。株の配当や譲渡益にかかる税金が低いため,金融所得の多い富裕層ほど負担が軽く,年間所得が1億円を超すと
所得税負担率が下がってしまうことが以前から問題となっていました。首相が3か月前の公約を棚上げするようでは,公平な税制は実現できません。 第2次安倍晋三政権以来,大企業減税が繰り返され,富裕層の優遇税制も温存されました。 その一方,低所得者ほど負担が重い消費税は2度も増税されました。この流れを転換すべきであります。 コロナ禍から暮らしと中小企業の営業を守るため,消費税率は直ちに5%に引き下げなければなりません。消費税に依存した税制ではコロナ対策の財源確保も,社会保障の拡充もできません。大企業,富裕層に応分の負担を求める税制改革に踏み出すことが急務です。 不公平是正を置き去りにしたままではいけません。消費税依存から脱却を目指す野党共闘を引き続き頑張ることを表明して質問に入ります。前語りが長くなりました。お願いします。 まず,質問項目1では,人口減少,高齢社会の中でのまちづくりについて,市長の見解をたださせていただきます。 具体的内容1,旧伊予三島のまちづくりの現状についてです。 合併時の約束から現状はどうなのか。どこに住んでも不便はかけないとの約束があったようですが,合併後どうなのかということで伺います。 旧伊予三島は寂れるばかりで,駅前通りさえ銀行が2か所もなくなり,駅上の労働金庫もなくなり,一方通行はそのままで,外部から入ってこられる方は戸惑い,まるでまちの勢いが感じられない。西条や新居浜とは大きな違いであり,都市整備の後れに憂いを感じている方が多いのが現状です。 また,老朽家屋,空き家の増加,若い担い手減少など顕著です。この現象をどう見るのか,見解をお聞かせください。
○井川剛議長
今村昭造建設部長。
◎
今村昭造建設部長 お答えいたします。 旧伊予三島の中心市街地においても,市内の他の地域同様に,核家族化の進展とともに,若者や
ファミリー層の多くが郊外に流出する一方で,住み慣れた場所で生活を継続せざるを得ない高齢者層が多く,その生活拠点は古くからの狭い敷地や狭隘な道路に囲まれたまま,空き家や空き店舗になっていることが憂慮されております。 本市の
立地適正化計画において,
JR伊予三島駅周辺地域は,行政機能が集積した利便性の高い市街地拠点となるよう位置づけているところであり,公共施設の機能集約や空き家・空き店舗の活用,
サービスつき高齢者住宅等の誘導など有効な施策を打ち立て,生活拠点としての機能を高めることによって,居住者の回帰にもつなげてまいりますよう,長期的な視点を持って取り組んでまいります。
○井川剛議長
飛鷹裕輔議員。
◆
飛鷹裕輔議員 今の答弁で,狭い道路,空き家,空き店舗が増加しているということで,これから旧伊予三島の
生活環境改善に向けた努力が大いに必要ではないかと思います。 具体的内容2です。地価下落の今こそまちの再生を。まちの再生などをどう進める考えか,お伺いします。 市民の皆さんとの対話の中で,旧三島町中心部は道路が狭く,こみごみとした車も入らない密集住宅であり,新築もできない。道路は一方通行。火災時には燃え移る大災害ともなる心配も感じるとの声を伺います。 旧伊予三島当時の市長は,駅前の再開発プランを立てたけれども,あまりにも地価が高かったため断念し,頓挫し,周辺の住民には多大な迷惑をかけた経緯があります。 今市民から求められているのは,生活環境の整備,若い方が住み着き,高齢になっても住み続けられるまちづくりです。安心・安全に生活できるまちづくりの再生ではないでしょうか。見解を伺います。
○井川剛議長
今村昭造建設部長。
◎
今村昭造建設部長 今こそまちの再生をどう進めるかについてお答えいたします。 議員御指摘の住宅の密集や道路に関する居住環境の問題については,市民の暮らしに直結する大きな課題であると認識しております。 そのような生活環境の改善を図るため,
土地区画整理事業を実施した地区などもありますが,費用の高騰などによる事業収支の面や,環境や物流で世界的な転換期を迎え,本市におきましても,
社会インフラ整備や公共施設等の再編により社会情勢が大きく変わっているような現状を勘案すれば,今,特定の区域を設定して事業化することには多くの技術的な課題がございます。 そのような状況においても,本市の特性に適した持続可能な都市構造を固めていくためには,
立地適正化計画などを熟成させることを念頭に置き,例えば喫緊の課題である市営住宅の統廃合や新中核病院の建設など,重要施策に合わせた周辺整備などで,できる部分からの効果的な取組を行い,本市の将来あるべき姿を見定めながら,長期的なビジョンを整えてまいりたいと考えております。
○井川剛議長
飛鷹裕輔議員。
◆
飛鷹裕輔議員 市民向けに報告会などを行うと,
デマンドタクシーのことや,
国民健康保険料,介護保険料の負担が重いということ,あとまちの再生を何とかしてほしい,そういったことが毎回上がってくるわけです。ぜひとも市民の声に寄り添っていただいて,まちの再生進めていただくことを要望いたします。 次の質問に移ります。 市民の暮らし応援の市営住宅の現状と今後の住環境改善について,高齢者にも住みよい建て替えをについて伺います。 具体的内容3,まちづくりの最後です。戦後間もなく建てられた古い市営住宅は,浴槽,浴室がない。2階建ての場合は,狭い階段等で住みにくい住宅が数多くあります。少ない年金で暮らす高齢者はやむを得ず我慢しているようにも思われます。 しかし,市内には人気の高い住宅もあります。ある方は,この住宅に入居するために12年目にしてやっと入居できた,死ぬまでここで暮らしたいと,若い夫婦と暮らしておられます。 全市で現在2,469戸の市営住宅。
公営住宅等長寿命化計画の具体化が急がれます。 低廉な家賃で市民の暮らし応援する市営住宅でありますが,建て替えとなると家賃が上がるのではないか。住み替え,新たな
コミュニティでうまくいくのかといった不安。できれば余生をここで住み続けたいといった声も伺います。耐用年数も超過しているのでは,市民の命,暮らし守ることができず,建て替えに背を向けるわけにはいきません。 大塚住宅は下水道が布設される前に建て替えを計画し,シャワーやドレッサー,7階建ての住宅には
エレベーター等が市内で初めて設置された住宅です。先ほどお話しした住宅は,大塚団地のことです。当然住宅家賃が上がるという心配もありましたが,5年間の猶予を持つことで,ほかの住宅への住み替えは1世帯のみで,大きな反対もなく今でも大変人気のある
建て替え事例です。 こういった事例を参考にして,老朽住宅は順次建て替えをする必要があるのではないかと思われます。 また,住み替えの順番,希望を伺うことも行うべきではないかと思います。若者が好んで住宅を希望する。また,高齢になっても暮らせるように
バリアフリーであり,
エレベーターをつける。高齢者専用の住宅なども求められます。そういった住宅への建て替えも望まれます。答弁を求めます。
○井川剛議長 篠原 実市長。
◎篠原実市長 市営住宅の問題は私のほうから答弁申し上げておきます。 市営住宅には建築後40年から,中には60年近く経過している住宅もあります。老朽化が進み,また当時の規格で建設されていることから,高齢者や障がい者の方に非常に不便を来しているという現状もあります。 令和2年3月に策定した
公営住宅等長寿命化計画において,優先的な建て替えが必要と判定された団地については,建て替えの促進を図るため,現在策定中の本市第3次総合計画に主な取組として位置づけ,建て替えの基本計画を策定する予定としております。 建て替えを行う場合は,
長寿命化計画で定められている
目標管理戸数を踏まえながら,市営住宅に対するニーズを分析し,高齢者や障がいをお持ちの方でも暮らしやすい,
バリアフリー化された住宅を増やすことなどの検討を行います。 また,現在の入居者の御協力が必要なことから,建て替えの際には他の市営住宅へのいっときの移転や,また希望される方についてはできるだけ入居者の希望に添えるように,現実に対応が必要であると考えております。 議員言われるように,建て替えの場合に様々な現実的な問題が起きます。一度住み慣れたところから動きたくない。動くと自分の環境が変わる。かつて台風のときに,公営住宅がたくさん傷んだところがありました。他の公営住宅に移転を勧めても,買物に行くのが遠くなる,孫に会うのに自転車が要る,様々な理由でここにおらせてほしい。おらせてほしいというても建て替えるのにおれまいやな。それでもおらせてほしい。1年半かかった方もいらっしゃいます。 でも,大塚団地の事例が1つあるように,私は公営住宅は,団地の場合もそうです。大災害が来たときに果たして耐え得る住宅になっているのか。30年たって40年たって,入居されている方の健康も体力も変わってきております。そうした中でどういう機能を持った住宅がいいのか。もちろん公営住宅ですから,法律に基づく範疇があります。自由に建てるというわけではありません。 そして,
家賃そのものに補助はできない。そういった足かせもあります。 でも,四国中央市のそれぞれの公営住宅,できる限り取っかかれるところから取っかかっていって,あのときに直しとったらあの災害は防げたのに,人命が失われるようなことがなかったのにということはできる限りなくするように今から各部署とよく相談しながらやっていきます。ひとつよろしくお願いします。
○井川剛議長
飛鷹裕輔議員。
◆
飛鷹裕輔議員 私が質問した公営住宅の5年かけて,5回に分けて家賃を調整するということは答弁なかったわけなんですが,市民の暮らしということで,負担が急激な上昇を抑えるということに関して,ぜひとも
公営住宅施行令に基づいて段階的に家賃を調整するということを要望いたします。 あと,若者は不安定雇用の中で働いています。四国中央市の公営住宅の戸数を増やすという考えがあるのは分かっているわけなんですが,質問の中でも,三島朝日,大塚に関しては,若い人から大変人気がある住宅なわけです。
バリアフリーだとかそういった答弁もありましたが,ぜひとも若い方が住み続けられるということ,住みたいと思える若者ニーズの把握に努めていただくということで,次の質問に進ませていただきます。 次は,飼い主のいない猫とどう共生を図っていくかということです。 市内各所で動物のふん尿の問題,動物への餌のやり方等をめぐるトラブルが多発しています。今回,人と動物の共生社会,猫の暮らしが一番,暮らし守れの立場で質問させていただきます。 平成25年6月に国会で動物の愛護及び管理に関する法律が改正され,同年9月に施行されました。ここでの改正,飼い主の責任として,その動物が命を終えるまで適切に飼養する,いわゆる終生飼養が明記されました。 終生飼養を理由に,都道府県では依頼があっても引取りを拒否できるようにもなりました。保健所への持込みや捕獲による犬猫の殺処分数は,この間市民団体や保健所の努力もあって,平成22年度には全国で年間20万件を超えていましたが,令和元年度には3万2,743件まで減少しました。 去勢手術を行って地域住民で適切に管理を行えば,飼い主のいない猫による被害を減らすことができることも分かっています。 自治体によっては住民や地域からの要望を受け,猫の繁殖抑制のための去勢手術の費用を助成するといったことを設けているところもあります。 四国中央市では,飼い主のいない猫でも補助対象。市,県2,500円ずつで5,000円と補助が拡大され,残りが受益者負担となり,これまで以上に活用しやすくなりました。 しかし,飼い主のいない猫との共生を進める中でも,市内各所でふん尿問題,餌のやり方等をめぐるトラブルが多いのが現状です。全国でも同様です。 具体的内容1で,飼い主のいない猫の問題,また減少させるために多くの市民からの要望や相談をお聞きすることと思います。こういった話は議員の下にも寄せられます。 住民の思いとして,動物のふん尿問題,鳴き声,無責任な飼い主への怒りなどがあります。 具体的内容1でお伺いさせていただくことは,本市の猫の実態はどうなのか。市に寄せられる苦情,相談はどういったものを把握しているのかということです。どのようなものが多いのか,また保健所との連携はどのようにしているのか,お答えください。
○井川剛議長
渡邊晋一郎生活環境課長。
◎
渡邊晋一郎生活環境課長 お答えします。 近年,飼い主のいない猫は,人による無秩序な餌やり行為等により,他の地域からも猫が集まって繁殖した結果,さらに生息数が増加して様々な問題を引き起こすこととなり,各地において社会問題化しております。 本市の実態ですが,市の窓口には,猫に関する苦情や相談が月に数件ペースで寄せられております。 市では随時現地確認を行っており,猫が多数生息する地域はおおむね把握している状況です。 苦情等の内容といたしましては,議員御指摘の住宅近隣でのふん尿や食べ残しの餌などの衛生面での問題,繁殖期の鳴き声などによる生活環境上の問題等でございます。 また,犬については,
狂犬病予防法及び四国中央市犬の
危害防止条例に基づき保護収容を行っていますが,猫は法令で規制されておらず,行政では捕獲は行っていない状況です。 そのような状況の中,市の対応といたしましては,飼い主のいない猫として給餌を行う場合は,ルールを守って管理していただけるよう,広報紙等を通じて周知啓発を行っております。 また,適切な管理を行っていない方には,市職員が出向いて適正な管理をお願いし,さらに悪質なケースでは,保健所や
県動物愛護センターに情報提供の上,指導を行っていただくなど,適切な対応を心がけております。
○井川剛議長
飛鷹裕輔議員。
◆
飛鷹裕輔議員 少しでも社会問題として認識されており,月に数件相談が寄せられるということで,市職員が出向いてエリアを確認したり,大変苦労されていることと思います。 この問題は市民から声をいただいてもなかなか要望実現ということにならないので,私もつらい思いをしております。 具体的内容2では,避妊手術を進めることでの効果は大きいと思いますが,そのほかに市で猫を減少させる取組はどういったものがあるのか答弁をお願いします。
○井川剛議長
大西賢治市民部長。
◎
大西賢治市民部長 本市の取組についてお答えいたします。 飼い主のいない猫に関する問題の解決策といたしましては,愛媛県が地域猫活動を推進いたしております。 この活動は,飼い主のいない猫を地域から排除するのではなく,そのような猫を原因とする地域の生活環境問題として捉え,住民が主体となって地域ぐるみで猫に不妊・去勢手術を施すとともに,給餌,給水,排せつ物の処理及び周辺の清掃などの管理を継続的に行い,徐々に猫を減らすことを目的としたものでございます。 本市におきましても,このような活動の周知啓発を続けており,徐々にではありますが,地域における住民参画の意識が芽生えつつあると思っております。 なお,地域猫活動に対する支援制度といたしましては,令和元年度に犬猫を対象とした避妊・去勢手術に対する補助制度を創設し,令和3年度からは補助金額等について制度を拡充いたしました。 これに加えまして,令和2年度からは,避妊・去勢を目的として飼い主のいない猫を捕獲するおりの貸出しも行っております。 また,愛媛県獣医師会が県内の市町から補助を受けて実施する
地域猫対策支援事業では,飼い主のいない猫の避妊手術を行いますが,今年度本市では13頭が手術を受ける予定となっております。 このように,本市におきましては,地域や関係機関との協力体制を構築し,飼い主のいない猫の減少を図るなど,人と猫との共生に向けた取組に努めておりますので,御理解願いたいと思います。
○井川剛議長
飛鷹裕輔議員。
◆
飛鷹裕輔議員 様々な取組をしていただけていることを答弁いただいたわけなんですが,より市民に対する周知が必要ではないかと思います。 県のほうにも私も相談に行ったことがあるわけなんですが,非常にノミですかね,近隣にもまき散らすということで,スカートをはくこともできなくなるということも伺いました。 猫をたくさん飼っているということなんですが,その数が規定に沿わないということでそれは問題とならないんだと言われた事例もあります。 市内でも,全国でも,動物のふん尿問題,餌のやり方をめぐるトラブルが多発しているというのはお話ししたとおりです。動物の正しい飼育,マナーをはじめ,ともに生活していく上での市民共通のルールを共有するためにも,条例の制定等を視野に入れた対策が必要ではないかと私は思っています。 具体的内容3,条例整備に向けての考えを伺います。 先進自治体の事例を紹介します。県内では上島町良好な生活環境の確保に関する条例があります。自ら所有せず,かつ,占有しない動物に餌を与えることは行わない条例が,全国でも早い段階に制定されています。人と猫との共生を条例名とする条例として,神戸市人と猫との共生に関する条例,仙台市人と猫との共生に関する条例。仙台市では,この制定に対して市民も巻き込んで大いに議論されたということが分かっています。 また,猫のみを対象とする条例として,佐賀県鳥栖市,徳島県那賀町,徳島県海陽町に猫の愛護及び管理に関する条例があります。 いずれも飼い主の遵守事項,飼い猫以外への餌やり等の禁止,遺棄の禁止などを規定しています。 四国中央市でもこういった自治体に学び,生活環境を守り,猫との共生を進める条例の制定を求めます。答弁をお願いします。
○井川剛議長 高橋 誠副市長。
◎高橋誠副市長 本市の条例整備に向けての考えについてお答えいたします。 今
飛鷹裕輔議員さんから先進自治体の御紹介を承ったところですが,飼い主のいない猫の諸問題を解決する方策の一つとして,動物の愛護及び管理に関する法律を補完し,マナーの向上等を趣旨とする条例を制定する自治体があることは認識いたしております。 本市では,現在県の動物の愛護及び管理に関する条例に基づき,四国中央保健所の指導を受けながら業務を行っているところであります。 動物の大切な命を守り,人間と動物が共生する社会を目指すために,愛護活動の重要性は十分認められるところでありますが,現在のところ議員御提案の条例制定にまでは考えが及んでおりません。 仮に新たな条例を制定する場合には,その内容等を検討する上での課題把握や分析に努めるとともに,制定済みの自治体の情報収集を行うなど,十分な調査研究が必要と考えております。
○井川剛議長
飛鷹裕輔議員。
◆
飛鷹裕輔議員 条例を制定しますということで答弁いただけるとは思っていませんでした。私も猫好きではあるんですが,餌づけだとかそういうことは決してすることはありません。御近所の猫ちゃん大好きな方なんかは餌をやるわけなんですが,決して周りに迷惑をかけているとは思ってないんだと思っています。 ただ,そういったことに対して迷惑を被っている方はたくさんおられますので,また今回こういう質問をさせていただきました。 今後も,市に対しても県に対してもいろいろな相談が寄せられると思います。ぜひとも相談に寄り添うという姿勢で,一件一件対応を求めたいと思います。 最後の質問に移ります。 農地法違反を正し,生活と農業経営環境を守れということで,最後の項目です。 皆さん,熱海土石流が豪雨で発生し,27名の貴い命が奪われたことはまだ記憶に新しいことです。今日質問するところは,土居町の北野・上野地域,上水道の地下水源の源流に当たるところです。春の芽吹き,秋の紅葉など自然豊かな土地です。この土地でこれから農業を頑張ろう,続けようと思える支援こそ,今,求められています。 しかし,この土地にコンクリート塊を含む土石が搬入され,埋め立てられているのが現状です。 先日,警察,保健所立会いの下で土石を掘り起こし,撤去が始まりました。しかし,私が再度調査しましたが,今もまだ多くの土石が転がっています。 農業をするということで買い増しされたこの土地に,大量のコンクリート塊を含む土石が運び込まれ,ここに埋め立てている。何ということかと思います。農地が農地として適正に利用されていないわけです。 某産業廃棄物企業を経営する個人が,農業経営規模を拡大するとのことで申請し,許可となった農地。紫色のダンプカーが頻繁にコンクリート塊を含む土石を運ぶ。また,このコンクリート塊を含む土石が搬入され,この土地の地権者の奥の農地へ進むことができない状況にもなっています。 今回,私がこれまで4度にわたり現地調査をしたことに基づいて,農業委員会の役割,指導,今後の対応について,目的外の使用,無断転用とはどういったことなのか,質問させていただきます。 5月中旬,産業廃棄物業者によって北野土地改良区所有の公衆道路に北野土地改良区地権者の同意を得ず,ステンレス製の高さ1メートル,幅約4メートルの扉が設置されてしまいました。これは7月末の土居土地改良区の申入れにより撤去するまで設置されていました。 そして,この門から進むところでも,公衆道路にコンクリート塊を含む土石を不法投棄し,通行妨害をしており,奥に土地を持つ通行妨害されている地権者が警察に告発状を出したことは農業委員会の皆さんも御存じだと思います。 ここの農地の売買はどのように審議されたのか,議事録があるので紹介いたします。 令和3年度第1回四国中央市農業委員会総会議事録。四国中央市農業委員会令和3年度第1回農業委員会総会。日時,令和3年4月5日月曜日,午後1時30分から。この文章の一部を抜粋します。 受付番号4と5の案件については,受人が同一人のため,まとめて説明します。両件ともに売買による所有権移転です。経営規模拡大のため申請するもので,許可後は梅の栽培を予定していますと議事録にあります。 通常,農地売買の場合は,3条申請によるもの,5条申請は転用開発。この件は農地を農地として売買する3条の申請となっているわけです。この件で申請され,質疑なく,特に異議なく,議案第1号農地法第3条第1項の規定による許可申請について,原案のとおり許可することに賛成,反対が審議され,挙手全体で原案のとおり許可することを決しましたと議事録に記されているわけです。 繰り返しになりますが,某産業廃棄物企業を経営する個人が,農業経営規模を拡大するとのことで申請し,許可となった農地が,実際は紫色のダンプカーが頻繁にコンクリート塊を含む土石で埋め立てられているのが現状であります。 確かに梅林はありましたが,コンクリート塊を含む土石が埋め立てられ,公衆用道路を塞ぐ往来妨害,どうみても許可条項とは違った使用ではないかと思います。 こういった場合,目的外の使用とはならないのでしょうか。また,これまでこういった通報はなかったのか。答弁を求めます。
○井川剛議長 高橋 博農業委員会会長。
◎高橋博農業委員会会長 それでは,お答えいたします。 議員御指摘の案件でございますが,当該農地につきましては,今年3月に経営規模拡大の意味合いで梅を栽培という内容での農地法3条,先ほど申し上げたように,農地から農地ということで申請が上がりました。 4月の農業委員会総会におきまして審議いたしました。農地を農地として所有権移転することが許可されました。 その後,近隣の方より,当該農地の一部に石等が投棄されているとの連絡があったため,地元農業委員,事務局職員が現地確認。農地の一部に石が積み上げられていたため,9月16日,土地所有者3名,私を含む地元農業委員5名,事務局職員3名で再度,現地確認をいたしました。 農地法第3条の申請であることから,土地所有者に対し,当該地を農地として適正に管理するよう指導し,その後,地元農業委員が定期的に現地確認を行っている状況であります。 今後は,違反転用の指導権限を有する愛媛県とも協議し,違反転用事案として判断されれば県に対応を求めていきたいと考えております。 また,過去にこういった通報はなかったかとの御質問についてですが,この事案の相談を受けた際に,ほかの地域でも1件伺っております。その事案に関しましても,先ほど申し上げましたとおり,同様の対応をしたいと思います。 また,現在農業委員会では,年に1回,農地パトロールというようなことで行っております。このような事案に対しましては特に注視をして,農地パトロールを強化してまいりたいと思っております。
○井川剛議長
飛鷹裕輔議員。
◆
飛鷹裕輔議員 最後に,農地パトロールの強化ということで答弁があったかと思うんです。成果報告書にも耕作放棄,昨日も発言があったと思うんですが,発生防止,解消,そういったことを推進するための農業委員さんが頑張ってパトロールしてくれてるとは思うんですが,今現在農業委員さんの総数が44名ということで,なかなか市内全域のパトロールというのは大変難しいかなと思うわけです。これはまた別の問題になるかもしれませんが,ぜひともパトロール,こういった事例が今後起こらないように進めていただきたいと思います。 それと,令和2年度の3条許可申請が83件ということで,こういったものに関しては,年に数回でもパトロールをぜひお願いいたします。 私としては,こういった無断転用というか,農地が農地として使われていない事例が市内に何か所もあるのではないかと思います。私もこれ最初にお話ししたこと以外にも1件,今こういう状態になっています。(資料表示)見えますかね。本当に農地が農地として使われていないという状態になっています。 ここまでの事例というのはなかなかないのかなとは思うんですが,土を掘り起こしてそこに土石を入れる,そして土でまた覆い隠すということというのは,インターネットで見ると結構あるわけなんです。だから,人に農地を気安く貸さないということが啓発されていたりもするわけなんですが,なかなか土で隠されてしまっていると発見が難しいということで,農業委員の人数も今適正なのかどうかちょっと分かりませんが,さらなるパトロールというのが今後必要だと私は思います。 今会長さんも農業をされているということだと思いますし,農業で大変苦労しているんではないかと思います。今後農業がうまいこと進めれるように,その他のいろいろな整備も必要かと思いますが,こういった無断転用,農地が農地として使われないということを防止するために,見回り等,今後もお願いして,質問を終わらせていただきます。
○井川剛議長 以上で
飛鷹裕輔議員の質問は終わりました。 10分間休憩します。 ──────────────── 午前10時48分休憩 午前10時57分再開 ────────────────
○井川剛議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に,三好 平議員。 〔三好 平議員登壇〕
◆三好平議員 皆さん,こんにちは。議席番号11番,日本共産党,三好 平です。 初めに,川之江町長須地区の国道11号交通安全対策事業は,国が長須視距改良事業とし,事業延長0.9キロメートルで平成24年度に事業着手し,令和3年12月時点でほぼ改良が進み,今カーブは緩められ,車道は開放され,歩道の整備に取り組まれています。現在10年間で改良事業費は11.76億円で,そのうち3分の1は地方負担額として県が負担しているとのことです。大変重要な取組と評価します。 この事業は,当該の危険カーブで死亡事故を含む交通事故が頻発したことに,長須自治会の交通事故をなくす熱意のある要望書に市が応え,国へ働きかけ,国が対応したとのことです。 このように,住民の皆さんの声や働きかけが大切ですね。市民の皆さん,御一緒に頑張りましょう。 それでは,質問に移ります。 まず,第1点,今回の工事入札事件の再発防止を求めること。 具体的内容1,二名漁港海岸保全施設改良工事,最終第7回までの入札結果についてです。 7回の同工事は,二名漁港海岸保全施設改良工事の内訳表1にまとめています。事務局担当者,モニター表示お願いします。(資料モニター表示) 皆さんのお手元にもお配りさせていただいておりますが,見てのとおり,入札参加業者は1回から6回までは5者から3者と減っているが,7回目は1者となっています。落札率は,1回から5回までは80%台でしたが,6回目は99.56%,7回目は98.3%となっています。落札額と最低制限価格の差額は,1回から5回まで652円最高で,それ以外は0円になっています。 6回,7回は落札額と調査基準価格の差が6回が663万317円,7回が583万1,798円となっています。これお手元にお配りしているとおりです。 四国中央市建設工事請負業者の格付及び選定基準に関する要綱が平成21年に告示されてますが,この第3条による業者の選定で,設計金額が3,000万円以上の場合10者以上としているにもかかわらず,令和3年9月8日入札執行表によると,1者による入札をし,落札率98.3%となっており,入札書比較調査基準価格5,636万8,202円,これに落札額が6,220万円と表記されており,その差額583万1,798円もの大差で,純粋な競争性図られず,税金の効率的執行とは矛盾していると考えますが,いかがですか。答弁求めます。
○井川剛議長 高橋 徹財務部長。
◎高橋徹財務部長 お答えいたします。 既に入札執行表一覧に供しておるところでございますが,二名漁港海岸保全施設改良工事第7期分につきましては,令和3年9月8日に開札を執行しております。 本件は,設計金額が5,000万円以上に該当いたしますので,四国中央市一般競争入札実施要綱第2条第1号に基づきまして,一般競争入札に付するべき案件となりまして,また四国中央市建設工事請負業者の格付及び選定基準に関する要綱では,設計金額が3,000万円以上の競争入札においては,10者以上を選定するように求められております。 したがいまして,市内の土木一式工事の格付がA等級でございます事業者19者が参加できるよう要件設定をいたしまして,一般競争入札での参加を求めたところでございます。 結果といたしまして,本件入札の参加者は1者でございましたが,参加の要件を満たし,参加する意欲のある者の機会を確保してございましたことから,適正な入札に求められる競争性は十分に確保されていたものと考えております。 また,適正な入札の結果,落札額につきましては,契約金額の決定基準となります予定価格の制限の範囲内でございましたら,調査基準価格との差額の高低にかかわらず適正であると考えてございます。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 納得しづらいです。 次に,再質問ですが,7回の入札は,9月議会開会の途端でした。前回9月議会,この事件の問題で質問に対する答弁では,制度の検討に当たっては,今後においても市の建設工事の発注状況,入札参加有資格者の登録状況,土木建築工事の格付された業者数などを考慮して,引き続き入札契約制度の調査研究を行っていきたいと考えるとされています。 そこで,今回の7回の1者入札,高落札率は異常で,契約は認めるものではないと考えますので,この答弁の内容に即してどうやられるか,ただします。
○井川剛議長 高橋 徹財務部長。
◎高橋徹財務部長 お答えいたします。 御案内のとおり,落札率につきましては,落札者が設計積算いたしまして応札した額の予定価格に対する比率でございまして,工事の地理的条件や入札公告時における入札参加事業者の経営状況,手持ち工事の状況などにより高低が生じるものと考えられます。 本工事におきましては,結果,1者のみの入札でございましたが,予定価格の制限の範囲内において落札されており,契約は適正に締結されたと存じます。 なお,前回9月議会で答弁いたしました入札契約制度につきましては,国の動向や県下の状況も踏まえまして検討しておりますし,引き続き調査研究してまいりたいと考えております。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 私聞いている問題点,解消できません。 そして,次に再質問です。5回までは落札率は80%台で,落札額と最低制限価格の差は最高652円,あとは何十円,そして0円という状況で,これで業者営業が成り立っとると,利益も上がっとるというふうになっているはずです。 ただし,6回,7回の落札額と調査基準価格の差が,先ほど言ったような600万円,500万円超える差となってますけど,消費税を加えたら700万円,600万円台の差額に広がることになります。 そして,調査基準価格をもって落札しても十分営業できるという内容と国は規定しとるもんです。 その中で,700万円も600万円も超えるというようなことは,こんな差,ぼろもうけと言われて,税金の無駄遣いで返却求めるべきと考えますが,いかがですか。
○井川剛議長 高橋 徹財務部長。
◎高橋徹財務部長 お答えいたします。 先ほどの答弁で触れましたとおり,応札価格につきましては,入札参加者の発注工事に対する地理的条件や手持ち工事の状況,入札公告時におけます事業者の経営状況など,様々な要素が勘案され導き出されると考えられますので,落札額と調査基準価格との差額には案件ごとに高低が生まれるものと考えております。 本工事におけます工事請負契約につきましては,さきの答弁におきましても申し上げましたとおり,適正に入札された結果に基づき契約を締結したものでございますので,以前との落札率に差があるという理由のみをもって工事請負額の返却を求めるという考えはございません。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 まさに事前問題で様々に研究するという立場であるわけですよ。そうした中,本当に改善していく,前向きな姿勢で取り組むことを求めてまいります。 次の具体的内容2です。本工事入札事件の再発防止対策の取組状況はどうかです。 前回9月議会で私の質問に対する答弁では,公判の推移を注視し,事件の全容が明らかになった際に検証して再発防止策講じると。さらに入札契約制度,発注事務については,職員への入札談合等関与行為防止法に関する公正取引委員会による研修会を4月に開催するとともに,その研修内容を録画したDVDを庁内全課に配付して動画視聴による研修を実施したと。現在は発注事務に係る職員アンケートを実施しており,入札契約制度の再検討は,分科会内でアンケート結果の取りまとめを行い,その分析を行った上,入札契約関連要綱等の見直しや,利害関係者への適正な対応の在り方の啓発などを進め,入札契約制度についての職員研修などを順次行う予定としているとのことでしたね。 本当に公判の注視,しっかり見ていく。そして,結果について検証していく上,再発防止策の内容について,今言われた分科会内での分析の内容で入札契約関連要綱の見直しや利害関係者への適正対応の在り方,啓発をどう進めようとしていますか。 そして,職員研修の実施内容と今後の実施計画をどう組まれていますか。これらの経過と結果についての説明求めます。
○井川剛議長 岡崎 学管理課長。
◎岡崎学管理課長 具体的内容(2)本工事入札事件の再発防止対策の取組の状況はどうかについてお答えをいたします。 入札契約制度における再発防止対策の取組につきましては,財務部長を分科会長として,入札契約制度再検討分科会を組織してございます。令和3年8月17日に第1回分科会を開催して以来,これまでに5回開催し,再発防止策について協議を行ってきたところでございます。 分科会での取組状況としましては,発注事務に係る職員アンケートを令和3年8月18日から9月3日までの間で実施しまして,入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律,いわゆる官製談合防止法に対する理解度や,発注関係書類の保管方法などの取扱い,利害関係者との対応などについて調査を実施したところでございます。 また,入札契約事務の遂行上での情報漏えいリスクの洗い出しや,職員アンケートの分析結果に基づく入札契約関連要項等の見直し,事務対応マニュアルなどの作成も順次進めているところでございまして,これら制度改正や再発防止策につきましては,今後,職員への周知を兼ねた研修会を開催する予定としております。 今現在は,これら再発防止対策に係る制度改正について,分科会としての報告書の作成を進めているところでございまして,親会であります再発防止策検討委員会へ報告書を提出し,審議の上で機関決定を経て,議員の皆様への御報告と再発防止策について公表していく予定としております。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 今そうした形でまとめて,我々にも周知するということであります。公判の注視,検証の詳しく分かりやすい説明を付記していただいて,再発防止対策の実践をさらに追及させていただきたいと考えます。 先ほど来から分科会の会長が部長だったということで,私が質問したことに対してこうした検証をしてきたということについての関連を説明せず,7回の入札は妥当であるというようなことでは,今後また問題追及したいと思います。 それでは,次に2番の質問です。自治体・住民犠牲のデジタル化を見直し,よりよい社会を目指すべきことについて,具体的内容1,国のデジタル化の改革の検証をし,よりよい社会を目指す対応を求めます。 我が党は,国民の暮らしに役立つデジタル化を否定せずに,デジタル化の大前提は,政治の透明性と説明責任を果たせる政府が,個人情報を適切に管理し,安心や安全を求める国民に信頼されることが必要だと考えております。 しかし,現在の政府や企業の現状は,この視点では,安心・安全から遠くかけ離れた状況と判断しています。 その立場から,現政府が進めているデジタル化の問題は,1つに個人情報保護をないがしろにし,プライバシーを侵害するおそれあり。2つに,デジタル化によって行政サービスが低下する。3つに,統一・標準化とマイナンバーによって監視社会がつくられる。4つには,官民が一体で推進するデジタル改革で,大企業のもうけに個人情報が利用される。これらの問題を解消して,よりよい社会目指すべきとの立場で取組を考えております。 今進めている自公政権のデジタル改革は,国民の大切な個人情報を財界と特定企業のもうけのために活用され,あの手この手で全ての国民にマイナンバーを押しつけて,監視社会をつくることになる。───────────────────────────────── そもそもマイナンバー制度は,経団連などの要望のままに,国民の所得・資産・社会保障給付を把握し,国民への税の徴収強化とか社会保障費の削減を進める仕組みと言われています。 加えて,プライバシーを守る権利は,憲法が保障する基本的人権で,今必要なことは,個人情報やプライバシーを保護するための法整備やガイドライン策定と,個人情報を扱う行政と企業を国民の立場で監視・監督する第三者機関の設置,事業者の個人情報漏えい事実の消費者への通知義務,十分な被害救済や仕組みの整備,罰則の強化,いわゆる補償金額は先進国などでは何十億円という状況にしてますけど,日本は1億円にとどまっておるという話もあります。そして,情報の自己決定権などを保証することです。それをなくして,国民の暮らしと命に貢献する真のデジタル化はできないと考えています。 こうした具体的改革内容に対して,今どのように進んでいるのか検証できていますか。ただすとともに,今回の国のデジタル化を見直し,よりよい社会目指すためにどう対応されるかをお尋ねいたします。
○井川剛議長 安部 弘総務部長。
◎安部弘総務部長 お答えします。 令和2年12月,デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針及びデジタル・ガバメント実行計画が閣議決定され,誰一人取り残さない人に優しいデジタル化を目指し,国,自治体はデジタル化に取り組んでおります。 本市におきましても,情報システムの標準化・共通化,マイナンバーカードの普及促進,行政手続のオンライン化などに取り組み,市民の利便性向上を図るとともに,AIやRPAを活用した業務効率化を推し進め,市民サービスの向上に努めたいと考えております。 議員が懸念されております個人情報保護に関しては,令和3年5月に参議院本会議で可決,成立しましたデジタル改革関連法に個人情報保護制度の見直しが盛り込まれております。 これまで分かれていた個人情報の保護に関する法律を一本に統合するとともに,地方公共団体の個人情報保護制度に関する共通ルールを規定し,個人情報保護委員会に一元的に監督権限を付与する内容となっております。 また,個人情報保護法においては,令和2年12月に罰則が強化されており,令和4年4月施行分では,本人の請求権拡大や事業者の責務の追加などの改正もあり,今後も個人情報保護委員会において新たなリスクに対する制度の見直しがされるものと考えております。 いずれにいたしましても,デジタル社会の中で中核を担う個人情報の保護とデータの利活用の両立は,今後デジタル化を進める上で重要なものでありますので,今後の国の動向を注視しつつ,全ての住民がデジタル化の恩恵を享受できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 改善の方向があるように答弁をされておりますけれども,私,プライバシー守る点で8項目の問題を提示しておりましたが,この検証と対応はどうですか。部分的には先ほど触れられた部分もありますが。
○井川剛議長 石川光伸
政策推進課長。
◎石川光伸
政策推進課長 お答えいたします。 三好 平議員御指摘の主な点について順次お答えさせていただきます。 まず,監視社会がつくられるという御指摘についてでありますが,これは情報にアクセスする権限の問題でありまして,国家が監視社会をつくるためにはデータ等にアクセスする権限が必要になります。5月に提出しましたデジタル改革関連法では,デジタル庁や官邸に対して個人情報を収集してアクセスさせる権限を付与したわけではありません。あくまでも情報はそれぞれの行政機関でありますとか,地方自治体が所管するものでありますので,国が集約して監視することはあり得ません。 また,個人情報とかプライバシーに関しましては,日本の国民性からしてかなり厳しい目を持っていると思いますので,今後もそのようなことが起こらないと考えられると思います。 それから,国民所得,資産を把握し,徴収強化と社会保障の削減を進めるという御指摘についてでありますけれども,システムの統一・標準化またマイナンバー制度につきましては,行政機関が所得や行政サービスの受給状況を正確に把握しやすくなりまして,年金,福祉,医療などの社会保障給付について真に必要としている人に対して,困窮する世帯に迅速かつ適切に提供することが可能になるとも考えられます。 したがいまして,デジタル化は税をはじめ社会負担の公平公正と水準の適正化を確保するものでありまして,一般の善良な国民にとっては歓迎すべきことだと考えます。 なお,預貯金口座にマイナンバーをひもづけすることは,それぞれ個人の任意のものでありますので,個人の判断に委ねられるところであります。 個人情報を保護するための法整備,ガイドラインの策定につきましては,個人情報保護法の令和2年改正法で,令和2年4月の施行に向けまして,国が個人の権利,利益を保護するため様々な主体の意見を徴取しながら関係法令やガイドライン等の整備を進めておりまして,それらの整備によってプライバシーに関する安全性は確保されるものと思っております。 それから,個人情報保護委員会についてでありますけれども,これは公正取引委員会でありますとか公安調査庁といった外郭であり,それらと同様に,大臣の指揮監督を受けずに独立して権限を行使できる機関でありますので,国民の立場に立った監視監督する役割を担う機関であると認識しております。 なお,今後リスクに応じて対策を見直し,委員会の権限が強化されることに期待しております。 事業者の個人情報漏えい事実の消費者への通知義務につきましては,これも個人情報保護法の令和2年改正法によりまして,漏えいが発生し,個人の権利,利益を害するおそれがある場合に,委員会への報告及び本人への通知を義務化しております。 罰則の強化については,先ほど部長が答弁申し上げたとおりであります。 情報の自己決定権,いわゆる自己情報コントロール権につきましては,これも個人情報保護法の改正法によりまして,改正法は,個人情報の取扱いに対する本人の関与を重要な仕組みとして位置づけておりまして,本人による情報の開示,訂正,利用停止請求権等を可能とする規定を個別に設けております。 なお,衆議院での
附帯決議の趣旨を踏まえまして,個人情報をめぐる社会情勢の変化等に合わせて規定の内容について必要な検討は行われていくものと考えられます。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 いろいろな項目,検討ということでしてますけども,今国は本当に国民の安心・安全を守るためにやるんじゃというような信頼関係はないんです。────────────────────期待するんではなしに,そこへ働きかけるという姿勢で臨んでいただきたいと思います。 そういう意味で,本当に市民の命,暮らし守る対応を引き続いて追及をさせていただきたいと思っております。 次に,具体的内容2番目ですけども,地方自治体は個人情報を守る防波堤にしようではないですかと。 住民の個人情報をアメリカ産業であるアマゾンやグーグルに委ねず,ガバメントクラウドの利用はやめようではありませんか。そして,プライバシーや個人情報を守る上で,個人情報を守る個人情報保護条例・同施行規則を再確認して,住民とともに不十分な点を改善する努力をし,国民に信頼される真のデジタル化をつくり上げるために,住民の福祉増進目指し,政府や企業から住民の個人情報を守る防波堤にしようではありませんか。答弁お願いします。
○井川剛議長 安部 弘総務部長。
◎安部弘総務部長 お答えいたします。 まず,ガバメントクラウドの利用についてでございますが,デジタル社会の実現においてデータの利活用,セキュリティー対策の一元化などに有益であり,必須のものと理解しております。 アマゾン・ウェブ・サービスとグーグルクラウドの2社については,ガバメントクラウドが大規模かつ重要なデータを取り扱うことから,高いセキュリティー要件定義の中で,公募により選定されたものであり,セキュリティー対策や事業継続性など,約350項目で評価を得た信頼に値するクラウドサービスであると認識しております。 また,個人情報の保護については,さきにも答弁しましたとおり,国の動きを見守りつつ適切に対応し,市民にとって安全・安心なデジタル化を推進し,サービスの向上を図ってまいりたいと考えております。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 今も言われたガバメントクラウドはすごいと言うんですけど,国は利用を努めるものとすると。地方公共団体情報システムの標準化に関する法律の第10条にそう規定されているということですけど,義務ではないということです。 加えて,このガバメントクラウドは今までに事故も3回も起こしておって,問題ありとのことでもあります。 そういう意味では,あまりに国が言うとおりの方向に流れるというのはぜひ考えてほしいと。共産党や自治体問題研究所の発行しとる冊子で,各大学教授がこの問題を具体的に示しておりますので,こんなんも私皆さん方にもお目通しいただけるようにさせてもらったらと思っております。 そういうことでありますので,本当に国民の命,暮らしに貢献するデジタル化目指しての取組深めていくことをさらに求めていきたいと思っておりますので,よろしくお願いをいたします。 それでは,次に3番,高校卒業までの医療費完全無料化の実施についてであります。 具体的内容1,篠原市長の所信表明に基づき早急な実施をということで,篠原市長は6月議会での所信表明では,子供は地域の宝と位置づけられ,今任期の主眼として,乳幼児から児童生徒,学生に至るまで,次代を担う子供たちの健やかな成長に向けて,知恵を絞りながら,あらゆる施策を展開したいと表明されています。 そして,子育て支援という施策からすると大変重要なことであって,この無料化はいい子育て支援の施策であると前副市長は位置づけを答弁されています。 加えて,県下の実施状況は,9月時点で1市4町が実施及び実施予定で前進しており,高校生医療費補助額も,当初の推計では6,400万円が必要と示しておりますが,今年の推計では4,470万円の試算,2,000万円程度の引下げ,さらに高校での授業や体育関係で,独立行政法人日本スポーツ振興センターの制度によって最大380万円程度が軽減される試算とお答えいただいております。 このように,調査の取組が進められ,実施条件が広がってきていますよね。現時点での対象の生徒数を基に補助額の再確認,加えて全国,県下の実態も確認をされ,位置づけをさらに高めていただいて,一刻も早く実施しようではありませんか。答弁お願いします。
○井川剛議長 篠原 実市長。
◎篠原実市長 その質問の答弁をする前に,私の所感を言うときますけど,今の自民党と公明党の連立政権は,選挙で選ばれた政権なんです。三好 平議員の立場上,言葉がきつくなるのは理解してますけど,あまりにもひどい乱暴な言い方はやめたほうがいいと私は思いますから,言っておきます。 令和3年4月当初時点で,今年度16歳から18歳になる人は2,255人,そのうち市内の県立高校3校の生徒数は1,887人,補助額や全国,県下の状況は議員御案内のとおり,前回と変わりません。 高校卒業までの医療費助成につきましては,私が9月議会答弁で申し上げましたとおりであります。状況が何か変わったということではありません。 制度の拡充につきましては,本来は全国で同じであるべき子供への福祉施策が,居住する自治体によって差異が生じているということはいかがなものかと私自身は思っております。 前回に副市長が答弁したとおりでありまして,もう一度申し上げます。本来は,国策において進め,全国一律の基準での制度拡充が最も望まれている考え方だと思っております。 今年6月に全国知事会において,全国一律の制度創設が要望されたところでございます。 いずれにいたしましても,当市の子育て支援の施策の実情に当たった優先順位や財政的な状況を勘案するとともに,県内自治体の動向やあるいは国の動向を見ながら,引き続き慎重に検討を加えたいと思っております。よろしくお願いします。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 市長さん,答弁ありがとうございます。 先ほど,前質問のデジタルの問題で,乱暴な意見と言われたんですけど,またこの資料を御提供いたしますので,お目通しいただいたらとも思います。 この高校卒業までの医療費,全国知事会が国に要請しているというような答弁を聞くと,前進していると思ってます。市長会もぜひ続いてお願いしときたいと思います。何しか前向きな答弁をずっといただいてきておりましたし,条件も本当に詳しく分析,研究され,実施要件拡大をされています。本当に来年こそ実現目指していきたいと思っておりますので,よろしくお願いします。 それでは,次の質問に移ります。 最後,4点目,住宅リフォーム補助事業のさらなる充実についてであります。 まず,具体的内容1,四国中央市新型コロナウイルス感染症対策リフォーム補助事業についてでありますが,本事業はコロナ感染抑止策として積極的対応と歓迎をします。本リフォーム補助事業の内容と現時点での受付件数,10項目中の工事内容の特徴と補助金額などはどうなっていますか,教えてください。
○井川剛議長 高橋 誠副市長。
◎高橋誠副市長 新型コロナウイルス感染症対策リフォーム補助事業についてお答えいたします。 現在行っておりますこの補助事業は,これまでの一般リフォームとは異なり,感染症対策となるリフォーム工事に限定して補助をする事業として創設し,12月1日より受付を開始したところでございます。 事業の特徴といたしましては,個人住宅において玄関脇手洗い器や宅配ボックスの設置など,感染症対策として効果が期待できる10工種のリフォーム工事に対し,15万円を上限として工種ごとの定額補助金を交付することにより,住宅内での感染症の拡大防止を図るものです。 幸いこの補助事業については,ニーズを丹念に捉えたようでして,市内の幾つかのリフォーム会社においてチラシを配布されている現状も見受けられております。 受付状況についてでございますが,昨日15日までの2週間で50件の申込みがあり,1,000万円の予算に対し,これまで約430万円の補助金交付を決定しているところでございます。 対象工事の内容につきましては,複数の工種を組み合わせ,効果的に感染症対策が図られており,特に自動開閉式便座やモニターつきインターホンに交換する工事が多く,これまでのリフォーム補助と比べて,大きな住宅リフォーム会社などよりも地域の家電小売店などを利用されている方が多いという特徴になっております。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 ありがとうございます。進んでいていいですね。 次の問いですが,本事業の実施予定期間は,国との関係も含めていつまでですか。併せて,本事業に対する国や県の補助制度はどうなっていますか,お願いします。
○井川剛議長 藤田 泰
建築住宅課長。
◎藤田泰
建築住宅課長 お答えいたします。 新型コロナウイルス感染症対策リフォーム補助事業につきましては,国や県の補助ではなく,市の単独事業として行っておりまして,今年度に限定して実施しているところであります。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 国,県が全然これに手を加えてないという。今までは全額国が払うというようなことをやってきとったのに,ちょっとどうかなと思いますが,今年度限定と言われておりました。 その点で,次に2番目,住宅リフォーム補助事業のさらなる充実についてお伺いするものです。 コロナのリフォーム補助事業は,今言うた今年度終了ということですけれども,平成24年度から実施を始めたリフォーム助成制度は当初予算が500万円で,次の年から平成27年までは1,000万円に拡大をし,平成29年度も1,500万円に拡大をしていただいて,その他の年は800万円から400万円とか360万円とかに変更されてきました。 コロナ対策も含め,10年間住宅リフォーム補助事業は継続実施されています。ありがたいと思うんですが,本年は一般リフォームは含まれていませんでした。 しかし,コロナ感染終息したら,原因がなくなったということでもうリフォーム外すということではなしに,それ以外の感染症あるいはまたリフォームが必要な要因として別の問題が起こった場合に,一般住宅リフォームに加えて,全体は1,000万円補助予算で対応を充実させるというようなこと。先ほども言うたように,一般の住宅リフォームそのものも1,500万円まで増やしたというようなこともありますので,そんな部分も含めて市民の命,暮らし守るためにぜひ取り組まれることを求めたいと思いますが,いかがでしょうか。
○井川剛議長
今村昭造建設部長。
◎
今村昭造建設部長 お答えいたします。 住宅リフォーム補助事業につきましては,平成24年の事業開始以降,何度かの見直しを経て,平成29年より住宅の耐震化率の向上を目的とした住宅耐震化促進リフォーム等補助事業として現在に至っており,当面は,近い将来に高い確率で起こるとされている南海トラフ巨大地震対策を急ぐため,木造住宅の耐震化率の向上に重点を置いた補助事業として取り組んでいるところでございます。 今回の新型コロナウイルス感染症対策リフォーム補助事業につきましては,予算の範囲でできるだけ多くの方に御活用いただき,その成果を今後の施策にも生かしたいと考えております。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 耐震は本当に命守る上で大事な事業だとは思っております。同時に,暮らしもより前向きに改善していくという意味で,ぜひぜひ一般リフォームも併せて取り組んでいただけたらと思います。 このリフォーム,コロナの分は今年度の予算でしとるけども,引き続き今後生かしていきたいというようなことでありますので,こうした立場で,別の要因でも含めていく形で,ぜひぜひ充実をされることを重ねてお願いいたしまして,私の質問を終えさせていただきます。御答弁ありがとうございました。
◆三宅繁博議員 議長。
○井川剛議長 三宅繁博議員。
◆三宅繁博議員 先ほど三好 平議員から質問の途中に,自公政権が国民をだましとると,そういう発言がありましたけれども,これの撤回と議事録からの削除を求めたいと思います。よろしくお願いいたします。
○井川剛議長 暫時休憩します。 ──────────────── 午前11時53分休憩 午後0時02分再開 ────────────────
○井川剛議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 先ほど三宅繁博議員から,一般質問における三好 平議員の発言について不適切な部分があったので,取消しを求める申出がありました。 後刻議長において調査の上,適切な措置を取りたいと存じます。 ただいまから休憩に入ります。 再開は午後1時とします。 ──────────────── 午後0時03分休憩 午後1時00分再開 ────────────────
○井川剛議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
◆三好平議員 議長。
○井川剛議長 三好 平議員。
◆三好平議員 三好です。本日質問,これにおいて終えます。失礼します。
○井川剛議長 以上で三好 平議員の質問は終わりました。 ────────────────
○井川剛議長 次に,谷 國光議員。 〔谷 國光議員登壇〕
◆谷國光議員 谷 國光でございます。無会派の会だと思うんですが,そのうちの一人です。私の大好きな忠臣蔵赤穂浪士の討ち入りの日も終わりまして,12月の半ばを過ぎまして12月16日,今日は何の日かと思いましたら,紙の記念日だそうであります。1875年,明治8年に東京の王子で初めて機械すきが始まったという記念すべき今日は,紙の記念日ということであります。 思えば2019年12月に中国の武漢市で原因不明の肺炎の集団発生が報告され,それが爆発的な世界的感染症となってちょうど2年目を迎える今日,世界と社会は大きく変わってしまいました。 今のところ,日本はコロナ感染者が激減し,小康状態を保っているようでありますが,一説には,日本のワクチン接種率がG7でも1番になったくらい行き渡ったために,その効果としては評価できるものの,表には出ない無症状の感染者がまだまだいるのではないかとの話も聞かれるのでありますけれども,いずれにせよ,いつ何どき第6波が来るやもしれないし,次々とオミクロンですか,変異株が生まれ,コロナウイルスとの闘いがいつ終わるのかも全く見えない状況であるのに違いはありません。 私自身は,コロナウイルスはなくはならないが,やがては弱体化して風邪引きの類いのようになるのではないかと,そうなってほしいと希望的観測をもって感染対策に留意しているところであります。 コロナ禍の中,日本ではこれまでに173万人余りの感染者がおり,1万8,000人余りの犠牲者が出ておりますことは御案内のとおりでありますが,文字どおり氷山の一角として,その中の一人がもたらした何とも胸の痛む事件。これはこの11月9日に執行猶予つきの判決が出た事件でありますが,紹介をさせていただきたいと思います。 一緒に死のう,我が子の胸を刺したとき,凶行の引き金はあの病だったという見出しでの記事でありました。それは,今年4月,東京都内で起きた殺人未遂事件であります。40代の母親が無理心中を図り,高校生の長女と大学生の長男を刺し殺そうとして逮捕,起訴された事件でありました。 この事件の直前,4月18日に,40代の母親はその夫を新型コロナウイルスによる肺炎で亡くしていたのであります。その後,彼女も長女も長男も感染していったのであります。 結局一家4人全員が新型コロナに感染したのでありますが,保健所から自宅療養するようにと言われたものの,その母親は倦怠感と発熱で,とにかく体がだるかったそうであります。そんな中で,とても家族思いで仲よく過ごしていて,いつもどっしり構えて,年も6つ上で頼りがいがあって,いつも正しい決断をする心の支えでしたと。そんな夫を亡くして心身ともにぎりぎりの状態であったそうであります。 そしてさらに,家計やお金の管理は全て夫に任せ切りだったために,夫の死後,膨大な量の事務処理が残り,頭の中がパニックになってしまった。それがぎりぎりの精神状態に追い打ちをかけるようになって,もう死ぬしかないと思ったそうであります。 死にたいと思ったとき,子供を残したら苦労をすると思い,愛するがゆえに苦労をかけたくないと思って道連れにしようと思ったということでありました。 犯行に使われたのは刃渡り20センチメートルの刺身包丁で,複数回刺されたという長女は,左胸の傷の深さが刃渡りと同じ20センチメートルにも達し,傷口からは呼吸するたびに血が噴き出たそうであります。妹の悲鳴を聞いて駆けつけた長男も,母親に胸を一突きされたものの,胸に刺さった包丁と母親の手をつかんで包丁を引き抜き,その母親を屋外へと押し出したのであります。 そんな状態にありながら,警察と消防に通報したそうであります。重傷を負ったものの,2人とも奇跡的に一命を取り留めたのは不幸中の幸いと,そんな軽い言葉では言い表せませんが,本当によかったと思わざるを得ません。 コロナにさえかからなければ,幸せに過ごす家族が一瞬にして崩壊してしまうことはなかった。コロナにさえ感染しなければ,母親の行為は批難されることもなかっただろうと,この記事は結んでおりました。 私は,この記事を読んだときに,決して遠いところでの出来事とは思いませんでした。それは,この事件の登場人物も,まさか自分たちがという思いさえも考えることなく,コロナの感染前までは生活していたと思うからであります。言わば誰にでもどこにでも起こり得る話であるというふうに私は思っております。 罹患しない,させない,感染しない,させないというキーワードが当たり前のように連日報道され,今以上に啓蒙啓発されていた9月議会で,県下でのワクチン接種率が最下位という指摘を受けての市長の発言が,それがどしたんなと。この本会議場においても,おかなくても,私はあり得ない発言だと思います。見解をお伺いいたしたいと思います。
○井川剛議長 高橋 誠副市長。
◎高橋誠副市長 それでは,私から,新型コロナワクチン接種率県下最下位の指摘を受け,市長が発言した内容についての御質問について,お答えをいたします。 まず最初に,接種率のこれまでの経緯等を含めてお答えしたいと存じます。 本市の新型コロナワクチンの接種については,4月以降,優先順位に従って高齢者から順次進めてまいりました。 65歳以上の高齢者については,7月までに9割を超える方が接種し,8月からは全ての年代の方を対象にしましたが,国からのワクチン接種供給が減少したこと等により,予約枠を一時的に制限したため,本市の接種率の伸びが鈍って県下最下位となり,御心配をおかけした次第でございます。 確かに9月議会中の接種率は低いものでしたが,市内医療機関の御協力により,9月から10月にかけての予約枠は,国が目標とした1日100万回接種の本市相当分を上回る枠を設定していただきましたので,接種済みの方と予約済みの方を合わせると対象者の75%を超えておりました。 さらに,10月以降には集団接種も予定しており,本市の接種率は順調に伸びるものと見込んでおりました。 そうした中で,議員から御指摘のあった言い回しについてでございますが,会議録の前後をお読みいただければ,本市の接種状況について特段の心配はしていないという趣旨であったと考えております。 なお,ワクチン接種の自治体の状況についてここで申し上げたいのですが,自治体によって個別事情がございます。医療機関の数や規模に差がございます。 また,職域接種の割合が高いところと低いところがございます。本市の場合は高かったです。職域接種の入力はどうしても大量ですので,入力が後回しになりがちでした。 さらに,自治体別のワクチン接種量の供給量も一律ではございませんでした。感染拡大地域に優先的に配付されているという実態もございました。 そうした個別事情がある中で,人口のみで算出されている接種率だけをとって単純に比較するというのは,あくまでもこれは接種率は一つの目安,参考数値として捉えていたということでございます。 したがって,市長の発言の意図は,そういうふうに言い切ることで必ずや今後接種率を向上させ,改善していこうという強い意志も含まれていたものと考えております。
○井川剛議長 谷 國光議員。
◆谷國光議員 副市長,よく分かりました。私は理解できました。とは言いません。それは特に政治家,私は政治家ですけども,為政者,市長のような方は,これはやっぱり間違った発言というふうにとられても,それはしょうがないんですよ。我々でもそうなんです。一つの例を挙げたら,以前,私も地声が大きいものですから,高橋財務部長と話をしたときに,高橋財務部長は,谷 國光議員それはパワーハラスメントですよと言われたんです。声が大きかったらパワーハラスメントかいと。事実ですよね。 だけどこれね,私は聞くほうにとってみたら,ああそうなんかと。私はそれ以来,声が小さくなるまで高橋財務部長と話をしてないんですけど。せっかく私も原稿も書いてますので,よく意図とすること分かりましたけれども,言葉尻を,言質を取られるということは,私は多くの市民が見ていることですから。当然,今,副市長も言われたように,前後の脈絡から見てと言うた。私はそれもきちっと検証はしました。その上での発言です。 結果が全ての政治の世界であるだけに,その結果については率直に私は受け止めるべきだというふうに思っております。 ちなみに,私は各都市ランキング,全国都市ランキングあるいは都道府県ランキング,幸福度ランキングといったこういう本があるんですが,これを購入しています。気にしてよく見ているわけです。それは,他市と比較して四国中央市はどうなんだろうと,大変関心があるからでありますけれども,それと幸福度ランキングを監修されました寺島実郎さん,多分御存じだと思うんですが,この人が言っておられる。この分析の真骨頂は,諸指標の体系的解析にあるが,当然地域を生きる人々が形成する現場との緊張関係にあるということがあるからであります。つまりは,自治体は常に住民に対して緊張感を持っていなければならないということであります。 16年連続紙のまちランキング第1位は標榜し,県下最下位の新型コロナワクチン接種率はそれがどしたんな,これはないと思うんであります。 5月18日のワクチン接種予約初日の混乱ぶりは,目に余るものがあったと思います。私はその後の協議会の中で,理事者に対し,激しく批判と非難をさせていただきました。特に担当部長には,さぞかし耐え難い言葉であっただろうと思っております。 しかし,事は命に関わる問題であるだけに,理事者の対応を見るに,その危機感を共有するにはあまりに乖離があり過ぎたゆえの発言であったことは御理解いただきたいと思うのであります。 それが,7月が過ぎ,8月が過ぎてもワクチン接種の予約さえ取れない人が,私のところにいつになったら取れるんだろうかと問合せしてくる毎日で,特にがん摘出後の闘病生活をされていた人たち,リハビリ生活をしていた人たちや持病を抱えている人たちは,本当に命がけで毎日仕事をしているそうでありました。そんな方々と最も近い距離にいる自分ができることはといえば,当事者の身内に自分の身を置き換えることであります。それがゆえに,くだんの協議会での発言であったわけでありますけれども,まだまだ予断を許さない時期にあった9月議会での,それがどしたんな発言は,自席で思わず私は何を言うとんなと声を発したことであります。 一日千秋の思いでワクチン接種の日を待つ市民の気持ちを逆なでするようなこの言葉は,本当に腹立たしいものでありました。 私の東京に住んでいる近しい友人も新型コロナに感染し,生死の境をさまよいながら何とか無事生還を果たしましたが,頑強な体の本人いわく,自分は本当に運がよかった。奇跡と言えば大げさかもしれないが,それに近いものだったと。具合が悪くなり,たまたま駆け込んだ病院にたまたま専門医がいた。そのおかげで初動処置がうまく取られて,それからその日のうちにエクモ設置の病院を探してくれて,たまたま東京医科大学病院に空きができて転院することができた。医師の見立てでは,今夜峠という非常に危険な状態が四,五日続いたということでありました。 完全に自分は新型コロナをなめていた。本当に恐ろしいものだ。東京にいて,しかもただただ運に恵まれて自分は助かった。田舎で罹患していれば助からなかっただろうと,しみじみ語りながら,それでも半端ない呼吸時の苦しさと新型コロナの恐ろしさを存分に思い知らされたそうであります。 私の身近なところでも新型コロナ感染にまつわる恐ろしい話を聞かされる中で,くだんのそれがどしたんな発言は,まるで危機感ゼロの無責任な発言と言わざるを得ません。 今は落ち着いた感のある雰囲気でありますが,コロナ禍であることには間違いありません。平時のときにも緊張感は常に持つべきものであって,有事の際にはさらなる危機意識は当然高めるべきであろうと思っております。 三月前はまさに国難と言われた有事のさなかでありましただけに,ワクチン接種率が県下自治体の中で最下位という実態は,いやが応にも市民感情として反発を招くものでありました。そのことは明々白々であります。 市民に対しても極めて失礼な言葉であったと考えております。 古来日本には言霊という言葉があり,日本の言葉文化として,その精神を私は大切にしたいと思っておりますし,常に肝に銘じている言葉であります。そんな言霊の精神とは真逆なワクチン接種率県下最下位の指摘を受けてのそれがどしたんな発言は,緊張感の欠如,危機管理意識の欠如,さらにはモチベーションの低下につながるもの以外の何物でもないと考えますが,改めての見解はいかがでしょうか。
○井川剛議長 高橋 誠副市長。
◎高橋誠副市長 私のほうからお答えさせていただきます。 冒頭に谷 國光議員の御紹介のあった非常に悲しいお話,そして先ほど御指摘のあった新型コロナワクチン接種開始当初の混乱,こちらの話については厳粛に受け止めさせていただきたいと存じます。 しかしながら,そのお話と今回の市長の発言を結びつけて論じられることには,少し違和感を感じております。 先ほど申し上げましたように,順位の高低というのは,いろんな個別要因があった上でのことです。決して接種率向上を軽んじていたわけではなくて,その背景では,一生懸命,市長を先頭に職員は接種率向上に努めておりました。 その結果,12月29日,最後に愛媛県が発表した接種率の順位では,本市は12番目になっております。7万人以上の市は6市あるんですが,その中でも2番目になっております。ですので,最終的に到達点としては,集団免疫を確保できる状態まで向上させたと思っております。
○井川剛議長 谷 國光議員。
◆谷國光議員 副市長,よく分かりました。今度は本当に分かりましたというのは,行間を読むということがあるわけです。私も質問の中にその要素を取り入れております。それと,市長は先輩でありますから,私も長幼の序というのはわきまえております。皆まで言わすなということなんです。 そういうことは自治法第89条ですかね,議会の設置の中で意見表明というのが義務づけられてますので,私もそれは言わざるを得ないということで言っております。 ということで,次の質問に移りたいと思います。 質問項目2の学力テスト,全国学力・学習状況調査について伺います。 全国学力テスト平均正答率の公表を求める要望書に対しての回答について,質問いたしたいと思うのでありますが,昨年9月議会で質問をいたしましたが,今回は今さらながらという枕言葉を使わせていただいての質問内容であります。 令和元年10月7日付で,当時の原田泰樹議長をはじめとして15名の議員によって,その要望書が教育長宛てに提出されました。今思えば,新型コロナ感染のニュースより2か月ほど前のことでありましたが,その回答書が届いたのは令和2年8月28日で,約10か月後のことであったわけであります。 今さらながらですが,この10か月を長いと考える人がいても,適当と考える人はいなかったのではないかと私は思っております。 その回答書にあるように,このような現状にある今,本市の方針を変更し,数値に伴う必要以上の競争意識を持たせることは得策ではないと考えます。何より子供たちや教員へのストレスや負担を増長させてはならないという強い思いがあります。ということでありますが,コロナ禍の中であるから公表は難しい,方針転換は無理だという回答に聞こえるのでありますけれども,これでよろしいんでしょうか。所見をお伺いいたす次第であります。
○井川剛議長 東 誠教育長。
◎東誠教育長 それでは,私から,まず全国学力テスト平均正答率の公表を求める要望書への対応についてお答えいたします。 その要望書が15名の議員の皆様から令和元年10月に提出され,これまで教育委員会として真摯に対応してまいりました。 軽視していたんではないかとお話がありましたけれども,市民の負託を得られた15名の議員の皆様の意見というのは,大変重いものがございます。よって,軽視しているわけではなくて,重大な問題として慎重に捉えて,丁寧に対応してまいりましたので,その経過をお話しいたします。 同年度にアンケート調査や校長会代表,PTA代表者,学識経験者から成る四国中央市全国学力・学習状況調査平均正答率数値公表検討委員会での協議を行い,国の調査目的や基本方針,また他県の取扱状況等を含め,慎重に審議を重ねてまいりました。 しかし,同時期に新型コロナウイルス感染症が拡大し,全国一斉休校等の影響で,昨年4月に予定されておりました全国学力・学習状況調査は中止となりました。 また,小中学校におきましては,コロナ感染症対策や子供の学びの保障,教育活動実施の工夫,1人1台端末の利活用に奔走し,新しい学びの創造に懸命に努めてまいりました。 コロナ対応については,議員も御存じだと思いますが,学校においては本当に苦労しました。学校においてクラスターを発生してはいけないという感染対策に必死になり,また学びを止めてはならない,そして年度の行事についてはどうするんだと,代替えはどうするんだと,そういうことに翻弄されておりました。 教育委員会としては,このようなコロナ禍にある学校の現状を鑑みた中で,また当初からの文部科学省の方針に従い,この調査の目的に沿って適切に対応するという本市の方針を,今大きく変更する事由を見いだし結論づけることは困難でありました。 これにつきましては,昨年8月,関係の議員の皆様に回答もさせていただいたところでございます。 また,今年度の同調査につきましては,これまでの方針どおり,当市教育委員会のガイドラインに沿って結果を公表いたしました。 検討材料として様々な情報を集める中で,全国の都道府県を見ますと,同調査の公表の状況ですが,管内全自治体の平均正答率を数値で公表している事例は見当たらないようでございます。 このような状況を踏まえ,コロナ感染症が終息し,正常な教育活動が再開された際には,これまでの検討委員会の資料,内容,それと適切な公表の在り方,また国の調査目的と趣旨,それらを尊重しながら,独立行政機関である教育委員会において慎重に検討してまいりたいと考えております。
○井川剛議長 谷 國光議員。
◆谷國光議員 これまでの一連のずっと質問を聞いてますと,ここでほかの議員ですと,教育長答弁ありがとうございましたと言うんでしょうけども,私はそれはおかしいと思うんです。と思うんで,私はそう思うんで言わせてはいただかないんですけれども。教育長ね,ちょっと行き違いがあったと言うんですかね,私はその2か月の間に何があったかということ,どうして即座に回答できなかったのかということなんですが,例えば私は思うんですけど,令和元年10月7日に学力テスト公表を求める要望書が提出されたんです。その要望書に対する可否は別として,不公表でやってきた教育委員会の姿勢が不偏のものであるならば,回答書というのは即刻出されてしかるべきものではなかったのかということなんですよ。 コロナ騒ぎが始まる一昨年の12月までは2か月余り時間があったわけであります。その2か月余りの間に,十分回答書を出せる時間はあったのではないかということをお聞きしとんです。今さらながらですけど,そう考えております。 これはヒアリングの際に渡邉課長と話をしまして,ぶっつけ本番でやったために,こういうふうな行き違いになったのかなということはありますけれども,いずれにしろ議会からの要望書を出して回答書が返ってくるまでの10か月の間に,コロナ感染が拡大して教育現場も状況が一変してしまったと。しかしながら,そのことを回答書に書き込まれたことについては,私は納得がいかないということなんです。どういうことかといいますと,例えば回答書にある,そのような中,本年4月に予定していました全国学力テストが中止となりましたとありますのは,この本年というのは要望書が出されて半年後のことであります。したがって,要望書に書かれてある趣旨とは全く関係のない,後から起こった出来事,話であります。したがって,今教育長言われた議会軽視という言葉が出ましたけども,それは何かしら偉そうに聞こえて私はあまり好きじゃありませんけれども,二元代表制を遵守していく上では,時に,理事者と議員が双方ともに自らに問いかけることがあってもしかるべきかと考えるところであります。 今さらながらなんですが,なぜこんなに時間がかかったのか,今さらながら不思議でしようがないと,率直な気持ちであります。その2か月余りの間に回答書を出せなかったというのは,何か特別な理由があったのか,それをお聞かせ願えますか。
○井川剛議長 東 誠教育長。
◎東誠教育長 要望書をいただいたときに,議長から,これから様々な方面で協議を進めてほしいというお言葉をいただきました。 そして,県の平均正答率の公表については,県の教育委員会から実施した年の5月または6月に本市は公表についてどうですかという問合せがあります。そのときに本市の方針を報告することになりますので,それまでの間に,やはり私は慎重に検討する必要があると考えました。 それは,議員皆さんの御意見も大事な部分がございます。そして,本市の方針というのは,最初決定したときに,過去の昭和30年代の学力テストによるいろんな紛争,問題等ありまして,学力テストが中止になった経緯がございました。そういうことから,また今回の学力調査についての文部科学省の方針とか調査の目的というのを踏まえて,当時の教育委員さんが何度も協議をして決定した方針でありました。 それ以降も,数値の公表に関しては,本市の教育委員さんはメンバーも変わっております。保護者代表の方,それからいろんな立場の方が変わっておりますが,毎年この学力テストの平均数値の公表についてどうするかというのは協議をして決めておりまして,ずっとそれが本市としては数値は公表しないという方針を出しておりましたので,それを安易に,安易というのは失礼ですけれども,いろんな方面から意見,情報を収集しながら決定するのが望ましいと考えて,5月の報告の際にはきちっと回答もするし,県のほうにも報告できる,そういう考えを持っております。 少し説明不足のところがあったかも分かりません。
○井川剛議長 谷 國光議員。
◆谷國光議員 教育長,分かりました。タイムラグがあったというふうに私も理解をさせていただこうと思うんです。 ただ一方,私も自分の立場として,教育長なぜこれだけ時間がかかったかということは,例えば私どもも住民の方のどぶ板陳情とかいろいろ受けて,職員の方に大変お世話になります。そのときに2か月も放っとくということはまずないんですよ。何らかの返事をくれるわけなんです。それが10か月後というのは,あまりにもこれ何なんだろうなというふうな率直な疑問があったわけです。 今教育長の話を聞いて,それだけ慎重に事を運んだんだろうというふうに理解してますけれども,私の感覚で言えば,物事を返事するには,まず聞かれたことに返事するのは即刻返事する。だけどそれは3つしかないと。できる,できない,時間がかかる,3つしかないんだと,私はそういうふうに,一般社会でも通常言われているわけなんです。それが10か月もあくのは,一体何だろうというふうなことであります。そういうことです。 今から,非公表の理由について具体的に分かりやすい説明を求めるについてお伺いいたします。 私は,教育問題について,特に学校教育における教育方針について発言することは,いささかのちゅうちょを覚えるのであります。それは,私が勉強をしなかっただけではなく,四国中央市の教育委員会の教育理念を尊重しなければならないという意識が働いていたからでありますし,今もそうであります。 ただ,前段にありました2年前の学力テスト公表要望書は,議会より提出されましたのを受け,ほかの議員も市民の方々も疑問に感じているのだと,私も以来認識を新たにした次第でありまして,なぜ非公表なのかを問う議員に対する教育委員会の答弁については,しっかりと耳を傾け,また教育委員会のその方針についても,読ませていただきましたが,抽象的で分かりにくい,よく分からないと言ったほうが適語であります。 先日のヒアリングにおいても,渡邉課長,森実主幹から詳しい説明と報告を受けましたが,やはり分からないということであります。言語明瞭なれど,私にしては意味不明みたいなことであります。 ここで,私が言う具体的に分かりやすいとは,例えば,教育委員会は一度決めたら何があっても変更はないのを是としているとか,あるいは,教育長の教えは絶対的であるからそれを踏襲していくとかということであります。分かりやすく,教育長,答弁お願いできますか。
○井川剛議長 東 誠教育長。
◎東誠教育長 平均正答率の数値を非公表としている理由についてお答えいたします。 今年度の学力調査の結果公表に際し,8月31日付で文部科学大臣がコメン卜を発表しております。 それによりますと,調査結果の公表に関しては,教育委員会や学校が保護者や地域住民に対して説明責任を果たすことが重要である一方,調査で測定できるのは学力の特定の一部であること,学校における教育活動の一側面であることなどを踏まえ,序列化や過度な競争が生じないようにするなど,教育上の効果や影響に十分配慮することと記されております。 本市では,調査開始当初より,学力調査の結果を非公表にしたのではなく,国の方針に従い,数値の公表ではなく,市の公表に係るガイドラインを作成し,それに沿って適切に結果を公表しております。 具体的には,各教科の領域別の正答率の様子をレーダーチャートで表記し,全体的な傾向につきましては,文章で記述しております。 また,学力調査と同時に学習状況調査として,児童生徒の意識や生活の様子についても調査が行われており,その内容についても公表しております。 これらにつきましては,調査対象の小学6年生,中学3年生の保護者の皆様に,個人の結果とともに学校ごとの詳しい分析結果をお渡ししており,市のホームページでも,個人情報を除き公表しているところでございます。 本来の調査の目的は,他との比較ではなく,個々を伸ばすところにありますので,公表に当たっては,調査結果をどう活用し,子供たちの教育にどう生かしていくかをそれぞれに説明していくことが公表という説明責任を果たすことだと考えております。 よって,各学校においては,児童生徒に対して,自分の個人票の結果を見る視点を指導するなど,またそれぞれの結果に対してどういう学習方法が有効であるか,そのために今ですと1人1台端末を活用して一人一人に応じた,いわゆる個別最適化した学びを図っていくなど,学力向上に向けた丁寧な道筋が重要であると考えて取り組んでいるところでございます。
○井川剛議長 谷 國光議員。
◆谷國光議員 教育長,るる丁寧な説明,よく分かりませんでしたけれども,一生懸命やられているのはよく分かります。分かりますけれども,私も原稿を書いている以上,原稿を読まなきゃならないということで原稿を読ませていただくんですが,先日も中学生を持つ保護者から,なぜ学力テストを公表しないのですかと聞かれたわけですけれども,私は分かりませんと。教育委員会が決めていることですからというふうに答えるしかなかったのであります。 私自身,もちろん公表がいいと思っているからでありますけれども,市民が続いて四国中央市で一生を終わるのならそれもいいと思いますが,子供たちは県外へ,都会へと出ていく中で,井の中のカワズになるんじゃないですかという心配されたのであります。この言葉は,私を含め公表を求める多くの市民の代表的意見だと思うのであります。 それらを踏まえて,一昨年の要望書の提出があったわけでありますけれども,昨年9月議会での私の質問,今年の9月議会での茨木淳志議員の質問,そして今回同じ内容の質問に対する答弁を聞いていますと,絶対に公表はしないと,意地でもしないと,死んでもしないという教育委員会の強い覚悟と意思を読み取ることができるのであります。 教育論議は何を言っても検証されないだけに,私この文章好きなんでもう一度言いますね,教育論議は何を言っても検証されないだけに,人それぞれに主張があり,その考えはまさに千差万別であります。教育委員会としても,まさか一人一人の考えを聞いて回ることはできないし,教育に携わってきた経験と誇りを持って意思決定をされているのだと改めて感じた次第ではあります。 ヒアリングの際,資料を基に渡邉課長のレクチャーは,非常に説得力があり,プレゼンテーションも上手でありました。まるで一流企業の営業マンの話を聞いているようでありました。 ヒアリングの際には,渡邉課長からこの資料を提出していただきまして,私も拝見しました。本当に,そのときに私,渡邉課長に申し上げたと思うんですが,渡邉課長は職業の選択を間違っていないんですかというようなことを聞いたと思うんです。 しかしであります。15名の議員の背後におられる多くの市民は,公表を望んでいるというこの乖離感というんですか,これは一体何なんだろうなと考えたときに,1つのイメージとして浮かんだのが,舞台俳優と観客であります。これヒアリングのとき申し上げたんですけれども,舞台で演じる俳優たちは,とても芸がうまく,さすがにプロだとうなるほど一生懸命演じている。観客席からは一つの拍手もない。そんな光景であります。これ以上はくどくなるので控えますが,極論は,四国中央市の義務教育レベルの向上であろうと思います。教育委員会におけるその手段としての学力テスト非公表は,今後も,あるいは永久に不変不滅であり続けるのでありましょうか。この1点だけお聞かせ願えたらと思います。
○井川剛議長 東 誠教育長。
◎東誠教育長 教育委員会の考えについてでございますが,先ほど最初の答弁で申し上げましたように,今後の状況を踏まえた中で,正常な教育活動が再開された中で,これまでの検討結果,それから適切な公表の在り方,国の調査目的と趣旨を尊重して,独立行政機関である教育委員会において教育委員の皆さんと慎重に検討してまいりたい。そこで結果を出したいと思っております。
○井川剛議長 谷 國光議員。
◆谷國光議員 大方私も言いたいことを言わせていただいたんですが,最後にというんですか,今岸田総理が非常にフレキシブルな対応ということで評価されております。それは,例の10万円の給付の一件でありますけれども,当初5万円給付,5万円はクーポンというようなことがあって,自治体等とかの反発もあって,一括での10万円給付というふうなことで,考え方も変わってきております。 いっときの政権では考えられなかったようなことであります。国でさえそうなんです。これを参考に,何かしら気に留めていただいたらというふうに思います。 以上で私の一般質問を終わります。
○井川剛議長 以上で谷 國光議員の質問は終わりました。 ────────────────
○井川剛議長 以上で通告があった一般質問は全て終了しました。 ────────────────
○井川剛議長 日程第3,議案第61号四国中央市保育所条例の一部を改正する条例についてから議案第63号四国中央市
コミュニティ住宅条例の一部を改正する条例について及び議案第65号令和3年度四国中央市
一般会計補正予算(第11号)から議案第74号市道路線の一部廃止についてまでの13件を一括議題とします。 ただいま議題となっております議案第61号から63号まで及び議案第65号から第74号までの13件については,お手元に配付しています各常任委員会付託案件一覧表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に付託します。 ────────────────
○井川剛議長 日程第4,請願・陳情についてを議題とします。 ただいま議題となっております今回受理の令和3年請願第1号,令和3年陳情第3号,令和3年陳情第4号については,各常任委員会付託案件一覧表のとおり,所管の常任委員会に付託します。 暫時休憩します。 ──────────────── 午後1時45分休憩 午後1時52分再開 ────────────────
○井川剛議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 三好 平議員より,本日の会議における発言について,会議規則第63条の規定により,お手元に配りました「発言取り消し申出書」に記載した部分を取り消したいとの申出がありました。 お諮りします。この際,発言取消し申出の件を日程に追加し,議題とすることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井川剛議長 異議なしと認めます。したがって,この際,発言取消し申出の件を日程に追加し,議題とします。 お諮りします。発言取消し申出を許可することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井川剛議長 異議なしと認めます。したがって,三好 平議員からの発言取消し申出を許可することに決定しました。 ────────────────
○井川剛議長 以上で本日の日程は全部終了しました。 お諮りします。明日12月17日から12月23日までの7日間は,委員会審査等のため休会したいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井川剛議長 異議なしと認めます。したがって,12月17日から12月23日までの7日間は休会することに決定しました。 12月24日は午前10時より会議を開きます。 ────────────────
○井川剛議長 本日はこれにて散会します。 ──────────────── 午後1時55分散会───────────────────────────────────────────────地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。 四国中央市議会議長 井 川 剛 議員 谷 内 開 議員 川 上 賢 孝...